景気動向

2009年9月 7日 (月)

NO, WE CAN’T

堀古英司氏のレポートから

NO, WE CAN’T

2007年に始まったアメリカの一連の不良債権問題に関し、明確にしておかなければならない事があります。それは第一に、2008年9月「リーマン・ショック」をきっかけに始まった大手金融機関が連鎖倒産し、金融システムが麻痺してしまうような状況は今年春をもって既に遠のいた事、第二に、一方で不良債権問題は解決していないという事です。大まかに言えば、アメリカ財務・金融当局は、前者に対しては問題先送り措置を取り、後者に対しては多くの負担を国家に転嫁する措置を取りました。ですので今後不良債権問題に伴って発生する損失は、一部が金融機関、残る多くの部分が政府の負担になります。この結果、来年以降アメリカが経験するであろう危機は、リーマン・ショックとは性質が異なるものになると考えられます。

アメリカ財務・金融当局が一番初めに取った問題先送り措置はリーマン破綻3日後の空売り規制でした(第228回 米財務・金融当局が「麻薬」に手を出した理由(2008年9月22日))。もちろんリーマン・ブラザーズが破綻したのは空売りが原因ではありません。リーマンが不良債権を抱えていたのが原因であり、それに耐えられる資本を蓄えていなかったのが原因です。しかし当局は不良債権や資本不足の問題に着手する代わりに、金融機関の空売りを規制するという愚策に出てしまったのです。

時価会計ルールの緩和も問題の先送りに過ぎません。銀行がお金を貸して、金利は毎月受け取り、将来見込まれる貸倒損失は計上しなくて良いのであれば、「今は」儲かるに決まっています。保険会社が保険料だけ受け取り、将来見込まれる保険金支払に備えていないようなものですから、問題が先送りされているだけなのは明らかです。

ストレス・テストは市場心理を大幅に改善させる効果はありましたが、今回の不良債権問題が大手行750億ドルの資本増強で済むと信じている人は殆どいないと思います。 実際我々の分析では、同じ債権でも額面100に対して市場価値に近い50近くまで落としている銀行と、まだ80-90のままバランスシートに載せている銀行と様々です。そもそも個別債権の評価が30-40%違う銀行業界で、有形普通株自己資本が4%で健全と判断するストレステストを、不良債権問題の解決のきっかけとするには無理があるのです。

これら先送りされた問題は銀行に残ってしまっています。しかし、政府が大手19行は潰さないという強い意志を示しているので、リーマン・ショックのように、それによって金融システムが脅かされる状況になる可能性は低いでしょう。一方で毎週FDIC(連邦預金保険公社)が発表している中小銀行の破綻は今後も増加していく事になると思います。

リーマン・ショックに代わって今後大きな問題になると考えられるのは、現在政府が実施している様々な「保証」です。昨年10月に議会承認された70兆円のTARP(不良資産買取プログラム)資金は今年3月時点で残り5兆円と、ほぼ枯渇するに至りました(株式相場が安値を付けたのも、TARP枯渇に対する懸念が一つの要因でした)。困り果てた当局が積極的に利用し始めたのが、すぐに負担が発生しない様々な「保証」です。今年6月時点で、様々なプログラム名の下、連銀で約620兆円、FDIC関連で約170兆円、政府系住宅金融関連で約75兆円の保証が実施されています(連銀であろうと、FDICであろうと、政府系住宅金融であろうと、最終的に国民負担である事に変わりはありません)。

これらはいずれも、すぐに負担は発生しないものの、住宅市場や雇用情勢が回復しなければ同時に損失が発生し始め、しかもその負担は巨額なものに上るというリスクを内包しています。果たしてアメリカ政府の財務体質はこのようなリスクに耐えられるのでしょうか。答えはもちろんNO, WE CAN’Tです。

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2009年9月 6日 (日)

いい加減な運用でも案外大丈夫?

こんばんは。ひさびさの更新です。

さて、本邦では衆院選、ちょっとした政権交代が起ったが、経済へはどのように影響するだろうか?

恐らく 新しい政治への期待より、「どこまでできるのか?」の不安、不透明感が大きく、下げ相場になるだろう。

世界経済全体への影響は小さい。

ダイヤモンドオンラインから

いい加減な運用でも案外大丈夫な理由

公的部門の支援で回復の景気 株式市場に再度動揺のリスク

再任のバーナンキFRB議長
ウォール街賞賛も議会には不満

「銀行業界はFRBにとって最も重要な選挙区である」。FRBの内幕を描いた『神殿の秘密』(1987年刊)で、著者のW・グレイダーはそう述べている。ウォール街から支持を得られなければ、事実上、FRBは仕事を進められないことを彼は指摘していた。

 8月25日にオバマ大統領は来年1月に任期が終わるベン・バーナンキFRB議長の再任を発表した。ウォール街からの彼に対する非常に高い信任は、オバマの判断に大きな影響を与えた様子である。

 リーマン・ブラザーズの破綻で崩壊に瀕した金融市場に対し、バーナンキ率いるFRBは次々と新しい資金供給策を創出して、パニックの拡大を阻止した。それらの市場救済策は、場合によってはFRBに損失を生じさせ、納税者負担につながるリスクもあった。

 FRBが捨て身の救済策を発動したことは、当然ながらウォール街からは賞賛されている。

 上院はバーナンキの議長再任を賛成多数で承認する見通しだ。だが、影響力を持つ民主党のドッド議員は、「たぶん正しい選択なのだろう」と微妙な発言を行なっている。

 多くの議員は、バーナンキの果敢な対応のおかげで米国経済が大恐慌を回避できたと評価しつつ、議会のコントロールを超えて、FRBが納税者負担を生みかねない巨額の資金供給を実施したことに不満も感じている。

・・・

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2009年7月19日 (日)

こんばんは。

こんばんは。

今、「NHKスペシャル “マネー資本主義”」 放映されてますね。

面白そうだよ。

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2009年7月12日 (日)

金融危機「震源は欧州」だった?! 

金融危機「震源は欧州」だった?! 

世界の資金の流れに焦点を当てると、金融危機の「震源」は欧州の銀行だった、とするリポートを日本銀行がまとめた。サブプライム問題を生み出したのは米国だが、資金が欧州の銀行を経由し過ぎていたため危機が一気に世界に拡大した、と分析する。

 金融市場局が国際決済銀行の統計を用い、世界の金融ネットワークを分析した。英国、スイス、ユーロ圏内の欧州3地域の銀行部門は02年以降、産油国や新興国との取引を拡大。米国や日本の銀行部門を押しのけ、世界の資金が集まる最大級の「ハブ」(中継地)に成長した。

 ハブでショックが起きた場合、資金のネットワーク全体に瞬時に広がるおそれがあるという。サブプライム問題を契機に途上国が資金を引き揚げ始めると、欧州の銀行間でドル資金の取引が凍りつき、金利は急上昇した。ユーロ圏と英国の銀行が緊密に資金をやりとりしていたため、「ショックが両地域間でピンポンラリーのように増幅し、影響は世界各地に広がった」という。

 日米欧の中央銀行が昨年秋から金融機関にドルを無制限に供給する異例の措置を取ったことで、世界の金融市場は落ち着きを取り戻しつつある。リポートは「(日米欧の)ハブに集中的に資金を供給する体制であり、効果的だった」と評価している。

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欧米の新聞は、既に死んでいる 元新聞記者が愛惜を込めて直視した業界の終焉

激動の渦中にある産業にとって何よりも恐ろしいのは、時代の変化の速さだ。このビジネスは安定していて、これからも多くの利益を上げ続けると思っているうちに、ほんの数年後には、そのビジネスモデルは崩壊してしまっていたということはあり得るのだ。

 新技術の分野においては、変化のスピードはさらに速い。消費者の行動の変化はこれまでになく速くなり、かつて力を持っていた産業が、今や息も絶え絶えとなっている。その最たるものが新聞業界である。

「ほとんどの新聞社は投資に値しない」と言ったバフェット氏

 新聞業界が厳しい状況であることは、米国と欧州では10年以上も前から明らかだった。そしてついに2008年、この業界は変化の波に押し流されてしまった。米国ではデンバーからサンフランシスコ、そしてシアトルなど、かつては各地で読まれていた地方新聞が廃刊となった。米「ニューヨーク・タイムズ」紙は日々の支払いに必要な金策のために、法外な利子でカネを借り、マンハッタンにある本社を抵当に入れなくてはならなくなった。

 欧州では英「イブニング・スタンダード」が負債引き受けを条件として、ロシアの億万長者にたったの1ポンドで売られた。フランスの「ルモンド」紙と「リベラシオン」紙の状況もひどく、欧州大陸内はどこも同じような状況だ。

 米国と欧州、大西洋どちらの側の記者に聞いても、出てくるのは終わりなき予算カット、リストラ、収益の減少といった暗い話ばかりである。強い酒でも飲まなきゃやっていられない、というのが本音だろう。

 世界第2位の富豪で米国人投資家であるウォーレン・バフェット氏は今春、新聞業界への投資を断念すると発言した。「いかなる価値であっても、ほとんどの新聞社は投資に値しない」と年次株主総会で彼は語った。「新聞各社は今後も損失を出し続ける可能性がある」とも言っている。

 ビジネスでも新聞業界にかかわり、業界への思い入れの強いバフェット氏だけに、この発言は非常に大きな意味を持つ。子供の頃、彼が最初に携わった仕事は新聞配達だった。そして、長い間「ワシントン・ポスト」紙や「バッファロー・ ニュース」紙の株主でもあった。「問題は、読者にとっても広告主にとっても、もはや新聞は必要不可欠なものではなくなっていることだ」と彼は言う。ニュースは今やインターネット上など至る所で、いくらでも手に入れることができる。要するに「新聞」というビジネスモデルは既に崩壊してしまったということだ。

 ホテルチェーンのマリオットは今年4月、米国内のマリオットホテルにおいて、宿泊客への新聞無料配布を原則、やめると発表した。これだけで全米の新聞の売り上げは5万部減少した。マリオットは新聞配布の中止によって、森林伐採を防ぎ、環境保護に貢献できると主張している。気候変動さえも新聞“消滅”の一翼を担っているのだ。

既に「収穫期」ビジネスとなっている

 海外で生じているこういった問題を聞いても、日本では対岸の火事と思われるだけかもしれない。日本の新聞はまだまだ元気で、世界でも最高の購読数を誇り、高齢化してはいるけれども、安定した読者を抱えている。過去10年間、米国での新聞購読数が15%も落ちているのに対し、日本での下落率は3.2%にとどまっている。

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2009年5月20日 (水)

なぜ査定結果に納得できないのか?「ストレステスト懐疑論」の理由と本質

ダイヤモンドオンラインから

なぜ査定結果に納得できないのか?「ストレステスト懐疑論」の理由と本質

5月8日、FRB(連邦準備理事会)は、ようやく米国主要金融機関19行のストレステスト(資産査定)の結果を公表した。

 ストレステストとは、金融機関を取り巻く経済環境が予想以上に「悪化=ストレスが発生」した場合、「金融機関が保有する資産からどれだけの損失が発生するか」を計測するテストだ。

 何故今、ストレステストを行なうかといえば、サブプライム問題に端を発した経済状況の悪化によって、「米国の大手金融機関がどれほど体力を低下させているか」を調べるためだ。

 実際には、150人に上る金融のプロが、約2ヵ月かけてそれぞれの銀行の資産内容をすべて克明に調査する。

 テストの結果、対象となった19行のうち9行が合格。つまり、「現在の財務内容ままでも、経済の一段の悪化にも耐えられる体力がある」と認められた。

 一方、残りの10行については、今のままで体力が十分ではない可能性があり、今後資本金を積み増して体力を強化することが求められた。

 この結果は、ほぼ事前の予想通りで、多くの関係者は「テストの結果を見て安心した」と胸を撫で下ろした。資本増強を求められた10行の金融機関についても、「実現可能性の高い資本増強さえ行なえば、今後の業務遂行に支障はない」という一種のお墨付きを、金融当局が与えたからだ。

 それは、結果発表に気をもんでいた多くの市場関係者を安堵させたことは間違いない。それをきっかけにして、株式市場で一時的に金融株が買い戻され、市場全体が堅調な展開を示したことを見ても、明らかだ。

 しかし一方で、その結果に懐疑的な見方が根強くあることも見逃せない。一部の金融専門家からは、「今回のテストの前提となるシナリオが甘すぎる」などの批判が出ている。

 また、「今回のテスト結果は、元々政策当局が市場を安心させるために、“結果ありき”の逆算方式で出したのではないか」などの見方も出ている。

 つまり、今回の結果だけを見て、「これで米国の銀行は大丈夫だ」と結論づけることは、時期尚早だろう。今後の展開を注意深く見守ることが、必要になる。今回は、結果公表時から噴出している「ストレステスト懐疑論」の理由と本質について、考えてみよう。

--- 中略 ---

“結果ありき”のテスト結果が
残した「割り切れない不安」

 今回、資本増強を要請された銀行は、「勘定上、すでに注入されている公的資金の優先株式を普通株式に転換することによって、資本増強が行なわれた」と判断されることになっている。

 これは単純に考えると、“不合格”になった銀行は、政府に頼んで優先株式を普通株式名義に変えるだけでことが済むことになる。むろん、それによって当該銀行は、政府の株式持ち分が増加するため、当局からの干渉をより多く受けるデメリットが生じる。

 しかしそれさえ我慢すれば、政府から“安心”のお墨付きを受けることができるわけだ。

 また、優先株式から普通株式に転換することによって、「優先株式の高い配当負担を軽減できる」というメリットも享受できる。それは、収益情況の苦しい銀行にとって、大きな“福音”になることは間違いない。

 こうして見てくると、厳正に行なわれるべきストレステストの実施について、FRBや政府の政策意図が感じられる部分は、やはりどうしても少なくない。それが、関係者から「“結果ありき”のストレステスト」と揶揄される一因になっている。

 問題は、政策当局の意図によって、本当にテスト結果に何らかの“化粧”が施されているとすれば、いずれかの時点でその化粧が剥げ落ちる可能性が高いことだ。それが現実味を帯びてくるようだと、米国、さらには世界の金融市場にマイナスの影響を及ぼすことだろう。

 われわれはそのリスクを、常に頭のどこかに入れて置いた方がよさそうだ。

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2009年5月12日 (火)

ストレステスト結果の受け止め方

こんばんは。仕事が非常に忙しくて、なかなかブログ更新できず、すみません。

さて、マーケット、ようやく雲の隙間から明るい兆しが見え始めた?

もっとも短期的には利益確定にはひとつの良いタイミングかな。

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堀古氏のレポートから

ストレステスト結果の受け止め方

昨日、待ちに待ったストレステストの結果が発表されました。ストレステストの行方を巡って市場が揺れに揺れたこの3ヶ月間でした。ストレステストの実施が明らかになったのが2月初、そもそもガイトナー米財務長官が「銀行救済策」を発表するはずだった記者会見で発表し、寧ろ金融危機に対する市場の懸念を増幅する結果となりました。その後AIG、シティグループが次々と実質国有化、ストレステストの結果によっては更なる国有化に繋がるとの懸念から3月初に米国株式は安値を付けるに至ったのでした。

そもそもこのストレステストが実施された理由を思い出してみましょう。不良債権問題解決に必要な、(1)不良債権の価額を把握、(2)それに伴って発生する金融機関の資本不足を補う、(3)金融機関の新規貸出し増加、というステップのうち、(1)に過ぎません。従ってストレステストの結果をもって、アメリカの不良債権問題が解決する、と期待するのはそもそも見当違いなのです。ただ、(1)に過ぎないとはいえ、これによって昨年9月のリーマン・ショック以降市場が抱いていた余計なリスク、カウンターパーティ(取引相手)リスクが大きく後退するという成果はあったと思います。

リーマンが破綻した当日にテレビ東京の番組に出演させていただいた私は、「今後発生すると見られる大手金融機関の連鎖倒産、またそれによって金融システムが麻痺する可能性は大きなリスクだ」とコメントしました。実際直後にAIGが実質破綻、メリルリンチ、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーが次々と破綻のリスクに直面する異常事態となりました。そしてそのリスクはこの3月まで後退する事はありませんでした。今回ストレステストによって、初めてこのカウンターパーティ・リスクが大きく後退したのは成果だと言えます。即ち、個別金融機関ベースでは今後資本増強や資産売却など課題は多いものの、だからといってそれが金融システム全体を揺るがす事態となる可能性は当面無くなったと見て良いでしょう。市場の不安心理を表す変動率指数は本日時点で31にまで低下していますが、これはリーマンが破綻した日と同じ水準です。このようにカウンターパーティ・リスクが大きく後退した事は数字のうえでも明らかに見てとれます。

一方で、アメリカの抱える不良債権問題の解決はこれからです。そもそも今回のストレステストには2つの大きな問題があります。第一に、「ストレスのかかった」の経済状況の見通しです。例えば2009年GDP-3.3%、失業率8.9%、住宅価格-22%という「ストレスのかかった」前提に対し、実際は2009年第1四半期GDP-6.1%、4月失業率8.9%、住宅価格下落率の20%超もほぼ確実な情勢です。現在の経済状況が既に「ストレスのかかった」前提に近くなってしまっており、経済に更なるストレスがかかった場合に負のスパイラルに陥ってしまう可能性は否定できません。

第二に、今回当局は「有形普通株自己資本比率」の4%をストレステストの基準としていた事が明らかになりました。4%というのは、殆どの金融機関がいざとなれば既存の優先株を普通株に転換すれば達成できる基準です。しかしそもそも、今後も不良債権の増加が確実視される中、4%で足りるのかという問題は残ります。またメガバンクの総資産が軒並み200兆円近くに上る中、この基準が1%上がるだけで兆円単位の資本不足が生じる事になります。別の見方をすれば、今回当局が基準を(5%ではなく)4%に設定してくれたのはラッキーだったとも言える訳です。

このように、今回のストレステストはカウンターパーティ・リスクという大きなリスクを軽減させる事に成功したものの、中長期的な不良債権問題を解決したものではない、という認識が大切だと思いますただ市場に目を転じてみると、リーマン破綻当日と今日を比べると、変動率指数が同じである一方、リーマン破綻当日のダウ終値が11,000ドルであったのに対して今日は8,400ドル台です。全て回復するのは困難にしても、当面カウンターパーティ・リスクの後退を楽しめる余地はかなり残っているのではないかと考えています。

(2009年5月8日記)

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少し日がたってますが、中原圭介氏のコラムから

今年と来年の大雑把な株価予想

日経平均株価は昨年10月安値と今年3月安値である7000円でダブルボトムを形成しました。そのことにより、世界的な景気後退の底打ちは確認できていないものの、日経平均株価の下降トレンドは当面の底を打った可能性が出てきたことを、3/30の記事では書きました。

一方で、昨年11月高値の9500円、今年1月高値の9300円が強力な上値抵抗ラインとして意識されています。たとえ好材料が重なり、9500円を一時オーバーシュートすることがあったとしても、高値は10000円が精一杯になるのではと見ています。

よって、日経平均株価は高値のレンジが9000円~10000円、安値のレンジが7000円~8000円のボックス圏相場に突入した可能性が高まっています。

世界的な景気対策の効果が切れる兆候が見られるまでに、アメリカの住宅価格の下落が止まるのか止まらないのか、金融機関が不良資産をバランスシートから切り離すことが進むのか進まないのか、これらの結果によって、来年以降の株価の予想は全く変わってきます。

短期的には株価と景気はぴったりと一致するわけではありませんが、長期的には一致する傾向があります。

悪いシナリオとしてアメリカの住宅価格の下落が続き、ストレステストの資産査定の結果を甘めにしてしまったとしたら、金融機関は不良資産をバランスシートから切り離すことをせずに、金融の正常化は程遠いものとなってしまいます。その場合は来年以降の株価は当面の安値7000円を下回ってくることも考えられます。

逆に良いシナリオとしてアメリカの住宅価格の下落が止まり、金融機関のバランスシートの健全化が進めば、ボックス圏相場を維持するか、本格的な上昇相場に転じる可能性が残されています。

4月上旬に、政府の関係機関が最大50兆円の株式等を市場から買う「危機対応措置」を設け、リーマンショック以来の株価急落のような異常時に限り買い出動することを示唆しました。ですので、7000円はかなり強い下値抵抗ラインとして考えることもできます。

しかし歴史上、政府の株価対策が効果を発揮したという記憶が、私にはありません。仮に悪いシナリオになった時に、この措置の規模は十分な額に思われますが、成功するか否かは未知数な政策です。

アメリカでは、金融機関の不良資産買取策の実効性がまだ判断できるほど運用面の具体的な方法が明確になっていませんし、GMの救済問題の結果がどうなるのかも見えていません。一寸先は闇の難しい相場が続きそうです。
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2009年4月25日 (土)

米金融「好決算」の真相

堀古氏のレポートです。

米金融「好決算」の真相

1-3月期の米金融機関の決算は、あたかも金融危機が終わったかのような好決算が相次いでいます。好決算なので早く発表したくて仕方ないのでしょう。通常、企業が株価を上げたい時に使う「繰上げ決算発表」のオンパレードとなっています。しかしニュースの一行目で報じられる「好決算」とは裏腹に、実は中身をよく見てみると悲しくなってしまうような内容が並んでいるのです。

好決算の火付け役となったのは大手銀行ウェルズファーゴでした。予定されている決算発表は4月22日だったのですが、待てなかったのでしょう。4月9日に速報値を発表してきました。
-収入は200億ドル、合併前のウェルズファーゴから2桁増収!貸倒償却は61億ドルから33億ドルに減少!
ご存知の通り、現在のウェルズファーゴは実質破綻となったワコビア銀行と合併した銀行です。一年前のウェルズファーゴの収入は137億ドル、ワコビアは130億ドル、合計265億ドルですので、実際は増収ではなく減収なのです。しかも現在の経済環境では貸倒償却の減少は一時的な色彩が極めて強いと言えます。

次はゴールドマンサックスでした。ニュースの一行目は以下の通りです。
-純利益18億ドル、一株利益3.39ドル、2008年2月29日期の3.23ドルを上回る!
ゴールドマンは銀行持ち株会社への移行に伴い、これまでの12-2月期から1-3月期に決算期を変更して初めての決算発表でした。1-3月期に18億ドルの利益が出た事は一行目で発表されましたが、今回の決算期から外れた去年の12月、1ヶ月間で10億ドルの損失を出していた事に関する記載は発表資料の下の方でした。決算を繰り上げて発表し、しかもその日に50億ドルの増資をしなければならないという重要な日だった訳ですから、12月の損失も一行目で開示するのが誠実な姿だったのではないかと思います。

そしてメガバンクです。今月初に発表された時価会計ルールの緩和の影響がどれだけ出てくるか、市場が戦々恐々と見守る中、JPモルガンもシティグループも、時価会計ルール緩和によるメリットは殆ど受けていない、との発表でした。それもそのはず、実は両行とも時価会計ルールが緩和される前のメリットを受けていたのです。これはFASB157と呼ばれ、従来の資産だけではなく、負債も時価で評価する、というルールです。3月初めまでは金融危機は深刻化する一方でしたから、メガバンクの負債の評価はかなり下がっていたのです。資産の評価が下がると損失が出るのと逆で、負債の評価は下がると利益が出るのです。直感的に変だと感じられると思いますが、メガバンクは今回、正にその変な利益をかなり計上しているのです。好決算はこの変な利益が寄与した結果とも言えます。

バンクオブアメリカの決算は中国建設銀行株の売却に伴う一時的な利益が大きく貢献していたにも拘わらず、ルイスCEOは「会社自体の強さだ」と強調しました。これが逆に不誠実な印象を与え、株価は一日で24%の急落となりました。これに加え、特に1-3月期は巨額の公的資金注入を受けたAIGが大規模なクレジット・デフォルト・スワップの手仕舞いを行いました。自ずから取引相手の言い値での手仕舞いになったため、取引相手の大手金融機関に大きな利益(公的資金)が転がり込んだ可能性が高いと見られます。

出来るだけ財務内容を良く見せ、資本増強を有利に進めなければならない状況である事は分かります。しかし今の米金融機関は勉強する事よりも、成績表を良く見せる事に力を入れすぎているように見えます。それが行き過ぎて市場に「誠実でない」という印象を与えてしまうと、逆効果になる事が忘れられているような気がします。

(2009年4月21日記)

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2009年4月 2日 (木)

今回の反騰相場は「いつか見た光景」となるのか?

中原圭介氏のコラムから

今回の反騰相場は「いつか見た光景」となるのか?

先週までのNYダウ平均株価は3週連続で上昇し、今月に付けた最安値から約19%上昇して終わっています。3週連続の上昇は2008年5月以来のことです。アメリカ政府の景気対策に加え、FRBの資産担保証券への資金供給策、財務省の不良資産買取策と、矢継ぎ早にできる限りの政策が総動員された結果、市場の期待が膨れ上がり、景気底入れを見込んだ株価反騰となっています。

しかし、私は景気が底入れしたと判断するには早計だと思っています。

FRBの資産担保証券への資金供給策は、本来ならばそれなりの効果が期待できますが、現在は商業用不動産価格の下落幅が拡大傾向にある途中です。せっかく住宅価格の下落幅は縮小してきているのに、商業用不動産のローン延滞率はリーマンショック以来、直近の2月まで上昇基調にあります。商業用不動産価格の下落とともに、金融機関が保有する関連証券化商品の損失額が急拡大していることは間違いありません。FRBの負担がどこまで増えるのか、非常に不透明な状況です。

金融機関の不良資産買取策にしても、最大の焦点である不良資産の価格がどのように評価されるのかは、まだ何も決まっていません。おまけに、金融機関は不良資産を処理することにより確実に損失が膨らむため、簡単にはこの買取策の活用に踏み切ることができないでしょう。追加損失が膨らめば、資本注入に必要な金額も増えますし、政府の公的関与の度合いが強まります。制度の欠陥を補う妙案が出て来ない限り、金融機関の立場からはとても安心できるスキームではありません。

その上、買取枠が96兆円で本当に足りるのかという疑問もあります。以前、バッドバンク構想が一回立ち消えになりましたが、その原因は不良資産の処理には約400兆円が必要であるという試算が出たためです。そんなお金はとても捻出できないと、バッドバンク構想は頓挫していたのです。それを、新たに96兆円でやると言われても、その資金枠ではとても足りないと思われます。住宅市場や商業用不動産市場が回復しない限りは、やはり少なくてもあと数百兆円は必要であると考えられます。

私がこのブログでリスク資産のオールキャッシュ化を唱えて以来、アメリカの株価に連動して日経平均株価が予想以上に反騰する局面は2回ありました。昨年の4月~6月と10月~11月の2回の反騰相場です。ただし、今回の反騰相場と昨年の2回の反騰相場との違いは、明確にしておく必要があります。日経平均株価で見ると、昨年10月~11月の反騰相場前の安値と今年3月の安値がダブルボトムを形成したことで、景気後退の底打ちは確認できていないものの、相場のトレンドは底を打った可能性が出てきたということです。

もちろん、拙書「サブプライム後の新資産運用」でも書いているとおり、景気後退が続いている途中でのトレンド転換は当てにはなりませんが、昨年4月~5月のトレンド転換時の株価水準から一時は半値近くまで落ちているので、以前のトレンド転換よりは信用性が増していると言えます。

しかしながら景気後退下では、「期待で買われ、現実で売られる相場」が何度となく繰り返される傾向があります。2008年6月7日の記事で述べたように、「いつか見た光景」が再現される可能性は捨て切れません。

このように判断が難しい局面では、どちらに転んでも大丈夫なように、ニュートラルな思考に切り替えることが求められます。

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2009年4月 1日 (水)

官民投資プログラムの効果は?(2)

堀古氏のコラムから

官民投資プログラムの効果は?(2)

最近、アメリカでは金融危機への対応策として様々な策が発表されます。それもスピードがかなり早いので、日本にいらっしゃる方はなかなかついていけないのではないかと思います。ですので今一度、現在どの位置にいるのかを確認しておきたいと思います。

不良債権問題の解決に必要なのは大きく、(1)不良債権の価額を把握する事、(2)それに伴って発生する金融機関の資本不足を補う事、(3)金融機関の新規貸出し増加、です。アメリカは昨年後半にかけて不良債権問題の解決を急ぐあまり、(1)が中途半端なままに(2)に進んでしまいました。2-3月の株式相場急落はその反動が出たと言ってよいでしょう。そして先月、大手金融機関に対して、再び(1)をしっかりやろうという事になりました。これがガイトナー財務長官の発表した「ストレステスト」です。4月末までに完了する事になっています。

これとは別に、(2)から(3)への動きを進めようとするのが、今回発表された官民投資プログラム(PPIP)です。即ち、PPIPによってある程度資本不足が緩和されると同時に不良債権が切り離されるので、金融機関は新規貸し出しを進める事ができる、という訳です。しかし前号最後で申し上げたように、PPIPは一つの問題を解決しようとするために、将来他の大きな問題を孕んでしまった可能性が高いと考えています。

まず最近、金融危機対策を実施する主体として財務省とか連銀とかFDICとか、政府系の様々な主体が出てきます。難しく考える必要はありません。本質を掴むには全て「政府」と考えるのが一番です。(例えば「連銀が長期国債を購入」というニュースが出たとします。国債を発行するのは財務省ですが、財務省も連銀も「政府」と考えると国債はプラスマイナスゼロですので、結局このニュースは「連銀が紙幣を印刷してばら撒いた」と同じである事が分かります。)この考え方で今一度、このプログラムをご覧になってみて下さい。

1. 銀行が額面100億円の不良債権をオークションにかける
2. 民間のファンドが入札、仮に84億円で落札したとする
3. a. 落札金額の14分の1(6億円)を民間のファンドが出資
  b. 14分の1(6億円)を財務省が金融安定化資金から出資
  c. 7分の6(72億円)をFDIC(預金保険公社)がノンリコース融資(※)

財務省もFDICも政府です。なので84億円のうち78億円は政府がお金を出している事になります。しかも72億円はノンリコース融資なので、不良債権が値下がりして民間のファンドが返済不能になった場合、その値下がりに伴う損失は政府の負担です。即ち「官民投資プログラム」とは名ばかりで、14分の13のお金とリスクの負担をしているのは政府なのです。ちなみに最大1兆ドル規模のPPIPに対し、数多くの銀行破たんの結果FDICにはもう190億ドルしかお金が残っていないというのはご存知でしょうか?

そう言えば昨年8月、証券会社メリルリンチが「CDO(債務担保証券)を7200億円でファンドに売却」というニュースが出ましたが、実はメリルリンチは同時に、ファンドに対して5400億円のノンリコース融資を実施していたのを思い出します。5ヵ月後の今年1月、メリルリンチが巨額損失計上を発表したのはご存知の通りです。

今回例えて言えば、政府は保険を売ってその保険料を金融機関にプレゼントし、残った保険金支払のリスクだけ背負う状態になります。もちろん今後、不良債権の価値が上昇してくれれば問題はありません。しかし将来、丁半博打に負けて不良債権が値下がりする事になれば、金融安定化資金は簡単に枯渇してしまいます。その時政府は市場に、まだピストルの弾が残っているように見せかける事はできるのでしょうか?

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2009年3月26日 (木)

官民投資プログラムの効果は?

堀古氏のコラムから

官民投資プログラムの効果は?(1)

本日、市場が待ちに待ったいわゆる「バッドバンク構想」である官民投資プログラム(PPIP: Public-Private Investment Program)の詳細が米財務省から発表されました。これが好感され、NYダウは500ドル近くの上昇となりました。2月初め、「バッドバンク構想の発表間近」と期待させられた挙句、結局何も具体化していなかったと判明して株価が急落する場面がありましたが、ちょうどその水準を回復するに至りました。

米財務省のウェブサイトにも掲載されていますが、PPIPは以下のような仕組みです。
1. 銀行が額面100億円の不良債権をオークションにかける
2. 民間のファンドが入札、仮に84億円で落札したとする
3. a. 落札金額の14分の1(6億円)を民間のファンドが出資
  b. 14分の1(6億円)を政府が不良資産救済プログラム (TARP) から出資
  c. 7分の6(72億円)をFDIC(預金保険公社)がノンリコース融資(※)
※ノンリコースとは、仮に不良債権の価値が下落し、民間のファンドが融資を返済できなくなった場合、民間のファンドは不良債権を放棄する事によって返済義務を免れられる

一見かなり複雑な仕組みのように見えるのは、昨年来、バッドバンク構想に伴う様々な問題をクリアしなければならなかったからです。第一に、不良債権をオークションにかける事によって、価格の不透明性の問題をクリアしています。第二に、不良債権価額の14分の1という小さな割合でも民間のファンドに出資させる事によって、当該民間ファンドにインセンティブを持って不良債権をマネージさせる事ができます。これによって「小さな政府」のアメリカが専用の人材を用意する必要がなくなっています。第三に、政府の出資は不良債権額の14分の1で済みますので、残り60兆円ほどしか残っていない金融安定化資金をそれほど費やす必要はありません。第四に、前号でもご説明したように米財務省が信頼を失いつつある中、政府が民間ファンドと同額を出資する事によって、PPIPへの信頼が補完されています。第五に、これが最も重要なポイントなのですが、FDICがノンリコース融資を行う事によって不良債権への入札価格が上昇する事から、銀行の資本不足緩和に寄与すると共に、不良債権の売却を促しやすくなっています。

民間のファンドが投資するのは、上記の例で言えば次のような金融商品です。オークションで落札した不良債権が15%以上値下がりすれば6億円失う代わりに、値上がり益は理論的には無限大です。損失は限定的で、利益は無限大、即ちコールオプション(原資産を一定価格で購入する権利)のような性質を持っています。自ずから本来、当該不良債権が持つ価値よりも高い価格が付くはずです。但しこの、本来当該不良債権が持つ価値と、落札される価格の差は民間ファンドが受けるメリットではありません。民間ファンドは既にこのような金融商品である事を分かったうえで、競争入札によって公正な価格で落札しているはずだからです。それではこのメリットを受けるのは誰なのでしょうか?それは不良資産を売却する銀行に他なりません。

即ち、政府は単純に資本注入するのではなく、FDICによるノンリコース融資によってリスク負担の銀行から政府への移転、という形で公的資金注入しているのです。従って、このPPIPはスキームが複雑に見えますが、実は政府による変則型の公的資金注入に他ならないのです!AIG幹部のボーナス問題等でもお分かりの通り、一般の米国市民によるウォール街への怒りは頂点に達しています。そのような中、何とか一般の米国市民には分かりにくい形で銀行に資本注入する方法はないか、そのような観点から考え出された妙案のように見えます。

今日発表されたPPIPは、様々な制約がある中、上手くそれらの制約をクリアし、実際市場にも好意を持って受け止められています。しかし、残念乍ら万能薬というのは存在しないのです。今はひとえに、市場がこのプログラムが内包する大きなリスクに気付かないまま(又は目をつぶって)、金融危機の峠を越してしまう事を望むばかりです。。。

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2009年3月23日 (月)

バッドバンク構想詳細を発表

米財務長官が不良資産買い取りの「バッドバンク」構想詳細を発表

U.S. lays out plan to attract buyers for toxic debtR32

不良債権処理 米政府、最大1兆ドル買い取り目指す

米財務省は23日、金融危機対策で銀行などから不良資産を大量に買い取る「官民投資計画」の具体策を発表した。最大1千億ドル(約9兆6千億円)の公的資金を投じるほか、債務保証や低利融資を活用して最大1兆ドル(約96兆円)の買い取りを目指す。公的負担を減らすため、民間金融機関も投資家として参加する計画だ。

 ガイトナー財務長官が2月に発表した金融安定計画の詳細で、不良債権問題の解消を狙う。昨年秋に成立した金融救済法で認められた公的資金のうち750億~1千億ドルを投入する。連邦預金保険公社(FDIC)による債務保証や、連邦準備制度理事会(FRB)の低利融資などを加え、買い取り規模は当初は5千億ドルを目標にし、最終的には1兆ドルをめざす計画だ。

 買い取るのは金融機関の不良資産。公的負担を軽減させるため、民間金融機関に買い取りへの積極参加を呼びかけ、買い取り資金の大部分を財務省やFDIC、FRBが融資や債務保証などで実質的に負担する。

 買い取りを競わせるため、民間の投資会社が参加する複数の「官民投資基金」を設立する計画だ。保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)で問題になった金融機関の高額ボーナスなどの規制はかけず、参加しやすいようにする見通し。

 ガイトナー長官は23日の記者会見で「こうした資産を処分する市場は機能していなかった」と、買い取り制度の必要性を強調。「政府がリスクの一部を負担をすることで、金融機関の財務内容と流動性が強化され、景気回復に必要な融資が維持されることを期待している」とした。

 不良資産を売却する金融機関は損失を被るが、危機の長期化に伴う損失の悪化を避けることが可能という。

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2009年3月17日 (火)

米国の “過剰消費体質”は変わる?

日経ビジネスオンラインから

米経済、今年後半に持ち直しへ

米経済は2008年第4四半期に急激に落ち込んだ。最近の経済指標からは、今年第1四半期に入っても景気は明らかに弱い状況のままであることが読み取れる。第1四半期の実質GDP(国内総生産)は年率換算で約5%のマイナス成長となり、この傾向は恐らく第2四半期に入っても変わらないだろう。

 現在は経済指標も悪く見通しも暗いが、今年後半にはわずかながら経済成長はプラスに転じ、2010年にはさらに回復が進むと筆者は予想する。それほど強い拡大基調にはならないと考えているが、経済は落ち込みから抜け出し、成長を開始するはずだ。

 景気後退から脱却するうえで、3つの要素が相乗効果を発揮すると考えている。すなわち、財政政策による経済活動の押し上げ、金融政策による資金供給拡大での需要の喚起、そして民間部門の低落傾向からの脱却である。

GDPの3%に相当する財政支出

 バラク・オバマ米政権と米議会は、経済を成長軌道に戻すために思い切った財政政策に乗り出している。2月に議会が承認した財政支出と減税による景気対策の規模は、GDPの約5.5%に相当する(対策の実施は2年間にわたるため年換算では約2.8%)。この景気対策の有効性についてエコノミストの評価は大きく分かれているが、大半の意見は好意的だ。

 オバマ大統領の経済政策顧問は、財政政策への伝統的な見方に基づき、米議会で可決された景気対策法案は、景気対策を行わない場合に比べ2010年末までに実質GDPを3.7%押し上げると予想されている。さらに、景気対策で370万人の雇用が創出、または維持され、対策を実施しなかった場合に比べて失業率は1.8%下がるとの予想を示した。

 大統領の経済政策顧問の見方なので評価が甘めかもしれないが、予測は米議会予算局(CBO)が、財政政策の効果に関する一般に受け入れられている調査研究に基づいて算出した推計の範囲内に収まっている。

 景気対策にはかなりの景気浮揚効果があるだろうが、米経済の最近の急激な落ち込みぶりからすると、恐らくこの景気対策だけでは経済活動の落ち込みによる悪影響を完全に打ち消すことは難しい。だが、政府は不良資産救済プログラム(TARP、最近「金融安定化計画(FSP)」に改称)による支援策も講じている。

FRBと米財務省が共闘

 TARPについては批判も多かったが、批判の内容はTARPによる明確な改善が金融市場に表れなかったことに対する失望感に過ぎない。筆者は、金融市況をこれ以上悪化させないためには有効な策だと考えている。

米国の “過剰消費体質”は変わる?

世界的な経済危機の引き金となったサブプライムローン問題。この問題の根底には「米国の過剰消費体質があった」という話をしばしば耳にします。今回は、米国の過剰消費体質とは具体的にどんなものか、その体質は是正されるのか、また、是正されることによって、世界経済はどのような影響を受けるのかについて考えてみます。

クレジットカード保有「1人8.6枚」、残高5000ドル

 まず、米国人の消費行動の特徴を改めて、見てみましょう。

 米国の消費者は、驚くほど借金に頼った消費をしています。その象徴がクレジットカードです。米国では、商品やサービスの購入に際して、クレジットカードが重要な役割を持っています。米国人はクレジットカードを使って借金をしながら消費していると言っても過言ではありません。

 クレジットカードと一言で言っても、米国と日本とでは違いがあります。米国のクレジットカードとは、クレジットカードで購入した金額のうち、(一括払いもできますが)ある一定の金額を払えばよいという仕組みのものを指します。これは、日本の「リボルビング払い」を想像してみれば分かりやすいでしょう。一方、翌月一括払いで支払うカードは、米国ではクレジットカードの特別版である「チャージカード」といい、クレジットカードとは別のものを指します。

 米商務省センサス局の2006年の統計によると、何らかのクレジットカードを持っているのは1億7000万人。また、米国内で保有されているカードの枚数は合計14億8800万枚です。1人当たり8.6枚、20歳以上人口で割った場合は、1人当たり6.9枚のカードを保有しているということになります。また、カード保有者1人当たりで見たクレジット残高は5123.5ドル(約50万円)です。

 一方、日本の場合は、日本クレジット産業協会調べによると、2008年3月末で発行済みクレジットカードは3億859万枚。これを20歳以上の人口で割ると、1人当たりの保有枚数は3枚程度です。また、日本のクレジットカード会社によるアンケート調査()によれば、カード保有者の9割を超える人が1回払いで支払っています。

 このように、米国人が保有するクレジットカードの枚数やクレジット残高は、日本と比べるとかなり多いと言えます。

 ※三菱UFJニコス(2006年5月)「第14回クレジットカードについての消費者調査」

稼いだ以上のお金を消費に回す米国家計

 次に米国の家計部門の消費と貯蓄の動きを貯蓄率から見てみましょう。

 貯蓄率とは、家計部門が受け取る可処分所得に占める貯蓄の割合を見たものです。図1を見れば分かるように、米国家計の貯蓄率は、1980年代以降一貫して下がり続け、今回の金融危機の直前である2005~06年にはほとんど「ゼロ」となっています。 Graph01

 貯蓄とは可処分所得から消費を引いたものです。貯蓄率がゼロであるということは、貯蓄がゼロということであり、可処分所得と消費がほぼ等しいことです。可処分所得と消費との割合を「消費性向」と呼びますが、貯蓄率がゼロとは、消費性向が100%ということ。簡単に言えば、稼いだ所得をすべて使ってしまうということです。

 しかも、この統計は全家計の平均です。家計の中には貯蓄率がプラスの世帯も多いはずです。かなりの家計は、貯蓄率がマイナス(消費性向が100%以上)、つまり、稼いだ金額よりも消費する金額の方が多い状態であることになります。

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2009年3月16日 (月)

戻り継続、過度の金融不安修正

【日本株週間展望】戻り継続、過度の金融不安修正-外国人売りは注意

3月13日(ブルームバーグ):3月第3週(16-19日)の日本株相場は、戻り基調が継続する見通し。米国金融機関の経営問題に対する過度の悲観論が後退しており、買い戻しの動きが相場全体を押し上げそうだ。政府・与党による株価対策への期待も支えになる。ただ、米金融機関へのストレステスト(健全性審査)の影響などで、外国人投資家の売りが継続しており、反発力が限られる可能性もある。

  農林中金全共連アセットマネジメント運用部の中村一也次長は、「一進一退の展開は続くが、月内は下げ過ぎた戻りが継続しそうだ。ただ、外国人の売りが続き、どこで止まるかがポイント」と指摘する。

  3月2週(9-13日)のTOPIXは、前の週に比べ0.4%高の 724.30ポイントで終了。一時は698.46ポイントまで下げ、1983年 12月以来の安値を更新する場面があったものの、米金融不安に対する悲観論が後退し、買い戻しが優勢となった。

            1-2月は黒字

  「1-2月は黒字だった」――。米銀大手バンク・オブ・アメリカ(BOA)のケネス・ルイス最高経営責任者(CEO)は12日、ボストンでの講演後に記者団に対しこう述べた。通期についても、黒字の自信を示し、追加の公的資金なしで金融危機を乗り越えることは可能と強調した。シティグループ、JPモルガン・チェースと、今週は米銀大手のCEOによる業績の強気発言が相次ぎ、相場の足を引っ張り続けてきた米金融機関の経営懸念が和らいだ。

  金融不安の後退から、12年半ぶりの安値に沈んでいた米S&P 500種株価指数が、12日までの4日間で前の週末に比べて9.9%高となるなど米株式相場は急伸。市場では、「過剰なリスクを考えていた投資家が見方を変えてきた」(いちよし投資顧問の秋野充成運用部長)との解説が聞かれ、ショートカバー(売り方の買い戻し)が先行、日経平均は2カ月ぶりに投資家の短中期的な平均売買コストである25日移動平均線(7488円)を上回って今週の取引を終えた。

  東海東京調査センターの中井裕幸常務は、「米金融機関の問題はすべて解決したわけではないが、状況は徐々に変わってきている。時価会計の凍結期待なども出ており、悲観論が強かっただけに、買い戻しはしばらく続きそうだ」と見る。

       時価会計見直し論議、国内株価対策

  投資家の間で期待が高まっているのが、米金融機関に適用している時価会計基準の見直しだ。「時価会計による数値は誤解を生んだり、あまり有益でなくなる恐れがある」――。10日にバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演で見直しに言及したことで、米金融界では議論が再燃している。見直しは財務不信につながる可能性があるが、証券化商品などは取引が成立しなくなっており、時価会計を続けると、金融不安を長引かせる要因になるためだ。

  米ニューヨーク大学スターン経営大学院のヌリエル・ルービニ教授が1月下旬に発表した試算によると、米金融機関の損失額は3兆6000 億ドル(約320兆円)。時価会計基準の適用を緩和し、損失額が減額されれば、新たに追加する公的資金の必要額も少なくて済む可能性が浮上する。来週17、18日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるため、時価会計の見直しを含む金融対策についての言及などに期待感が高まりそうだ。

  政府・与党が検討する株価対策への期待も相場を支えそう。銀行等保有株式取得機構は11日、銀行と企業の持ち合い株式を買い取る業務を再開すると発表した。取得枠を20兆円に拡大し、12日から取得する。東海東京調査の中井氏は、「与党の解散・総選挙の時期が5月になる可能性が高まる中、政府は節目である日経平均7000円を何としてでも維持するだろう」との見方を示す。

         銀行より外国人保有株取得機構を

  もっとも、外国人からの売りは続き、相場の戻りは限定的になりそう。東京証券取引所によると、3月第1週(2-6日)の外国人の売越額は東証、大証、名証の1・2部合計で5571億円と、昨年3月2週(9226億円)以来、1年ぶりの高水準となった。売り越しは8週連続。

  ビスタマックス・ファンド・アドバイザーズの藤原正邦CEOは、「膨張させてきた信用の破裂は実体経済にも影響を与えた。投資家は、市場に戻ってきてリスクを取れない状況が続いている」と話し、世界的な信用収縮、資産圧縮の動きは続くとしている。

  外国人は2003年以降、日本株を差し引き32兆円買い越した。市場では、足元は米政府による米金融機関へのストレステストの影響が出ているとの見方が多い。査定の結果、資本調達が必要と判断された銀行は6カ月以内に増資をしなくてはならず、バランスシート圧縮の動きが継続しているためだ。東海東京調査の中井氏も、「こうした外国人の動きは続こう。目先の相場は極端に弱気に傾いた国内勢の買い戻しで上昇する可能性はあるが、政府は銀行ではなく、『外国人保有株式取得機構』を作るべきだ」と提言する。

  来週の日本株に影響を与えそうな材料では、17、18両日に日本銀行が金融政策決定会合を開催、企業に対する支援策などが注目される。米国では17日に2月の生産者物価指数(PPI)、住宅着工・建設許可件数、18日に消費者物価指数(CPI)が発表される

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2009年3月13日 (金)

なぜ日本経済の悪化度合いは大きいのか

大和総研のコラムから

なぜ日本経済の悪化度合いは大きいのか

世界金融危機の直接の影響は、日本が先進国の中で一番小さいはずなに、実体経済は日本が一番悪化している。2009年10-12月期の実質GDPの対前期比年率は、アメリカがマイナス3.8%、ドイツがマイナス8.2%、フランスがマイナス4.6%、イギリスがマイナス5.9%であるのに対して、日本はマイナス12.7%である。この理由は、もちろん、12月の本欄「なぜ日本のショックは大きいのか」でも書いたように、日本の外需への依存度が高いことにある。ヨーロッパの中でも、輸出に依存しているドイツの落ち込みは相対的に大きい。やはり輸出依存の高い韓国の実質成長率も、マイナス20.8%と大きい。しかし、日本の落ち込みが大きい理由は、それだけだろうか。

危機以後、円は急速に上昇した。金融危機が認識されていなかった2007年前半の120 円から、現在の90円まで3割以上も上昇した。最近は、おそらく、日本の政治が見捨てられたことによって、円はわずかに下落しているが、それでも3割の上昇である。

内閣府経済社会総合研究所の計量経済モデルによると、10%の円高で2年目に0.54%実質GDPが減少する。30%の円高なら1.62%減少することになる。日本の実質GDPは09年度でマイナス3%減少するというのがエコノミストの相場観になっているが、円高がなければマイナス1.5%程度ですむことになる。これなら、世界標準の落ち込みである。

では、なぜ円高になっているのだろうか。為替レートとは、通貨と通貨の交換比率である。他国の通貨が増えて、自国の通貨が増えなければ円高になるのは当然である。通貨供給の元をなすマネタリーベースの増加率を見ると、アメリカが2倍以上に増えているのに、日本はほとんど増えていない。円高になるのは当然だ。不十分なマネタリーベースの供給が、日本の不況を悪化させている。

欧米金融業界の高報酬は“スーパーバブル”だったのか?

欧米では、経営に行き詰まり、政府の支援を受けた金融機関の経営陣が桁外れの報酬を受け取っていたことが物議を醸している。欧米金融界の高報酬ぶりは経営陣に限ったことではなく、雇用者の平均報酬も際立って高かったことは周知の事実であろう。

しかし、これは1980年代以降の現象である(ちなみに、オリバー・ストーン監督の映画『ウォール街』の公開は1987年)。下のグラフはアメリカの金融業とその他の産業の一人当たり雇用者報酬の比率であるが、70年代までの金融業の雇用者報酬は他産業より10%強高い程度で、突出した高報酬ではなかった。それが、80年代に入ると突如として上昇を始め、2007年には約2倍に達している。この劇的なグラフは、80年代前半に金融業に生じた質的変化が高報酬の源泉であることを示唆している。その「源泉」だが、80年代前半という時期から、レーガン政権以降のアメリカで進められてきた規制緩和であろうと見当が付く。

090304

資産市場が活況を呈するほど、金融業界の収益は拡大する。そして、高レバレッジ(≒多額の借入)が可能になるほど、資産市場に流れ込むマネーは増大し、新たな参加者が引き寄せられる。そのため、金融業界には、「レバレッジを高めて資産取引を過熱させることで収益拡大」というインセンティブが働く。実際、80年代後半の日本のバブルの背景には銀行貸出の急増が、近年の世界的バブルの背景には金融工学を駆使したデリバティブ市場の急拡大があった。これで報酬が歩合給(成功報酬体系)なら、「本来なら住宅を購入できない低所得者にサブプライムローンを組ませれば、自分が大儲けできる」というような空気が金融業界に広がっても不思議ではない。規制がなければ、金融業界(人)がこのような誘惑に抗うことは難しいだろう。

最近、この仮説を裏付ける論文“Are bankers paid too much?” (by Thomas Philippon)が発表された(紹介記事がNYTThe Economistにある)。それによると、金融業の報酬は規制の強弱と関係しており、規制が緩い20年代と80年代以降は高く、厳しい30-70年代は低かった。近年の金融業の高報酬は、規制が過度に緩和されたことによる超過利潤だったという。(金融業の高報酬化が、その他の産業の経営陣に波及したことが、一般従業員との所得格差拡大の一因になったとも考えられる。)

金融業界が利益追求にのめり込んで投機ブームがおこると、最後はバブル崩壊に至り、金融システムだけでなく、経済活動そのものが機能不全に陥りかねない、というのが30年代の世界恐慌の教訓である。そのため、金融業界が投機的ビジネスにのめり込み過ぎないように、グラス=スティーガル法など様々な規制がかけられた。ところが、大恐慌の記憶が薄れてくると、恐慌防止のための規制が無意味で窮屈なものに見えてくる。そこで、金融業界が自由で創造的に活動できるようにと規制緩和が進められたのだが、その結果、80年前の繰り返しが懸念される事態となっている。

市場原理主義(market fundamentalism)に批判的な著名投資家のジョージ・ソロスは、現在の世界的金融危機を、「1980年代前半から続いたスーパーバブルの崩壊」と評しているが、市場原理主義とスーパーバブルの黄昏とともに、金融業界の「高報酬バブル」も崩壊する日が来たのだろうか。

中国の不動産不況のなかにみるリスクとチャンス

昨年12月に出版された「2008年の中国居民収入分配年度報告」では、金融資産の偏在に関する中国人民銀行の調査結果を掲載している。同調査によると、2007年3月末時点の都市住民一人当たり個人貯蓄残高の分布は、10万元(約153万円、当時のレートで換算)以下の家計が98.22%を占め、その個人貯蓄残高は全体の48.39%を占めていたという。逆算すれば、僅か1.78%の家計が個人貯蓄残高の51.61%を占める計算となり、金融資産の著しい偏在が、公式調査でも明らかにされた。

これは個人貯蓄に関する調査であるが、株式保有についても同様のことが言える可能性は高い。個人金融資産の内訳をみると、株価急騰を主因に証券資産のウエイトが2006年末の11.5%から2007年末には27.6%へと急拡大している。「資産効果」を背景に、2007年の高級住宅への需要はかつてないブームの様相を呈したのだが、その資金的裏付けのひとつとなっていた株価は、2007年10月をピークに急落。上海・深圳の流通株式時価総額は2008年の1年間で4兆7850億元(前年比51.4%減)の減少を記録し、これは同年の名目GDPの15.9%に相当する程であった。こうしたなか、2007年に前年比26.5%の急増を記録した全国住宅販売面積は、2008年には一転して20%縮小し、住宅価格指数(前年同月比)は、2008年1月の11.3%上昇をピークに伸びが減速、2008年12月、2009年1月には下落に転じた。資産の偏在を勘案すれば、昨年来の株価急落の逆資産効果は、富裕層を直撃しているとみられ、住宅でも、特に高級物件では調整が長期化する可能性は否定できない。

しかし、リスクの中にチャンスも見える。逆資産効果(資産効果も然り)が富裕層に集中して発現するのであれば、一般市民の資産の毀損は小さいはずであり、今回の不動産不況は、高嶺の花となった住宅を一般市民の手に取り戻す好機でもある。今回の景気対策では、住宅に関しては、勤め人が購入可能な住宅の供給や、頭金比率の引き下げ、住宅ローン金利の引き下げなど、一般住宅の需要を喚起する方策が相次いで実施されている。これまで蚊帳の外に置かれていた中間層以下の需要を掘り起こそうとの政策であり、民生改善のみならず、住宅需要の下支えとしても一定の合理性を持つと評価できよう。折りしも本コラムが掲載される3月5日は、今年1年の施政方針である温家宝首相の「政府活動報告」が示される全人代の開幕日である。不動産不況への対応策にも注目したい。

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2009年3月12日 (木)

欧州通貨危機の再燃は あるのだろうか?

ダイアモンドオンラインから

3月相場は「ゆうちょマネー」の動向がカギを握る

とうとう、米国のシティグループが実質的に国有化されます。

 米政府は現在保有するシティの優先株のうち、最大250億ドルを議決権のある普通株に転換し、シティ株の最大36%を保有します。また、シンガポールの政府系ファンド(SWF)であるGICや、サウジアラビアのアルワリード王子ら海外投資家も優先株の転換に応じる見通しです。

 米政府やSWFなど政府系の持ち分合計は54%と半数を超え、さらに08年前半に公募優先株を購入した株主の比率が21%ですから、転換後は金融危機後に増資に応じた株主が75%と、議決権の4分の3を握る株主構成となります。

 実質国有化を受け、2月27日のシティの株価は1.50ドルと、前日比0.96ドル(39.02%)安となりました。大幅な希薄化が嫌気された格好です。また、ムーディーズはシティの格付けを従来の「A2」から1段階引き下げ「A3」とし、S&Pは格付けを「A」に据え置いたものの、見通しをネガティブに変更しました。

 ですが、シティへの政府の関与が一段と増したことで、シティ破綻リスクは大幅に後退し、且つ、不良債権処理がスピーディーになる可能性が高まったと、今後、ポジティブに評価されることでしょう。

 なお、米金融株が反発に転じるのは、「ストレステスト」終了後でしょうね。米政府は4月までに大手銀のストレステストを実施し、公的資金も活用して、金融機関に対して十分な水準の資本を確保させることを目指しています。

 テスト終了後、一体いくらの公的資金を注入すれば、大手銀が十分な水準の資本になるかの「総額」が判明すれば、金融株は底入れする可能性が高いとみています。逆に「総額」がわからないうちは、希薄化懸念で、不安定な動きを続けるでしょう。

ゆうちょ銀行マネーが
金融危機対策に使われる?

 一方、日本ですが、ゆうちょ銀行が、第一生命保険に対して資本増強につながる劣後ローンを500億円供与する方向で最終調整に入ったと報じられています。

 ゆうちょ銀行では、民営化前は認められていなかった株式の直接売買が07年12月から可能になるなど、運用の自由度が高まりました。しかし、200兆円規模の郵貯マネーのうち、大半を国債が占めています。08年9月末の資産構成では76.1%が国債です。

 今後、政府・与党はこの郵貯マネーを活用した金融危機対応策を打ってくる可能性が高そうです。まずは、金融機関の資本増強となるようですが、今後は、個人・法人向け融資解禁、さらには、株価対策用資金にも活用されるかもしれません。

 民営化されたとはいえ、現時点では、政府が100%株式を保有する持ち株会社(日本郵政)の子会社ですからね。表向きはともかく、実際のところは、政府の意向に沿った資産運用をせざるを得ないでしょう。

欧州通貨危機の再燃は あるのだろうか?

今週は、欧州などで追加利下げが見込まれています。これを受けて、欧州通貨の一段安再燃となるのでしょうか。そしてクロス円(※)全体はふたたび急落に向かうのでしょうか。それを考える上で、私は対日金利差に注目したいと思っています。

(※編集部注:「クロス円」とはドル以外の通貨と円との通貨ペアのこと)

日独長期金利差でユーロ
反発はうまく説明できる

 前回のレポートでも書いたように、2月中旬にかけてユーロ/円は115円前後まで急落しましたが、このきっかけは中東欧通貨危機などとされていました。ところが、このユーロ急落は2月中旬で一巡、その後は一転して最大126円までユーロ急反発となりました(「2・17「中川ショック」などから、円の「安全神話」がついに崩壊!」参照)。

 急落のきっかけとされた中東欧通貨危機が終わったわけではないでしょう。それどころか、この問題は最近もくすぶり続けており、一部中東欧諸国の懸念は一段と深刻化しているようです。

 にもかかわらず、ユーロが反発に転じた動きをうまく説明できるのは金利差であることを、私は前回のレポートで紹介しました。日独長期金利差(※)の「ユーロ優位」は、2月中下旬に1.7%割れで縮小が一巡し、一時1.8%超へ拡大しました。金利差「ユーロ優位」縮小の中でユーロは売られ、「ユーロ優位」再拡大でユーロ反発となったわけです。

(※編集部注:「長期金利」の代表は10年物国債の利回り。「日独長期金利差」とは、「ドイツの10年物国債の利回り」から「日本の10年物国債の利回り」を引いた数字のこと)

Fx_yoshida2001

 このようにユーロ/円の動きをうまく説明できる日独長期金利差ですから、今後のユーロ/円の行方を考える上でも、日独長期金利差に注目してみたいと思うわけです。金利差「ユーロ優位」は、果たして再び1.7%を大きく下回って縮小に向かうのかどうか…。

 ところで、この日独長期金利差「ユーロ優位」1.7%という水準は、かなり長い間、日独金利差の下限になってきたようです。

 過去20年間について調べたところ、金利差「ユーロ優位」が1.7%を割り込んだのは一時期しかありませんでした。その意味では、基本的には日独長期金利差「ユーロ優位」は、かなり下限に近いところまで縮小したと言えそうです。

Fx_yoshida2002

 同じようなことが日英長期金利差についても言えそうです。

欧米の評価が変わってきた日本の「失われた10年」

日本のバブル崩壊後のマクロ経済のパフォーマンスに対する欧米のメディアの評価が変化している。

 英「エコノミスト」誌2月14・20日号は、米ワシントンDC駐在記者の「日本より悪い?」という記事を載せている。

 ポイントを紹介すると、IMFによれば、過去の金融危機における銀行の不良資産のGDP比はスウェーデン13%、日本35%だった。一方、ゴールドマン・サックスが推計した今回の米国銀行の不良資産はGDPの40%に達するという。

 スウェーデンの金融危機では、不良資産は少数の大銀行に集中していた。しかし、今回の米国の問題は、表の銀行システムだけでなく、投資銀行やヘッジファンドなど「陰の銀行システム」も深刻な困難を抱えている。

 日本ではバブル崩壊後に、企業がバランスシート調整のために債務を返済し、貯蓄を増やした。代わりに日本政府は需要を支えるため財政赤字を膨張させた。米国政府は、当時の日本以上に財政刺激策を長く行なう必要があるだろう。

 日本の経験をこれまで軽く見ていた米国の政策決定者の態度は、おそらく誤りとなる。この10年の日本の平均成長率は年率1%しかなく、政府債務がGDPの80%に達している状況は誇れるものではない。

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2009年3月11日 (水)

米株の未来、天国か地獄か

Bloombergから

米シティ株とスープ缶、1ドルで買うならどちらがお得?

AIGの誤った経営判断の犠牲者が充満

AIG破綻なら不況加速 FRB副議長、追加支援後押し

GM“存亡の危機”と認定 年次報告書で監査法人

GE株“はれ者扱い”の悲哀 会社の反論も投資家は無視

米株の未来、天国か地獄か

米国株の行方を占う目安として、これまでの値動きはあまり有効でなくなった。それでもアナリストは過去を振り返ることをやめていない。

 グラフは、ダウ工業株30種平均の1920年以降の推移。過去12年間以上の最安値に下落した例は、今回を含め3回しかない。多くのアナリストが同様のグラフを引用して、市場動向を分析。今後の反発を予想する声もあるが、過去2回の例をみても結論は出ない。1974年に12年ぶりの安値を記録した後は1年で48%上昇。一方17年ぶりの安値となった1932年は、その後3カ月間続落して1897年6月以来の安値まで下がった。

下には下がある? 欧州金利 ECB、さらなる引き下げ示唆

  • 春または初夏までに政策金利は1%となるだろう。ECBは成長率とインフレ率の予想を思い切って引き下げた。市場は今や追加利下げを確実視している

中国発景気回復のウソ 冷え込む輸出、内容薄い4兆元対策200903070028a1

世界が崩壊の危機に迫られようと、中国は力強い成長を遂げることができるとの考えは幻想だ。中国が世界経済を救うとの見方もまた然り。

 世界第3位の中国経済はすでに減速し、2008年10~12月(第4四半期)のGDP成長率は前期比6.8%増だった。他国から見てこれほど高い成長率は申し分なく見える。だが、07年には前年比13%と急拡大した中国の経済発展のレベルからすると、地に落ちた数字なのだ。

 温家宝首相は、5日開幕の全国人民代表大会(全人代)で政府活動報告を行ったが、その際に慎重になりすぎて過ちを犯した。温首相は今年の目標である8%の経済成長は達成可能と表明し、追加の景気刺激策は必要ないと示唆した。これは間違った判断であり、温首相は09年の状況が明らかになるにつれ、後悔の念にかられるだろう。

 世界経済の危機的状況は深刻度を増し、中国経済の原動力たる輸出需要はせいぜい10年に入るまでは回復しないだろう。

 09年に中国経済の回復は見込めそうにない理由として、以下の5項目があげられる。

 1.世界の経済成長はボロボロだ。誇張でなく、ありのままの事実である。IMF(国際通貨基金)は、国際経済見通しの引き下げに後れをとっている。相場急落で巨額の富が失われたことで、各国は財政を使い果たし、消費意欲は冷え込んでいる。国際的な需要回復を望める環境にはない。

                   ◇

 ■重要顧客は不在

 2.中国の重要顧客がいつまでもあらわれない。14兆ドル(約1373億円)規模の米経済の底入れが見えそうだと思った矢先に、FRB(米連邦準備制度理事会)は米景気が1、2月にほぼ全域で「一段と悪化した」と発表した。中国の輸出業者は、海外の売り上げが過去10年余りで最大の落ち込みとなったことに危機感を覚え、政府に人民元相場の引き下げを求めている。唯一確かなのは、米消費者が中国をこの窮地から救うにはまだ時期尚早ということだ。

 3.手だてなし。昨年11月に発表された4兆元(約57兆円)の景気対策が、実態以上に誇張されていたことを忘れてはならない。これまでの対策のまとめが大半を占める。2兆ドルの外貨準備を活用すれば相当大規模な対策を講じられるかもしれないが、金融取引制度が整っていない中国で、期待通りの効果が得られるかは疑問だ。

                   ◇

 ■体制移行に時間

 4.米国債がすべて。資金力のある中国であろうと、新規計画による財政負担は不安要素になりうる。6960億ドルも保有する米国債を売って資金を捻出(ねんしゅつ)すれば、大損を被りかねない上、米リセッション(景気後退)は長引くだろう。

 中国が日本のような不良債権問題、あるいはそれをはるかにしのぐ最悪の事態を回避したいならば、経済効果に疑問が残る大規模な公共工事計画には慎重を期する必要がある。

 5.平静を取り戻すには時間がかかる。米国に貯蓄を根付かせることが必要なように、中国は消費を増やす必要がある。国の安全網を創設し、教育・医療関連支出を増やす必要があり、その過渡期は不安定で10年の年月を要する。体制の移行はかなりの難題だ。G7各国がリセッションに陥り、アジア諸国の景気が鈍化している中で事を迅速に行うのは、非常な困難を伴う。

 温首相は5日、中国は過去30年来で「最も困難な」時期に直面していると発言したが、言い過ぎではない。だがかつてないほど景気が悪化した中で中国経済を上向かせられるというのは誇張にすぎない。温首相は中国が「可及的速やかに景気低迷を脱する」必要があるという。北京の気の毒な政治家は、大概の策は打ったと思っているが、断じてそのようなことはない。

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2009年3月10日 (火)

10年先を読む「経済予測力」の磨き方

中原圭介氏のコラムから

『サブプライム後の新世界経済』~10年先を読む「経済予測力」の磨き方

サブプライム後の新世界経済 サブプライム後の新世界経済

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

前作『サブプライム後の新資産運用』が発売されてから8カ月あまりたちますが、おかげさまで大反響となり、数多くの方に読んでいただくことができました。

前作では、サブプライム後の経済環境の変化に伴い、資産運用の絶対的理論として信じられてきた「国際分散投資」、そして「長期資産運用」がもはや通用しないことを指摘しました。

また、「景気の拡大期」と「景気の後退期」を見極める分かりやすい手法や、サブプライム後の新資産運用法として、どんな相場にも左右されない、リスクの少ない資産運用法を提案しました。

金融機関やいい加減なエコノミストに薦められるままに、ぼったくり商品である「投資信託」に手を出してしまった人たちや、サブプライム問題によって大きな損失を出し、何をしていいかまったく分からないという人たちに、具体的に何をすればいいのかを示せたのではないかと思います。

また前作を発刊してからブログや雑誌、ラジオなどで、読者へのアフターフォローとして「株価が暴落し、円相場が急騰する前に、手持ちの資産をすべて現金にして、来るべき時に備えてください」と訴えてきました。

実は、これは私自身が実践している資産運用法でもあります。前作でも指摘した通り、金融市場が混迷している時は、リスク資産はすべて現金化してしまってもよいのです。

今回は「資産運用」という狭いジャンルに捉われず、「世界経済」という、もっと広いジャンルに枠を広げて書きました。
 
本書は、以下の二つを主なテーマにしています。
(1)私が考える2009年以降の世界経済
(2)正確な「経済予測力」を身につける方法

まず(1)ですが、俯瞰的な視点を持って、現在予測できる範囲内で、今後の世界経済についての分析と予測を試みました。
 
とはいっても、私は予言者ではありませんので、例えば「日経平均は3000円まで落ちる!」「1ドル50円の時代がやって来る!」というような無責任なことは書けません。

ですから、他の経済予測本と比べると、おとなしい印象を受けるかもしれません。ですが、私の経済予測に対する考え方は理解していただけると思います。

次に(2)ですが、私は読者であるあなたに「実践で使える経済予測力」を身につけてもらいたいと思っています。

詳しくは本書で述べていきますが、「経済を予測する力」は今後、資産運用をする方だけでなく、ビジネスパーソン、経営者、学生、主婦、高齢者の方々など、ありとあらゆる人にとって、絶対に必要になってくると思うからです。

あなたの生活は、もはや世界経済とは無縁でいられません。

ですから、世界経済を予測する力がなければ「資産運用で失敗した」「会社をリストラされた」「銀行に預けたお金が返ってこなかった」など、人生において、ありとあらゆるリスクを背負い込むことになります。

本書では、私が実践している「経済予測法」をできるだけ平易に、詳しく解説します。「いかにしたら正確な経済予測が可能となるのか」というテーマをもとに、情報の取捨選択能力の鍛え方や「歴史学」「心理学」「哲学」の必要性を説明し、それぞれの方法論を懇切丁寧に書きました。

できるだけ多くの方が、本書によって経済予測力を身につけ、経営や仕事、資産運用のスキルを高め、楽しい人生を送ることができれば、これ以上の幸せはありません。

また、経済に興味のない方でも、革新的な勉強法として読んでもらえれば、面白い実践書になると確信しています。

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2009年3月 9日 (月)

マーケットは嘘が嫌い

米国通の堀古英司氏のコラムから

マーケットは嘘が嫌い

株式市場というのは信用をもとに成り立っている金融市場の一つです。銀行が信用をもとに実行する貸出や、債券市場よりも、もっともっと「信用」に対して敏感です。何故なら、会社が損失を出したり破綻した場合に、一番先に負担がかかるのは株主だからです。しかし大抵の株主というのは予め、景気や会社の業績には山と谷があるのは覚悟しているものです。一方であまり覚悟できていないのは、嘘をつかれる事です。

そういえば2000年3月以降のハイテクバブル崩壊で株価は急落となりましたが、本当に株式相場が底を付けたのは不正会計問題がピークに達した2002年10月でした。投資家は景気の上げ下げによる株価の上下は仕方ないとしても、エンロン、ワールドコムをはじめとする不正会計によって嘘をつかれたのには耐えられなかったのでしょう。最近では、第233回 単なる一つの大きな嘘(2008年12月19日)でご紹介したような元ナスダック会長メイドフ氏による投資詐欺事件も投資家心理を大きく冷やす要因になっている事は間違いありません。そして今、米国株式市場が「嘘をつかれるのではないか」とビクビクしている相手がいます。それは米財務省です。

リーマンショック以降、皆さんは米財務省が、「アジア市場がオープンする前に」と開いた緊急記者会見を何度ご覧になった事でしょう。第229回 センス欠く米財務・金融当局の「対策」(2008年10月10日)で書かせていただいた去年9月29日の「金融安定化法案 大筋合意」は典型的な例です。詳細は当コラムをご覧頂ければ分かりますが、合意など全くの嘘だったのです。案の定、その日同法案は下院で否決され、NYダウは777ドルの急落となりました。

金融安定化法案にしても、当初不良資産の買取を目的に「市場が驚くほど大きな金額」(ポールソン前財務長官)として承認された7000億ドルも、結局は前半資金のほぼ全額が金融機関への資本注入に費やされてしまい、不良資産の買取には一銭も使われず、逆に不良資産買取には「驚くほど小さい金額」であった事になります。2月初にはガイトナー財務長官が銀行救済策を発表するというので市場が期待に胸を膨らませる中、発表を一日遅らせた挙句、実は何も具体化していません、という内容にダウは5%近くの下落となりました。もちろん財務省が意図的に嘘をついているとは考えられません。しかし意図的でなくても、期待させられた分だけ、結果的に市場は嘘をつかれたのと同じ反応になってしまいます。

市場の財務省に対する信用が今ほど必要な時はありません。それは普通株又は優先株の消滅を伴う大手金融機関の国有化を巡る思惑が株式市場の動向を大きく左右する材料となってきているからです。財務省も連銀も、一貫してそのような形の大手金融機関の国有化を否定しています。一方で市場は昨年9月の出来事がトラウマとなって信用できないでいるのです。それは去年9月7日、政府系住宅金融機関ファニーメイ、フレディーマックが国有化され、優先株と普通株が財務省の一存で一夜にしてほぼ消滅させられた事、そして同じく9月16日、AIGの普通株が実質的に消滅させられた事です。

国有化が、突然普通株が消滅させられる事を指すのであれば、私は大手金融機関についてはその可能性は極めて低いと考えています。第一に、AIGより後の救済、即ちワコビア銀行、ワシントンミューチュアル銀行、シティバンク、バンクオブアメリカ救済の際は一貫して、既存の株主にも再建のメリットが受けられる形になっています。第二に、政府系住宅金融機関国有化の際、ポールソン前財務長官は、「政府系住宅金融機関は特殊な機関であるので、この処理が他の金融機関に当てはまる訳ではない」事を強調しています。第三に、実際問題として、小さな政府のアメリカに大手金融機関をマネージできる人材が用意できるとは考えられません。何よりも既に民間に資本を出させてしまった今、「国有化否定」が嘘だと分かった時の市場のダメージを考えれば、当局がそのようなリスクを冒すとは現実的には考えられません。

市場が財務省の「国有化否定」を信用するようになるには今しばらく時間がかかりそうです。しかしそれは数日後ではない代わりに数ヵ月後でもなく、今後数週間の問題でしょう。それが株式相場反発の時になると見ています。

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2009年3月 5日 (木)

バーナンキ米FRB議長、AIGに怒り

米財務省、住宅ローン支援策の詳細を発表

米財務省は4日、750億ドル規模の住宅ローン支援策の詳細を発表した。ローン変更による住宅差し押さえの回避が狙い。

 対象となるのはローン金額が72万9750ドルまでで、2009年1月1日以前に組成された住宅ローン。適用に際し、借り手は住宅ローン債権回収会社に対し、失業など財政的困難に直面していることを証明する必要がある。

*** どの程度、効果がある? ***

2月米ADP民間雇用者数、過去最大の落ち込み

企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)子会社などが集計した2月のADP全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は69万7000人減少。 2001年の統計開始以降で最大の落ち込みを記録した。

 ロイターが集計したエコノミスト23人の予想中央値は61万人減。予想レンジは50万―73万人減だった。

米金融セクター安定化を狙ったTARP、銀行側には抵抗も

米FRBと財務省がTALFの導入発表

中国全人代、景気悪化と社会不安への対応が焦点

米FRB議長、AIGに怒り 「無責任な賭けの結果だ」

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は3日、金融危機について議会で証言し、巨額の赤字を発表した米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の経営について「規制の大きな抜け穴を利用した」と厳しく批判した。

 上院予算委員会の公聴会で同議長は「過去1年半で私を一層怒らせた出来事が一つあるとしたら、AIG以外に思い浮かぶものはない」と発言。同社の金融商品部門について「基本的には安定した保険会社に付属した(投機的な取引で知られる)ヘッジファンドだった。膨大な量の無責任な賭けをして、莫大(ばくだい)な損失を出した」と指摘した。

 AIGを含めた金融救済に対する議員の不満や批判を意識した発言とみられる。同社の監督権限は州政府にあり、FRBなど連邦レベルの監視が十分でなかったことが議会でも問題視されていた。同議長も「AIGは、規制の大きな抜け穴を利用した。(同社の)金融商品部門への監督はなかった」と語った。

 米政府は保険業界に対する連邦レベルの監督を検討しており、危機の再発を防ぐ規制強化に着手している。AIGへの公的資金の注入額は計最大700億ドル。昨年10月に成立した金融救済法で認められた7千億ドルの公的資金枠では足りず、追加が必至な情勢だが、議会の反発は根強い。

 議長は「私もみなさんの怒りを共有している。我々は金融システムを守り、世界経済の危機がもっと深刻化することを避けるために、やっている」と理解を求めた。

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景気サイクルと株価の関係について

リセッション期のポートフォリオ

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2009年3月 4日 (水)

世界同時不況に誰がした?

大和総研のコラムから

世界同時不況に誰がした?

昨年後半から足もとの様相は“世界同時不況”であるという言い方に疑問を挟む余地はないだろう。そして、サブプライムローン問題に端を発した米国の金融危機が世界中を駆け巡り、実体経済に悪影響を及ぼしているという見方もコンセンサスかもしれない。実際、米国の2008年Q4の実質GDP成長率(速報値)は前期比1.0%減とQ3に続くマイナス成長となり、1982年Q1以来約27年ぶりの大幅な落ち込みになった。

では、悪の元凶である米国が世界で最も低成長なのか。OECDの発表(2/18)をみると、2008年Q4のOECD加盟国全体の成長率(一部OECD推計を含む)は1.5%減と、1960年の調査開始以来最大のマイナスとなった。だが、日本3.3%減、ユーロ圏1.5%減、英1.5%減、韓国5.6%減等と米国を上回る悪化を示しており、G7諸国のなかでは米国が最もマシだ。また、米国が他より先行して悪化していたかというと、Q3も相対的にマイナス幅は小さく、日本やユーロ圏に至っては3四半期連続のマイナス成長である。従って、リセッションとはいえ、米国の2008年の成長率は他の先進国よりも高かった。

昨年来、市場コンセンサスをリードする形で、米国を始めとする世界景気の見方を引き下げてきたIMFは、1月末に今年の世界全体の成長率を昨年11月時点の+2.2%から+0.5%と、戦後最低の伸び率になると大幅に予想を下方修正した。早くも、ストロスカーンIMF専務理事は再度引き下げる必要があるかもしれないと述べているようだが(報道ベース)、少なくとも1月時点では、米国は他の先進国よりも2009年の落込みが小さく、2010年の回復力は強いという予想になっていた。なお、過去のIMFによる予想の変遷を示したのが次のグラフであるが、2005-06年を除くと、非常にボラタイルといえよう。2002-03年(あるいは2008年)のようにV字を描いたケースもあった。090226

もし米国だけが困難を抱えていたならば、長期的な成長力、競争力の相対的な位置付けは大きく低下したであろう。だが、幸いなことに、今は世界同時不況である。本当に効率的な内容か、あるいは財政赤字の拡大といった政策発動に伴う副作用を十分に検討していない懸念はあるが、打ち出される財政・金融政策の内容やスピードは、他の国を凌駕している。しかも、今のところ、就任したばかりのオバマ大統領に対する国民の支持率は高く、当局としては様々な政策を実施しやすい環境にある。元々潜在成長力の高い米国の相対的な優位性は、今年、来年とも変わらないとみられる。しかしながら、それはあくまでも財政・金融政策の十分過ぎるサポートのおかげであり、企業や家計の積極的な行動による自律回復ではない点に留意すべきであろう。バーナンキFRB議長も、上ブレリスクよりも下ブレリスクが大きいと議会証言(2/24)で指摘している。リスクの一つが世界経済の鈍化であり、米国の輸出や金融環境が予想以上に悪影響を受ける可能性があるという(もう一つのリスクは、弱体化した経済と金融が相互に反応する、負のスパイラル)。

決して米国を賛美しているつもりはない。ただ、機能不全で何も進まない某国に失望し、オバマ大統領の施政方針演説に熱狂する米国民が羨ましいだけである。果たして、現在の首相や野党代表の演説を聴いて、8割以上の国民が今後について楽観的になれるだろうか。

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2009年3月 3日 (火)

米国債バブル、ITバブルや住宅バブルに匹敵も=バフェット氏

株安、米国債バブル、GDPの15%に達する赤字。。。国債を日本・中国がどの程度買うことになるのか?ネガティブには金利高、ドル暴落が予想されるが。米経済が沈むと当然、日本もその1.2-1.5倍の悪影響を受ける。

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米AIG、取締役会が政府救済策を承認

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さてバフェット氏のコメントです。

バークシャーがデリバティブで大幅損失、バフェット氏は投資姿勢を擁護

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRKa.N: 株価, 企業情報, レポート)の2008年通年利益は、デリバティブ関連の損失が響き6年ぶり水準に落ち込んだ。

バフェット氏は、投資家への書簡で「デリバティブは危険」との見解を示しつつも、同社のデリバティブ関連取引を擁護する姿勢を示した。

 バフェット氏は、投資家への年次書簡の5分の1を、株式市場や企業クレジット物などの長期的見通しをデリバティブにどう活用したかの説明に割いた。

 モーニングスターのシニア株式アナリスト、ビル・バーグマン氏は「資本市場で市場参加者が評価するリスクに関する想定ポートフォリオの一部で、今後のバークシャーにとり一段のビジネスにつながるための関係構築に役立つ」と評価した。

 同社は規制当局の要請で251のデリバティブ契約についての詳細情報を開示。それによると、全デリバティブ投資について見通しが100%外れた場合、672億9000万ドルの支払いが発生する可能性があるという。

 バフェット氏は、金融のレバレッジを大きく活用し、投資家が理解することがほぼ不可能な状態になり、ベアー・スターンズの破たんなどに影響したデリバティブと、同社のデリバティブは異なることを強調。バークシャーのデリバティブは、カウンターパーティーからアップフロントで受け取る数十億ドルのプレミアムがあることなどから「金融の大量破壊兵器」の性質を持つ他のデリバティブとは異なっているとの認識を示している。

 バークシャーは08年に投資・デリバティブ純損失46億5000万ドルを計上、利益は62%減の49億9000万ドルになった。

 <4種類のデリバティブ>

 バークシャーは年次報告書で、同社のデリバティブを主に4種類に分類している。

 1つめは、株価指数のプット・オプション。S&P総合500種、FT100種総合株価指数、ユーロSTOXX50種指数、日経平均が対象、期間は2019年9月─2028年1月。株式市場が大幅安となったことから、これらの計算上の負債は100億2000万ドル。理論上は、全指数がゼロになった場合には負債は371億3000万ドルに膨らむ。ただこれらの取引は通常は、早期に取引を終了することはないという。

 2つめは、高リスクのジャンクボンドに関連したクレジット損失で、期間は2009年9月から2013年12月。想定負債は30億3000万ドル。負債は最終的に78億9000万ドルに達する可能性もある。アナリストは、このデリバティブの期間が比較的短いことから、短期的なリスクとなる可能性があると指摘。

 3つめは、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)。2008年末時点で、42企業をカバーする39億ドルのCDSの負債は1億0500万ドル。

 4つめは、デリバティブとして構成された免税債保証契約で負債は9億5800万ドル、最大で183億6000万ドルに膨らむ可能性がある。

 <下振れが商機に>

 同社に出資しているガードナー・ルソー&ガードナーのパートナー、トーマス・ルソー氏は、バークシャーの収益に影響を及ぼしたデリバティブによるボラティリティをさほど重要視する必要はないとしている。同氏は「市場の専門家はカウンターパーティーリスクを嘆いているが、それは誤った解釈。バフェット氏はキャッシュのアップフロントを受け取っている」と指摘。「株式デリバティブ取引は通常、期限前の取引終了がないことから、小幅な動きの余地が多少あるとバフェット氏は指摘している」と述べた。

 その一方、バークシャーの格付けはトリプルAで、255億4000万ドルの手元資金があることから、最終的にデリバティブの支払いは可能で、仮に今後10年で株価が上昇すれば、プットオプションの損失も縮小する可能性がある。

 バフェット氏は「時価会計によりデリバティブは決算で大きな変動をもたらす」とした上で、「上振れも下振れも(ミュンガー副会長や)私にとって喜びでも厄介なことでもない。下振れは、好ましい条件でのポジションを拡大できる機会として有益」との見方を示した。

米国債バブル、ITバブルや住宅バブルに匹敵も=バフェット氏

米投資会社バークシャー・ハザウェイ(BRKa.N: 株価, 企業情報, レポート)(BRKb.N: 株価, 企業情報, レポート)を率いる著名投資家のウォーレン・バフェット氏は、リスクを警戒する投資家が、利回りのほとんどない米国債を買うことで大きな過ちを犯しているとの見方を示した。

 バークシャーの株主に宛てた年次書簡の中で述べた。

 同氏は、投資家が信用危機や、住宅価格と株式市場の下落に起因する「身のすくむような恐怖」に取り付かれているとし、安全資産とみなされる「トリプルA」に格付けされている米国債が、逃避買いの恩恵を受けていると指摘した。

 その上で、米連邦準備理事会(FRB)と米財務省の大規模な景気刺激策により、債券投資家の敵であるインフレの「襲来」が引き起こされる可能性があると警告した。

 バフェット氏は「投資業界は、過小評価リスクから過大評価リスクに移っている。キャッシュはまったく利益をもたらさない状況に近く、購買力は時間とともに確実に低下していくだろう」と指摘。

 「この10年の金融史が書かれたとしたら、間違いなく1990年代のIT(情報技術)バブルと2000年代初めの住宅バブルが語られるだろう。だが、08年終盤の米国債バブルはこれらとほぼ同様の異常事態と見なされる可能性がある」と語った。 

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英HSBCは18%減益、株主割当増資で177億ドル調達

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2009年3月 2日 (月)

次に破裂する金融商品

中原圭介氏のコラムから

次に破裂する金融商品

私は、サブプライム問題が明るみに出た当初から、「この問題は根が深く、さまざまな問題へ飛び火していく。サブプライムローン住宅担保証券だけではなく、いずれはプライムローン住宅担保証券や商業用不動産ローン担保証券、M&A資金融資に広がりを見せていくだろう」とブログやさまざまなメディアの取材で訴えてきました。

いよいよ、サブプライムローン担保証券に続く金融商品が破裂するタイムスケジュールを考えねばならない段階に入ってきました。それは、商業用不動産ローン担保証券の損失が急拡大し、金融機関の大規模な追加損失が隠しきれない状況になってくることを念頭に置いています。

最盛期には、世界の金融資産は180兆ドルにまで達しましたが、サブプライムローンの残高はわずかに1兆ドル、それでも膨張した金融バブルを弾けさせるには十分な金額でした。商業用不動産ローンの残高は約3兆ドルあり、金額的にもサブプライムローンより規模が大きく、格下げなどをきっかけに金融機関の追加損失が拡大し、金融機関の財務が一段と悪化することは間違いありません。

そもそも金融機関の損失は、時価会計の凍結によりブラックボックスに隠されてしまいました。本当の損失はどのくらいあるのか、誰にもわからない状況です。敢えて大雑把な推測をすれば、私は全体で10兆ドルくらいはあってもおかしくないと見ています。それも現時点でという意味であります。

ということは、まだ明るみに出ている損失は、一部に過ぎないということになります。メディアの報道では、公表されている損失は2兆ドルにも達していません。いくらオバマ政権が景気対策を打とうとも、時間が経つにつれて、金融機関の損失は次々と明るみに出て、この流れを止める力はもはや欧米の政府や金融当局には残されていないと考えるのが妥当です。

彼らの対応策は決して遅すぎたわけではありませんが、初めから手法が間違っていたことが致命的でした。

(前回の記事の補足)
前回の記事でヒントを出した銘柄を保有していた方々から、「売却して助かった」という感謝のメールを多数いただきました。片方の銘柄にはすでに悪材料が出ましたが、これは予測していたことでした。もう片方の銘柄にも5月くらいまでには悪材料が出ると考えていますが、両銘柄ともそれで悪材料出尽くしというわけではありません。

(お知らせ)
このたび、脳科学者・苫米地英人氏と私、中原圭介が対談したCDが発売されました。タイトルは『2009年以降の世界経済・金融危機・資産運用法を語る』です。興味のある方は、以下のURLをご覧ください。

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2009年2月27日 (金)

米住宅危機、終わりの予測は困難=シラー教授

米住宅危機、終わりの予測は困難=シラー教授

It is very difficult to predict when U.S. housing prices will hit bottom because the economy is deteriorating so quickly, economist Robert Shiller, co-creator of the S&P/Case Shiller index, told Reuters on Friday.

The U.S. housing market is experiencing its worst downturn in modern history. On a national basis, homes have lost about a quarter of their value, and economists foresee at least an additional 10 percent decline.

What the future holds depends on what sort of traction government programs gain to help stem foreclosures, Shiller said.

"It's hard to predict this market because we've just been through the biggest bubble in history and it's at the time of the worst financial crisis since the Great Depression," he said in an interview with Reuters television.

Shiller noted that prices have been falling quite rapidly every month, adding, "That has a good chance of continuing."

スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数の考案者の1人として知られるロバート・シラー米エール大学経済学部教授は20日、米住宅価格がいつ底を打つか予測することは非常に困難だとの見解を示した。

 ロイターとのインタビューで語った。

 米住宅市場は現代史上で最悪の下降局面にあり、住宅価格は全国ベースで、既に約25%下落しており、エコノミストらは少なくともさらに10%下落すると予想している。

 シラー教授は、今後の住宅価格動向について、差し押さえ回避に向けた政府の対策がどのような効果を表すかに左右されると指摘。

 「この市場は史上最大のバブルを経験したばかりで、世界大恐慌以来最悪の金融危機の最中でもあり、予測は困難だ」と語った。

 同教授はまた、住宅価格が毎月、かなり急速なペースで下落しており「この状況が続く可能性は高い」と述べた。

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2009年2月26日 (木)

危機のインパクトは、これからが本番

NBオンラインから

危機のインパクトは、これからが本番

米国実質経済成長率への影響は2010年半ばに顕在化Graph01

金融機関の損失額を過去の危機と比べてみると

 では、今回の金融危機は、これまでの危機と比べた時、どの程度のインパクトを持っているのでしょうか。金融機関の損失額を世界GDP(国内総生産)比で見たものが図1です。80年代以降の金融危機と比較して、そのマグニチュードを測ってみました。

 その前に、損失額やGDPとして何を使うかについて説明しておく必要があります。単純に名目の計数を使う方法もありますが、これでは現在と過去の数字は単純に比較できません。10年前の1ドルの価値と現在の1ドルの価値は、物価変動に伴い変わってくるためです。
 
 そこで、ここでは金融機関の損失額とGDPは、物価上昇分を割り引いた実質ベースに換算しました。

◎インドの魅力 20四半期連続2ケタ増益が止まる

GMの経営再建、カギ握るのは社債保有者

英国発の脱・金融危機策に注目20080218m_r

今シーズンのロンドンの冬は、まさに記録ずくめだ。昨年10月に初雪が降ったのは74年ぶり、今年に入っても18年ぶりの大雪で公共交通機関は大混乱に陥った。

 異常な事態は、天候だけではなく経済や金融面でも起きている。英国の中央銀行、イングランド銀行は2月、基準金利を再び引き下げ1.00%としたが、これは1694年の設立以来の最低水準で、記録更新は実に315年ぶりのことである。

 英国では、2008年11月の景気先行指数が前年比6.9%の下落となり、2008年10~12月期の実質GDP(国内総生産)成長率も速報値で前年比1.5%の落ち込みになった。大幅かつ急速な利下げにもかかわらず市中貸出金利は十分に低下せず、住宅ローンの承認件数は大きく落ち込んだままで、信用面の制約が依然として改善していない。

 欧州でも実体経済の悪化に拍車がかかっている。ユーロ圏における1月の購買担当者景気指数(PMI)は前年比26.1%の低下、昨年11月の鉱工業生産指数も同7.2%の下落となった。

 2008年10~12月期の実質GDP成長率は、前年比で2%程度、前期比年率で6%程度もの大幅縮小になった可能性がある。こうした急激な生産調整は、自動車など耐久消費財や資本財など資金借り入れを伴う分野を中心に起きており、金融市場の混乱が引き金になっていることがうかがわれる。 Graph0218_2

英政府が打ち出した金融機関の“損失確定”策

 これまで欧州各国政府は、預金者保護を名目に公的資本を金融機関に注入してきたが、金融機関に対する不信を払拭するには至っていない。これは保有資産の評価額が低下を続けているからだ。

 金融機関の損失を確定できない限り、資本注入額が十分であるかどうか、最終的な判断を下せないのである。もちろん、資産価格が底入れするまで待つという選択肢もあるが、その間は金融機関への不信、金融仲介機能麻痺が継続することを覚悟せねばならない。

 その意味では、金融機関から不良資産を買い取ることが最も望ましい対応策であると考えられる。ただし、買い取り価格を決定することが難しいうえに、金融機関救済色が強いために政治的にも不人気である。

 こうした状況の中で英財務省は、銀行からの貸し出しが伸びないことが景気拡大を阻害していると判断。1月19日に、イングランド銀行による資産買い入れスキーム(APF)導入や、金融機関の資産保護スキーム(APS)導入などを柱とした追加金融対策を発表した。

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2009年2月25日 (水)

「魔の2月下旬」、今年はどうなる

ダイヤモンドONLINEから

ドル/円相場で続いてきた 「魔の2月下旬」、今年はどうなる!?

米国造幣局発行の「金貨」が売れまくっている本当の理由

景気循環で使い分ける投資指標 足元は「NNV÷時価総額」

経済危機ゆえに人気が高まるMBA。 日本企業はその意味を理解できるか?

NY株式市場の失望売りが示したオバマ経済金融対策の実力

現地時間の17日、米景気対策法案が成立し、昨年の秋以来、世界中の期待を集めてきたオバマ米政権の経済・金融対策の2つが出揃った。

 だが、期待の星だったはずの2つの政策に、米国の株式市場はノーを突き付けた。ニューヨーク市場のダウ平均(工業株30種平均)は、ガイトナー財務長官が金融対策を発表した今月10日に、前日比381ドル99セントの大幅安を記録。続いて、オバマ大統領が景気対策法案に署名した17日も、同297ドル81セント安となったのだ。

 市場が、オバマ政権の経済・金融対策について、規模が不十分で力不足と判断したことは明らかだ。だが、それだけとは言えない。

 むしろ、これほどの下げを伴う失望売りは、今回の経済危機を短期間に克服する経済政策を策定できる政府は世界のどこにもないという懸念を、市場が現実として確認したと読み解くべきではないだろうか。

景気・金融ともに
投入金額が足りない

 350万人の雇用創出を狙う総額7870億ドルの景気対策法と、最大2兆ドルの不良債権買い取りなどを柱に金融危機の一掃を狙う金融安定化策――。

 この2つこそ、昨年11月の大統領選挙で当選を果たしたオバマ政権に期待して、世界が固唾を飲んで見守ってきた施策だ。2007年8月のBNPパリバグループの系列3ファンドの換金停止措置の発表以来、次々と危機が表面化してきたにもかかわらず、早くからレームダック化していたブッシュ前政権が決め手となる対策を講じられなかったからである。

 いきなり訪れた鼎の軽重を問われる事態に、オバマ政権は精一杯、真摯に取り組んだと言ってよいだろう。

 通常ならば、米国の政権は、新大統領の就任から100日間、内部で、あれこれ戦略を組み立てるだけ。実際の行動にはほとんど移らないのが慣例だ。議会もメディアも「ハネムーン期間」といい、その間は、政権をせかさない。

 ところが、オバマ政権は発足直後から、一刻も早く、有効な経済・金融対策を打ち出そうと全力疾走をみせた。伝統的に「小さな政府」を標榜、今回もビジネス社会への公金投入を阻止しようと動く議会共和党や、破格の報酬を受けていた経営陣の経営責任をロクに追及せずに金融機関救済に踏み切ることに対し庶民が猛反発していることを抑え込んで、政権発足から1ヵ月も経たない段階で、2つの施策の実現に漕ぎ着けたのだ。

 だが、そんな2つの施策には、共通の欠点がある。効果を期待するには、そろって投入する金額が少な過ぎるという点だ。

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2009年2月24日 (火)

世界の金融システムは実質的に崩壊

AIG in talks with U.S. government, sees $60 billion lossR31

米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)は、商業用不動産をはじめとする資産の評価損が響き、600億ドル近い損失を計上する見込み。関係筋の情報としてCNBCが23日報じた。

 ロイターが関係筋から入手した情報によると、同社は追加の公的資金注入の可能性をめぐり米政府と協議している。米政府とは債務の株式交換なども話し合われているという。

 同筋は、状況は流動的で他の選択肢も協議されており、どのような結論に至るかは不透明だとした。

 CNBCによると、AIGの取締役会は3月1日に会合を開き、政府との合意に向け話し合う。交渉決裂に備え、法律事務所ワイル・ゴットシャル&マンジェスの弁護士が経営破たんの準備をしているという。

もはや破綻処理は“規定路線”か? 世界の命運握る米国自動車救済策

アジア株が全面安

24日のアジア主要株式市場は、前日の米株価の大幅下落を受けて全面安となった。中国・上海市場の総合株価指数は前日比4.56%安の2200.654、韓国市場の総合株価指数は3.24%安の1063.88でそれぞれ取引を終えた。

 このほか、香港市場のハンセン指数は終値で2.86%安の1万2798.52、シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)は1.00%安の1614.44、台湾市場の加権指数は1.06%安の4430.18となった。 

世界の金融システムは実質的に崩壊=ソロス氏

著名投資家のジョージ・ソロス氏は20日、世界の金融システムは実質的に崩壊した、とし、危機が短期間で解決する可能性は見えていない、と述べた。

 ソロス氏は米コロンビア大学で、動揺は大恐慌時よりも大きい、との見方を示し、現状をソビエト連邦の崩壊に例えた。

 同氏は、2008年9月の米リーマン・ブラザーズの経営破たんが市場システム機能の転換点だった、と述べた。

 ソロス氏は「われわれは金融システムの崩壊を目撃した」とし、「金融システムは生命維持装置につながれた。今もまだ同じ状態にあり、景気の底入れが近いとの兆しはみえていない」と述べた。

 オバマ米政権の経済再生諮問会議議長を務めるボルカー元米連邦準備理事会(FRB)議長もこの日、世界の鉱工業生産は米国よりも速いペースで減少している、と述べている。

 ボルカー氏は「大恐慌も含め、いかなる時代においても、全世界で景気がこれほど急速に悪化するのを見たことがない」と述べた。

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商工ローンのSFCGが民事再生法を申請、負債総額3380億円

SFCG破たん、国内中小企業への影響注視=金融庁長官

*** 注視?何を悠長な!!まだ実体経済の悪化振りが正確に把握できていないのか?呆れて下しまう。***

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米政府、シティの普通株を最大40%取得する可能性

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景気サイクルと株価の関係について

リセッション期のポートフォリオ

世界経済危機 日本の罪と罰 世界経済危機 日本の罪と罰

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2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった 2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった

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2009年2月18日 (水)

丁が出れば私の勝ち、半が出れば貴方の負け

米国通の堀古英司氏のコラムから

丁が出れば私の勝ち、半が出れば貴方の負け

去年9月、リーマンブラザーズが破綻した翌日、保険最大手AIGが破綻の危機に直面しました。最終的に連銀がAIGに850億ドルの融資を実施する決定がなされ、「AIG救済」という報道がなされました。しかし「AIG救済」とは裏腹に、AIGの株主価値はほぼゼロになりました。半年前にAIGの株式を50ドルで買った人は、「何が救済だ」と思った事でしょう。確かにAIGの保険契約者は守られましたし、従業員も取り敢えず路頭に迷う事はなくなりました。しかしこの「AIG救済」、本当の意味で連銀が救済したのはAIGではなく実はAIGの取引相手、即ち大手金融機関だったのです。AIGがもしあのまま破綻していたら、連鎖倒産を通じてウォール街の大手金融機関はもちろん、バリュー投資で神様とされたバフェット氏のバークシャー社でさえ、跡形も無くなっていたかもしれません。

その後も税金で様々な救済がなされました。ワシントン・ミューチュアル銀行、ワコビア銀行、シティバンク、バンクオブアメリカ・・・いずれも100億ドル単位の税金が湯水のように注入されていきました。確かにそれら金融機関の従業員の雇用もある程度守られています。しかしそれら金融機関救済によって最も大きなメリットを受けているのは、実はそれら金融機関というよりも、取引相手である大手金融機関である事を忘れてはなりません。「大き過ぎて潰せない」大手金融機関は大切に守られているのです。

去年12月、証券会社メリルリンチは従業員に前倒しで40億ドルのボーナスを支給していた事が明らかになりました。同時期はメリルリンチを買収予定であったバンクオブアメリカが損失の大きさに買収断念を検討していた時期です。買収断念という事になっていればメリルリンチはリーマン同様の道を辿っていた事でしょう。結局政府が200億ドルの公的資金注入を含む支援に乗り出し、買収が完了したという経緯があります。即ち、政府の支援がなければボーナス支払どころか、会社の存続さえ危ぶまれていたという事です。

先週、オバマ大統領は公的資金注入の対象となっている金融機関の年収上限を50万ドルに設定する案を発表しました。これに対し、ウォール街からは早速反対の声が上がっています。非常に残念な事です。

大手金融機関は金融バブルの波に乗ってレバレッジを引上げ、それによって大きな利益、幹部は巨額の収入を得てきました。正に「丁が出れば私の勝ち」の状態です。しかし金融バブルが弾けてレバレッジが裏目に出てきた今、今度は「大き過ぎて潰せない」ので政府が救済に乗り出さざるを得ない状況になっています。一般のアメリカ市民にしてみれば、税金負担で大手金融機関を救済しなければならない一方、自分の会社は破綻、又は失業。。。大手金融機関に、「半が出れば貴方の負け」と言われているようなものです。

この「丁が出れば私の勝ち、半が出れば貴方の負け」の状態にアメリカ国民の怒りは頂点に達しています。このような普通の事が、ウォール街の大手金融機関に理解されないのは非常に残念な事です。一般のアメリカ国民の理解が得られなければ、巨額の資金を要すると見られる金融安定化に向けた「悪い銀行」の設立資金も議会の承認が得られず、結局再び金融危機となって大手金融機関に返ってくる筈です。公的資金を受けている、受けていないにかかわらず、「大き過ぎて潰せない」規模になっている大手金融機関が素直に年収上限設定を受け入れる事によって国民の理解を得、100年に一回の金融危機を乗り越えようとする姿勢は今、非常に重要と言えます。

=== 参考書籍 ===

パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く

著者:榊原 英資
販売元:藤原書店
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覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界 覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界

著者:宇野 大介
販売元:時事通信出版局
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サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践 Book サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践

著者:中原 圭介
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2009年2月17日 (火)

不良債権処理には7年かかる

NBオンラインから

米経営者報酬、高額化に歯止めはかかるか?

不良債権処理には7年かかる?

今年の米国経済は、景気後退により1%を超えるマイナス成長が見込まれる。しかし、来年2010年には、オバマ政権の経済刺激策が効を奏して見かけ上は成長が回復するだろう。数字で言えば筆者は来年2%強の成長が可能と見ており、これは数字の上では米国の潜在成長率を回復することを意味する。

 ただし、財政出動による成長押し上げは一時的なものであることを忘れてはいけない。日本の例に倣うなら、経済の本格回復にはまだ2~3年かかると見ておいた方がよい。

 今、米国経済で傷んでいるのは個人と金融機関のバランスシートである。個人は積み上がった借入の返済が困難になり、消費を拡大することができない。金融市場は、金融機関の不良債権損失のため、いまだに機能していない。

 こうした状況から脱却するには、個人が消費より借入返済を優先する時期、そして金融機関が不良債権を処理していく時期を経ることが必要だ。個人や金融機関のバランスシートにある債務の圧縮が終了するまでは、景気の本格回復は望めないからだ。

過去には不良債権処理に7年かかった

 厄介なのは、債務圧縮にかかる時間を見積もることが、極めて難しいことだ。

 例えば金融機関の不良債権処理で言えば、不良債権を切り離して政府等の運営する不良債権買い取り機関(いわゆるバッドバンク)などに売却したとしても、それで処理は終わらない。不況期には延滞が増加することから、処理しても処理しても不良債権が増加する、というイタチごっこになる。日本の1990年代「失われた10年」はこうした時代であった。

 過去の米国の歴史を見ると、債務圧縮が長い時で、7年かかっていることが分かる。図は、米国の国内債務総残高の伸びの推移である。80年代半ばから90年代初頭にかけて、大手米銀が次々に経営危機に陥った時期があった。

国内債務の伸びと成長率

 この約7年の間に、国内債務残高の伸びは低下を続け、成長率も低下を続けた。今回の場合、債務残高の伸びは2005年でピークになっているから、ここから仮に7年かかるとすると、2012年までは債務圧縮と低成長が続く計算になる。

どのくらい進むか、雇用削減

日本の2008年12月の失業率は4.4%と11月(3.9%)に比べ0.5ポイント上昇しました。これは41年ぶりの急激な上昇幅です。世界的な金融危機の影響が雇用に及んでいることが、統計の上でも明確になってきました。

 失業率は、景気の変化のスピードと比べると遅れて顕在化する傾向がある遅行指標です。このため、輸出、生産、設備投資の歴史的な大幅減を受け、雇用調整はこれから本格化し、失業率はさらに上昇することが見込まれます。まず、「オークンの法則」を用いて、今後の失業率がどれくらいになるかを推計してみます。

GDP成長率との相関関係で見た失業率推計

 オークンの法則とは、経済学者アーサー・M・オークンが大統領経済諮問委員会(CEA)委員長として執筆した「大統領経済報告」(1962年)に活用されたことで有名になりました。GDP(国内総生産)が上昇した時に、どれだけ失業率が低下するかを示す、生産と失業率との関係を表した経験則のことです。過去のGDP成長率と失業率について見てみると、95年以降、日本のGDP成長率(前年比)と失業率の変化(前年差、3カ月遅行)の推移は似通っていることが分かります(図1)。

 これを、失業率の変化(x)を横軸に、GDP成長率(y)を縦軸に取った散布図にすると、失業率とGDP成長率には負の相関関係があることが分かります(図2)。各点からの距離の和が最も小さくなるような直線(近似曲線)を引き、その方程式を用いることにより、GDP成長率に対する失業率の変化幅を求めることができます。

悲観的に見た今年の失業率は過去最高に

 GDP成長率の予測は、ESPフォーキャスト(1月)による民間38機関の予測値を用いました。予測の総平均(コンセンサス)では、2009年(暦年)のGDP成長率はマイナス2.2%です。この総平均 を用いて計算すると、2009年の失業率は5.3%程度と、5%を超えるという結果になりました(図3)。

 この数字は総平均を用いた結果ですが、景気後退期では経済予測は下方に外れる傾向にあります。また、1月下旬に公表された統計の結果を受けて、多くのエコノミストが予測を下方修正しているようですので、38機関の総平均ではなく、悲観的な予測を行っている低位8機関の平均を用いた計算もしてみました。

 すると、2009年の失業率は5.9%程度となり、過去最高の2002年の5.4%を超え、6%に迫るという結果になります。

 さて、ここで「失業率」という言葉について改めて考えてみます。

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2009年2月13日 (金)

遅すぎた抜本的な解決策

中原圭介氏のコラムから

遅すぎた抜本的な解決策

私はずっと前から、サブプライム問題が広がりを見せないようにする唯一の解決策は、「米国政府が債券を発行して、低利で住宅ローンの借り手に貸し付ける」しかないとマスコミ等で訴えてきましたし、ブログでも昨年3月にこの解決策については書きました。

住宅ローンの借り手は、政府から貸し付けられた資金をもとに住宅ローンを返済し、その後に、政府に対して計画的で無理のない返済をしていくという方法です。公的資金による直接的な金融機関の救済ではないので、世論の反発も少なく、議会もスムーズに通ると考えられます。

この方法であれば、金融機関や住宅公社に新たな不良債権が発生する懸念がなくなるだけでなく、住宅の差し押さえによる市場への過剰供給を止め、住宅価格の値下がりを防ぐことも可能となります。住宅価格の値下がりが止まれば、当然、住宅担保証券の値下がりも止まります。その結果、金融危機を沈静化させると同時に、景気悪化の底打ちをも促すことが予想できます。

サブプライム問題が発生した当初から、住宅価格の値下がりが根本的な原因であることはわかっていたはずです。それにもかかわらず、政府や金融当局は、金融機関への公的資金注入にのみ腐心し、住宅市場の需要と供給をコントロールできる金融政策を打とうとはしませんでした。

今回の金融安定化策では、私の解決策とは少し異なるものの、住宅ローンの借り手支援策が盛り込まれる見通しです。しかし、時すでに遅かったという感じがします今のレベルまで状況が悪化してしまうと、現在審議されている景気対策法案や金融安定化法案の程度ではとても金額が足りないと考えるからです。

サブプライム問題が発生して以来、当局の金融政策が何ら効果的な対策を打てなかった結果、そのツケが大きくなりすぎてしまいました。昨年の今頃であれば足りた金額でも現在ではまったく足りないのです。ここまで金融政策が迷走するとは、私にも想像が及びませんでした。

実は、金融市場の大きな流れを見るうえで、決して目を離せない大きな材料が近いうちに出てくると予想しています。それについては、また次号で述べたいと思います。

最後に、拙書の読者へのささやかな気持ちとして、「今年は買ってはいけない業種・銘柄」のヒントを与えたいと思います。

拙書『サブプライム後の新資産運用』239ページの図62において、ランキングが2位と20位の銘柄およびその業種は、特に今年の前半は買ってはいけないと判断しています。割安だと考えて買っている方は注意が必要です。

このブログでは、さすがに「具体的な銘柄を買ってはいけない」とは書けないので、このようなかたちを取りました。できるだけ多くのみなさんに、過大なリスクは避けてもらいたいと思っております。なお、投資に絶対はありませんので、はずれた場合はご容赦ください。

=== 参考書籍 ===

パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く

著者:榊原 英資
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覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界 覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界

著者:宇野 大介
販売元:時事通信出版局
Amazon.co.jpで詳細を確認する

サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践 Book サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践

著者:中原 圭介
販売元:フォレスト出版
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2009年2月10日 (火)

米国政府は「住宅ローンの棒引き」を決断できるか

ダイヤモンドONLINEから

米GM フリッツ・ヘンダーソン社長 「われわれに与えられた猶予は90日間」

米中日の相互依存体制が崩れ、急減速する中国経済の危機

◎「貯蓄から投資へ」は危険なスローガン

米国政府は「住宅ローンの棒引き」を決断できるか

先週、「銀行国有化できぬゆえに米国の金融危機は長期化する」という題名のコラムを掲載したら、批判を含むさまざまな意見をいただいた。そのなかで最も考えさせられたのは、「銀行国有化は社会主義的政策の到達点ではないか」という指摘だった。

「銀行国有化」を持ち出した私の論理を、もう一度整理しておこう。

1.米国でバッドバンク構想が浮上している。金融機関から不良資産、不良債権すべてを除去し、悪化の一途を辿る金融システム危機から脱出するために極めて有効でやるべき解決方法である。

2.だが、「やるべきこと」と「できること」は違う。昨年夏、米政府が金融システム危機の解決に公的資金の投入を表明した際、ポールソン財務長官は、この最も有効な方法――不良資産の買い取リを政策の核に据えた。それが、果たせず、銀行への資本注入に政策が変更されたのだ。

3.なぜなら、当初から指摘されていた買い取り価格問題を解決できなかったからだ。不良資産を高く買い取れば、買い取った政府つまり税金に損失発生しかねない。逆に、厳しい査定をすれば銀行側に損失負担がのしかかって、資本不足に追い込みかねない。

4.そもそも、市場が暴落するさなかに適正価格など測定できるものではない。そして、今なお続く本質的問題は、市場が壊れ価格発見機能が失われたままであることだ。

5.とすれば、銀行を国有化してしまえばいい。民間(銀行)と国が損失負担を巡って利害が発生、衝突するから買い取り価格の公正さが問題となる。それならば、いったん銀行をまるごと国有化し、不良債権処理と再生を同時に進め、民間銀行としてグッドバンク部分を切り出せばいい。残った部分が、バッドバンクである。

 実際、市場経済の総本山である米国でも、マネーセンターバンクの破綻を恐れる人々の口の端に「銀行国有化」は上りつつある。

経済が危機的状況に至れば、政府への期待が高まるのは理の当然である。信用の収縮を止め、雇用政策を打ち出し、産業界にも家計にも底割れリスクを回避する役割を求められる。政府への期待の高まりを言い換えれば、社会主義的政策、大きな政府への誘惑である。米国も銀行への公的資金の投入を決めた時点で、すでにその誘惑に乗ったとも言えるだろう。そして今や、公的資金投入が銀行だけではなく事業会社にも広がり、銀行には損失保証という政府のコミットメントまでを与えた。ここまでくれば、もはや銀行国有化は、すぐに飛び移れる隣の社会主義的政策の連続ステップに、私には思えた。

 だが、それが「社会主義的政策の到達点」だとすれば、行き着いた後、市場経済の規律と機能はどれほど破壊されるのか、想定してから政策を選択することは確かに重要である。モラルハザードと保護主義的動きが高まり、財政資金だけでなく、いかなるコストをどれだけ支払わねばならなくなるか――。それは、容易に引き返せなくなる危険な一方通行なのか――。そうだとすれば、到達点に至る前のいつの時点で引き返せばいいのだろうか――。

 視点を変えてみよう。

私は、上記4で、「そもそも、市場が暴落するさなかに適正価格など測定できるものではない。そして、今なお続く本質的問題は、市場が壊れ価格発見機能が失われたままであることだ」と書いた。

 もう少し詳しく説明すると、住宅バブルが破裂し、住宅価格が下落一方の状態にある。だが、巨額の住宅ローンは残ったままで、低収入の借り手たちはとても返済できそうもない。焦げ付きが増大するサブプライムローンを証券化した商品は、当然のことながら買い手などいないから値がつかない、そういうことである。

 では、この市場の価格発見機能の喪失という本質的問題の解決方法はあるのか。ある。ひと言で言えば、借り手の債務調整、つまり、住宅ローンの棒引きである。方法はいくつかある。例えば、池尾和人・慶応大学教授は、「住宅ローンを支払い可能額まで減額、延期を行う。当然、損失は発生するが、投資家からみてキャッシュフローが予見可能になり、証券化商品の適正価格が見えてくる」と指摘する。

また、かって産業再生機構の専務を務めた冨山和彦・経営共創基盤センター代表は、「政府が住宅を買上げることで、官製時価をつくり、市場機能を回復させることが最も有効だ」と提言、「危機に至ると、政府は一挙的解決方法を求める。それが、公的資金の資本注入だったが、問題の本質はそこではない」と付け加えた。

 何万世帯もの家計の債務調整は膨大な作業で、多くの時間を必要とするが、本質的問題の解決であれば踏み込まざるを得ない。それこそが、バッドバンクの役割かもしれない。
 視点を元に戻そう。

 それでは、その解決に政府が踏み込み、住宅ローンの棒引きに公的資金を投入することは、許容される社会主義的政策なのだろうか。いかなる線引きによって、社会主義的政策の採用不採用を決めるべきなのか。

 今、金融システム危機と実体経済の悪化が相互増幅を起こしている。その悪循環に本格的に突入してしまえば、大恐慌の再来もありえる。従って、その回避のためにはあらゆる政策を総動員するというのが米国政府の認識だろう。仮に、銀行国有化という究極の決断をしたとしても、実体経済の底割れを防ぐ、つまり相互増幅を止める手立てがなければ効果はない。だから、オバマ新政権は、1兆ドルを経済対策に投下すると強調する。民主党政権による大きな政府への転換が進む。

 だが、未曾有の危機に直面した米国において、ケインジアン一色に染まっているわけではない。共和党に加え、日本には伝えられていないが、少なからぬ著名経済学者たちが、裁量的財政政策の有効性への疑義を呈している。クルーグマン教授のごとく、ケインズが私のアイドルだと公言するエコノミストばかりでは決してない。つまり、社会主義的政策の誘惑に引きずられ、大きな政府になし崩し的に移行することへの警告が各所から発せられている。次回の当コラムでは、その論争に立ち入ってみたい。

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2009年2月 4日 (水)

世界不況克服の星

こんばんは。

中国の09年政府債入札計画、回数が大幅増加

Bloombergから

豪2.4兆円の景気刺激策 利下げも同時発表

フォード、赤字で“火の車” 創業以来最悪、政府支援は不可避?

今年後半、自動車業界が持ち直すとの見通しにかげりが出てきている。ニューヨークの債券調査会社ギミー・クレジットのアナリスト、シェリー・ロンバード氏は、「今後1年間は悲惨な状況に変わりはないだろう。2010年前半に脱することができれば、極めて幸運といえる」と語った。

中国は世界不況克服の星? 株価上昇で運用会社に楽観論

世界の大手資産運用会社の間では、1月の中国株が月間ベースで約1年ぶりの大幅高だったことから、中国経済がリセッション(景気後退)を回避するとの見方が強まっている。

 中国株の代表的な指数である上海総合指数は、先週の春節(旧正月)休場を経た2日、過去約1カ月の最高値を付け、3日も引き続き上昇した。同指数は1月に月間で9.3%上昇しており、世界10大市場で最大の上げ相場だった。昨年は年間65%下落し、少なくとも1996年以来最大の下げ幅だった。

 中国人民銀行(中央銀行)は昨年9月以来の5度にわたる利下げを実施した。また、中国政府は昨年、4兆元(約52兆4400億円)規模の景気刺激策を発表したうえ、近く追加刺激策も発表する見通しだ。こうしたことがこのところの上昇相場の背景にある。

 ブラックロックのアセットアロケーション責任者リチャード・アーウィン氏、およびバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)の投資戦略責任者ラス・ケステリッヒ氏は、2008年10~12月期の中国経済成長率が6.8%だったにもかかわらず、今年の成長率は8%近くに上ると考えている。

 ケステリッヒ氏は1月26日、ブルームバーグ・テレビとのインタビューで「政府は経済対策を打ち出すだろう」としており、「09、10年は世界の他の地域よりも速い成長ペースとなる」との見解を示した。

 4兆元の刺激策のほか、中国政府は国内の銀行に対して融資を拡大するよう働きかけている。輸出関税を削減し、減税や補助金を通して鉄鋼、自動車産業など10の業界を支援することも約束した。

 また、米紙フィナンシャル・タイムズは2日、温家宝首相のインタビュー記事を掲載し、中国政府が追加の景気刺激策を検討していると報じている。

 ただ、こうした中国経済に対する楽観論がある一方で、モルガン・スタンレー・アジアのスティーブン・ローチ会長は、中国が世界をリセッションから救うというのは「神話」に過ぎないと指摘。欧州に次いで最大の輸出相手国である米国の輸入が減っている現在ではなおさらだと悲観論を述べ、「外需が落ち込んでいるときに、輸出主導型の経済が世界をリードできるか疑問だ」と問い掛けた。

 ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値によると、今年1~3月の中国GDP(国内総生産)は、前年同期比で6.3%増となる見通し。温家宝首相は先月28日、8%の成長目標は「難題」だと述べている。 

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いくら何でも楽観的過ぎる政府のゼロ成長見通し

ダイヤモンドONLINEから

百年に一度の危機に悪乗りした一般企業への公的資金注入

いくら何でも楽観的過ぎる政府のゼロ成長見通しNoguchi_economy0801

◎「100年に一度」が増幅される日本と「試練は克服」の米国

英国が危機的状況で英ポンド暴落!

英国の状況はかなり危機的なようです。構造的には米国と英国はよく似ているわけですが、ここまで来ると基軸通貨であるドルを通貨とする米国と、基軸通貨でないポンドを通貨とする英国では差が出てくるようです。

 ポンドの場合、第2の基軸通貨・ユーロに参加していなかったことも、この局面では弱みになっているようです。

 こういったことから、ポンドは崩壊への道を歩み始めているということなのでしょうか。そうでなければ、さすがに下がり過ぎは異常な段階になっているようです。

株式市場は「下値もみ合い」 相場の反転には主役不在Stock_market5301

リーマンショック後の株式市場は、一進一退を繰り返している。

 安値は徐々に切り上がっているものの、高値もまた徐々に切り下がってきており、下値もみ合いの様相となっている。これは、特に日本市場に限ったものではない。各国ともレンジ相場入りしている。

 日本株と円との連動性は強まってきている。ドルにおいても株安とドル高は連動していたが、ここにきて徐々に異なる動きを見せている。ドル以外の通貨に対しては、円は徐々に落ち着きを見せつつある。

 ドル円は投機筋が仕掛けやすく、実需の流れが円高に向かっていることもあり、この流れはしばらく収まりそうにない。「ドル円の独歩高」の様相だ。

 株価においては、外国人投資家の保有比率の大きい株が売り込まれ続けている。

国内の指数を見ても、新興市場株式や中・小型株は、引き続き大型株を上回っている。局所ではリバランスの動きもあるが、流れとしてはまだ変わっていない。

 東証REIT指数のように、リターンリバーサル(相対的に下落した株が相対的に上昇しやすい傾向)からか、違う動きを見せているものもあるが、流れは変わっていない。

 米国のVIX指数(恐怖指数)は当たり前のように40以上で高止まりをしており、市場参加者のあいだでは、この先に波乱が待ち受けていると見る向きが多い。

 ボリュームの増えない市場では、本来、もみ合いは一時的で、相場が一方向に振れやすく、波乱が起こりやすい。だが、相場は激しい変動は見せるものの、全体としてはもみ合いのままだ。

 市場に残った人びとが恐怖感にかられながら消極的に相場に参加している限りは、1ヵ月かけて上昇した相場もわずか5日間で元に戻ってしまうような展開が続くことになる。

 過去の下落相場では元気な投資家が残っていた。1997年の金融危機当時には、一部の銀行系証券と外資系証券が受け皿となり、2003年のソニーショックではヘッジファンドや政府系ファンドなどが先導していった。

 今回の相場では主役はまだはっきりしていない。相場の大幅反転には、主役の登場を待たなければならない。

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2009年1月28日 (水)

ポンドはドルと等価まで下落も、米大統領も同じ過ち=J・ロジャース氏

ジム・ロジャース氏のコメントです。

ポンドはドルと等価まで下落も、米大統領も同じ過ち=J・ロジャース氏R30

著名投資家のジム・ロジャース氏は、英国の債務増大や英経済に成長のけん引役が見当たらないことを考えれば、ポンドは今後数年以内にドルと等価(1ポンド=1ドル)近い水準まで下落する可能性がある、との見方を示した。

 ロジャース氏は先週、ポンドは「終わった」と述べ、英国への投資は避けるべきだとの考えを表明。これを受けブラウン英首相は、経済政策は投機家の影響を受けることはない、と言い返していた。

 ロジャース氏は、年末までにポンドがどの水準になると思うか、とロイターから尋ねられ「自分は短期的なトレーダーとしてはとても出来が悪い」とした上で、「最安値まで下落するだろうが、それには10年かかるかもしれない。ポンドはかつて、ドルと等価近い水準だったことがある。再びそうならないと言える理由はない」と答えた。

 さらに「英国の国際収支には2つの大きな穴がある。北海油田の枯渇と金融業界だ。これら2つの穴を埋め合わせる要因は見当たらない」と述べた。

 ブラウン首相が景気回復に向けた基盤が整っていると述べたことに対しては、「それが何であるかを説明してほしい。それが金融セクターの救済だとすれば危機的だ。日本が1990年代に同じことをやり、『ゾンビ』のような銀行が生まれたことを考えるべきだ」と述べた。

 その上で「痛みを受け入れ、資産をクリーンにし、再スタートを切るべきだ」と提言。ユーロ加盟によって英国の競争力が高まるかもしれないが、ユーロに対しても長期的な信頼感を置くことはできない、と指摘した。

 ロジャース氏は米国についても、オバマ大統領は銀行救済という同じ過ちを犯していると指摘、「オバマ大統領は間違ったプランを取り入れ、間違った人々を選んだ」と批判した。

 さらに、有望なのは中国と商品だけだとして、「どの国の株式も購入していない。世界はリセッション状態にあり、良くなるとは期待できない。政治家が間違いを続ければ、リセッションはさらに長く続くことになる」と述べた。

 ロジャース氏は、かつてジョージ・ソロス氏とクオンタム・ファンドを共同で設立し、1990年代初めにポンドを売り浴びせ、10億ドル以上を稼いだ経験がある。

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2009年1月27日 (火)

資本主義の新しい価値観

中原圭介氏のコラムから

資本主義の新しい価値観

アメリカの住宅バブル崩壊以前の世界経済は、アメリカの貿易赤字が世界の成長をもたらし、世界の成長がアメリカの借金を穴埋めすることで成り立ってきました。別の言い方をすると、アメリカ人の過剰消費が世界の人々の貯蓄水準を引き上げ、世界の人々の高い貯蓄水準がアメリカの国債をはじめとした金融商品に向かい、マネーが上手く循環していました。

アメリカがこの先ずっと赤字を垂れ流し続けることは不可能であるとわかっていても、資本主義は円環のシステムによってこの矛盾を回避し、破局を先へ先へと延期することに成功してきました。破局が先送りされ、世界経済は安定的な成長を果たすことができました。

しかし、住宅バブルが崩壊し、円環のシステムによるマネーの好循環は止まり、マネーが逆流した結果、破局はあっという間にやって来ました。その状況を見ながら、「資本主義は崩壊した」という論調がさかんに言われています。それでは、資本主義が崩壊した後には、どんなイデオロギーが必要となるのでしょうか。

資本主義に取って変わるイデオロギーなど存在するはずもありません。最善の方法は、資本主義そのものを変えようとするのではなく、資本主義に私たちの幸せの価値観を馴染ませていくことであると思われます。

資本主義のシステムは、そのつど成長を続けることを至上命題としていて、より速い成長、より高い成長を目指しています。そこには、人々の本当の幸せについて考える奥深さは存在しません。だから、資本主義のシステムに少し価値の変化を与えてあげればよいのです。「より遅い成長、より低い成長であっても、精神的の幸せな生活が担保されることが重要である」と。

私たちにとっては、物質的な豊かさだけでなく、精神的な豊かさも欠かせないものであります。物質的豊かさ(=経済成長)を示す代表的な指標には国民総生産(GDP)がありますが、精神的な豊かさを表す指標は今のところありません。よって、国民総生産(GDP)と両輪を成すような、国民総幸福(GNH)という新しい指標をつくり、各国の国民の心の満足度の指数化してみてはどうでしょうか。   

この二つの指標のバランスが良い国が「本当の豊かさ」を持っていると判断するのです。経済成長だけでなく人々の生活レベルにまで目を向けることにより、資本主義の価値観を大きく変えることができると思います。

私は1980年代のバブルを社会人として経験したことがないので断言は出来ませんが、アメリカ人を上回るような放蕩三昧が日本人にとって本当の意味での幸せをもたらしていたとはとても思えません。低成長であっても豊かさはある、私はそう信じています。

=== 参考書籍 ===

パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く

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覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界 覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界

著者:宇野 大介
販売元:時事通信出版局
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サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践 Book サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践

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2009年1月24日 (土)

世の中が期待し始めた「年後半に景気底入れ」

ダイヤモンド online から

世の中が期待し始めた「年後半に景気底入れ」説は本当か?

高支持を政策実行力に転化できるか 「オバマ人事」の今後を読み解く

深刻な中国の失業事情

2003年には全国の失業保険参加者数は1億373万人に達し、現在、政府は年間平均700万人の失業者に失業保険を提供している。労働人口約8億人に対して加入者の割合が少ないのは、農民人口が8割近くを占めているからである

受給期間は長くても
少なすぎる受け取り金額

 各地域のプールされた失業保険基金が、実際に使用した額を上回った場合は、失業保険調節金で調節し、地方財政が補助することと定められている。失業保険を受け取る条件として、「失業保険料を満1年納付する」「本人の意志以外の原因で就業ができなくなった」「失業登録を済ませ仕事を探す意思がある」の3つを満たしていなければならない点は日本と大きく変わらない。

 受け取り期間についてもさほど違いはない。中国の場合、企業と本人の保険料支払い期間の累計が満1年以上5年未満の場合、享受期限は長くて1年、満5年以上10年未満の場合、享受期限は長くて1年6ヵ月、10年以上の場合、享受期限は一番長くて2年となっている。また失業保険金の受取り期間中に病気になれば医療補助金、死亡した場合は遺族が葬儀補助金と遺族慰謝金を受け取ることができる。職業訓練のための補助金なども受け取ることもできる。その割合も日本と変わらない。

 しかし、日本と大きく違う点は、受け取り金額が少なすぎることである。「中国労働統計年鑑2002」によると、2001年の平均年間賃金は10870元(約16万3050円)だが、失業保険はこの2割しか支給されない。日本のように賃金の5-7割もらえるわけではないため、これではまったく生活できない。そのため政府は、最低限の生活すらできない人には最低生活保障制度を設けている。農村でも最低生活保障制度が実行される地域が現れたが、中間レベルの人には十分であるとはいえない。

 今後、政府は失業保険に力をいれざるを得ない状況にある。背景には、外資系企業の中国への進出と民間企業の増加により、効率の悪い多くの国有企業が急激に倒産に陥っている実態がある。社会主義体制の下では、労働者は国有企業で働く=公務員として生涯働くことが約束されていた。それが裏切られたショックは、デモとなって拡大している。

 たしかに、手当ての厚い日本の失業保険では、働く意志があるようにみせかけ、実際は働かない人もいたことは否めない。だが中国では、物価が高い都市部では失業保険だけでは到底生活ができない。急激に経済が悪化する中国では、今後、失業問題が深刻な社会問題に発展することが懸念される。

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2009年1月21日 (水)

オバマ氏だけに頼るな 同時不況克服へ世界の強力必要

オバマ一色!!ですね。

Huge crowds await Obama's inauguration Assets

Millions gather in the US capital to see Barack Obama sworn in as America's 44th president - and its first African-American leader.

経済界、オバマ政権の公約実現に注目

Obama prepares to take office E68c428ee70411dd84070000779fd2ac  FT

Crowds pack Mall ahead of ceremony

米新大統領:就任式出席の黒人夫妻…子や孫に伝えたい

オバマ氏だけに頼るな 同時不況克服へ世界の強力必要200901200022a1

オバマ米次期大統領、正式就任へ 内外の緊急課題が山積

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オバマ氏、米大統領就任へ 日本時間21日午前2時宣誓

米民主党のバラク・オバマ前上院議員(47)は20日正午(日本時間21日午前2時)、ワシントンの連邦議会議事堂前での就任式で宣誓した後、第44代大統領に就任する。米史上初めてのアフリカ系(黒人)大統領となるオバマ氏は就任演説で、困難な時代に米国民一人ひとりが団結し、責任を共有し、希望を持って米国を再生させる「チェンジ(変革)」の一翼を担うよう呼びかける。

 オバマ氏が直面している大きな課題は、ブッシュ政権の「負の遺産」となった大恐慌以来の深刻な経済危機と、イラク、アフガニスタンの二つの戦争だ。9・11テロの後、ブッシュ大統領を9割が支持して結束した米国民は今、8割がオバマ氏を支持し、この危機を克服しようとしている。だが、いつまでも景気回復の見通しが立たなければ、次第に支持が離れ、政権が失速する可能性も否めない。イラクからの米軍撤退やアフガンへの増派も、成果につながる保証はない。

 就任演説でオバマ氏は米国民に向け、苦境に耐え、責任と希望を持って試練に立ち向かうよう求める。

 オバマ氏は11月の大統領選で共和党のマケイン候補を破り、当選。8年ぶりに民主党が政権を奪還した。異例のスピードで閣僚を選び、国務長官にヒラリー・クリントン氏を指名したほか、国防長官にはゲーツ氏を留任させた。

 午前11時半から始まる就任式は、まず新副大統領に就くジョセフ・バイデン氏(66)が宣誓。続いてオバマ氏は、南北に分裂した米国を救ったリンカーン大統領の聖書に手を置いて宣誓する。リンカーンの奴隷解放宣言から145年、今も人種差別に苦しむ黒人の一人が、米国のリーダーとして大群衆の前に立つ。

 ワシントンの緑地帯(モール)の東端に立つ議事堂の前には、歴史的な就任を見届けようと全米各地から市民が駆けつけた。約4キロ離れたモール西端のリンカーン記念堂は45年前、オバマ氏が尊敬する黒人解放の父、キング牧師が「私には夢がある」と演説した場所。「肌の色ではなく人格で評価される国」という牧師の夢はこの瞬間、ひとつの大きな節目を迎える。

オバマ氏ってどんな人 既成の「枠」軽々越える

オバマ新大統領:新華社が特集、中国でも大きな関心

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2009年1月20日 (火)

日本人が経済的な安心を取り戻すためには

中原圭介氏のコラムから

日本人が経済的な安心を取り戻すためには

戦後最長を記録した2002年から2007年までの景気拡大について中身を検証すると、6年間の年平均のGDP成長率はわずかに1.9%であり、そのうち1.0%は輸出、0.5%は企業の設備投資が寄与しました。成長率の50%以上を輸出、75%以上を企業部門が貢献することは、「いざなぎ景気」や「バブル景気」にはありませんでした。これは、6年間の景気拡大が輸出と企業が主導したものであり、家計には勢いがなかったことを示しています。

だから、日本経済は輸出が落ちると総崩れとならざるをえません。これが日本経済の現実なのです。この現実を打開するために、バブル期並みの内需を復活させる必要があるという意見もありますが、これは非常にナンセンスな意見です。バブル期の内需は、日本人の放蕩、過剰消費がもたらした内需だからです。結局は、過剰消費のツケは国民が払うのです。

少しでもよいから内需を高めるためには、根本的な問題を解決するしかありません。それは、労働者の賃金を引き上げることです。グローバル経済下では、元々賃金の高い日本人の賃金の伸びが抑えられ、賃金の低い中国人やインド人などの賃金が上昇していくのは仕方ないとしましても、この10年間で日本のサラリーマンの収入が全く伸びていないという状況はかなり深刻な事態です。国民の生活レベルは上がっていないのです。「実感なき景気回復」と言われるのはそのためです。

拙書「サブプライム後の新資産運用」では、現在のような状況が起こることも想定して、法人税を10%引き下げる代わりに、企業は契約社員・派遣社員の正社員化をし、かつ全従業員の給与水準を引き上げることを提案しました。それは、消費税増税に伴う年金制度の税方式化とセットで行うことにより、より理想的な制度に近づき、相乗効果が発揮されると考えています。

今の日本人には将来の安心感がありません。年金制度が破綻しないという安心感、雇用が安定しているという安心感は、長らく停滞している消費に徐々に良い効果を与えていきます。そして、こういった安心感は、特に消費しない世代である20代、30代の消費行動に大きな影響を与えてくれると期待されます。もの心がついた時からずっと悲観的な経済状況で育ってきた20代、就職してからずっと景気が悪かった30代の漠然とした不安感を拭い去るには、国が安心できるシステムをつくるしかないのです。

また、法人税減税は日本企業の国際競争力を高めるためにも必要不可欠です。先進各国は国際競争を意識して、すでに法人税引き下げを実施、あるいは1、2年以内に実施する方向で動き出していて、このままでは日本企業のハンデは増すばかりです。法人税率が原因で、世界最先端の技術を持つ日本企業が国際競争に負けるようなことがあれば、最終的には日本人の賃金水準、生活水準も下がってしまうのです。経済で三流の国になってしまうのです。

これから数年以内の国の責任、政治家の責任は、とてつもなく重いものとなるでしょう。定額給付金などという馬鹿な政策をやっている時間とお金があったら、一刻も早く、新しい雇用創出策(1月5日の記事参照)の検討に入ると同時に、税制改革に伴う国民生活安心プランを実施してもらいたいと思います。まだ間に合います。

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景気サイクルと株価の関係について

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2009年1月19日 (月)

個人投資家、2009年の狙いどころ

◎「ものづくり輸出立国」の終焉──日本の輸出は驚くべき減少過程に入ったNoguchi_economy0602 Noguchi_economy0601

アメリカの消費減が
日本の輸出を減少させるメカニズム

 今後の状況を予測するためのもう1つの手掛かりは、アメリカにおける消費支出の動向だ。1月14日に発表された米商務省の08年12月の小売り売上高(季節調整済み)は、前月比で2.7%の減少を示した。通年でも伸び率がマイナスになる。

 ところで、アメリカにおける小売り売上高の減少は08年夏以降に始まった現象であり、それが加速したのは秋以降である。これまでの消費の伸びを支えてきた米家計の債務は、減少を始めているが、まだ高水準だ。したがって、債務圧縮が今後も継続し、それによって消費の減少過程が今後も続くと考えられる。

 消費の内容も、これまでは消費者金融の引き締めによる耐久消費財(とくに自動車)の減少が中心だったが、それが消費一般に及びつつある。全米小売協会(NFR)によると、衣料品、家具・インテリアなどが前年比10%近く、あるいはそれ以上の減少を示している。これらは、中国からの輸入品が大きな比重を占める分野だ。

 自動車の購入減少は日本からの輸入の減少に影響したが、一般的な消費の減少は中国からの輸入の減少に影響するだろう。それは、中国における輸出産業の生産減を引き起こし、それが日本から中国への輸出(部品や機械)の減少を引き起こす。

 したがって、日本の輸出減少は、新しい段階に入ったと見ることができる。すなわち、これまでは対米自動車輸出の減少が生じたが、今後は、対中国の輸出の減少が生じるだろう。

 なお、アメリカの貿易収支はこれまでも徐々に減少しつつあったが、その要因は主として輸出の増加だった。ところが、最近では、輸入の減少が貿易赤字を減少させるスタイルになってきている。すなわち、米商務省が1月11日に発表した08年11月の貿易統計によると、国際収支ベースの貿易赤字(季節調整済み)は前月比28.7%減少したが、内訳は輸出が前月比5.8%の減少、輸入は12.0%の減少となっている。

 アメリカ国内の消費が減少し、それが輸入を減少させて経常収支の赤字が縮小することは、今回の経済危機の基本的な原因を取り除くためにどうしても必要な過程である。それがいよいよ本格化しつつあることがわかる。

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山崎 元氏のコラムから

個人投資家、2009年の狙いどころ

もちろん、先を見通すことなどできないが、昨秋以降、見たことがないスピードで景気が悪化しており、いまや企業の利益の悪化は株価の下落に十分追いつき、やや追い越し気味の状況にある。つまり、株価は利益に対して割安ではない。

  また、トヨタ自動車が営業赤字に陥るような状況まで想像していた人は少ないだろうから、現状の景気悪化にはネガティブな方向のサプライズがある。たとえば、日経平均株価が6000円程度に落ち込むような、昨秋新規に参加した投資家が損切りすべきか悩む状況が、年内に一度訪れる心配が十分ある。

 不況というと、利回り低下を狙った債券投資が投資の定石だ。特に金利の低下余地の大きな外国の債券は狙い目で、為替リスクをヘッジしながら長期債を買ってみたい。しかし、個人の場合、FXで為替ヘッジを行ないながら、外債投資をするのはそうとうに骨が折れる。

 景気が悪化した状況から株価が上昇するときには、株価は利益に対して割高に見える局面から上昇し始めて、後から利益の改善がついてくることが多い。

こうした底値からの回復を狙うならどのようなアプローチがいいだろうか。

 普通に思いつくのは、値下がりした優良株への投資だが、どの企業が「優良」なのかがわからない状況なので、投資家の期待感がまだ残っている(かつての)優良株への投資はかえって危険に思える

 この際おもしろいのは、(1)株価が100円割れして多くの機関投資家が持ち切れなくなって投げた銘柄か、(2)新興市場で時価総額がピークの10分の1以下に下がったようなもので資金繰りに困っていない銘柄、といったところではないだろうか。

 後者に関しては、現在、縮小・撤退が相次いでいるヘッジファンドがかつて好んでいた銘柄が多く、こちらも投げ売りで株価が過剰に下がっている可能性がある。

 いずれにも倒産リスクがあるから、できれば20銘柄以上に分散投資したいが、この種の銘柄の場合、倒産せずに不況を乗り切ると、大きな率での株価上昇が見られる場合が多い。

 昨今のような環境では、当面使う必要のない余裕のある金額の範囲内で投資を考えるべきだが、投資対象については、少なくとも現在不人気で、できればこれまでの投資家が「個々の銘柄の投資判断に関係なく、売らざるをえなかった」ものを買ってみたい。不人気銘柄を買うのだから、それなりの胆力がいるが、成功した場合の果実は大きいだろう。

 また、大幅に下げたREIT(不動産投資信託)にも、リバウンド狙いのチャンスがありそうだ。

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2009年1月16日 (金)

TARP後半資金の行方

米金融の決算前倒しはオバマ支援狙いか?シティは明日。

JPモルガン・チェースの第4四半期、76%の減益R29

ECB、主要政策金利を50bp引き下げ

欧州中央銀行(ECB)は15日、主要政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げ2.0%とした

米民主党、8250億ドルの景気刺激法案公表

米下院民主党は15日、8250億ドル規模の景気刺激法案を発表し、同党指導部は迅速な成立を目指す方針。ロイターが入手した文書で明らかになった。

 法案には、雇用創出に向けた5500億ドル規模のプログラムや2750億ドルの税制優遇策が含まれている。

 2つの下院委員会が来週法案を審議する予定。月末までに成立する可能性がある。

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堀古英司氏のコラムから

TARP後半資金の行方

去年10月3日、擦った揉んだのあげく金融安定化法が成立してから100日間が経過しました。当初、ポールソン米財務長官が「市場が驚くほど大きな金額でなければならない」として要求した不良資産救済プログラム(通称:TARP)7000億ドルのうち、まず前半3500億ドルの資金が議会で承認されました。しかし今、市場はTARPの金額の大きさではなく、100日もたたないうちに前半の3500億ドル全額を使い切ってしまった、そのスピードの方に驚いてしまっています。

 確かにこの前半3500億ドルはこれまで、短期間に起こった様々な危機を乗り越えるのに役立ってきました。シティグループやAIGといった超大型金融機関の破綻を防いだほか、ワシントンミューチュアルやワコビアなど大型金融機関の破綻が金融システムに与える悪影響を最小限に抑えてきました。年末には GMやクライスラーなど自動車大手を救済、何とかデトロイトがゴーストタウン化するのを防いでいます。しかし薄氷を踏んできている感は否めません。

 一方でこのTARP前半の資金の使われ方には大きな批判の声が上がっています。最も大きな問題は、当初想定されていた使い方を全くしていない事です。もともと9月のリーマン破綻後、財務省が議会に承認を求めた資金の使途は「不良資産の買取」でした。アメリカの金融システムにおいて最も大きな割合を占める住宅ローンは、その殆どが証券化され、投資家が保有しています。住宅ローンを返済できなくなった人に対して住宅差し押さえを実行すると、住宅市場が更に悪化すると共に、金融機関には大きな損失が発生してしまいます。そこで政府がそのような住宅ローン関連証券を買い取り、住宅ローンの条件を緩和して住宅市場の悪化を食い止める、というのが当初の目的でした。

 しかし政府が住宅ローン関連証券の買取を開始する前に次々と大きな金融危機が到来。やむなく金融システムが麻痺するのを防ぐために本来の目的から逸れた、金融機関への公的資金注入に資金を費やしてしまったというのが実情です。逆に言えば、殆どの資金が金融機関への公的資金注入に充てられてしまった結果、住宅ローン関連証券は買い取られておらず、従って住宅ローンの債務不履行や差し押さえるという目的を全く果たせていないという事です。当面住宅ローン不履行に伴う差し押さえを凍結する、としていた政府系住宅金融機関も先週末から住宅の差し押さえを再開しています。

 金融機関に注入された公的資金が、結局はこのような住宅市場の安定化や新規の貸し出しに使われているのならそれほど問題ではありません。しかし大手金融機関を中心に注入された公的資金は、今の所殆どが国債購入に回されるという結果に終わってしまっています。7000億ドルというのはアメリカの労働人口一人当たり50万円にも上る大きな金額です。結果的に、全く本来の使われ方をしていない事に対してアメリカ国民の怒りは頂点に達しています。

 TARPの後半3500億ドルに関しては議会の承認が必要なため、現在、大手金融機関の「もしも」に備えた資金はゼロという危険な状態が続いています。そこでブッシュ大統領は来週のオバマ新大統領就任を待たずに昨日、議会にこの3500億ドルの承認を要請しました。

 TARP後半の3500億ドルが、「本来の目的」に重点を置くという条件なしに議会承認される可能性は殆どないでしょう。しかし全体で3500億ドルという枠が決まっている以上、「本来の目的」に充てられる資金が多ければ多いほど、大手金融機関の「もしも」に備えた資金は少なくなってしまう事になります。今の所、今週末にはイギリスが実施してきた金融関連銘柄の空売り規制が解除される見込みです。市場が再びリスクを感じ始めた時、それは自ずから株価に反映されると見ておくべきと考えています。

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2009年1月15日 (木)

迫る倒産ラッシュ

Bankruptcy boom seen in 2009, no sector sparedR27

A rush of bankruptcies and restructurings is in store for Corporate America this year, as dwindling revenues and tight lending markets force companies ranging from retailers to casinos and home builders to make tough changes or shut their doors.

ドイツ銀5700億円赤字 10-12月、危機深刻化Pn2009011401001004

ドイツの民間銀行最大手ドイツ銀行は14日、2008年10-12月期決算で約48億ユーロ(約5700億円)の純損失を計上するとの見通しを発表した。金融危機の深刻化の影響で株式や金融派生商品デリバティブ)の取引などが不調だった。この結果、08年の年間でも39億ユーロの赤字に転落するという。07年の純利益は65億ユーロの過去最高の黒字を計上。

ドイツ経済は基本的に健全で堅調=メルケル首相R28

ドイツのメルケル首相は14日、ドイツ経済は堅調であり、世界的な金融・経済危機は、欧州最大の経済大国であるドイツに根付いていないと述べた。

 同首相は総額500億ユーロの追加景気対策に関するドイツ連邦議会下院でのスピーチの中で「ドイツ経済は基本的に健全で堅調だ」と述べた。

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***シティの下げが目立つ。既に2度にわたり連邦政府の救済措置を受けたにもかかわらず、赤字が膨らむことが徐々に明らかに。。。***

People walk past the Citigroup headquarters in New York, November 24, 2008.  REUTERS/Brendan McDermid

Citi breakup in sight

Citigroup, once the world's largest bank, may announce plans soon to formally shed the "financial supermarket" approach once championed by its former CEO.

個人向け証券部門を切り離し、証券大手モルガン・スタンレーと資産運用会社を設立することを発表したシティグループが14%安と、ダウ平均の構成銘柄で下落率首位。JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカも4%超下落している。2008年10―12月期の最終損益が48億ユーロ(約5600億円)の赤字となったようだと発表したドイツ銀行が9%安。資本増強の可能性があるとの見方が伝わったHSBCホールディングスも大幅に下げている。

NY株、一時220ドル安 米企業業績に懸念

日興、広がる動揺 シティの証券子会社売却

米シティグループが事業選別を加速するなか、約1兆円を投じて買収した日興コーディアルグループの動向に焦点が集まっている。シティは、日興の売却を否定しているが、経営再建が進まなければ、日米で証券事業からの撤退に追い込まれる可能性も否定できず、日興側はいらだちと不安を募らせている。-----------------------------------------------

 シティは昨年1月に日興コーディアルグループを買収し、5月に日興シティホールディングス(HD)を設立した。日本市場で攻勢に出ようとした矢先に金融危機が直撃。米政府から公的資金による資本注入を受け、世界規模でリストラを進めている。

 日本でも消費者金融から事実上撤退したほか、日興グループの人員削減も実施。さらに昨年末には日興シティ信託銀行三菱UFJ信託銀行に250億円で売却することを決めた。

 日興シティHDのダグラス・ピーターソン会長兼社長は昨年12月に「日本の中核事業を売却する考えはない」とのコメントを発表し、日興を軸とした日本戦略を堅持する方針を示している。

 しかし、米国のシティ本体は公的資金の投入を受けたことで、政府の強いリストラ圧力にさらされている。シティ関係者からは「生き残るためには、『聖域』はなくなるだろう」との声も聞かれ、日興売却が俎上(そじよう)に上る可能性は否定できない。

日興社内でも動揺が広がっている。日興は不正な利益水増しの発覚で信用不安に陥り、シティの傘下に入ることになったが、「自力再建も十分に可能だった」との不満がくすぶり続けている。シティの経営悪化で日本事業の再編など対日戦略の構築が遅れているうえ、グループ内の不協和音が広がれば、シティが日興売却へと傾斜していく可能性は高い。

A Nortel sign is seen in downtown Toronto February 27, 2008.  REUTERS/Mark Blinch

Nortel files for bankruptcy protection

North America's biggest telephone equipment maker filed for Chapter 11 bankruptcy protection as the global economic downturn eroded its once high-flying business

カナダの通信機器大手ノーテル・ネットワークス(NT.TO: 株価, 企業情報, レポート)は14日、米連邦破産法第11条適用を申請した。裁判所への提出書類で明らかになった。

 同社は15日に約1億0700万ドルの利払い期日を控えていた。

 DSAMコンサルティング(トロント)のダンカン・スチュワート氏は「この申請によると、取締役会は(2008年)第4・四半期が悪いだけでなく(09年)第1・四半期も同等かそれ以上に悪くなると予想しているようだ」と指摘。「短期的な資金はあるが、中期的な見通しは継続企業として存続が難しい」と述べた。 

 

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2009年1月14日 (水)

「100年に一度の経済危機」は間違い

中原圭介氏のコラムから

「100年に一度の経済危機」は間違い

グリーンスパンFRB前議長は、住宅バブル崩壊を振り返り、急成長を続ける新興国での貯蓄急増が世界中の長期金利を低下させ、それが住宅バブルの原因となったと説明しています。そして、こうして生まれたバブルを金融政策では抑えられないとも弁解しています。これは間違いだと思います。所得が少ない層への金融機関の乱脈融資、それに伴う住宅需要の急増が住宅バブルの大きな原因であるからです。金融政策の大きな過失が原因です。

資産バブルを抑え込むのは金融当局の責任です。しかしグリーンスパン、バーナンキ新旧両議長ともインフレを抑えることには責任を持ってきましたが、住宅バブルに対する責任は果たしてきませんでした。古くからある中央銀行のDNA、すなわち、「中央銀行の最大の使命はインフレを抑えることである」という考え方から抜け出せませんでした。本当に日本のバブル崩壊を研究していたのであれば、アメリカの金融当局は資産バブルにも注意を向けることができたはずです。

日本のバブル崩壊後の処理が長引いたのは、主に二つの原因があると考えられます。ひとつは地価の下落がなかなか止まらなかったこと、もうひとつは銀行が不良債権をバランスシートに含むのを許されたことです。

残念ながら、アメリカではこの教訓さえも生かされていません。欧米での金融危機の原因は、住宅価格の下落が止まらないこと、金融機関の不良債権の額が不透明であること、この二つです。後者の原因は、日本よりも先行きの見通しを難しくしています。

欧米の金融機関が不良債権を時価で評価することをせずに、処理を先延ばしする動きが続く限り、日本と同じあるいはそれ以上の失敗を繰り返すのは明白です。裏を返せば、時価で評価したら世界金融がクラッシュしかねないという事情があるのかもしれません。時価での評価をして不良資産の処理を急ぐにしても、時価での評価を先延ばしにして本来の不良資産を放置するにしても、どちらも厳しい選択肢となりそうです。

グリーンスパン前議長が「100年に一度の津波」と呼んだのが一人歩きして、現在進行形の経済危機は「100年に1度の危機」と騒がれていますが、それは間違いであると思います。グローバル経済のもとでは、経済のスピードが速まっていて、これまでの歴史と同じ時間軸で危機が起こるスパンを考えることは適当ではないからです。実際に日本の例と比較すると、欧米では昨年1年間だけでも、5年間分くらいの出来事が起こってしまったのです。

それにグリーンスパンのこの言葉には、自分の金融政策の誤りを認めたくないという気持ち、誰がやっても止められなかった危機であるという弁解の気持ちが含まれています。伝統的な金融政策に縛られ、金融工学を過信したことによる失敗を、この言葉で片付けてしまうのは良くはありません。10年後か20年後に、再び今回の教訓を生かすことができなくなってしまうからです。

今回の危機を乗り切るために、先進各国は財政赤字を膨らませるのを避けられません。それは、将来的に各国の国債の価値を不安定なものにするでしょう。特に、アメリカ国債の格付けが最上級のトリプルAを維持することが、いつ金融市場で疑念を持たれるようになってもおかしくありません。危機を乗り越えるための財政出動が、新たな危機の原因になろうとしています。

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2009年1月13日 (火)

「アメリカが景気回復すると、世界経済危機が終わらない」という深刻なジレンマ

リストラについて投資家が心配すること

金融危機の実物経済への影響が明確になり、企業も雇用調整に動き出した。従業員にとっては避けたい事態だが、株主にとっては基本的に「よいニュース」だ。ただし、今回のリストラには投資家から見ても心配な点がある。

「日本経済新聞」(12月14日付朝刊)の報道によると、トヨタ自動車は中国、ブラジル、インドなどを含む新工場計画を見直すという。新興国の経済も減速が避けられないので、適切な判断かもしれないが、次の成長の可能性がある分野までリストラしてしまうことにならないか心配だ。

 人口の減る国(日本)の内需には限界がある。自動車に限らず多くの産業で、長期的に見て、需要の成長は新興国に求めるほかないのではないか。

 社員も投資家も、人員削減計画だけでは希望を持てない。労働意欲や株式の魅力の点でも、リストラ発表と相前後して成長への具体的展望を示すのが経営者の役割だ。

 ソニーも同様で、収益を牽引した薄型テレビの需要見通しなどが下方修正されることはわかるが、次のソニーらしい成長分野がメッセージとして伝わってこないのは残念だ。

「ダイヤモンド・オンライン」(12月12日付)のカルロス・ゴーン・日産自動車社長へのインタビューを見ると、彼が「環境対応」を次の重点分野と考えていることはわかるのだが、日産にとっても「低コストのファイナンス」が難しい状況であるように読める。

 それだけ業界全体、経済全体の状況が大変だということなのだろうが、余裕とやる気のある企業にとっては、不況期はライバルに差をつけるチャンスでもある。

 投資家の側でも、リストラによるコスト削減効果ばかりを評価するのではなく、将来の成長に向けた前向きな挑戦の可能性を見落とさないように注意したい。

「アメリカが景気回復すると、世界経済危機が終わらない」という深刻なジレンマ

将来への方向付けが
定まらない

 日本の立場から見て最も強い関心が持たれるのは、アメリカの輸入が今後どのように推移するかである。

 国際収支統計によってアメリカの輸入の総額と地域別の推移を見ると、【表2】に示すとおりである。日本からの輸入は、2008年第1四半期をピークとして急激に落ち込んでいる。これは、自動車を中心とするものである。そしてこれは、すでに見たGDP統計における耐久消費財の落ち込みに対応したものだ。

 しかし、その他の地域からの輸入は、日本に対する影響ほど顕著な動向は示していない。中国からの輸入は、08年第1四半期には落ち込んだが、その後回復しており、08年第3四半期では、過去最高値となっている。OPECからの輸入も、原油価格が下落した08年第3四半期でも、低下せずに増加している。輸入額全体で見ても、減少するどころか、むしろ増加している。

【表1】アメリカの実質GDPとその構成要素の推移(年率換算額、単位:10億ドル)Noguchi0501

【表2】アメリカの地域別輸入の推移(単位:100万ドル)Noguchi0502

 つまり、これまでのところ、アメリカの貿易は、自動車輸入の急減を通じて対日貿易に大きな影響が発生しただけで、輸入全般には目立った変化は現れていないのである。これは、上でGDP統計によって見たのと同様の傾向である。

 このことは、問題なしとしない。なぜなら、今回の経済危機の基本的な原因は、アメリカの経常収支赤字が持続可能とは言えない規模まで拡大したことにあるからだ。そして、それをもたらした原因は、アメリカ国内の消費が住宅価格上昇を背景として増加したことにあるからである。

 したがって、危機が完全に解決されたと言えるためには、アメリカ国内の過剰消費が減少して経常収支赤字が持続可能なレベルにまで減少しなければならないと考えられる。しかし、これまでのところ、自動車を中心とする耐久消費財について減少は見られるものの、消費の縮小による輸入の縮小には進んでいない。

 つまり問題の根本的な解決と新しい均衡へ向かっての調整の道筋が見えているとは言いがたい状況なのである。

 今後、オバマ政権によって景気刺激策が取られ、アメリカ国内の支出が増大すれば、輸入が再び増加する可能性もある。そうなれば、問題の基本的な解決からはかえって遠ざかってしまうとも言えるのである。

 年明け以降の日本の株価は上昇傾向にあるが、それはオバマ政権による景気刺激策への期待によるものだと言われる。たしかに、アメリカの景気が上向けば、日本の輸出の急減には歯止めがかかるかもしれない。しかし、それは今回の危機の原因になったアメリカ経常収支赤字問題が未解決のまま放置されることを意味するのだ。それは、ドルに対する信頼が確立されず、ドル安に対する不安が残ったままの状態が継続することを意味する。

 かくして、将来への展望が開けない状態が続くことになる。少なくともしばらくの間は、このように方向付けがはっきりしない状態を甘受せざるをえないのだろう。

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景気サイクルと株価の関係について

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2009年1月 9日 (金)

米国3年債の海外需要に陰り、バブル崩壊の兆しか

--- 米国債の行方---

中国政府幹部「保有米国債で責任ある対応」 米中会談で表明

副長官は会談した中国政府幹部が「保有する米国債の問題について中国はとても責任ある態度で対応してきた」と述べたことを明らかにした。そのうえで「中国は信頼できるパートナーと見なされたいと思っているだろう」とも指摘した。 

米国3年債の海外需要に陰り、バブル崩壊の兆しか

7日に実施された3年物の米国債入札では、特に海外の投資家を中心に需要が衰える兆しが見られ、米国債市場のバブルが崩壊しかねないとの懸念が高まった。実際に米国債市場が崩壊すれば、世界経済に深刻な影響をもたらす恐れもある。

 海外の投資家は5兆8000億ドルに上る米国債の半分程度を保有しているが、この日行われた300億ドルの3年債入札では、海外勢による落札額は通常を下回る水準にとどまった。

 米政府は金融システムや自動車業界の救済に必要な資金を調達するため、今年は約2兆ドルの債券を発行する計画で、この日の3年債入札も過去最大規模となった。

 海外の中央銀行による入札分を含む間接入札者の落札比率は約28%で、12月に行われた3年債入札の35%を大幅に下回った。

 米国の短期国債利回りは昨年12月中旬に、リスク資産から安全資産への資金シフトが加速したことで過去最低水準まで低下した。

 しかしアナリストによると、投資家はここにきて記録的な低利回りとなった米国債をさらに買い進むことを躊躇(ちゅうちょ)し始めた。それによって利回りが反転すれば、資金調達に苦しんでいる企業や家計の借り入れコストを押し上げ、低迷している景気に追い討ちをかけかねない。

 カボット・マネー・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ウィリアム・ラーキン氏は「年が明けてから、多くの投資家が利回りがいかに低いかをあらためて認識し始めた。相場の高さに腰が引けてきた」と指摘している。

 ラーキン氏によると、最近になって米国債が売られている理由の1つは、米国債に対する株式や社債の利回りスプレッドが過去最高水準に達したため、昨年末から投資家が株式や社債に打診買いを入れてきたこと。第2の理由は、世界全体でソブリン債の発行が増加しているほか、米国債の大量発行も控えていることで需給懸念が生じていることだという。

 その結果、10年物米国債の利回りは昨年12月中旬につけた過去最低の2.04%から50ベーシスポイント(bp)程度上昇した。

 海外の中央銀行は自国経済を支えるために資金を国内にとどめておく必要があり、米国の財政が著しく悪化すればなおさらのこと、米国債への投資を控えようとするだろう、と予測するアナリストもいる。

 もっとも、特に中国や日本など最も多額の米国債を保有している国をはじめとする海外の需要をすべての関係者が懸念しているわけはない。

 米連邦準備理事会(FRB)の週間データによると、海外の中央銀行は今のところ着実に米国債を購入している。

 JVBフィナンシャル・グループのチーフエコノミスト、ビル・サリバン氏は「それがすぐに変わるとは思えない。カストディ保有高は非常に力強い需要を示している」と述べ、景気の悪化が続けば安全性の高い米国債への需要はしばらく続く、との見方を示す。

 それでも、債券市場関係者は7日の3年債入札は不調だったとみており、入札結果発表後、相場は下げ足を速めた。

 シアトルのブローカー、D.A.デビッドソンのシニアトレーダー、メアリー・ハーレイ氏は「これまでの入札ほど海外勢の需要が強くなかったことは間違いない。彼らは資金を国内向けに使わなければならなくなっている」と述べた。

 短期債利回りの上昇は、大量の国債発行による影響をより受けやすい長期債利回りの大幅上昇の前触れとなる可能性がある。

 米国債への需要を占う上で、8日に実施される160億ドルの10年債入札が関心を集めている。

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オバマ経済対策の効果と副作用、揺れる市場の思惑R26

12月の米小売各社売上高は失望的、Wマートなど見通し修正相次ぐR25

英金利、史上初の1%台 欧州中央銀行も追加利下げへJapan357719reuters_thum

中間所得層向けの1000ドル減税を計画

米、300万人の雇用創出…オバマ氏が大型景気対策を表明

オバマ次期米大統領は8日、バージニア州で講演し、経済立て直しに向けた大型の景気対策の概要を明らかにした。

 300万人の雇用創出を目指し、エネルギー分野や教育、医療など「21世紀の競争力強化に必要な新しいインフラ(社会基盤)」に優先的に投資し、大恐慌の際にルーズベルト大統領が実施したニューディール政策の「オバマ版」を実行する考えを表明した。

 オバマ氏は、「(対策は)多額の費用を必要とするが、何もしなければ、景気後退(リセッション)は何年も続き、失業率は二けたに達する」と述べ、大型景気対策の必要性を強調した。

 そのうえで、「短期的には財政赤字を膨らませるが、規模が小さすぎれば、結果として失業者の増大などを招く」と述べ、対策が大規模となることに理解を求めた。オバマ次期政権は、中低所得者向けの所得税減税など3000億ドル程度の減税措置を含め、2年間で総額7000億ドルを超える対策を検討している。

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減税、道路、環境だけじゃない
オバマ雇用拡大策に「通信インフラ」が浮上

企業の資金調達に暗雲。金融市場の「情報の非対称性」は解消できるか

2008年一年間を表す漢字は「変」であったが、経済学の言葉で昨年の経済、金融市場を一言で表現すると「情報の非対称性(adverse selection)」に凝縮される一年であった。

優良企業でも資金調達が
できないワケ:情報の非対称性

 まず、よく用いられる中古車売買の例で情報の非対称性を簡単に説明しておこう。

 中古車の品質や事故歴を買い手がうかがい知ることは困難である。売主の説明(品質、事故歴、本当の走行距離など)が真実であると信じて取引に応じるしかないため、完全に売り手有利の取引であり、極端な場合、買い手は「カス」をつかむリスクがある。

「カス」を回避するためには、そもそも中古車を購入しないのが一番安全ということになる。そして、買い手不足となった市場では、いくら優良な中古車でも適正な価格では売れなくなる。結果として市場に出回るのは劣悪な中古車だけとなり、中古車市場そのものが崩壊していくというものだ。

 アメリカでは質の悪い商品をレモンと呼び、この情報の非対称性の話は「レモン市場」の話として説明されることも多い。世の中には、良質な中古車を売りたいというニーズも、買いたいというニーズも存在するのに、情報の非対称性が存在するが故にこれらのニーズを満たす市場が存在しなくなってしまう。そうしてレモン市場では、全体の効用は低下する。

「情報の非対称性」は私の専門分野である企業ファイナンスの世界でも頻繁に登場する概念である。

 最近は、優良な企業でも資金調達が容易ではなくなってきている。銀行も投資家もない袖は振れないとばかりに脇を固めていることもあるが、実は情報の非対称性を恐れるあまりどんな企業に対してもお金を出したがらなくなってきたのである。昨日まで大丈夫と思われていた企業が突然経営破たんをするなど、よりどころがなくなりつつあることがその背景にある。

誰が“安心”を
保証してくれるのか?

 情報の非対称性の問題を回避するには、シグナリングが用いられる。中古車市場の場合は、第三者機関による品質証明書の発行や、売主による1年間の品質保証など、「この車は優良ですよ、大丈夫ですよ」というシグナルを発することで、買い手に安心して買ってもらう。そうした動きが広がることで中古車市場が成立していく。

 企業における資金調達の場合にも、この企業は大丈夫だという品質保証がなされる必要がある。従来、そのシグナリングの役割を担ってきたのが格付けであった。しかし、この格付けの信憑性がサブプライム問題で見事に吹き飛んでしまい、シグナリングが機能しなくなってしまった。

 そこで金融機関や投資家は、自らの判断で企業にお金を提供することになるが、お金を提供したそばから企業の業績下方修正や実質破綻などが相次いだ。アメリカの金融機関に多額のお金を提供して、大きな含み損を抱え込んでしまったオイル諸国の政府系ファンドなど、「ババをつかまされた」と思いながら2008年を終えた投資家は少なくない。

 企業が再びスムーズな資金調達環境を取り戻すには、情報の非対称性問題を解決しなければならないが、シグナリング機能が回復するには市場の信用回復が必要であり、今回は相当な時間がかかりそうである。

 あるいは、市場からレモンが消えることでも情報の非対称性は解消できるだろうが、トヨタまでが営業赤字に転落するという今までに経験したことのない激変環境では、すべての企業がレモンになりえてしまう。

 当面の対応策として、アメリカでも日本でも政府、中央銀行が民間企業の発行する証券を購入するという議論が活発化している。これには、金や流動性を提供することもさることながら、「大丈夫だぞ」というシグナルを発する効果も期待されている。

 2009年は情報の非対称性の解消、そして、新たな情報の非対称性を創出しないことが景気回復に向けて重要となるはずだ。

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2009年1月 7日 (水)

「100年に一度の危機」を乗り越えるために

どこまで続く?オバマ・ラリー。

主要企業の09年日経平均予想は6000―1万3000円、年内の景気底打ち困難R24

日経平均6日続伸、オバマ政策の関連銘柄買われる

ドル上昇はユーロ反落が主導、対円は95円が上値めどか

China maker Waterford Wedgwood calls in receiversR23

DUBLIN (Reuters) - Ireland's Waterford Wedgwood, whose luxury tableware was once a mainstay of wedding gift lists worldwide, has called in receivers and placed two of Britain's most venerable china makers into administration.

The heavily indebted maker of Waterford crystal, one of Ireland's most famous brands, also asked on Monday that its shares be suspended from trading on the Irish Stock Exchange after failing to buy more time from creditors.

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経済危機が2009年中に終息するとは到底考えられない明確な理由【野口悠紀雄コラム】

多くの予測がオバマ政権による経済刺激策に期待を寄せ、これによってアメリカの景気が回復すれば問題は終息するとしている。しかし、アメリカの景気回復は輸入を増大させ、経常収支赤字を拡大させる。したがって、「経常収支の縮小が問題終息の基本条件」という立場からすれば、むしろ逆行措置となるわけだ。

2009年世界経済が「100年に一度の危機」を乗り越えるために

“現代版ニューディール政策”期待も
景気が悪化し過ぎると効果は望めず!

 だが問題は、経済政策が期待したほどの効果を生むことができるか否かだ。すでに、米国やわが国では、事実上のゼロ金利政策が採られている。しかし、90年代以降のわが国のケースを振り返ると、ゼロ金利政策の効果は限定的だったと言わざるを得ない。

 金利が下がることによって、お金を借りている人や企業=債務者の利息支払い負担は軽減されるものの、経済全体に与える好影響が少なかったからだ。

 金利がいくら低下しても、景気がさらに落ち込むことが予想されると、企業経営者が資金を借りて新しいビジネスを展開することは考え難い。一方、家計も、雇用や所得環境が一段と落ち込むと思うと、「お金を使わず、将来の困難を乗り越えるために貯金をしよう」という気持ちになる。それでは、消費は盛り上らない。

 つまり、景気が本当に悪化し切ってしまうと、金融政策の効果には大きな期待ができないということなのだ。

 頼みは減税や公共投資などの「財政政策」になるのだが、それもすぐに目立った効果を上げることは難しい。米国で大規模な減税をしても、昨年末にかけての雇用環境の悪化を考えると、人々のマインドが短期間のうちに顕著に好転することはないだろう。一度冷え込んだマインドが氷解するには、時間がかかることは間違いない。時間をかけて、ゆっくりと政策効果が目に見えてくると考える方が現実的だ。

 また、わが国の景気対策を例にとっても、実際に給付金が家計に届くのは今年4月以降になる。それが消費に反映されるまでには、少なくも数ヵ月はかかると見たほうがよい。その間、欧米の大手金融機関の破綻などが現実的になると、戻り始めたマインドが再び冷やされることも懸念される。楽観的な見方は禁物なのである。

そこで、“100年に一度の危機”を乗り越えるため、必要不可欠な対応をもう一度まとめてみよう。まず、「初動動作」として最も必要なことは、金融機関が背負っている重荷=不良資産の内容を明らかにすることだ。

 いつまでも不良資産を隠し続けていると、「あの銀行は不良資産を隠し続けている」という風評が立つ。それが市場の疑心暗鬼を誘発して、金融市場の機能正常化を妨げる可能性が高く、いつまでたっても問題解決へと進むことができない。各金融機関は、抱えている重荷を潔く開示すべきだろう。それを行なってこそ、危機克服へのスタートが切れるのである。

 次に必要なことは、政府=公的機関の迅速な政策対応だ。わが国の例を振り返ると、経済を立ち直らせるためには、金融機能の本格的回復が必須の条件だった。

 そのためには、「金融機関のバランスシートから不良資産を切り離すこと」と、「金融機関への資本注入」といった2つの政策が必要になる。それは、かつて世界中で起きたバブルの後始末の過程で、必ずと言ってよいほど行なわれていることだ。

危機を乗り越えるには時間がかかる
対策が遅れれば金融機関の破綻続出

 問題は、それらの政策を迅速に打てるか否かだ。政府の意思決定が遅れると、金融市場は悠長に待ってはくれない。特に、マーケット機能を基礎とした欧米の金融システムにおいては、政府が少しでも“スキ”を見せると、市場は容赦なく弱った金融機関の株式に売りを浴びせるだろう。そして株価が急落したところで、市場での資金調達の道が断たれて破綻に追い込まれることになる。

 それは、あたかも弱い獲物をよってたかって“エサ”にする狩猟民族の姿にも似ている。その意味では、任期切れが近づいたブッシュ政権に頼らざるを得なかった米国は、不幸だったかもしれない。

 いずれにせよ、今回の危機を放置したまま市場の“自然治癒力”に頼ることはできない。それでは時間がかかりすぎて、世界経済が失うものが大きすぎるからだ。

 ただ、今回の危機が未曾有の規模であったことに加えて、グローバル化などによってその伝播速度が信じられない速さだったことを考えると、「危機を乗り越えるまでには、いまだ時間を要することだけは確か」と見るべきだろう。おそらく09年は厳しい年になる。

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*** JP Morgan の決算関連NEWS、要注視 第4クオータ、赤字転落か***

JPMorgan Chase & Co

米商業銀行のローン損失、3%へ拡大の見通し=ドイツ銀行

 ドイツ銀行は、不良債権の割合増加などにより、米商業銀行のローン損失が2010年末までに3%へ拡大するとの見通しを示した。

 米商業銀行のローン損失は、2008年第3・四半期時点で1.5%となっている。

 損失水準は、景気循環の下降期に一段と顕著になるモーゲージをめぐる状況に加え構造上のリスク悪化を背景に、大恐慌下の1934年に記録した3.4%を上回る可能性もあるという。

 ドイツ銀行は、各行の資本増強が損失への緩衝に十分でない可能性があるとし、シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)、バンク・オブ・アメリカ(BAC.N: 株価, 企業情報, レポート)、JPモルガン・チェース(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)を含む商業銀行大手16行について、業績見通しを引き下げた

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BloomBergコラム 信じる、信じない?09年のアジア大予測-W・ペセック

忌まわしい1年がようやく終わったという安堵(あんど)感とともに2009年の年明けを迎えた。1920年代以降に生まれた人々の多くにとって、2008年は最もひどい経済苦境の1年だった。09年の年末までに、事態は一段と奇想天外でこっけいなものとなるかもしれない。今年のアジア地域で予想される重要事項カレンダーを作ってみた。

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米の景気対策、2月にずれ込みか

08年米新車販売、史上初「ビッグ3」シェア5割切るTky200901060090 Tky200901060283

「レッドダグ(赤札)」―。社員割引価格を一般客にも提供した店もあった=ニューヨーク市内のGMの販売店

1月ユーロ圏投資家信頼感が7カ月ぶりに改善

米経済:民間部門に景気回復のエンジンなし-前代未聞の政策頼み

第二次世界大戦後、米経済を毎回、リセッション(景気後退)から立ち直らせてきた民間部門の成長のエンジンは今回、その役割を果たせそうにない。

米国では在庫積み増しや家計支出、住宅建設や雇用拡大が、多かれ少なかれ1945年以来、景気回復に寄与してきた。だが、2009年の大半に関し、その効果を見いだすことは難しいだろう。売れ残り住宅の山で、住宅市場は引き続き圧迫される可能性が高く、貯蓄の落ち込みは消費にマイナスになる。企業も利益が圧迫されている間は、在庫積み増しや雇用に消極的だろう。

  ゴールドマン・サックス・グループの米国担当チーフエコノミスト、ジャン・ハッチウス氏は、「民間部門で景気を確実にけん引するものはない」と話す。結果として、景気回復はいずれにせよ低調で、バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長が打ち出している超低金利政策やオバマ次期大統領による追加の財政出動に大きく依存することになる。

  オバマ次期大統領は3日、週間ラジオ演説で、経済危機が深刻化する中で、「われわれが迅速かつ大胆に行動しなければ、景気下降は一段と深刻になり、失業率は2けたとなる恐れがある」と警告した。

UBSセキュリティーズによれば、米国内総生産(GDP)は今年1-3月(第1四半期)に年率3%のマイナス成長となる見込み。08年10-12月(第4四半期)はマイナス4.5%成長だった。

「政策の電撃作戦」

同社のシニアエコノミスト、ジェームズ・オサリバン氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は、FRBとオバマ政権による前代未聞の「政策の電撃作戦」で今年4-6月(第2四半期)に米景気悪化に歯止めがかかる可能性を指摘する。ただ、7-12月(下期)の景気回復は弱く、7-9月(第3四半期)の成長率が1.5%、10-12月期が2%にとどまるとの見通しだ。信用逼迫(ひっぱく)が消費者と企業を圧迫し続けるという。

これは過去の景気回復過程と大きく異なる。従来なら、民間部門の堅調な復活が成長を支えた。1973-75年に1年4カ月続いたリセッションとその後の回復期には在庫動向が大きな役割を果たした。企業は74、75両年、需要減に対応し在庫を削減。その翌年は急速に積み増しした。これが76年のGDPを1.4ポイント押し上げることになり、21年ぶりの大幅な寄与度となった。

83年には個人消費と住宅部門が景気をリセッションから立ち直らせた。需要が積み上がり、自動車と住宅の購入が急増した。雇用も大きく伸び、9月だけで110万人分の雇用創出があった。92年には住宅部門が再び大きな支えとなった2002年は住宅建設と個人消費が景気回復に控えめな役割を演じた。だが今回は、こうした景気支援材料を目にすることはなさそうだ。

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2009年1月 4日 (日)

NY、幸先良いスタート。オバマ・ラリー!!

NYは好スタートを切った。2008年の株価急落を受け、リスク回避志向を強めた投資家が現金化に動いた結果の行き場を失った資金「数兆ドル」の行方は?オバマ・ラリーが起こるのか?

--- インド特集 ---

インド特集】価値、利益共有で日印関係密接化

【インド特集】失速感漂うも巨大市場に期待

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インド特集】“巨象”はどこへ インド、多様性の光と陰

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不況の米国、対中ジレンマ ワシントン・古森義久

新年の米国にとって主要課題の一つは中国にどう対処すべきか、だろう。とくに深刻な経済不況からの脱却という最重要目標のうえで中国に何を期待するかは、オバマ新政権にとっても切迫する緊急課題だといえよう。その前提には中国がいまの不況にどう出てくるかの読みが必要となる。

---中略---

中国マネーが米側の特定分野で量を増すことへのジレンマのような懸念だった。具体的には中国は

  1. 米側の債券や証券の大量保有を中国が反対する米側の政策へのテコに利用しかねない(中国政府高官は米国の対中貿易制裁や人民元レート操作非難への対抗策として米国債の大量売却などを示唆した)
  2. 米側の自動車など衰退産業の株式大幅取得によりその企業の技術や知的財産を中国側に移転する危険がある
  3. 米側の大企業の主要株主になると、米国内での政治的な影響力が巨大となり、国家安全保障にも影を投げる(最近、中国側が米国の石油企業や防衛関連ハイテク企業を取得しようとすると、米国の議会や政府機関までが反対した)

-ことが予測されるというのだ。

*** 中国が米国債の大量売却する場合、中国の次に米国債を保有している日本は、米国以上の影響を受けるだろう!! ***

欧州でガス供給が減少 懸念高まる

ガス戦争」長期戦も辞さず ロシアとウクライナ

インディマックの銀行を投資家グループに売却 米連邦預金保険公社R20

NY株、年明け急伸 2カ月ぶり9000ドル台回復R21

米財務省、「シティ型救済」で指針

米財務省は2日、不良資産から生じる損失を政府が負担・保証するなど、米銀大手シティグループへの対応と同様の救済策を金融機関に適用する際の指針を発表した。金融システムの中核を担う重要金融機関の破綻(はたん)を公的資金で回避する姿勢をあらためて示した格好だ。

 指針によると、シティ型の救済策が適用されるのは「(対象となる)金融機関の信用が失われ、重大な市場混乱を招く可能性がある」場合で、どの金融機関を対象とするかは個別に判断する。救済を受ける金融機関は、見返りに経営陣の報酬などで制約を受ける。

 昨年11月のシティ救済で米政府は、同行の3060億ドル(約28兆2000億円)の不良資産から将来発生する損失を部分的に負担することや、200億ドルの追加資本注入を打ち出した

米株市場、オバマ政権の景気対策で10―20%上昇もR22

米国株式市場は2008年に過去数十年で最大の下落を演じたが、09年はオバマ次期大統領が率いる新政権と新たな景気刺激策によって相場が上向くと市場関係者は期待している。

 S&P総合500種指数は2008年に38.5%下落した。投資家は2009年の展開について、巨額の待機資金が株式市場に再び流入し、10─20%の上昇が期待できると見込んでいる。

 オバマ新政権が大規模な景気対策を打ち出すとの期待感から、株式市場では「オバマ・ラリー」を見込む声も聞かれる。新年を迎えて株式市場がいきなりV字回復するとは考えにくいものの、アナリストらは相場が持続可能なペースで上昇すると楽観視している。

 ペイデン&リゲルの株式戦略責任者、クリス・オンドーフ氏は「企業収益に対する期待は非常に低いが、株価バリュエーションも低く、政治的変化がきっかけとなる可能性がある。(株価は)第1・四半期に底を打ち、2009年を通して上昇が続くだろう」と指摘。その上で、2009年はS&P500種指数が20%上昇すると予想し、米株市場が非常に力強い展開になる可能性があるとの見方を示した。

 トムソン・ロイターの統計によると、アナリストは米企業の利益について、2008年第4・四半期が1.2%減、2009年第1・四半期が9.5%減と予想している。

 オバマ次期大統領は先に、1月20日に就任した後の優先事項は、大規模景気刺激策への署名だと表明。300万人の雇用創出を目指す景気対策は、総額7750億ドルもしくはそれ以上の規模になるとみられている。

 オバマ氏が財政支出の対象としてインフラ投資を挙げたのを受け、一部のアナリストは、機械大手キャタピラー(CAT.N: 株価, 企業情報, レポート)などインフラ関連銘柄を株価上昇が見込める筆頭候補に挙げた。2008年にキャタピラー株は34%下落した。

 そのほか市場をリードする可能性があるセクターとしては、潤沢なキャッシュフローを持ち、景気の波に左右されにくい医療品など、典型的なディフェンシブ銘柄も挙げられている。

 <新しい年に新しい大統領>

 オバマ次期米大統領による財政出動は、米連邦準備理事会(FRB)の一連の積極的な危機対応を後押しするとみられる。

 ハリス・プライベート・バンクのジャック・アブリン最高運用責任者は「すべての財政政策と金融政策がいったん勢いを増せば、株式市場はリバウンドすると強く思う」と述べた。アブリン氏はS&P500種指数が2009年に15%上昇すると予想している。

 2008年の株価急落を受け、リスク回避志向を強めた投資家が現金化に動いたことで、アナリストらは行き場を失った資金が「数兆ドル」あるとみている。

 S&P500種指数は現在、予想利益を基に算出した株価収益率(予想PER)が12.5倍と、1年前に比べてバリュエーションが低下している。

 アナリストらは、割安な株価と行き場を失っている豊富な資金が、2009年の相場回復を後押しすると指摘する。

 S&P500種指数は11月20日に1997年以来の安値を付けたが、そこから年末までに約18%戻した。関係者の間には株価が底を打ったとの見方もあったが、1997年以来の安値を割り込んでさらに下落するとの予想もある。

 いずれにしろ、2008年の下落分をすべて取り戻すには数年かかるとみられる。

 ペイデン&リゲルのオンドーフ氏は「2008年に失った分を取り返すには4年かかる。2009年はその4年のうち最善の年になるだろう」と語っている。

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2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった 2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった

著者:船井 幸雄(著),櫻庭 雅文(インタビュー)
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ユーロ」10年 EU各国の明暗

 中・東欧の新規加盟の10カ国のうちでは、「経済の優等生」とされてきたハンガリーが経済危機で国際通貨基金(IMF)からの資金注入を受け、「財政赤字は国内総生産(GDP)の3%以下とする」と定めたユーロ参加の条件をクリアできず、参加延期を余儀なくされた。ポーランドは参加目標年を2012年、ルーマニアも14年に設定して努力してきたが、世界的不況の前でこうした夢もかすれがちだ。

 一方、スペインはEU加盟国の中でもこの数年、高度成長を続けてきたが、成長率が落ち始めたところに金融危機の打撃をもろに受け、「ユーロを維持していけるのか」などの声が漏れている。

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2009年1月 3日 (土)

ニューディール計画

冷戦終結から20年 「経済グローバル化」危機 黎明の光はいつ差すのか

米国株式市場、2008年は大恐慌以降最悪

雇用創出は医療・介護重点に…政府がニューディール計画

雇用情勢の急激な悪化に対応して政府が策定する「雇用ニューディール(新規まき直し)計画」(仮称)の全容が31日、明らかになった。

 人手不足が指摘される医療・介護分野の資格取得を支援するなど職業別に雇用創出を図る。失業の急増が問題化している非正規雇用者については、職業訓練にかかる費用の給付と訓練期間中の生活資金支援の拡充に取り組み、労働条件などを巡る権利を守るための法制度の見直しを検討する。

 国、地方自治体の行政機関で臨時雇用を増やす一方、林業の担い手を養成する「緑の雇用」を再開・拡充する。失業急増の主因である企業倒産を防ぐため企業の事業再生を支援し、失職した労働者に対する雇用保険による職業訓練費用の給付も対策に盛り込む。

 また、仕事と育児の両立を支援するため、日本では最長1年半、給与の30%にとどまっている育児休業者への所得補償を段階的に引き上げ、育児休業制度の充実を目指す。

 産業再生機構の設置と一体的に実施され、2008年9月に終了した企業や失業者向けの「雇用再生集中支援事業」の再開も検討する。

 政府は08年12月に140万人の雇用を下支えするための対策を打ち出したが、新対策は戦略的な雇用創出が特徴だ。政府は七つの成長分野に重点投資する「未来開拓プラン」(仮称)の具体策を、経済財政諮問会議(議長・麻生首相)で今春までにまとめる方針で、新たな雇用対策はその柱になる。

 財源は09年度予算案に盛り込んだ「経済緊急対応予備費」(総額約1兆円)などを活用し、一部は09年度補正予算での手当ても検討する。

          ◇

 「雇用ニューディール計画」の骨子
〈1〉医療、介護、農業など職種別に雇用創出計画を策定
〈2〉リストラに伴う失業者の再就職を助ける「雇用再生集中支援事業」を再開
〈3〉林業就業を促す「緑の雇用」事業を再開・拡充し、国や自治体、関係機関も臨時雇用の場を提供
〈4〉非正規雇用者の権利保護法制を検討
〈5〉育児休業者への所得補償を段階的に引き上げ、世界最高水準の育児休業制度を目指す
〈6〉起業後の法人税軽減や家庭菜園への農地貸与で高齢者を支援

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景気サイクルと株価の関係について

リセッション期のポートフォリオ

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2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった 2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった

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2008年12月29日 (月)

凄腕投資家、買収先を物色。最優秀投資先は、

米投資機関の2009年予想「最優秀“投資先”は中国」

米調査機関EPFRグローバルの調査によると、米大型投資機関のフランクリン・テンプルトンやブラックロック、シュローダーGB-SDRなどが新興市場向けに投じた約630億米ドル(約5兆7000億円)の内、約15%が中国株式に投入され、韓国やブラジルなどの新興市場の比重を上回り、過去13年で最も高い水準になることが明らかになった。中国経済網が26日付で伝えた。

  米証券会社メリルリンチ社も、中国政府が先日公表した、4兆元(約53兆円)の経済振興策が中国市場を活性化させると予想し、「2009年で最も良好な新興市場は中国」と発表した。同社はさらに、中国移動(チャイナモバイル)や神華能源、中国平安などの銘柄を、健全な財務体質と収益能力の向上の点から「世界で最も見通しの明るい20社」に選出し、選出銘柄の株価上昇も予想した。

  投機筋の関係者は「現在の中国には、高い貯蓄率と良い経済刺激策がある。商品の価格も安定傾向にあり、多くの要素が中国の株式市場に有利に働くだろう」と述べ、2009年の動向に期待感を示した

ブラジル大企業、デフォルト危機

夜間の空爆で6人死亡 ガザ、死者298人に

Family in Gaza's Rafah refugee camp
Israeli jets bomb a university in the Gaza Strip, as air raids against Hamas continue for a second day.

銀行破綻、史上最悪規模に=08年、金融危機を反映-米国

金融危機のあおりで、米国では今年、財務力が弱い中小規模の銀行の経営破綻(はたん)が続発した。12月20日までに破綻した25行の総資産は計3700億ドル(約33兆円)を突破。統計が残っている1934年以降では最悪の規模だ。

米景気対策、長期的視野が必要=サマーズ次期NEC委員長

 サマーズ次期米国家経済会議(NEC)委員長は、個人消費を促すためだけに公的資金を使うことは短絡的な間違いであり、即時の雇用創出と長期的な投資ニーズの双方に対応する政策が必要だとの認識を示した。

 28日付ワシントン・ポストに掲載された寄稿で明らかにした。

 サマーズ氏は「現在の危機下では、過少な対応のほうが過剰な対応よりも大きなリスクをもたらす」と指摘。「一部では、雇用創出と長期的な成長のための投資の双方を試みるよりも、消費支出を生む短期的な政策にのみ焦点を絞るべきとする声もあるが、こうしたアプローチこそ、われわれが現在直面している問題の一部を引き起こすことになった」とし、「中間層と米経済を長期的に強化するためには、こうしたアプローチこそ拒否しなければならない」と主張した。

 オバマ次期米大統領は、就任後の最優先課題として景気対策法案への署名を挙げており、同氏の顧問らは、早急な承認に向けて米議会との協議を重ねてきた。

 バイデン次期副大統領は23日、次期政権が打ち出す景気対策について、議会側との合意が「非常に近い」と述べた。政府関係筋によると、景気対策の規模は向こう2年間で6750億─7750億ドルに上る可能性がある。

貿易大寒波、凍りつく港湾 輸出業者ピンチ 各国政府が支援200812290026a1

静止したクレーン、まばらな運搬車、そして岸壁に係留されたまま波に揺れる貨物船…。

 米カリフォルニア州ロングビーチ港の運営責任者、クリス・ライトル氏は展望デッキの高みから世界経済の現状を象徴する光景の一つを眺めながら「こんなことは今まで一度もなかった」と、肩を落とした。

 ◆落ち込み過去最悪

 リセッション(景気後退)で消費が鈍化し、金融危機で輸出業者への融資が締め付けられるなか、北米から欧州やアジアへと向かう貨物船の数が減少している。

 世界銀行は、2009年の国際貿易量を1971年の調査開始以来、最大の落ち込みとなる2%超の減少と予測している。

 世界中の活気を失った港湾を見れば、経済の崩壊が、どれほど素早く世界に波及するかがよく分かる。米西海岸の港湾労働者で作る米太平洋海事協会(PMA)の責任者、ジム・マッケナ氏は「誰もが来年の見通しは暗いと考えている。再来年も似たようなものだろう」と語る。

 モザンビークの港には石炭が山と積まれたままだ。11月はブラジルの自動車や家電製品輸出が落ち込み、シンガポールのコンテナ取扱量は前月比1.5%減少した。取扱量の減少は、過去7年間で初めてだ。

 海運コストの指標、バルチック・ドライ指数は最高値をつけた今年5月から93%も下落。貿易業者が今後も輸出が低調に推移するとみていることを裏付けた。貿易の低迷は、日米欧経済が第二次世界大戦以降、初めて同時に景気後退局面入りした原因でもあり、結果でもある。

 この10年間、貿易は年率12%の伸びを続け07年には13兆6000億ドル(約1235兆円)規模にまで拡大した。

 しかし、今や融資の抑制と最終需要の減退が、54兆ドルに上る世界経済の4分の1を占める貿易を圧迫している。

 1970年代初頭からスイスのジュネーブで貿易アナリストとして活躍しているマイケル・フィンガー氏は「世界は今、劇的な逆転現象の中にある。私は、この業界に長いが、こんなことは極めてまれだ」と語った。

 ◆資金調達、難しく

 世界最大の輸出国ドイツの10月の輸出は前月比で0.5%減少した。減少は過去半年で4度目。中国の11月の輸出は前年同月比2.2%減と、7年ぶりに減少に転じた。各国政府や国際金融機関は輸出業者に支援の手を差し伸べている。中国と米国は、輸出業者に200億ドル規模の支援を表明。世界銀行は、新興国企業に融資している金融機関への資金供給額を3倍に増やしている。韓国は、輸出業者のドル不足を緩和するために160億ドルの供給を約束した。

 米国輸出入銀行の幹部、ジェフ・アブラムソン氏は「輸出業者への資金供給に、さらに力を入れる。融資がなければ、金融危機が実体経済に影響を及ぼすだろう」と指摘した。

 英銀大手HSBCが11月に発表したリポートによれば、過去数カ月の貿易関連の資金調達コストは、金融危機以前に比べ6倍以上に跳ね上がったという。

凄腕投資家、買収先を物色 金融機関「適切な運営」に自信

 「手がけた案件はすべて見違えるように生まれ変わる」ー。著名エコノミストからそう言われる億万長者がいる。テキサス州のジェラルド・フォード(64)氏だ。自動車メーカーとは関係ない。氏は6年前に再建したカリフォルニア州の貯蓄貸付組合(S&L=地域金融機関)ゴールデンステートをシティグループに売って億万長者となり、今は金融危機に乗じて新たな買収対象を物色している。

 フォード氏は、「金融機関が経営難に陥った時代はあったし、今も経営に苦しむ銀行があふれている。投資家として正当な投資を手がけたにすぎず、経営者として適切な運営をする必要がある」と語った。

 フォード氏は1975年に金融業界に足を踏み入れた。80年代のS&Lの破綻(はたん)急増と預金保険システム危機による銀行淘汰(とうた)で名をはせた。億万長者のロナルド・ペレルマン氏(化粧品大手レブロン会長)とともに、債務超過に陥った5つのS&Lを買収して「ファースト・ジブラルタル・バンク」を設立、92年に売却した。売却資金の一部で、94年にフォード・モーターから「ファースト・ネーションワイド・バンク」(サンフランシスコ)を買い取った。両氏は不動産関連の不良債権で赤字体質だった同行を黒字化し、州全体を網羅するS&Lに再生した。「ファースト・ネーションワイド」は、98年に「ゴールデンステート・バンコープ」と合併、「ゴールデンステート」の名を残して全米2位のS&Lにのし上がった。

 2002年にシティグループは「ゴールデンステート」を53億ドルで買収し、フォード氏は2000万強のシティグループ株式を取得。翌年シティ株は38%上昇、保有株は10億ドルを上回った。氏はその後、大半の株を1株あたり45ドルの高値で売却した。

 FRB(連邦準備制度理事会)は銀行法に基づいて1956年から投資会社による銀行への出資上限を議決権の9.9%(発行済み株式全体の25%)とし、投資会社が銀行持ち株会社にならない限り経営支配権の取得を制限してきた。だが、今年25社の金融機関が消滅し、171社が危機にある中、米当局は50年ぶりに規則緩和に動いた。FRBは9月、投資会社などによる銀行や銀行持ち株会社への出資上限を議決権の15%(同33%)に緩和する措置を発表した。

 投資会社JCフラワーズの創始者、クリストファー・フラワーズ会長個人がミズーリ州の地方銀行を買収、米通貨監督庁(OCC)の認可を受けたのが変化の起点だ。フォード氏はOCCとカリフォルニア州当局の勧めで、OCCの「仮認可」制に申し込み、11月21日に「仮認可」第1号を与えられた。

 フォード氏には、金融システムが苦境に陥り、自分はカネを稼ぎながらシステムの回復を支援するリソース(人的資源や財源)があることを確信している。氏は、「国が、金融システムが、市場が不安になり、またそうなって当然だ。金融機関の健全化こそ経済全体を動かす必要条件だ」と語った

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2008年12月28日 (日)

オバマ流公共投資の成算は?

NBオンラインから

オバマ流公共投資の成算は?「速度」を優先するあまり「効果」が上がらない恐れも

脱パニックは必至、悪材料に反応薄の潮目

「恐慌」正面突破~危機の教訓

米国への投資、ローリスク・ハイリターンの虚

“ローリスク”の金融派生商品の輸出

 しかし、これはマドフ氏だけの問題ではなかった。近年のウォール街の活況は(少なくとも筆者が理解する範囲では)、ローリスクの筋書きを海外投資家に売り込むことで成り立っていたと思われる(BusinessWeekチャンネルの記事を参照:2008年11月5日「金融危機の問題は“信頼の危機”にあらず」)。

実際、近年の新手の金融商品の大半は、米国外の投資家が、“安全に”米国へ投資できるようにする目的で開発されたものだ。

 外国為替デリバティブ(金融派生商品)市場の目覚ましい成長によって、海外の投資家は為替相場の変動による損失を避けられるようになった。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、米国外の債券投資家を各国の事情で生じる問題から保護する手段として、取引が急速に拡大した。さらに、高リスクと低リスクに分類できる債権を分散して組み込んだ証券化商品によって、海外に販売する低リスクの投資商品の供給が拡大した。

 こうした対米投資のローリスク・ハイリターンの謳い文句に世界中の投資家が引き寄せられた。旧リーマンが金融商品「ミニボンド」を香港で20億ドル(約1800億円)も販売したのはその一例で、購入者の中には退職した高齢者も多くいた。

 だがローリスク・ハイリターンのうまい話など、そもそも虚構に過ぎなかった。そう言える主な理由は2つある。

 第1に、米経済はイノベーションの最先端にあると謳われていた。技術進歩によるイノベーションは、本来、極めてリスクが高い。成功することもあればうまくいかないこともある。1990年代後半のように、イノベーションへの投資が期待通りの成果をもたらせば、経済の発展が期待できる。

 しかし近年、イノベーションは期待したような成果を上げられていない。バイオ技術やナノ技術の分野はまだ十分な商業的成果をもたらしてはいないし、代替エネルギー分野での技術革新の動きも鈍い。結果として期待された投資利益は上がらず、負債だけが膨らんでいった。

行き過ぎた米国の金融規制緩和

 ローリスク・ハイリターンが虚構である2つ目の理由として、米国の金融監督規制が機能していなかったことが挙げられる。ここで思い起こすべきなのがマドフ氏の投資詐欺事件だ。マドフ氏は、仕組みがよく分からない金融工学に基づく複雑な国際証券化業務を手掛けていたわけではない。政府の監視の目が届かない中で、同氏は昔ながらの「ネズミ講」方式の手口で資金を集めていたと見られるのだ。

 では、次に何が起こるのだろうか。虚構は破綻した。今後は、グローバリゼーション本来の姿――ゲームにはリスクがつきものだということ――が明らかになるだろう。
 
 そして今後の米国の繁栄は、イノベーションの成否にかかっている。決して海外の投資家に虚構を信じ込ませる能力にかかっているわけではない。

低迷する欧州市場の有望株は?

LVMHは売上高の約半分をドルまたは円建てで計上

 為替相場の変動で勝者が生まれる場合もある。仏高級ブランド大手LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンの株価は、ロシアや中国などの主要市場の低迷を受け、9月以降約30%下落。2009年の予想売上高伸び率も、わずか3%にとどまる。

 だが、英HSBC(HBC)の予測によれば、利益は6%の増加が見込まれている。LVMHの売上高の約半分がドルまたは円建てで計上されているためで、両通貨ともユーロに対し急上昇しているからだ。

 このように、中には魅力的な投資対象もあるが、今はまだ辛抱の時だ。米モルガン・スタンレー(MS)の欧州株価チームの予想によると、欧州企業の収益は2008年には14%、さらに2009年には33%の減少が見込まれている。

 モルガン・スタンレーは顧客に対し、「まず、現金の保有割合を高くすること。次いで、ディフェンシブ銘柄(景気動向に左右されにくい銘柄)を中心に購入し、景気循環銘柄は慎重に吟味した数銘柄に抑えること」を勧めている。

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2008年12月27日 (土)

底入れ 来年中なら幸運、Holiday sales plummet

底入れ 来年中なら幸運 失敗すればデフレ、恐慌の危機

経済は拝金主義から恐怖へと急転換している。過去最大の米財政赤字が発表されても、実質金利ゼロの国債が発行された。米株式相場は急落、投資家の資産7兆6000億ドルが吹き飛んだ。

 ワコビアのジョン・シルビア主席エコノミストは、『サイコ』(ヒチコック監督)でヒロインが刺殺される象徴的なシャワー・ルームのシーンに例え、こう表現する。

 「金融ニュース放映中は、キーッと高音バイオリンのサウンドトラックが聞こえてくるみたいだ。今回は資産が排水溝に流れて消えていった

 これまでに世界中の金融機関がほぼ7050億ドルの損失を計上、22万人弱を削減した。

 「100年に1度の問題に直面している。世界的な広がりと規模はかつてない大きさだ。深刻な景気低迷に直面しており、何をどうしようと景気回復は遅れる。課題は、その期間を数年にとどめ10年単位としないことだ」。ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授は悲観的な見解をしている

Holiday sales plummet クリスマスセール、真っ逆さまに落ち込む!!

Photo Go to Article  Shoppers are pictured at the Glendale Galleria shopping mall on Black Friday in Glendale, California November 28. REUTERS/Fred ProuserRetailers' sales fall as much as 4 percent during the holiday season, as the weak economy and bad weather creates one of the worst holiday shopping climates in modern times. 

マスターカードSpendingPulseによると年間売り上げの40%を占めるクリスマス商戦の状況は

  • アパレル20%減
  • 女性衣料22.7%減
  • 紳士服14.3%減
  • 靴13.5%減
  • 家電26.7%減
  • 高級貴金属、皮革製品34.5%減

LONDON (Reuters) - Shoppers were expected to make the most of record discounts in stores on Friday, with retailers looking to make up for dismal trading in the run-up to Christmas as the country headed towards a recession. 

ロンドンでは70%-90%引きと記録的な割引セール!!そこまでしないと年を越せない?

高級紳士服、不況で“たたき売り”

 ≪4割引きなら買い得≫ 200812260010a1

 高級百貨店が商品の値段を下げ始めたのは今年9月。市場が縮小するなか、各社がシェアを広げようとしたことで価格競争に突入した。サックスでは半額の商品も提供。買い物合計で7割引になるものまである。

 まずは自主企画のPB(プライベートブランド)商品からセールになり、最後の最後に値下げされるのが高級ブランド品だとステロさんは指摘。バーク氏は「バーゲン熱に浮かされて買い物しすぎないこと、そして本当に欲しいものだけを買うことが大切。買うかどうか長時間悩むのもだめ。気に入るものがなければ、無理に買わなくてもよい」とアドバイスする。

 「デザイナーもので4割引なら買い得。しかし、欲しいものがあっても、すぐには買わずに、他の店と比較した方がよい」とソテロ氏。7割引になるまで店頭に残ることは、まずないからだ。バーグドルフ内の伊ブランド「ボッテガ・ヴェネタ」店では、すでに商品が限度いっぱいにまで値下げされている。

 交渉も大事だ。バーク氏によれば、買った商品を返品し、値段の安い別の店で同じものを買い直す人もいるそうだ。

資産運用を任せたい有名人ナンバーワンは

新世界秩序が導くポストアメリカの未来

証券業界にもリストラ…みずほインベスターズ希望退職募集

みずほインベスターズ証券は26日、全社員約2500人の約1割にあたる約200人の希望退職者の募集を発表した。

 希望退職は1月末まで募る。ほかにも役員報酬の3~25%引き下げなどで、合わせて月約8億円の人件費を抑制する。

 また、外資系の金融機関は、先行して人員削減を進めてきた。人材コンサルティング会社エグゼクティブ・サーチ・パートナーズによると、米大手証券リーマン・ブラザーズが

した9月以降、わずか3か月間で2000人以上が削減された。

高島屋が業績予想を大幅下方修正、消費冷え込みが直撃Japan356419reuters_thum

高島屋<8233.T>は26日、2009年2月期の連結業績予想を大幅に下方修正した。営業利益予想は340億円を240億円(前年比36.3%減)に引き下げた。

 高額商品や衣料品を中心にした消費の冷え込みが百貨店を直撃している。

「架空資産バブル」の崩壊はこれから、BISの積極関与も必要R15

各国中銀、政府を挙げての危機対応が進む中で、欧米金融機関の動揺がなかなか収まらない。7000億ドル(約63兆円)の米不良資産救済プログラム(TARP)は、米金融機関のサブプライム関連不良資産をカバーするには十分な金額のはずだった。

 それでも動揺が続く背景には「架空資産バブル」がまだ潰れていないことがあると識者は語る。

 金融危機が実体経済の悪化をもたらし新たな損失を招いているが、欧米金融機関に対する不信の本源は、彼らが精緻な資産査定を怠っており、隠れた損失がまだ明らかになっていないことにある。

 「かつて山一証券が倒れたときは、負債は資産の100%をわずかに上回る程度だった。だが、リーマンの負債総額は資産の10倍だった。典型的な投資銀行では、資産の過大計上、負債の過小評価が行われている可能性が高い。これまでの資本注入が十分なのか、外部からは知るすべも無い」と、慶應義塾大学商学部の深尾光洋教授はいう。

 90年代後半の日本の金融危機では、1998年から1999年にかけて、金融機関の資産を査定した上で、資本注入の必要性の有無や、破たん処理の必要性などを判断した。しかし、米国は同様の査定を実施していない。

 米国では、Mark―To―Market(時価会計)ではなく、Mark―To―Model(自行に都合の良いモデルを使った会計)やMark―To―Myth(作り話に合わせた会計)が日常化している可能性があるという。

 実際、リーマン・ブラザーズの社債のオークションでは、元本1ドルあたり9セントとなり、91%のディスカウントとなった。資産の内容が劣化した状態で、償還原資が足りなかったためだ。

 <2009年の課題>

 深尾氏は今後の課題として、投資銀行のデリバティブ・ブックを徹底的に検査し、各カテゴリーごとの勝ち負けを明確に出すこと、SIV(ストラクチャード・インベストメント・ヴィークル)など金融機関本体外に置かれている組織についての連結の見直すこと、プライム・ブローカレッジ業務における顧客の預かり資金の担保流用の有無などを明らかにすることなどが必要だという。

 デリバティブの中でもCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は特に評価が難しい。CDSのようなデリバティブは本来ゼロサムであり、勝ちの総額と負けの総額は一致するはずだ。しかし、「現状では金融機関がお互いに甘く評価し合い、総額で大きなプラスになっている可能性がある」と深尾氏はいい、デリバティブ・ブックの勝ち負けの集計にはBIS(国際決済銀行)が主導するべきであると述べる。BISではデリバティブ・ブックの集計を行っているが、総額しか公表していない。

 著名投資家のウォーレン・バフェット氏は、彼が運営するバークシャー・ハザウェイの2003年2月の年次報告書で、「デリバティブは時限爆弾である」とした上で、デリバティブを「金融界の大量破壊兵器」に匹敵すると表現している。

 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズは19日、ゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)、モルガン・スタンレー(MS.N: 株価, 企業情報, レポート)、UBS銀(UBSN.VX: 株価, 企業情報, レポート)、ドイツ銀(DBKGn.DE: 株価, 企業情報, レポート)を含む欧米金融機関11行を、最大で2段階格下げした。理由は金融界に内在するリスクの高まりと、世界的な景気停滞の深刻化が大規模金融機関にとって顕著な収益圧迫要因となっていること。

 同じく米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは16日、ゴールドマン・サックスの長期債務格付けを格下げし、17日にモルガン・スタンレーも格下げした。金融市場の混乱の長期化が見込まれ、厳しい経営環境が続くためだという。

 日本の金融危機時には、金融機関の格付けが低下すると、事業を運営する上でより多くの担保が必要となった。この結果、自己資本比率が高い金融機関ほど、格付けが低いという事態になった。

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景気サイクルと株価の関係について

リセッション期のポートフォリオ

世界経済危機 日本の罪と罰 世界経済危機 日本の罪と罰

著者:野口 悠紀雄
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著者:諸岡 実麿
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2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった 2009年 資本主義大崩壊!―いよいよ断末魔の最終章が始まった

著者:船井 幸雄(著),櫻庭 雅文(インタビュー)
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2008年12月25日 (木)

来年は戦後最悪の年

 各国が保護主義に走った場合、外需依存の高い、わが国の経済は最も大きなネガティヴな影響を受けるだろう。

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GM系の金融会社、銀行持ち株会社に 資本注入を申請へ

連邦準備制度理事会(FRB)は24日、米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の金融関連会社GMACの銀行持ち株会社移行を承認すると発表した。これにより、GMACは公的資金による資本注入の対象となるほか、公定歩合金利でFRBから融資を受けられるようになる。金融危機に伴う信用収縮の深刻化で縮小していた自動車ローンの拡大につながるとみられる。

 GMACの株式は現在、米自動車3位クライスラーを保有する投資会社サーベラス・キャピタルが51%、残り49%をGMが保有している。FRBは、GMACの大株主であるGMとサーベラスの出資比率引き下げも求めており、銀行持ち株会社への移行で、GMの持ち株比率は10%未満となり、サーベラスも33%に減少する。

「MMF生みの親」、自身の破たんで告訴の可能性

資産運用手段として広く利用されているマネー・マーケット・ファンド(MMF)の生みの親とも言われるブルース・ベント氏が、自身の会社が運営していたMMFの破たんに絡み、告訴される可能性がある。

 問題となっているのは、ベント氏が社長を務める資産運用会社、リザーブ・マネジメントが運営していたMMFのプライマリー・ファンドREPXX.O。9月に破たんした米リーマン・ブラザーズのコマーシャル・ペーパー(CP)を総額7億8500万ドル分保有していたが、リーマンの破たんでこれらCPの価値が一夜にして無に帰したため、同月中に閉鎖に追い込まれた。同ファンドの総資産は640億ドルだった。

完全なるゼロ金利政策を取らなかったFRBの“腹の内”

気鋭の経済学者が米国凋落説に反論! 「ドル信認崩壊の証拠はどこにもない」 米国外交問題評議会フェロー ブラッド・セッツァーに聞く

米国の金融危機を、ドル基軸通貨体制の終焉と結びつけて議論する向きは多い。だが、新進気鋭の経済学者、ブラッド・セッツァー氏は、3年先を見通しても、ドル信認崩壊の可能性は低いと反駁する。

――では、何が必要なのか。

 重要な一歩は、今回の世界的な経済危機が、すべてではないにせよ、貿易黒字を出し続ける為替管理国家から波及した連鎖反応であるとまず認識することだ。

 たとえば、米国の消費者が返済不可能な負債を抱え込んで、それが金融セクターに打撃を与えるに至った背景には、輸出を増やしたいがために人民元を弱く保ち、米国に貸し続けるポジションを選んだ中国の存在がある。ドル基軸通貨体制の議論以前に、そうした成長モデルの限界を各国が認識することが先決だ。

来年は戦後最悪の年 世界経済、半世紀ぶりマイナス成長

拡大を続けた世界経済が一転、同時不況に突入した激動の2008年も、残すところあと1週間。識者は、09年も「戦後最悪」との見方が圧倒的だ。

 ◆「三重苦」に直面

 国際金融協会(IIF)は、来年の世界経済は約50年ぶりのマイナス成長になるとの見通しを示した。IIFは、先進国のリセッション(景気後退)入りに加え、新興市場の伸びはほぼ半分に落ち込むと分析した。

 世界の大手商業・投資銀行が加盟するIIFは、銀行の不良資産に絡んだ巨額の損失計上と、バランスシート上の損失を補填(ほてん)する自己資本不足、資金調達難という「三重苦」が世界経済に打撃を加えたと説明した。

 ダラーラIIF専務理事は「経済活動の衰弱と金融市場の強い緊張が互いに悪影響を及ぼし合い、また世界が同時期に成長鈍化していることが拍車を掛けている」と語った。

 IIFは、この分析を基に政策当局者に対し、銀行から住宅ローン担保証券や他の値下がりした資産を3兆~4兆ドル(約271兆~361兆円)相当買い入れるなど、大規模な景気浮揚策を実施するよう求めた。

 IIFの予測では、世界経済は09年の成長率がマイナス0.4%と、少なくとも1960年以来の減速となる見込み。今年は2%と予想されている。米国とユーロ圏、日本を含む先進国の成長率は今年は0.9%、来年がマイナス1.4%と見込む。

 識者の間でも、悲観的な見方が圧倒的に多い。

 米ハーバード大学のエコノミスト、マーティン・フェルドシュタイン教授は、1年前に始まった米国のリセッションは第二次世界大戦後で最長かつ最悪になるとの見通しを示した。

 フェルドシュタイン教授は、米国の利下げは景気を牽引(けんいん)する効果をほとんどもたらしていないと指摘。リセッションの終息には程遠いとの認識を示した。

 同教授が6月まで所長を務めた全米経済研究所(NBER)は今月、米国が昨年12月にリセッションに入ったと宣言。金融当局の予測通り来年半ばまで続けば、1930年代以降最長となる。

 また、ダラス連銀のフィッシャー総裁は講演で、企業や消費者からの需要減を背景に2009年上期も米国経済は引き続き縮小すると述べた。

 フィッシャー総裁は「米国経済は困難な道に直面している」と語った。10~12月期の実質国内総生産(GDP)は恐らく年率4~5%のマイナス成長になるだろうと述べた上で「少なくとも来年の上期いっぱいは一段の縮小が続く」との予想を示した。

 同総裁はまた、経済と金融システムへの対策は「不十分でもないし、出遅れてもいない」と述べ、「金融市場の機能支援や、経済を安定軌道に戻すための刺激策に必要な、あらゆる現実的手段の追求をためらわない」と表明した。

 世界銀行のゼーリック総裁は、09年上期の経済成長率が世界的な問題になると指摘したほか、金融危機からの回復は政府の政策次第だとの考えを示した。その上で同総裁は、各国政府が世界的な景気減速への対応を進めるなか、保護貿易主義的な動きが「頭をもたげる」だろうとも語った。

 ◆米住宅価格が鍵

 悲観論に覆われる中、この方の「ご託宣」はやや異なる。

 グリーンスパン前FRB(米連邦準備制度理事会)議長は、少なくとも1930年代以来見られなかった「恐怖」によって落ち込んだ金融市場が、向こう6~12カ月で回復する可能性が高いとの見解を示した。英誌エコノミスト(電子版)が評論を掲載した。

 同氏は「市場は、20世紀初めの1907年や1932年に経験して以来の恐怖に抑圧されている」と分析。「人間本来の性質からみて、市場の反転を期待できる。願わくば6カ月から1年以内にだ」と語った。

 また、2009年には住宅価格が安定する公算が大きく、金融機関は担保や住宅ローン担保証券の価値を判断できるようになると説明。住宅価格の安定も、混乱収束のための「重要な要素」だと強調した

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景気浮揚・三つの大改革

ダイヤモンドオンラインから

金融危機を味方につけたパナソニックの三洋電機買収【山崎元コラム】

「日本は不況スパイラルに突入。すぐに夜が明けると思うな」

米ゼロ金利、量的緩和下で限られているドルの“反発力”Exchange_market1401

オバマ次期政権の大型景気対策で“環境関連”に注目

未曾有の金融危機は住宅所有者を救済しなければ終わらない 政治経済学者 ジャック・ラスマス博士に聞く

金融危機の“根本解決”には銀行だけでなく、住宅所有者の救済も必要だとする意見が米国内で増えている。その急先鋒に立つジャック・ラスマス博士は、モラトリアム(支払い猶予期間)設定のほか、住宅ローン元金の減額など4つの処方箋を提案する。

―米国政府の金融救済策について。

 政府は7000億ドルの金融救済策を打ち出したが、銀行にいくら公的資金を注入しても、住宅価格の破綻(下落)という根本的な問題に対応しない限り、解決はない。彼らは間接的に問題解決につながると考えている。つまり、銀行に大量の公的資金を注入すれば融資がしやすくなり、それが住宅市場の需要を刺激すると期待しているのだ。確かに、それで下落のペースは遅くなるかもしれないが、銀行が公的資金で融資を促進するという保証はない。また、それをやるにしてもごく小規模なものに限られ、住宅価格の下落を止めるには十分ではないだろう

―住宅価格はなぜ下がり続けるのか。

 住宅価格はこれまで平均20%下落し、まだ20%ぐらい下がると予測されている。差し押さえられた住宅が市場にどんどん出回り、供給過多になるから下がるのだ。差し押さえで失う家の件数は現在100万から200万だが、最終的に500万件に達するだろう

 問題は差し押さえだけではない。差し押さえにあわない人たちの家の市場価値もどんどん下がり、ローン返済額よりも大幅に低くなる可能性がある。そうなると、彼らはローン支払をやめて自ら家を手放すかもしれない。さらに金融危機による景気後退で仕事を失い、ローンの支払いができない人も増えるだろう。

―下落を食い止めるには?

 政府がまず住宅価格の下落を止めると宣言し、同時に公的資金を注入する銀行に融資の促進を義務づけることだ。銀行の自主性に任せても、彼らはCEOや役員の報酬などに使ってしまうかもしれない。

 二つ目は、銀行がサブプライム住宅ローンを組んだ人たちの金利をすべて2002年以前のレベルに引き下げること。この時期に大量の投機資金が住宅市場に流れ込み、市場が歪められたからである。多くのローンは7%かそれ以上に設定されているので、それを3~4%ぐらいに下げるべきだ。ブッシュ政権は、貸し手は借り手と話し合いながら自主的にそうすべきだと主張しているが、法律で強制されない限り銀行はそうしないだろう。

 三つ目は、銀行が借り手の住宅ローンの元金を減額すること。サブプライムの被害者の多くは投機資金で価格が押し上げられた後に家を購入しており、実際の価値よりずっと高く元金が設定されているからだ。これも銀行の自主性に任せていては進まないだろう。

 四つ目は住宅所有者が返済可能なローンに修正できるように6ヵ月のモラトリアム(支払い猶予期間)を銀行に設けさせることだ。これらをすべてやって初めて、住宅市場の下落を食い止めることができるだろう。

―「米国型市場主義は崩壊した」との指摘もあるが。

 確かに、米国の金融システムは重大な危機に直面している。サブプライム問題は住宅市場だけでなく、信用市場の損失も引き起こしている。金融危機は商業プロパティ、政府債、企業債、マネーマーケットファンド(MMF)、年金基金などあらゆるクレジット市場に広がっているのだ。

サブプライムローンを組んだ人たちの実態がどれほどひどいのかよくわからない不安から、誰もお金を貸したがらない。金融危機がへたに相手を信用して融資したら、破綻しかねないとお互いを信用できなくなってしまった。だから政府がいま銀行に代わって融資しているのだ。

 米国がこの危機を乗り越えて再生できるかどうか、まだわからない。さらに深刻な問題は金融危機が米国経済全体に悪影響を及ぼし、景気後退を招いていることだ。米国経済は日本が過去十年以上経験したようなスタグネーション(景気停滞)に入っている。これから1~2年は銀行の倒産が続くだろう。1930年代に米国は4年間も続けて深刻な“銀行危機”に陥ったが、それに似たような状況になるかもしれない。

 銀行を救済するのは大切だが、同時に住宅所有者、消費者の救済・保護を行わなければ効果はない。また、銀行のなかには倒産しても仕方ないようなところもあり、政府は公的資金を使ってすべてを救済する必要はない。それが当たり前のようになると、失敗した銀行が何の代償も払わずに救済されるということで、結果的に問題が繰り返されることになろう。

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年金基金のリスク許容度低下、債券比率上昇へ

緊急信用保証が3・2兆円に 中小企業の申請急増

景気浮揚・三つの大改革 :大前研一(ビジネス・ブレークスルー代表取締役)

このまま行ったら長期衰退

世界を襲った未曾有のサブプライム危機について、日本はまだ直接的な影響を受けていない。逆に日本企業による海外企業の買収が活発化しているほどだ。しかし、この状況が長く続くことはないだろう。アメリカの実体経済、とくに自動車産業や小売業の状況がここまで悪化すると、中国経済がダメになる。中国の経済成長を牽引していたのは、アメリカに対する輸出であったからだ。広東省などアメリカ依存の強いところが落ち込めば、中国は内需にシフトする。一方で中国に鉄鋼や工作機械などを輸出することで日本は伸びてきた。すでにこれらの分野では急速な落ち込みが始まっており、間もなく各産業に波及するだろう。

・・・中略・・・

オバマは環境戦争を始める

私はいま2つのシナリオを考えている。これから日本経済が回復するためには、この2つしかおそらく方法はない。1つ目のシナリオはこれまでと同じように状況に乗って回復する、というストーリーだ。具体的にはこれからアメリカがどう動くか、という部分が大きい。
・・・中略・・・

日本自身が景気浮揚のため、自ら舵を切るということが2つ目のシナリオで、具体的には3つの大改革が考えられる。

  1. その第1は、個人の金融資産を高齢者から若者に移すことである。日本の最大の問題は1500兆円の個人金融資産がありながら、それがマーケットに出てこないことだ。そのために需要が生まれず、GDPも増えない。1500兆円の1%でも15兆円だから、これだけで麻生内閣が配ろうとしている2兆円の7倍以上の経済効果をもつ。
  2. 東京をマンハッタン化せよ。第2は、21世紀にふさわしい都市づくりを行なうということだ。この国は西欧各国が100年以上前に完成させた都市づくりを成し遂げていない。その結果、用地買収などの容易な遠隔地ばかりにお金が行き、都市部に回らない弊害が起こっている。これを思い切って変えるのだ。
  3. 「戦略事業単位」としての道州制 第3は、私が20年前から提言してきた統治機構の改革、すなわち道州制への移行である。日本を11の道州に分け、繁栄の単位を「国」から「地域」に変える。これは江戸時代以降400年にわたって続いてきた中央集権に対する明確なアンチテーゼである。

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2008年12月24日 (水)

世界のクリスマス 金融危機脱出願う

世界の株価、1年間で半減 アイスランドは99%下落20081222_2

来年の中国経済は最悪

◎【リーマン破綻の真相】(6)そしてすべて終わった

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自動車支援、これ以上はNO=7割が「破綻やむなし」-米CNN世論調査

----低迷する消費-------------------

◎【世界のクリスマス】(3)EU編 金融危機脱出願う 西欧諸国Erp0812221414001p6 Erp0812221414001p20 Erp0812221414001p27 Erp0812221414001p30

◎】(2)DC編 ブッシュ最後のホワイトハウス

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米年末商戦、残り物に福 小売業者が出血バーゲン

残すところあと数日となった今年の年末商戦。米小売業の業績を大きく左右するクリスマス前の最後の週末を迎えるなか、消費者は安売りを探したり子供へのギフトを減らしたりして買い物予算を切り詰めている。

 安売り開始を待ってこれまで買い物を先送りしてきた消費者は報われる可能性が高い。過去40年間で最悪とみられる今年の年末シーズンを乗り切るため、小売業者が第4四半期の利益を犠牲にして在庫処分を優先させているためだ。

 米百貨店2位のメーシーズは20日、定価800ドル(約7万2000円)の指輪を249ドルで売り出した。米衣料品小売り最大手ギャップ傘下のバナナ・リパブリックは広告で最大6割の値引きを打ち出した。高級品小売業のサックスのウェブサイトでは、定価2100ドルのドレスの価格が629.95ドルだ。

 S&P500小売り株指数の年初来騰落率はマイナス31%。プラスとなっているのは採用27銘柄のうち2銘柄だけだ。同指数に採用されていない世界最大の小売業ウォルマート・ストアーズはプラス17%。

 米調査会社コムスコアの21日の発表によれば、今年の年末商戦期の米小売業オンライン販売額は前年同期に比べ1%減少した。同社の資料によれば、11月1日~12月19日のオンライン販売額は240億ドル。前年同期は242億ドルだった

----雇用崩壊-----------------------

TDK、派遣320人解雇へ

派遣切り:外国人労働者が抗議の時限スト 日野自・子会社

富士通子会社、派遣社員400人雇い止め 全国7工場で

請負600人、契約1月末まで キヤノン

社民党、大分キヤノンに申し入れ 1千人解雇で

欧州各国が自動車産業支援 雇用維持へ追加救済策も

欧州各国が、金融危機の影響で打撃を受けている自動車業界への支援策を相次いで打ち出している。米政府によるゼネラル・モーターズ(GM)などへの救済策が決まったこともあり、欧州の雇用を維持しようと、今後各国は追加救済策の策定を迫られる見通しだ。

 ドイツ政府は、GMのドイツ子会社オペルが要請している信用保証の供与を検討。オペル工場のあるヘッセン州などと協調した支援策を年明けにも公表する見込み。

 ドイツ政府はすべての新車購入者に対して1年間自動車税を免除し、環境対応車には免除を2年間とする業界支援を既に発表。さらに、来年1月中旬ごろに予定する追加景気対策では「自動車部品会社の支援などが課題となっている」(同国政府関係者)という。

 フランスでは登録後10年以上経過した車を廃車にして、環境対応車に消費者が買い替えた場合、政府が1000ユーロ(約12万6000円)の奨励金を出す。英国も、インドの自動車大手タタ自動車傘下の英高級車ブランド「ジャガー」などの支援について、政府と業界が協議している。

 スウェーデンはボルボなどの国内自動車向けに、政府保証などを柱とした総額280億クローナ(約3200億円)の支援策を発表。スペインも8億ユーロ(約1000億円)の業界支援を打ち出した。

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日経ネットから

米大手ヘッジファンド、解約停止が相次ぐ 資金繰りを優先

 米大手ヘッジファンドが相次いで解約(資金償還)を停止し始めた。株式や商品などでの運用成績急落で機関投資家などの顧客が資金の引き揚げに動いているが、ファンドの資金繰りを優先する。世界で8000社、運用額で2兆ドル(約180兆円)とされるヘッジファンド業界は、昨年来の金融危機で成績が悪化しており、今後も解約停止が広がりそうだ。

 ヘッジファンドは投資家との契約に、市場が混乱した場合は一定期間、解約に応じないなどの条項を盛り込むケースが多い。米証券取引委員会(SEC)に提出された資料によると米ヘッジファンド大手、フォートレス・インベストメント・グループは運用するファンドの一部の資金償還を一時停止した。

日米欧で企業倒産急増、民間08年予測 件数、軒並み2ケタ増

日米欧で企業の倒産が急増する見通しとなってきた。金融危機が企業の資金繰りに深刻な影響をもたらしているためで、民間予測によると2008年の企業倒産件数は米国、西欧、日本ともに昨年比で2ケタ増となる見込み。米欧では09年の倒産件数が今年を上回る勢いで増える公算も大きいという。倒産増は失業率上昇を生み、世界景気をさらに下押しする可能性がある。

 ドイツのアリアンツ系の信用保険会社、ユーラーヘルメスが調べをまとめた。それによると、08年の企業倒産件数は米国で前年比45%増の約4万1200件となり、約4割増だった昨年に続き2年連続で大幅に増える見込み。英国、ドイツ、フランスなど西欧17カ国の倒産件数は14%増の16万9000件程度と、5年ぶりに増加に転じる見通し

世界の失業者、2010年までに最大2500万人増

経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長は22日、仏ラジオ番組に出演し、2010年までに世界の失業者が金融危機などの影響で最大2500万人増えるとの見通しを示した。OECDは既に、日米欧など先進国では同じ期間中に失業者数が約800万人増えるとの予測を示しているが、世界全体でこの3倍強の失業が生じるとの見通しに踏み込んだ。

 各国の経済政策についてグリア氏は「(日米など)他の先進国経済に比べ、欧州は国内総生産(GDP)など経済規模に対して景気対策の規模が小さい」と指摘。追加対策が必要との考えを強調した。欧州中央銀行(ECB)の追加利下げが重要との見方も示した。

 先進国の経済見通しについては、少なくとも09年半ばまでは景気後退が続くとした上で、それ以降の景気の回復力も極めて弱くなると述べた。

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R25のコラムです。

IMF&世界銀行を生んだ“ブレトンウッズ体制”とは?

為替レート&株価で診断!08年激動の経済をふり返り

いよいよやってきた年末、雲行きが怪しくなった経済はとうとう不況に突入…といわれているが、そういえば年初はどうだったのだろう。

そこで調べてみたのが、まず為替レート。アメリカドルに対して日本円はいくらだったのかといえば、1月4日時点で109円台。これが11月末には95円台になったのだ。対前年比で実に15%も円が上がったのである。さらに対ユーロでは1月4日が159円台。それが、11月末には121円台となり、こちらはなんと30%もの円の上昇。

なんだ、円すごいじゃないか! 海外旅行に行けば、アメリカでもヨーロッパでも超おトクになった! のは事実なのだが、では日本経済が強くなったから円高になったのかといえば、どうやらそうでもないのである。言わずもがなのサブプライムローン問題で、欧米の経済は苦境に。言ってみれば円が上がったのではなく、他が下がったという雰囲気。もっといえば、為替取引をする投資家の投資先として、上がる見込みのある通貨は円くらいしかなかった、という説も。そういえば1995年には80円を切る超円高の時期もあったが、あのときも日本経済が好調だったわけではなかった(バブル崩壊後の“失われた10年”の最中である…)。相対的に安すぎた円に投資が向かっただけ、ともいわれているのである。

その証拠、というわけではないが、日本の株価はアメリカ以上に深刻な事態となってしまっている。年初の日経平均株価は1万5155円。これが11月末は8512円。実に年初の約半値に近いのだ。あのアメリカですら、年初の約3分の2なのに、である。

実際は日本経済が悪化しそうだから、というよりは、“外国人投資家が欧米での損失をカバーするため日本株の売却に走った”という事情が強いともいわれる。しかし、それも外国人の動向で株価が大きく影響されてしまう日本の市場環境によるもの。円高は輸出産業を直撃、株安も業績悪化に拍車…。08年の経済はやはり深刻だった。09年の再起を祈るのみ、である。

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2008年12月23日 (火)

近づく「最後の審判」

***年跨ぎのリスクはできるだけ抑えたい。***Tn20081129001701

トヨタ、初の営業赤字へ=最高益から一転、円高・販売不振響く

世界経済、エコノミストの予想以上に急速に悪化

  • 経済はリーマン(破たん)後の10月に壁にぶつかり、実際には崖から落ちた
  • (景気)低迷の規模が十分に理解されているとは思わない

***マクロ指標は、概ね識者の予想を上回って悪化している***

ビッグ3融資本決まりで株・ドル堅調、忍び寄る来年の暗い陰

  • 来年になると相当に厳しい経済情勢に直面するだろう。しかし、マーケットはオバマ次期米政権の政策に期待すると言う口実で、織り込んでいない。もし、期待外れになった場合、相当に急激な株安/ドル安になる可能性がある
  • 人投資家や短期筋の存在感が大きくなり材料株がにぎわっている。来年前半は景気対策が実施される見通しである一方で、実体経済の一段の悪化が予想されている。ただ、年末特有の相場であり、来年を買うといった相場ではない

三菱自動車に“泥縄支援”を要請したビッグスリーの崖っ縁

2009年にも御社の電気自動車をOEM供給してほしい――。

 09年夏から日本国内で電気自動車「アイミーブ」の販売を予定している三菱自動車に対し、ビッグスリーのゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターが相次いでOEMによる提携を打診していることが明らかになった。

 三菱側にとって、大きなビジネスチャンスと思いきや、意外にも三菱グループ内では断る方向で議論が進んでいるという。

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日経ビジネスonlineのコラムから

日本メーカーも出口見えず 
ビッグスリーの苦境は対岸の火事ではない Zu2 Zu01

世界規模で進む販売減少を前に、日本のメーカーは国内工場の減産を急ぐ。雇用環境は急変。解雇を不服として訴訟を起こす非正規従業員も現れた。トヨタは業績の再下方修正がささやかれ、自動車産業の危機感は募る。

タタ財閥を襲う相次ぐ苦難
急速な業績悪化にテロ攻撃が追い打ち Zu1

11月26日夜、ラタン・タタ会長(70歳)はムンバイ南部の自宅で電話を受けた。取り乱した相手は、R・K・クリシュナ・クマール氏。豪華ホテル「タージ・マハル・パレス・アンド・タワーホテル」を運営する事業部門の責任者だ

誰がビッグスリーを殺したのか

米自動車大手のビッグスリーが、破綻の瀬戸際に追い詰められた。
「20世紀米国」の繁栄を象徴する産業を衰退させたのは誰か。
政治家と経営者、従業員――。
自動車産業の中心地、デトロイトを舞台に3者の非難合戦が続いている。
だが、時計の針を戻してみれば、真犯人の姿が浮かび上がる。
膨張する超大国の病は、そのまま国家的企業を蝕んでいった。
「明日は我が身」。怯える日本メーカーはリストラに走り出した。

 12月11日。米デトロイトのゼネラル・モーターズ(GM)本社ビルは、氷点下の闇夜に包まれていた。凶悪犯罪発生率1位という不名誉な記録を持つ中西部の都市は、日が沈むと街から人影が消える。その中心で、巨大なタワービルは、眠れぬ夜を迎えていた。

 20世紀、世界経済をリードした米国の象徴、GM。だが、急激な資金繰り悪化によって、年末までに40億ドル、3月末までに100億ドルという巨額の資金援助を議会に求めた。その審議は難航し、深夜になってもなかなか結論が出ない。

 午後10時過ぎ、GMにとって悪夢のニュースが流れてきた。

 「上院、救済法案を否決」

 その瞬間、GM本社ビルは深い沈黙に包まれた。経営陣からのコメントも出てこない。静まり返った深夜のロビーに、清掃員の動かす掃除機の音だけがこだましていた。

 今、救済法案が否決されたけど――。

 そう話しかけると、彼は掃除機を放り投げて、両手をだらりと下げた。

 「なんでだよ」

責任者は誰だ

 「GMにとって良いことは、米国にとって良いこと」

 そう語られてきたが、今、米国は崖っぷちのビッグスリーと距離を置こうとしている。

 議会だけではなく、ジョージ・ブッシュ政権も当初はそうだった。財務長官のヘンリー・ポールソンは、「自動車会社を救済すれば、他の企業からの援助が殺到する」と難色を示してきた。

 だが、不況が深刻化する中で、ビッグスリーが破綻すれば、米国経済は壊滅的な打撃を受けるかもしれない。そんな事態をブッシュ政権が恐れ、救済法案がようやく交渉のテーブルに置かれることになった。

・・・中略・・・

近づく「最後の審判」

 GM本社ビルでパン屋を営業しているジョージ・ダラニーは、将来に不安を募らせている。店にやってくるGM社員の数は変わらない。だが、すっかりカネを使わなくなってしまった。カプチーノが好きだったはずの社員が、レギュラーコーヒーしか買わなくなった。スープだけでランチを済ませる姿も目立つ。そして、頼みの綱だった救済策まで否決されてしまった。

 「きっと政府は、デトロイトを消滅させる気なんだろうね

 国家とともに歩んできた産業は今、国家によって最後通告を受けようとしている。これから先、誰を頼ればいいのだろうか。

 12月7日、デトロイト最大の教会「グレーター・グレース教会」の祭壇に、3台のクルマが並べられた。ビッグスリーが米国内で生産しているハイブリッドカーだった。

 「ハイブリッド・ホープ

 この日の祈りは、そう名づけられた。信者に自動車関係者が多いことから、司教のチャールズ・エリスは、ビッグスリーの大きなSUVを教会の中に持ち込んだ。

 「救済法案が通って、自動車業界が助かりますように、とお祈りしました。危うく、メキシコ製のクルマを並べるところだったけどね」

 この日、ミシガン州に近いイリノイ州やインディアナ州からも信者が駆けつけた。だが、彼らの思いはかなえられなかった。

 「神の全知によって判断されることです。それに、われわれはイエスと言って従わなければなりません」

 解体的出直しを覚悟する時が来たのかもしれない。

 米連邦破産法11条を申請するのか。あるいは、厳しい国家管理の下で、ステークホルダー(利害関係者)が痛みを分かち合いながら、再建の道を歩むのか。審判の日は近い。

カルロス・ゴーンがGMを救う

世界的に広がる信用収縮の波にのまれ込まれた米GM(ゼネラル・モーターズ)の再生は、日産自動車株価と仏ルノー両社の社長を務めるカルロス・ゴーン氏に任せるべきだ――。米国でこんな論調が目立っている。

・・・中略・・・

仮にGMのCEOポストを打診されたら、ゴーン氏はどう出るだろうか。米国人ではない同氏に「愛国者としての義務」は通用しない。しかし、バラク・オバマ次期大統領から直々に「GMの再生は米国経済の利益にかない、ひいては世界経済の利益にかなう。経営のプロとして力を貸してくれないか」と言われたら、ゴーン氏も断り切れないかもしれない。

絶望的な粗利益率、数字で見るGM凋落の道

GMに将来はあるか

 財務諸表から見えるGMの姿は、ガソリンをがぶ飲みするアメ車そのものである。これを高利益率(強力なトルク)で、高資産回転率(高回転エンジン)の会社(自動車)に作り替えなくてはならない。そこに立ちはだかる障害は、強力な労働組合ゆえの高い人件費と巨額の退職後給付債務である。これらを取り除かない限り、再生は難しい。

 さすがに、GMは(1)9万6500人の米国従業員を、2012年までに6万5000人から7万5000人程度に削減する(3)時間当たり人件費を、2012年までに45ドル程度に引き下げる(5)660億ドルの負債総額(退職者向け健康保険料負担含む)を2012年までに336億ドルから501億ドルに削減する旨をまとめた報告書を、上院と下院に提出した。

 だが、この程度のリストラで瀕死のGMが蘇るとは思えない。人件費と退職後給付債務をすみやかに、かつドラスチックに削減しないかぎり、GMの再生はないと思われる。事業を継続しつつも債務削減に専念できる、米連邦破産法11条の適用が現実性を帯びてきた。

第1回:「オバマキャンペーン」をマーケティングの観点から分析する

不況の時こそ投資せよ、世界ブランドへの要諦Graph01

これまで8年間、毎年、本誌とブランドのランキングを手がけてきたブランドコンサルティング会社インターブランドのCEO(最高経営責任者)、ジェズ・フランプトン氏は「(マーケティング費用は)常にコスト削減の対象だ」と話すが、同氏は不況の時こそ支出を増やすべきだとクライアントには助言している。消費者は、「苦労して稼いだお金を使うという意識が強くなっているだけに、支払いに対する期待も高くなっているからだ」とその理由を説明する。 Graph02s_01

 過去を見ても、不況はブランド強化のために投資する絶好の機会と言える。過去60年間、成功を収めたブランドの販促活動には、不景気時に始めたものが少なくない。広告専門誌「アドバタイジング・エイジ」が発表した「20世紀の広告宣伝キャンペーン上位100」を見ると、戦後展開された販促活動の約4分の1が不況の時に始まっている。中でも大成功を収めたものは、石油ショックで消費が冷え込み、ガソリンや日用品の価格が跳ね上がった1974年と1975年に始まった。

 例えば独自動車メーカーのBMW。同社は1974年、最近まで使われていた宣伝コピー「The Ultimate Driving Machine(究極のドライビングマシン)」を冠した販促活動を立ち上げ、ニッチなスポーツセダンメーカーではなく、ロードスターからSUVまで卓越した技術を有する高級車のトップメーカーというイメージを米国の消費者に浸透させた。

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2008年12月22日 (月)

単なる一つの大きな嘘、ウォール街はポンジ・スキーム・ショック

米国通の堀古英司氏のコラムです。

単なる一つの大きな嘘

それは単なる一つの大きな嘘だった --- 先週、5兆円近くに上る証券詐欺の容疑で逮捕されたバーナード・メイドフ氏は逮捕の2日前、会社の幹部にこう「告白」したとされています。投資家に高いリターンを謳って資金を集め、その資金を既存の投資家のリターンに回す事を繰り返す投資詐欺で、アメリカではポンジ・スキームと呼ばれます。ポンジは1920年代に同様の投資詐欺で有名になったチャールズ・ポンジという人の名前に由来しています。日本では八葉物流やエビの養殖、円天などで有名になりましたので多くの方がご存知だと思います。先週の事件発覚以降、ウォール街はこのニュース一色になっています。

ポンジ・スキームは投資詐欺の中でも最も単純なものと言えます。しかし古くは1920年代にまで遡る事で分かる通り、残念乍ら、この手の詐欺は現在のアメリカでも当局に登録していない業者等でしばしば起こっているのが現状です。ただ、「100年に一回」と言われる史上最大の規模である事、メイドフ氏は元ナスダックの会長で、自身が市場のルールを策定し監督する立場であった事、最終的にはSEC(証券取引委員会)登録の業者となっていた事から、この事件はウォール街がひっくり返るほどのショックを与える事になりました

ファンドは通常、年に一回監査を受けます。特に最近、ファンドの監査は厳しい事で知られており、ファンドの監査で不正が見過ごされる可能性は低いと考えられています。しかし今回の場合は、メイドフ氏傘下の証券会社が虚偽の運用資産報告に加担しており、証券会社の監査法人は故意か過失か、この不正を見過ごしていたようです。この監査法人の従業員は非常勤で70代後半の老人、秘書ともう一人の3人だけだったと伝えられています。

これに加えて最近明らかになってきているのは、数十年間ほぼ月1%づつの安定したリターンを上げるメイドフ氏の運用を不審に思った人物が2000年以降、SECに幾度となく調査を求めていた事です。実際SECは2006年に調査に踏み切ったものの、不正が見抜けなかったという結果になっています。このような失態が重なって今回の巨大投資詐欺事件に発展してしまったという訳です。

2001年エンロンは自社株が下落しなければ粉飾決算は発覚しなかったでしょうし、2002年ワールドコムもハイテクバブルが崩壊しなければ不正会計は明らかにならなかったかもしれません。サブプライム問題も元はと言えば、勤務先を偽ったり、信用力を示す点数を書き直したり、不動産鑑定士が意図的に高い評価をしたりという、小さな詐欺の積み重ねに端を発しています。そして住宅市場が右肩上がりを続けている間は問題が表面化する事はありませんでした。今回のポンジ・スキームも株式相場が堅調で、ファンドが解約されるまで表面化する事はなかった事でしょう。そういう意味ではこれもバブルの崩壊過程で起きる典型的な事件の一つなのかもしれません。

我々の眼から見れば、登録アドバイザーが証券会社を巻き込んでこのような巨額の詐欺を働くという事件が再発する可能性は低いと見られます。しかしそのような見方とは別に、投資家心理が先行する形で、当面ファンドに対する不信が市場を覆う可能性は否定できませんリーマン破綻に端を発する急落相場は米国大手金融機関の年次決算のタイミングで一旦底を見ると見ていましたが、こうなると少し「延長戦」も覚悟しなければならないと考えています。

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Bernard Madoff walks back to his apartment in New York December 17, 2008. REUTERS/Shannon Stapleton

Madoff victims look to tax code for help

A law designed to protect the uninsured from theft could provide relief for investors burned by possibly one of Wall Street's biggest frauds.

巨額詐欺事件のマドフ容疑者、厳しい保釈条件で自宅拘留に

500億ドルのファンド崩壊でスピルバーグも被害

マドフ氏金融詐欺、日本企業にもさらに被害

マドフ容疑者の巨額詐欺、HSBCの投資額は900億円 約10億ドル

ベルギー・オランダ金融大手フォルティス(Fortis)は、損失額は8億5000万-10億ユーロ(1100-1200億円)

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2008年12月20日 (土)

トヨタ、営業赤字転落の危機 昭和57年以来初

トヨタ、営業赤字転落の危機 昭和57年以来初

 トヨタ自動車平成21年3月期単体決算の営業損益が赤字に転落する公算が大きいことが19日、分かった。新車販売不振に加えて、為替差損が予想以上に拡大するため。営業赤字となれば、旧トヨタ自動車工業と旧トヨタ自動車販売が合併した昭和57年以来初めてとなる。米国発の金融危機に端を発する世界同時不況は、日本を代表するグローバル企業の経営基盤をも揺るがした形だ。

 トヨタは11月に、単体営業利益を従来予想の5000億円から1400億円(前年同期比87・4%減)に下方修正したが、1カ月あまりで再度の下方修正を余儀なくされそうだ。

 修正の要因は、想定を上回る新車販売の下落にある。11月は米国が前年同月比33・9%減、欧州が33・7%減、日本が28・2%減となった。これまで先進国の減速を下支えしてきたロシアや中国など新興国市場でも鈍ってきている。

 急速な円高も利益を大きく押し下げる。トヨタは下期(20年10月~21年3月)の為替レートを、1ドル=100円と想定している。だがその後、1ドル=90円台を割り込む円高に。1円円高に振れると、営業利益が対ドルで400億円、対ユーロで60億円も減少する。

 こうしたなか連結業績予想の下振れリスクも高まっている。11月に、営業利益を前年同月比73・6%減の6000億円に下方修正したが、予想以上のスピードで進む経営環境の悪化により、もう一段の減益となる可能性もでてきた。

自動車再編=Fiat合弁を模索=2年後生き残るのは6社
ブラジル・フィアットのマルキオーネ社長は「世界の自動車企業は二年以内に六社が生き残り、そのためには再編に向けて合弁企業を探す必要がある」と述べたことを九日付けエスタード紙が報じた。
 金融危機は自動車産業を直撃し、フィアットが単独で生き残るには小さ過ぎることを認めた。各社は運転資金を生み出すため年間、六百万台を生産する必要があるという。
 これだけの規模を有するのは、トヨタとGM、VW、フォード、ルノー・日産だが、安泰というわけではない。いつでも寝首を掻かれる。
 フィアットはGMとエンジンの製造で合弁をしたが、五年で破綻した。フィアットは二〇〇三年と二〇〇五年に経営危機に陥り、二〇〇六年脱出した経緯がある。

【日銀利下げ】超スピード不況に背水の陣、効果未知数でも政策総動員

日本を含む世界経済が直面しているのは、これまで誰も経験したことのない「金融システムの安定に相応の効果があったが、他方、景気刺激には明確な効果を認識し難かった」「金融システムの安定に相応の効果があったが、他方、景気刺激には明確な効果を認識し難かった」猛スピードでの景気後退だ。日銀にも政府にも躊躇(ちゆうちよ)したり、手をこまねいている時間的な余裕はない。

 「ほんのわずかな判断の遅れが命取りになる」(ホンダの福井威夫社長)

 「このまま放置すれば、日本の製造業は深刻な打撃を受ける」(日産のカルロス・ゴーン社長)

 日本経済を支えてきた自動車メーカーのトップから悲痛な叫びが漏れる。

 ホンダは円高と輸出低迷の直撃で下期は営業赤字に転落する。日産は派遣社員全員との契約を打ち切った。大手メーカー8社の国内工場での減産規模は年間販売台数の半分近い220万台に達し、期間従業員や派遣社員の削減は1万4000人に上る。

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2008年12月19日 (金)

Automakers get bailout サブプライム証券、買い時の声

速報。

Automakers to get $17.4 billion in government aidR11

The government will offer up to $17.4 billion in loans to the ailing U.S. automakers and expects General Motors and Chrysler LLC to access the money immediately, a senior administration official said on Friday.

Some $13.4 billion will be made available in December and January from the $700 billion fund that was originally designed to rescue struggling financial institutions, but the loans would be called back if the automakers cannot prove they are viable by March 31, the official said.

The loans would require limits on executive compensation and other perks, and the automakers would also have to provide warrants for non-voting stocks.

TARPから174億ドル緊急融資、GM、Chrysler  へ

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まずは今夜注目のニュースから 現地時間am9:00 日本時間23:00 に注目

Bush to make announcement on autos

米GMとクライスラーへの緊急融資めぐる交渉が進展、19日にも発表の可能性

Chrysler assembly workers arrive for their shift at the Chrysler Warren Truck plant in Warren, Michigan December 18, 2008.  REUTERS/Rebecca Cook

GM and Chrysler seen near loan deal

General Motors and Chrysler are close to securing emergency loans as part of a government aid package, according to sources.

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信用危機の引き金になったサブプライム証券、買い時との声

米政策当局が住宅市場安定化への決意をあらためて示すなか、世界的な信用危機の引き金になったサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)担保証券は今が買い時との声が今週、銀行や著名投資家の間から相次いで上がった。

 JPモルガン・チェースとバークレイズ・キャピタルが、サブプライムローンを含むモーゲージ証券について強気の見方を示したほか、資産運用会社TCWのジェフリー・グンドラフ最高投資責任者(CIO)は、TCWトータル・リターン・ボンド・ファンドについて、ディストレスト(破たん資産)モーゲージ証券への投資意欲を示した。

 これまで投資家に大打撃を与え、銀行による数千億ドルの評価損計上につながった証券に今、買いへの機運が高まっている背景には、米連邦準備理事会(FRB)が住宅ローン金利の低下や、住宅ローンの借り換え・住宅購入を促進すること目指した政策を明らかにしたことがある。

 アナリストは、質の高いモーゲージがこうした動きの恩恵を最も受けるが、リスクの高い借り手の一部にとっても、一定の支援材料、とみている。

 JPモルガンのアナリストは、住宅価格安定化に向けた方向に「政策環境が大きく変わった」と指摘。この変化が「AAA」格のサブプライムローン証券を落ち着かせ、上昇につながる可能性がある、と述べた。

 サブプライムローンなど、リスクの高いモーゲージを裏づけとする証券の多くは、延滞率上昇を受けて損失見通しが高まったことから、1ドルに対して50セントを下回る水準で取引されている。クレジット市場の機能不全、借り入れを圧縮するために投資家が資産担保証券(ABS)の処分を余儀なくされていることも、売り加速につながっている。

 バークレイズ・キャピタルの米債券・証券化商品リサーチの責任者であるアジャイ・ラジャヤクシャ氏は、バリュエーションの低さが次の四半期にも、「AAA」格のABSや商業用モーゲージ担保証券への買いを誘発する可能性がある、とみる。バークレイズのアナリストらは、2009年の見通しのなかで、対米国債スプレッドが大恐慌以来の高水準に近い投資適格級の社債が、上昇を主導する可能性を指摘している。

 FRBは先月、米連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)(FNM.N: 株価, 企業情報, レポート)、米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)(FRE.N: 株価, 企業情報, レポート)、米連邦政府抵当金庫(ジニーメイ)、米連邦住宅貸付銀行が発行した機関債を最大6000億ドル、買い取る計画を発表。住宅ローン金利は急速に低下している。

 機関債モーゲージ担保証券(MBS)の利回りが今年11月末以来1.5%ポイント近く低下したのに対して、JPモルガンとフレディマックが発表したデータによると、30年物の住宅ローン固定金利は今週、少なくとも37年ぶりの低水準にあたる5.19%まで低下した。

 FRBは16日、必要に応じて機関債購入を拡大する用意がある、との姿勢を表明した。リスク資産への投資資金誘導を狙うFRBの意図通り、財務省短期証券(TB)利回りはすでに、ゼロ付近となっている。

 ただし、シティ・ナショナル・バンクの債券担当ディレクター、ロド・オレア氏は、予期しない出来事が十分起きうる市場に投資するには、落とし穴もあると指摘。ABSなど流動性が低下した資産を最大7000億ドル取得するという不良資産救済プログラム(TARP)が発表された際、ABSは急伸したがその後、TARPが銀行への直接的な資金供給に使われることに方針が変わったことから、急落している。

 バークレイズのリサーチ責任者、ラリー・カントール氏は、現在の世界的なリセッション(景気後退)は少なくとも1980年代初頭以来の最悪とされており、09年は「投資家にとっては地雷原」と警告した。

 TCWのグンドラフ氏は「この市場の底入れを宣言するつもりはないが、底入れへのプロセスは始まったのではないか」と話す。もしそうならば機関債以外のモーゲージ証券市場の価格も改善する可能性がある。

 FRBが11月末に機関債買い取り計画を発表して以来、住宅用・商業用モーゲージ証券指数はすでに上昇している。最も格付けの高いABX07─1サブプライム指数は11月の安値水準から20%上昇した。

日銀、年0.1%に利下げ 企業支援策もTky200812190354

資金枯れ、工事止まる師走 資材高に不動産不況追い打ちTky200812180407

日銀利下げでも株と外為の反応限定的、マネーは国債シフトへ

  • 8700円台前半は、これまでも上値を押さえ込まれてきた水準。ディーラーなどが上値を買い上げても戻り売りをぶつけられて阻まれる展開が続いており、きょうもこの水準で伸び悩んだ。金融政策でもこの地合いを転換することはできなかったようだ
  • 「ドルを積極的に買える材料がない。そういう見方が市場にあふれている。ドル/円はじりじりと80円台前半に向けて下げていくだろう

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ケンミレの森田氏のレポートから

FRBのゼロ金利政策で過剰流動性相場が到来

株式市場を取り巻く環境を見れば、見るほど、どうして世界の株式市場は『暴落しないのだろう』という分析になります。これは株式市場が錯覚しているのか、それとも私が間違っているのかのどちらかですが、株式市場が間違っていた時には、来年、世界の株式市場は大幅に下落する可能性があり、私が間違っている時には、このような調整相場が続いている間に、世界で色々な対策が高じられて『暴落なしに景気が回復する』ということになります。

それは、次の企業の四半期決算の発表時期である来年1月になれば分かるのではないかと思います。

株式市場は何時でもありますと、大きな下落も必ず起こります。今の株式市場は中期上昇波動が引かれている市場であり、割高かどうかは別にしまして『割安ではない』と言うことになります。

株式投資で勝つ秘訣は『割安な時にだけ動き、割安でない時には株をほとんど売って、株式市場が割安になるのを待つ』という戦術だけです。持たないリスクもありますので、0~30%の間で持たないリスクにどう対応するかは投資家個人が考えることですが、少なくても『今の株式市場は割安ではない』ことは事実だと思います。

  • 『株式投資で勝つための自己マインドコントロール・その二』【森田レポート】(12/19)
  • 『勝ち続けるための自己マインドコントロール・その一』【森田レポート】(12/18)
  • 『FRBのゼロ金利政策で過剰流動性相場が到来?』【森田レポート】(12/17)
  • 『勝者の投資戦略と投資戦術「8カ条」』(最終回)【森田レポート】(12/16)
  • 『来年の株式市場展望考えて、今、投資家が行うこと』【森田レポート】(12/15)
  • ***  今の株価は割安ではない、同感です。また今の相場は買い時か売り時か?って聞かれれば、「短期的にはどちらかと言えば売り時かもしれない」と答えるだろう。***

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    “未体験ゾーン”の景気悪化

     ドル安はユーロ圏を含むほとんどの全世界の経済にとってネガティブに働く。ユーロがドルに対して強くなればなるほど、ユーロ圏の中心である輸出大国ドイツ経済はさらに大きなダメージを受けるだろう。

    トルシエは何を重視してどう動くかに注目eye

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    財政政策の領域に踏み込んだバーナンキFRBの“割り切り”

    FRBはリーマン・ブラザーズの破綻以降、金融機関や金融市場を救済するために、すさまじい勢いで資金供給を増加させてきた。12月上旬時点のFRBの総資産は2.1兆ドルである。

     さらにバーナンキ議長は国債、エージェンシー債、MBSを大規模に購入することを表明している。最終的にはモーゲージ金利を大幅に押し下げて、住宅需要を刺激したいのだろう。来年のFRBの資産は4兆~5兆ドルに膨張するかもしれない。

    ・・・ 中略 ・・・

    バーナンキ議長は「長期的なインフレを避けるために、FRBのバランスシートは、いずれ維持可能な水準に戻されなければならない。FOMCはそれをタイムリーな方法で行なうことを約束する」と強調しているが、出口政策に対する信認を維持する必要がFRBにはある。

    「ECBは量的緩和策を行なう法的権限を持っているのか?」「国債や民間債務を買い取ることはできるのか?」。12月4日に行なわれたトリシェECB総裁の記者会見でそんな質問が出ていた。

     総裁は、今後の動向を注意深く見守り、必要な対策を取る、という趣旨の返答をしていた。ECBは、FRBのような政策は制度上行ないにくいように思われる。ユーロ圏の財政政策は、加盟国のそれぞれの政府に責任がある。

     また、もしECBの自己資本が毀損した場合、ECBの独立性を低下させようと狙っている政治家との駆け引きが問題になりそうではある。

    厳しい米クリスマス商戦 「新春相場」への期待は禁物!

    米GDPの約7割が個人消費であることを考えても、「クリスマス商戦好調→堅調な米景気→株高」という構図が描ける。

     実際、クリスマス商戦好調年の米株は、12月後半から尻上がりに上昇傾向をたどる。ところがクリスマス商戦不調年は、イメージとはまったく逆に、株価は「年末・年始安」の軌道を描くのである

     11月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が53万3000人減と1974年12月以来の高水準となり、消費者信頼感指数も記録的な低水準に沈んでいる。今年のクリスマス商戦は、ウォルマートのような低所得者層をメイン顧客としたディスカウンターや、アマゾンのようなネットショッピング以外は厳しいものが予想されよう。

     特に、不動産・株式の下落というダブルパンチを受けた富裕層の購買意欲は低下しており、高額商品ほど不振となろう。

     米クリスマス商戦という書き入れ時を前に、全米第1位の家電量販店ベス・バイが大幅下方修正を発表し、第2位のサーキット・シティが連邦破産法第11条を申請したのが象徴的である。Stock_market4901

    これから徐々に、クリスマス商戦の全貌が明らかになろうが、統計数値で不振が裏づけられるごとに、株価は脆弱になるものと思われる。

     日経平均は、ほぼパラレルに米株動向を反映した動きとなる。米クリスマス商戦が不振ならば、家電、精密をはじめ商品供給を行なっている日本の輸出企業の業績が悪化するのは当然である。

     為替市場の円高進行もあり、自動車を含めた輸出産業は、「実需の鈍化+為替差損」というシビアな状況に直面することになる。

     株式需給面の主役たる外国人は、10月▲1兆696億円、11月▲1兆500億円と2ヵ月連続で1兆円超の売り越しであり、慎重姿勢を崩していない。麻生政権の支持率急低下もあり、新春相場に過大な期待は禁物となろう。

    100年に1度の危機に、ケインズはよみがえるのか?

    米国の不良資産救済プログラムが機能せず、膠着状態が長引くリスク

    1.議会はTARPの効果に大きな不満を持っている
    2.銀行のバランスシート強化は「貸し渋り」の解消につながっていない
    3.TARPの残り半分が「白紙撤回」されるリスクもある

    “未体験ゾーン”の景気悪化で始まった「大リストラ時代」の行方

    景気落ち込みが急激でしかも下落幅が大きいため、多くの企業は単なる在庫調整で難局を乗り切ることは難しい。大規模な生産調整が必要になる。経済専門家の間では、「すでに戦後最大の生産調整が始まっている」

    大規模な生産調整を行なうためには、操業を抑えるだけでは足りず、従業員や設備などの「ストック部分」に手を付けることになる。特にコストの大きな人件費部分を削減することは、企業にとって差し迫った課題だ。

     ある企業経営者は、「本音を言えば、来年の新入社員の内定を取り消したいところだが、将来のことを考えると、内定取り消しに踏み切れない。その代わり、涙を飲んで“派遣切り”を行なわざるをえない」と語っていた。

     世界的な景気の落ち込みによって、ついにわが国にも“大リストラ時代”の波が押し寄せているのだ。

    高層ビル火災のように「逃げ場なし」
    “リストラの嵐”はいつ終わる?

     問題は、この落ち込みがどこまで続くかだ。そのタイミングを考えるうえで鍵を握るのは、主要国が打つ景気対策の効果である。わが国を初め、米国、欧州諸国、さらには中国でも、現在大規模な景気対策を打っている。

     その政策が期待通りの効果を上げることができれば、おそらく、今年の年央以降、景気の下げ止まりを感じることができるだろう。

     一方、景気対策の効果がバブル後始末の重圧で押しつぶされてしまうと、景気回復までにはかなりの時間を要すると見られる。筆者の友人である米国のエコノミストは、「米国経済が底を打つのは、2010年を待つことになるだろう」と指摘していた。

     それほど、米国は重荷を背負っているということだ。それを考えると、わが国の本格的な景気回復までには、来年一杯を要することも考えられる。ある大手企業の経営者の1人は、「今は景気がどこまで落ち込むか見当が付かない」という。このような有様では、この先まだ“大リストラ時代”が続くと考えた方がよさそうだ。

    やがて来る景気回復を視野に入れつつ
    わが国企業は財務と技術を立て直せ!

     それでは、今後米国に代わる世界の牽引役はどこになるのだろうか? 専門家の多くは、「中国を中心としたアジア諸国に期待する」というだろう。おそらく、その可能性は高い。

     アジア諸国は人口が多く、目下工業化の段階に入っている国も多い。潜在成長率は着実に上昇しているため、景気対策などによって上手く有効需要を刺激すれば、好循環が再生されることが期待できるだろう。

     各国が成長するためには、機械などの生産財や資本財が必要になる。それを、日本企業が高度な技術を使って供給することが考えられる。つまり、地理的に近く、しかもアジア諸国が必要とする財を提供できる日本企業は、相対的に有利なポジションにいるとも考えられるのだ。

     その好機を生かすために、日本企業の経営者は、やがてやって来る世界的な景気回復期を念頭において、新しいビジネスモデルを作っておくことが必要である。筋肉質の財務を一段と鍛え、技術力を生かせる組織を構築しなければならない。

     そして、景気が底を打って上昇に転じたとき、果敢に動き出せるよう準備をしておくことだ。それができれば、そう遠くない時期に“大リストラ時代”を終焉させることができるはずだ。

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    2008年12月18日 (木)

    世界経済の最後の砦だった中国、ついに崩れた。

    中国はたぶん。。。

    元米財務次官補が警鐘!
    「中国の成長率は6%前後に低下へ、世界は同時不況に突入した」

    世界経済の最後の砦だった中国や新興国が、ついに崩れた。かつて米財務次官補としてアジア通貨危機の事態収拾にあたったエドウィン・トゥルーマン氏(現在ピーターソン国際経済研究所シニアフェロー)は、中国の2009年実質成長率は6%に届けばいいほうであり、世界経済の成長率は1980年代初頭以来の1%前後にまで失速すると見る。世界は同時不況に突入したと断言する。

    ―ドルの基軸体制は見直す必要はないのか。

     米国の金融システムが壊れたから、ドルは信用できない、だからドルは凋落する――私は、そんな見方をまったく信じていない。そもそもわれわれが今、目のあたりにしていることと矛盾しているし、つじつまが合わない。

     この金融危機下、ドルの役割は誰もが想像していたものよりもはるかに大きかった。FRBはすでに5000億ドル以上ものドル資金をドルスワップ協定を通じて他国の中央銀行に供給している。このことを1年前に予測でもしていたら、「お前は気が狂ったのか」と言われていただろう。

     すなわち今回の危機を通じてわれわれが学んだことは、ドルが依然として世界経済の通貨であるということだ。世界経済が過剰にレバレッジされていたときにも、今のようにデレバレッジが進んでいるときにも、その取引はドルで行われている。むろん円でも行われているが、円の場合は、キャリートレードの巻き戻しによるところが大きい。流動性確保のために長期にわたり円へのスクランブルが続くとは思えない。ユーロへのスクランブルはそもそも起きていない。

     むろん人びとは将来レバレッジをかける際に、より注意深くなるだろう。しかし大事なポイントは、レバレッジが半分になったとしても、その大半はドルを通じて、行われるということだ

     世界のビジネスマンや政策担当者が今からエスペラント語(19世紀末に考案された国際共通言語)を覚えて話し出すとはとても思えない。国際的なコミュニケーションの場において英語の利便性を捨て去ることができないのと同様に、ドルもまた世界経済の燃料であり続けるはずだ。

    IMFは中国成長率6%を予想

    中国で出稼ぎ労働者780万人が失業し帰郷

    18日付の中国紙「21世紀経済報道」は、広東省など沿海部の出稼ぎ労働者「農民工」のうち約780万人が失業し、来年1月下旬の春節(旧正月)を待たずに帰郷したと報じた。農業省の調査で、中国全土に約1億3000万人いるとされる農民工のうち、約6%が帰郷したことが分かったという。

     沿海部の輸出企業などでは世界的な景気悪化を受けて倒産が相次ぎ、農民工の失業が社会問題化。農民工の多くは四川省や河南省、湖南省など内陸部出身者で、例年は春節に合わせて帰郷する。

    夢破れた出稼ぎ労働者 中国、工場閉鎖で帰郷の途に

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    中国南部の地を轟音(ごうおん)を響かせて走る列車1076号の中でダイ・チェンさん(21)は考えていた。狭くてうるさいところだったが東莞の工場にいたほうがよかったと。

     「田舎には農業以外に仕事はありません。畑仕事は気が進みませんが」とダイさんは話す。

     世界恐慌以来、最大の金融危機の影響で中国の工場は次々に閉鎖。大量の出稼ぎ労働者が帰郷を迫られている。

     共産党指導者は、賃金が都市の3分の1である地方に労働者が戻れば、人々の不満が高まり、党の弱体化につながるのではないかと懸念する。

     香港中文大学の非常勤講師、ウィリー・ラム氏は「中国政権の唯一のよりどころは国民の生活水準を向上させる能力。それができないとなれば、政権の正当性は失われてしまうだろう」と指摘する。

     広東省広州市を出発し1700キロ離れた四川省重慶市に向かう列車1076号は、30年にわたる中国経済の発展を支えてきた安価な労働力の供給地、湖南省や四川省の農村地域を縫って走る。出稼ぎ労働者たちの破れた夢の象徴だ。

     労働力に対する需要は、経済状況を反映して低迷している。

     世界銀行は2009年の中国のGDP(国内総生産)の伸び率を7.5%と予測。過去30年間の平均成長率が9.9%であった同国にとって、これは約20年間で最低の数字だ。中国税関総署の発表では、11月の輸出が前年同月比2.2%減となり、7年ぶりに減少に転じた。

     ソシエテ・ジェネラルのアジア太平洋地域担当チーフ・エコノミスト、グレン・マグワイア氏(香港在勤)によると、毎年都市部に流入する2000万人以上の出稼ぎ労働者と新卒者の雇用を創出するには最低8%の経済成長が必要だ。

     ダイさんは湖南省の株洲市近郊の農家に生まれ、2年前に広東省東莞市のセーター工場に出稼ぎに出た。月給は1200元(約1万5800円)。稼いだ金でトラックを買い、運送業を営むことが夢だった。

     しかしその夢も、受注数の落ち込みとともに泡と消えた。工場は閉鎖、200人の労働者は職を失った。ダイさんは1カ月間職探しをしたがうまくいかず、結局は父親の説得に応じて東莞を離れることにした。

     出稼ぎ労働者の帰郷により農村への送金が減少し、結果的に地方経済が影響を受けるとみるのは、BNPパリバのシニア・エコノミスト、アイザック・メン氏(北京在勤)。「労働者の賃金は故郷の家族の生活を支える資金でもある。従って来年は地方の消費者支出が下落する可能性がある」と話す。

     モルガン・スタンレーの元エコノミストで現在、独立アナリストのアンディ・シエ氏(上海在勤)は、来年はさらに2000万人の出稼ぎ労働者が帰郷するとみている。「地方にそれだけの労働者を受け入れる雇用はなく、町にあふれた失業者が問題を起こすことは予想に難くない

     先月も東莞市で一時解雇された労働者500人が「補償が不十分だ」として暴動を起こした。その1カ月前には、未払い賃金の支払いを求めた労働者1000人が高速道路を封鎖している。

     中国政府は11月に、公共事業を中心とした4兆元規模の景気刺激策を発表。貧しい内陸部に企業を誘致し、沿岸地域との収入格差を是正する制度も実施している。米パソコン大手のヒューレット・パッカードがこの制度を利用し、重慶に工場を設立することを決めた。

     1076号で四川の故郷に戻るツイ・ハオさん(27)は言った。「それほど悲観はしていません。政府の救済が失敗したらおしまいでしょうが」

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    幻想だった「邦銀優位」、証券化地獄、まだ序の口

    証券化地獄、まだ序の口

    幻想だった「邦銀優位」、農林中金の巨額損失で明るみに

    農林中央金庫が証券化商品などで2兆円の含み損を抱えていることが明らかになった。RMBS(住宅ローン担保証券)やCDO(債務担保証券)といった証券化商品に積極的に投資。市場関係者の間では、巨額の損失を抱えているのでは、と見られてきた。来年3月までに前代未聞の1兆円という巨額の増資を実施、財務の立て直しを急ぐ。

     農林中金の総資産は9月末で58兆円。このうち貸出金はわずか9兆円弱で、40兆円余りが有価証券などの投資に回っている。金庫自体がいわば巨大な「投資ファンド」なのだ。有価証券のうち外国債券で9728億円の評価損、証券化商品などで9769億円の評価損が出ている。 Pop_hyo1

     問題は農林中金にとどまらない。金融庁が11月末に発表した日本の金融機関が持つ証券化商品の総額は9月末で22兆2710億円。売却などによる実現損と評価損の合計は3兆2730億円に達する。

     だが、損失の発生はまだまだ序の口だろう。というのも金融庁の試算による商品別の棄損率(保有額に占める損失の割合)は全体で13%。サブプライムローン関連商品こそ56%に達するものの、CLO(ローン担保証券)を含むCDOの棄損率は21%。CDOは信用金庫などが1兆円以上保有する。

     RMBSやCMBS(商業用不動産担保証券)に至っては公表されている棄損率は5~6%に過ぎない。地方銀行や信用金庫などは合計で2兆4000億円近くを持っているが、評価損はわずか110億円だ。世界的な不動産価格の下落で、サブプライムだけでなく一般のローンの焦げ付きが増加。商業ビルも空室率の急上昇で不動産ファンドの倒産も出ている。そんな中で棄損率が低いのは、証券化商品の価格評価が甘いからだろう。今後、こうした商品では損失が拡大しそうな気配だ。

    ナンピン買いが傷を拡大か

     実は、邦銀の多くが損失の表面化や処理を先延ばしているようなのだ。監督当局の検査担当者は「ナンピン買いに問題が潜んでいる」と分析する。市場価格が帳簿価格の半分になった場合、減損といって強制的に損失計上する会計ルールがある。この基準に抵触しないよう、値段が下がった商品を買い増して帳簿価格を切り下げているのではないか、というのだ。こうした価格が下がった商品を買い増すことをナンピン買いと呼ぶ。

     農林中金もサブプライム問題が深刻化した昨年夏以降、証券化商品を追加取得してきた。昨年10月末には米メディアが「農林中金、3兆円のABS(資産担保証券)を買い増しへ」と報じている。欧米のクレジットカード債権や自動車ローン債権を担保としたABSを、価格が魅力的になったとしてナンピン買いしたというのだ。農林中金は今年度に入ってからもこれを続けた、と言われる。

     さらに多くの邦銀が、時価会計の一部凍結という「禁じ手」に踏み込み始めた。

    農林中金も早速これに手をつけた金融機関の1つだ。決算書の注記によると、変動利付国債の評価で市場価格を使うのをやめ、「経営者の合理的な見積もりに基づく」価格を使ったという。先に認められた時価会計の棚上げを実行に移したことで、5759億円も帳簿価格をかさ上げした。3月末では保有する日本国債に1011億円の評価損が出ていたが、9月末では2926億円の評価益に転じた。Graph1_2

    日本銀行の中堅幹部は「変動利付国債は地方金融機関に共通する問題だ」と言う。市場価格の下落が著しい同国債をナンピン買いした地方の金融機関は結果的に傷口を広げ、時価会計凍結で損失を封印している、という。

     巨額の損失を計上し、その処理を急いでいる欧米の銀行に比べ、邦銀の損失把握や処理は遅れている。なぜか。

     1つには、会計上の損失処理に踏み切れば当然決算は大幅な赤字となり、経営責任が問われることになる。農林中金の上野博史理事長は会見で「反省すべきは反省して今後の経営に生かしたい」と述べた。巨額の損失を抱えているのに、自らが責任を取る姿勢は一向に見せない。

     大手金融機関は相次いで大型の増資による資本調達を打ち出している。金融機能強化法が国会審議で立ち往生し成立していない以上、予防的に公的資金を受け入れる道筋はない。自力での資本調達しかないが、ここへきて預金者の金融機関を見る目は、国内でも厳しさを増している。

    店頭から金貨が消えた

     11月に入って1つの異変が起きた。三菱マテリアルや田中貴金属工業の店舗からメープルリーフ金貨やウィーン金貨などが姿を消したのだ。「1オンスや2分の1オンスなどは在庫が全くない状態が続いている」(三菱マテリアルの店頭)という。欧米での金貨需要が爆発的に増えたうえ、金貨製造を中止する造幣局も出て輸入が激減したためらしい。日本では夏頃まで手持ちの金製品を売る「金売りブーム」が続いたが、情勢は急転した。

     「金の延べ棒はいくらでもあり、金貨を作るタイムラグで品薄になっているのが実情」と、ワールドゴールドカウンシルの豊島逸夫・日韓地域代表は過剰反応を戒める。だが、「庶民の金買い意欲が急速に強まった背景には、銀行不信、通貨不信がジワジワと広がっていることがある」と分析する。主婦層の間では自宅に現金を置く人も増えているという。

     麻生太郎首相は、サブプライム問題に端を発した今回の金融危機について、「わが国の金融機関への影響は限定的」と繰り返してきた。だが、それも幻想だったことが次第に明らかになってきた。

     厳しく損失を見積もって公表し、思い切って早期に損失を処理する。そのうえで、資本不足に陥るところには一気に公的資金を投入する──。今こそ情報開示が後手に回り不良債権を巡る疑心暗鬼が膨らんだ10年前の失敗に学ぶべきだろう。

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    2008年12月17日 (水)

    ゴールドマン・サックス、上場以来初の赤字、モルガン、4四半期ぶり赤字

    速報です。

    モルガン、4四半期ぶり赤字

    米金融大手モルガン・スタンレーが17日発表した08年9~11月期決算は、最終損益が22億9500万ドル(約2千億円)の純損失となり、4四半期ぶりに赤字に転落した。不動産関連損失を12億ドル計上したことや、金融市場の混乱を受けて、株式・債券などの引き受け収入が大幅に落ち込んだことなどが響いた。

    Goldman Sachs reports $2.2 billion net loss

    Goldman Sachs Group Inc reported its first quarterly loss since going public nine years ago as the plunging value of stocks, debt and real estate caught up with a Wall Street leader that had largely avoided fallout from the global credit crisis.

    Goldman posted a net loss of $2.12 billion, or $4.97 a share, for the fourth quarter ended November 28, compared with record net income of $3.2 billion, or $7.01 a share, a year earlier.

    米ゴールドマン・サックス、上場以来初の赤字を計上。

    • 22億ドルの純損失
    • 1株当たり4.97ドルの純損失

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    2008年12月16日 (火)

    雇用崩壊!!

    雇用の危機が深刻化してきた。

    転居費用関連が最多  ハローワークの相談業務

    愛知が最多で247件、次いで広島155件、東京108件、神奈川92件、岡山70件、大阪56件と続く。

    生活保護申請者の年齢層が若中年化/ネットカフェ難民にもなれずに路上へ

    【雇用崩壊~非正規の師走

    誰がこの事態を予測しただろうか。12月に入り、景気悪化で私たちの雇用を取り巻く環境が一気に厳しさを増してきた。借り上げマンションや会社の寮から退去させられるなど、とりわけ、派遣や契約社員、期間従業員といった「非正規雇用」の人たちが直面している問題は深刻だ。それは男女に関係ない。彼ら、彼女たちの師走を追う。

    緊急経済対策を批判=「首相は実態知らない」

    契約打ち切られ、生活保護申請次々 マツダの元派遣社員

    壮絶リストラに追い込まれたソニー、2つの大誤算

    【ハケンという蟻地獄】大量解雇で多くの派遣労働者が路上に出る恐れ

    「母国に送金できない」 雇用悪化が外国人直撃

    景気後退に伴う雇用情勢の悪化が、県内の外国人労働者を直撃している。派遣労働者との雇用契約を打ち切る企業が相次ぐ中、職を失う人が増えている。外国人労働者が多い高岡、射水両市内では四月から十一月までの外国人の求職者数が前年同期を20パーセント以上上回った。求人の減少に加え、外国人は言葉や生活習慣の違いなどのハンディを抱えるだけに再就職が難しいケースが多く、「このままでは生活していけない」「母国の家族に送金できない」と異国での暮らしに不安を募らせている。

    国際交流フェスタ:外国人労働者の連帯を

    正社員賃上げ原資、非正規に回せ 全国ユニオン春闘方針

    雇用不安拡大 路頭に迷わせぬ対策を

    「大企業の非正規大量解雇、許されない」

    内定率:男子大学生5年ぶり減 高校生もダウン

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     「業績が急激に悪化している。申し訳ないが12月26日で辞めてもらうことになった」

     「いすゞ自動車」栃木工場(栃木県大平町)の期間従業員、吉田喜代治さん(48)=仮名=が“契約切り”を宣告されたのは先月17日のこと。仕事中に突然、休憩室に呼び出された。製造工程責任者と労務課長から、A4判の解雇予告通知書を手渡された。9月末に、来年4月7日までの半年契約が結ばれていたはずだった。

     この日だけで6人が契約打ち切りを通告された。その光景を見ていた吉田さんの同僚、星野貞雄さん(60)は「部屋から出てくる仲間は目が血走り、顔色がなかった。声をかけられなかった」と話す。

     いすゞが打ち出した人員削減は、栃木、藤沢(神奈川県)工場の期間従業員や派遣社員の計1400人。

     トヨタ3000人▽日産1500人▽マツダ1400人▽三菱1100人▽富士重工業800人…。ほかの自動車メーカーでも削減が行われる。1年前まで、戦後最長を記録した日本の景気拡大を牽引(けんいん)してきた自動車産業を襲った雇用崩壊。その勢いは、まるで今年の流行語になった「ゲリラ豪雨」のようだ。    

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    破産をさせずに救済するのか、破産させてから救済するのか

    こんばんは。貸し渋りがますます酷くなってきてるようだ。年超えできない、黒字倒産する中小企業が悲鳴!!

    住宅ローン返済、1年間肩代わり 民主・国民新が法案骨子

    金融強化法:17日に施行 年末年始の貸し渋り防ぐ

     金融庁の佐藤隆文長官は15日の会見で、先週末に国会で成立した改正金融機能強化法を17日に施行すると発表した。法案成立から施行まで通常は1~2カ月かかるが、金融機関の経営安定化を支援する体制を早期に整え、年末年始に金融機関の貸し渋りが起こらないよう徹底する考えだ。

     佐藤長官は12月の日銀短観で企業の景況感が急速に悪化したことを踏まえて「年末に金融機関がしっかりと融資をすることが大事」と強調。中小企業などへの積極的な融資の結果に財務内容が悪化した金融機関には、改正金融機能強化法を活用した経営支援をためらわない考えを強調した。

    凍てつくビッグスリー

    ビッグスリーの迷走と「適者生存の法則」

    米国では数年前のピークで年間1700万台のクルマが売れていた。金融危機以降、それが1000万台ぎりぎりのところまで落ちている。自動車会社の再建案はこれが1300万台レベルに回復することを前提としているが、雇用情勢の悪化や信用収縮によって自動車ローンを借りにくくなっている状況などを考えると、これから数年で、市場規模がここまで回復するのかという疑問は残る。米国ではクルマを購入する際、全体の7割がローンを利用するが、現在は信用収縮の影響などからその4割の人しか認可されない。そのため各社の毎月の売り上げは、通常の3~4割落ち込んでいる。

     また仮に回復したとしても、その需要を吸収するのは恐らく日本、欧州、韓国のブランドで、ビッグスリーではないだろう。ビッグスリーは今後需要が伸びると見られる小型車、環境対応車でも出遅れている。

     こうした構造的な問題を抱えるビッグスリーに公的資金をいくら投入しても、結局は再建できるメドが立たないであろうというのが米国民の大方の意識である。ダーウインの進化論ではないが、「大きいもの、強いものが生き残るのではない。変化に適応できるものだけが残る」という現象は現在のような経済危機において、最も顕著に現れるであろう。

     ビッグスリーが潰れれば、むしろその廃墟から、本当に自動車を作りたくて仕方がない、かつての本田宗一郎氏やその仲間のような人々が輩出される。その人たちに資金をつけた方がより効果的と考えるのは、私だけではないだろう。

    米政府が検討を急いでいるビッグスリー(米自動車3大メーカー)救済策について、ブッシュ大統領は15日、発表までなお時間を要するとの見方を示した。救済法案が議会で廃案となり、資金繰りで窮地に陥ったゼネラル・モーターズ(GM)やクライスラーに対して、破綻(はたん)回避に必要な融資規模や財源などをめぐり、調整が難航しているとの見方も浮上している。

     ロイター通信によると、ブッシュ大統領は訪問先のイラクからアフガニスタンに向かう大統領専用機中で記者団に対して、救済案発表について「準備はまだできていない」と語った。

     ホワイトハウスは12日、金融安定化法の7000億ドル(約64兆円)の公的資金枠の適用検討を表明したが、大統領は「ひとつの可能性として合図した」と述べるにとどまり、現時点で意思決定していないことを示唆した。

     米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、事前準備型の連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請も、検討対象となっていると報じるなど、救済の行方は明確ではない。

    09年の中国成長率予想、再び引き下げる可能性=IMF専務理事 R09

    国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は15日、世界経済が前例のない減速に直面しているとして、2009年の中国の成長率予想を5%前後に引き下げる可能性があるとの見解を明らかにした。

    Bush dodges flying shoes 
    An Iraqi reporter throws his shoes at President Bush, a supreme insult in the Middle East.

    Some of the world's biggest banks have revealed that they are victims of a fraud which has lost $50bn (£33bn).

    MAJOR POTENTIAL LOSSES
    • Santander, Spain - $3.1bn
    • HSBC, UK - $1bn
    • Natixis, France - $605m
    • Royal Bank of Scotland, UK - $601m
    • BNP Paribas, France - $460m
    • BBVA, Spain - $400m
    • Man Group, UK - $360m
    • Reichmuth & Co, Switzerland - $325m
    • Nomura, Japan - $303m

    金融のプロ野村も騙された ナスダック元会長の巧妙詐欺手口

    販売手数料全額キャッシュバック! - ソニー銀行のボーナスキャンペーン 2009年1月5日~3月31日

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    2008年12月15日 (月)

    経済危機~第2章~

    日経ビジネスonlineのコラムから

    米国自動車発・経済危機 第2章

    追い詰められた全米自動車労組 最大かつ頑強な労組をまんまと手なずけた巧妙な政治戦術

    えっ、また議会か――経済危機、本当の震源地

    労組の早期賃下げ拒否で協議決裂 自動車業界救済法案、合意まであと一息だった

    米議会上院では、米大手自動車メーカーへの緊急救済法案を取りまとめようと、ぎりぎりの折衝が行われてきた。だが、12月11日、米自動車労組幹部が早期の賃金大幅削減の受け入れを拒否し、上院法案の協議は決裂した。

     上院の法案協議決裂により、米財務省が救済に乗り出さない限り、数週間以内の米ゼネラル・モーターズGM)と米クライスラーの経営破綻が、現実味を帯びてくる。

     ロン・ゲトルフィンガー委員長率いる全米自動車労組(UAW)は、2009年の一定期日までにUAW組合員の賃金・福利厚生手当をトヨタ自動車(TM)やホンダ(HMC)の米国法人の従業員と同水準にまで引き下げる要求について、受け入れを拒否。12月11日夜、上院共和党のミッチ・マコネル院内総務(ケンタッキー州選出)は、この問題が最後の障害となり、共和党議員は米自動車大手救済法案を支持できなかったと述べた。

     共和党議員、UAW、米自動車大手の合意を取りまとめようと1日中奔走したボブ・コーカー上院議員(共和党、テネシー州選出)は、「合意まであと一息のところまで来ていた」と言う。コーカー議員の地元テネシー州には、GMと日産(NSANY)の工場があり、フォルクスワーゲン(VOWG.DE)の工場も建設予定であるほか、部品メーカーの工場もある。

     BusinessWeekはUAW幹部に電話で取材を求めたが、記事リリース前までに回答は得られなかった。

     米ホワイトハウスは声明文で、「今晩、議会の取り組みが不調に終わってしまったのは残念である。協議していた法案は、既に予算確保した資金を自動車メーカーの救済目的に振り向けることを可能にし、会社存続のために利害関係者が困難な決断をする覚悟を持った企業にのみ国民の税金を投じる原則を堅持しつつ、混乱を招く倒産を回避する最善策だったと考えている」と論じた。

    「米国にとって国家的な損失」

     協議の決裂後、上院は救済法案を採決するための動議を賛成52票、反対35票で否決した(採決動議の可決には60票が必要)。

     上院民主党のハリー・リード院内総務(ネバダ州選出)は、この法案審議の頓挫を「米国にとって国家的な損失」と評し、「明日のウォール街の反応を危惧する。好ましい状況にはならないだろう」と述べた。

     救済法案は計140億ドル(約1兆3000億円)の公的資金をGMとクライスラーに提供するためのものだった。景気後退と信用収縮で消費者の自動車購入が困難になる中、GMとクライスラーは資金繰りの危機に瀕している。両社は、上院で法案が否決される事態を想定して、破綻処理を専門とする法律事務所と契約している。

     米フォード・モーター(F)は現時点では政府の資金援助は必要ないとしている。ただし、販売状況が今後悪化した場合に備えて、90億ドル(約8200億円)の政府信用枠供与を要請していた。

     コーカー上院議員によれば、12月11日に議会と協議した社債保有者は、保有する米自動車メーカーの社債について70%の債権放棄と、残債の半分を株式と交換することに同意していたという。GMは420億ドル(約3兆8000億円)の債務超過状態にある。しかもこれは、2010年にUAWが運営開始する医療保険基金への拠出義務を除いた額だ。協議の一環としてUAWも妥協し、GMの医療保険基金への将来的な債務210億ドル(約1兆9000億円)の半分を株式で受け取ることに同意した。

     コーカー上院議員は、「米自動車メーカーは過去40年間で最も良い経営状態になるか、さもなければ米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請に向かうかの岐路にあった」と語る。

    デビー・スタベノー上院議員(民主党、ミシガン州選出)は、法案採決に反対票を投じた共和党議員を激しい口調で非難した。「どうやら、共和党側議員には、労働者が賃金をもらい過ぎているという考えしか頭にないようだ」(同上院議員)。

     GMは声明文で、「超党派の取り組みがなされていながら、今晩上院で合意が実現しなかったのはきわめて遺憾だ。我々は経営再建を推進し、現下の経済危機を乗り切るための資金を確保するため、あらゆる選択肢を検討する」と述べた。

     クライスラーは声明で、「当然ながら当社は今回の上院での事態に落胆しているが、今後の会社存続を確実にするため実現可能な方策を模索し続ける」と述べている。

     12月11日夜、ある自動車業界幹部が語ったところによれば、1月までGMとクライスラーの倒産を回避する唯一の手段は、ホワイトハウスとヘンリー・ポールソン米財務長官がこれまでの姿勢を転換して、金融安定化法による予算7000億ドル(約63兆円)の一部分を2社に資金供与し、1月の新しい民主党議会とオバマ次期政権の誕生まで時間稼ぎをすることだという。次期議会では上院の民主党議席が増えるため、法案可決に必要な賛成票を確保できる可能性がある。

    自動車メーカー倒産となると連鎖的な影響あり

     GM関係筋によれば、GMはブッシュ現政権下での次の働きかけとして、財務省や米連邦準備理事会(FRB)からの支援を要請するという。最終手段として、GMは現金や選択肢がついえた場合に備え、米ワイル・ゴッチェル・アンド・マンジェス法律事務所の破綻処理専門家、ハービー・ミラー弁護士と契約したことを複数のGM関係筋が認めている。

     だが12月初め、GMの有力な取締役の1人、ジョージ・フィッシャー氏はBusinessWeekの取材で、GMのリチャード・ワゴナー会長兼CEO(最高経営責任者)と取締役会は倒産回避に向けて必死に取り組んでいると語り、倒産となればGMは精算処理されるというGM取締役会の認識を示していた。

     米下院は12月10日に救済法案を可決した。米自動車メーカーへの緊急のつなぎ融資を認める法案で、ホワイトハウスの支持も得ていた。法案では、「経営監視人」を置き、年初3カ月間、米自動車メーカーの経営再建策の遂行を監視することを規定している。その間に会社存続に必要な基準目標を達成できなければ、政府は融資の返済を要求し、米自動車メーカーに連邦破産法11条適用の申請を迫ることができるものだった。

     GMとクライスラーが破綻となれば、納税者に及ぶ負担は、議会が否決した融資要請額をはるかに上回るものになる恐れがある。

     GMが破産法適用を申請すれば、購入者はGM車の購入を避けるようになり、GMの収益基盤は崩壊すると見る向きが多い。その影響で多数の部品メーカーが連鎖倒産し、フォードも破産申請を余儀なくされると多くのアナリストは述べている。

     その結果として、政府は自動車業界の年金基金の救済や、失業給付、メディケイド(低所得者向け公的医療保険)による財政負担を強いられることになる。米自動車研究センター(CAR)は、連鎖倒産が起これば2009年に約300万人の失業者が発生する可能性もあると推計している。

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    2008年12月14日 (日)

    ビッグスリーを"国鉄"と考えると分かりやすい

     ブッシュは、「アメリカの自動車産業を崩壊させた大統領」というレガシーが追加されるのは、望むことではない。。。

    『超・格差社会 アメリカの真実』の著者、米国通の小林由美氏のコメントです。

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    「ビッグスリーを"国鉄"と考えると分かりやすい」~米上院はどうして救済法案を白紙に戻したのか

    『超・格差社会 アメリカの真実』の小林由美氏に聞く

    なんだか理解できないなぁ--。例によって、ぼんくらな私の頭はぶつぶつ言っていた。日本時間で金曜日(12月11日)の昼過ぎに報じられた「米上院、ビッグスリー救済法案の協議が決裂、政府案白紙に」のニュースだ。国の雇用や輸出に大きな影響を持ち、消費財の王者ともいえる自動車産業を、緊急避難させる政策だ。しかも米国景気や金融市場などを通して、世界経済への影響もばかでかいはず。否も応もないんじゃないか? 

     もちろん、そんなことは当然分かっていて、それでも救済案をはねつけたはず。ならば、先方の考えの中には、私がまったく理解していない前提、向こうにしてみたら常識以前の事実があるのだろう。こういうときは達意の先人に素直にお聞きするに限る、というのが、ぼんくらなりの対応策であります。

    超・格差社会アメリカの真実 超・格差社会アメリカの真実

    著者:小林 由美
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    • 「経営上の基本的な問題を解決しなかったら、何度救済しても、アメリカの自動車メーカーは生き返らない」
    • ビッグスリーが縮小する分、日本やドイツのメーカーの現地生産が増えて労働者を吸収するし、ディーラーは外国ブランドの車を扱えばいい。自動車市場・自動車産業が無くなるわけではない。本当に強い企業がアメリカでいい自動車を製造する、それこそがフェアな自由競争の原理--。
    • 貧富の差が激しく、相対的に貧しい人が多い。だから安くて用途が広いPUTが多く売れる。そして、安いクルマだから、技術開発にお金をかけにくい。そもそも、道路が広く、ガソリンは安いという、クルマにとっては天国みたいなところですから、「細かいこと」まで気を使って造ったり売る必要が、欧州や日本に比べて、少ない。
    • 商品自体の魅力を上げる動機が低いことに加えて、さらに大きな問題が製造コストです。 ビッグスリーはアメリカが圧倒的な競争力を持っていた時代からの遺産を引きずっていて、高賃金労働者の比率が高い。清掃係のような人も含め、全てがunion賃金です。UAW(自動車労働組合)に加入している労働者は、労賃もベネフィット(福利厚生)も高い。UAWは、ベネフィットも含めると、時給で70ドル。一方、ホンダ、トヨタ、ニッサン、BMWのアメリカ工場の労働者の時給は、同じベースで45ドル。UAWに加入して引退した労働者のベネフィットが、1台あたり1000ドルという数字を米国のメディアで見たことがありましたよ。 日系企業のように、UAWに所属していないところと同じ水準に下げなければいけない、そうしなければ生き残れない。こういう議論が上院議員のBob Corker(テネシー州選出)からも出ています。
    • ビッグスリーは金融危機で苦しんでいるのではなく、過去からの労使関係や経営姿勢が原因で、破綻しかかっている
    • 米国で「ビッグスリーはいいかげんなクルマ作りをしている。だからこんなに業績が悪くなるんだ」と認識できるのは、日本やヨーロッパ製の自動車と、アメリカのそれとを比較できる立場にいる人だけです。超・格差社会 アメリカの真実』でも書きましたけれど、「アメリカは何でも世界一」というアメリカ教を信じて、愛国心が強く、アメリカ車しか乗ったことがない人のほうが、おそらく数は多い。彼らは、「アメリカ車は安くて、とてもいい製品だ」と心から信じています。「外国車はアメリカ車よりもいいかもしれないけれど、それは価格がめっぽう高いから。アメリカ車だって品質は十分にいいし、それでいて安いんだから、アメリカ車のどこが悪いんだ。アメリカ車があれば充分だ」というのは、よく聞く意見です。

    「労働者と経営者は基本的に対立関係」、「企業の目的は株主の利益最大化」という、現在のビッグスリー、そして米国の製造業が持つ基本構図が、そもそも100年遅れの発想だと私は思っています。単純労働者を酷使した、産業革命期の遺物です。それを前提にしていたら、もはや企業は存続できない。今は、働く人の知識・ノウハウ・技術・知恵・努力こそが、競争力の源泉になっている。すなわち企業は人材が全て。その意味で、UAWも経営者も、リーダーを取り換えて発想を変えることが必要。そうであればChapter 11も含め、上院の反対派に賛成、と言わざるを得ません。

     ただし、今は金融市場が異常な時期なので、部品メーカーなどの関連産業を守るために、ビッグスリーに対する売掛金がある企業に対しては、緊急融資を出すなどの政策は必要です。3社に対する融資額の多い地元の金融機関を支援する、といった政策措置も不可欠。その枠組みを設定できるまでの、ビッグスリーへの短期緊急融資はあり得るでしょう。

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    2008年12月12日 (金)

    Auto bailout dies!! 来年のダウは4000ドル

    こんばんは。BIG3救済法案、妥協案で合意に達せず、事実上、年内の議会での救済法案をめぐる協議は打ち切り、、、つまり議会主導の支援はオジャン!!うーん。ソフトランディングできなかった。。。再建策、30年できなかったことが3年でできるのか?、最もな世論だ。

    原因は、最大のネックは高額の人件費?

    BIG3の比較はTky200812120288

    GMは来年1/20まで持つのか?過去の恐慌の中でも、ここまで酷いことはなかったのではないか。BIG3が消え去ろうとしている現在の状況はあらためて、僕が想像している以上に滅茶苦茶に厳しい、が実感。このリセッショントンネルはより深く長くいのかもしれない。来年、買い時は来るのだろうか?

    次の焦点は「ブッシュorポールソン、TARPを使って救世主になるのか?

    ところで、知り合いの話だが、日本では報道されていないが、今世界各国で(特に新興国)、暴動が多発しているようだ。生きる為の職を求めて、パンを求めて。商社マンは海外出張ができない状態。

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    GM shares plunge in European trade  Rescue rejection raises spectre of Chapter 11

    General Motors’ European arm on Friday said it was operating “as usual” after the collapse overnight of a $14bn rescue bill for GM and Chrysler in Congress raised the spectre of a bankruptcy filing by the world’s largest carmaker.

    A Chapter 11 filing by GM would mark the biggest business failure in US history. Car industry lobbyists say that up to 3m jobs at the Detroit companies and their business partners, and 1m pensioners and their families, could be affected by the collapse of the US domestic motor industry.

    GM、欧州を直撃。Chapter 11の亡霊が、、、米国史上最大のビジネス崩壊が、自動車業界と関連業の300万の雇用が失われ、100万の年金受給者、その家族に影響を及ぼすだろう。

    US car bail-out fails in Senate  by bbc

    Auto bailout dies  by ロイター

    The Senate failed to reach a last-ditch compromise to bail out automakers, effectively killing any chance of congressional action this year.

    米ビッグ3救済法案、上院で廃案:識者こうみる

    ビッグ3破産なら日本経済は戦後最悪の後退局面入りも
    経営危機にある米ビッグスリー救済法案が米上院で事実上廃案になったが、市場では、今後ビッグ3が米連邦破産法第11条の適用申請に追い込まれるかどうかに注目が集まっている。

     実際に申請すれば、米国経済のさらなる悪化を通じて、日本経済が戦後最悪の景気後退に直面する可能性も浮上してきそうだ。

     <米国の後退局面、16カ月超える可能性も>

     三菱東京UFJ銀行・経済調査室長の内田和人氏は「ビッグスリーが破たん処理ということになると、サプライヤーの雇用も含め、米国内だけで最大300万人程度に影響がある」と見ている。その場合、失業者の増加、景気先行き懸念増大を通じて、米国経済の7割を占める消費が下押しされるのは確実とみられている。

     さらに日本よりも家計の株価保有率が高い米国では、株価下落が消費を押し下げるマグニチュードも無視できない。

     経済協力開発機構(OECD)では米国の2009年のGDP成長率を前年比マイナス0.9%程度とみているが、アール・ビー・エス証券シニア・インターナショナル・ストラテジストの山崎衛氏は「11条申請になれば、見通しの下方修正もありうる」とした上で、米国経済の後退局面が長期化し、1960年以後で、これまで最長だった16カ月を越える可能性が「相当に高くなる」と警告した。

     米国経済は、第1次、第2次オイルショック後の1973年と81年に、それぞれ16カ月の後退局面入りを経験した。今回については全米経済研究所(NBER)が、昨年12月から後退局面入りしたとを宣言しており、この12月で13カ月目となっている。

     <米経済失速・円高が輸出業種を直撃>

     米国の景気後退が長期化した場合、日本経済にも輸出減少を通じて、企業収益や生産に大きな下押し圧力が生じるのは避けられない。クレディ・スイス証券ディレクターの遠藤功治氏は、ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N: 株価, 企業情報, レポート)がチャプター11の適用を申請する可能性が高まったとし「破たんしたメーカーの自動車を買う人はいないので、GMの販売はさらに急減し、全体の景気を冷やして日本メーカーの販売も大きく落ち込むことになるだろう」と指摘した。

     さらに急激な円高も景気下押し圧力となる。ドル/円は12日に一時、88.10円まで急低下した。90円割れが長期化すれば、輸出企業にとって、かなりの収益下押し圧力となる。代表的な輸出企業であるホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)では08年度下期の想定を1ドル=100円としているが、1円の円高が1年続けば、営業利益が180億円程度下押しされる。

     ロイターが大企業を対象に11月12─27日に行った調査[nTK0219998]では、企業の円高への強い懸念が確認された。1ドル=90円以上の円高を阻止するために、当局の介入を「望む」と答えた企業は全体の46%となり「望まない」の16%を大きく上回った。特に輸出企業の比率が高い製造業・加工型では59%が「望む」と回答している。   

     輸出減、円高に株安も懸念材料となっており、企業の期待成長率低下による設備投資先送り、雇用リストラによる失業者増加・消費減退への懸念は一段と強まりそうだ。

     みずほ総研では、輸出減少と設備投資低下を主因として、2年連続のマイナス成長を見込んでいる(08年度を前年比マイナス0.8%、09年度が同マイナス1.0%)。これまで2年連続のマイナス成長に陥ったのは、金融システムショックの直撃を受けた1997─98年度(97年度がマイナス0.0%、98年度がマイナス1.5%)だけ。同社の山本康雄シニアエコノミストは「成長率だけからみれば、今回の景気後退が戦後最悪のものになる可能性がある」と指摘した。

     さらに同氏は、GM(GM.N: 株価, 企業情報, レポート)が11条の適用申請に追い込まれれば、見通しを若干下回る可能性があると予想している。 

     市場では、ビッグ3が11条適用申請を余儀なくされる可能性が高まったとの声が強まっているが「これで終わりではない。修正案の話も出てくる可能性がある」(山本氏)、「このままでは世界的なマーケットの大混乱を引き起こしかねないことから、法案は何としてでもまとめあげなければならない」(BNPパリバ証券・クレジット調査部長、中空麻奈氏)などの声も根強く、今後の展開が注目されている。

    -----------

    ロジャーズ氏ら衝撃予想「来年のダウ平均は4000ドル」

    米ビジネス誌『フォーチュン』がこのほど行った、著名財界人8人に対する「2009年の経済動向」のインタビューでは、「ダウ・ジョーンズ工業平均株価は4000ドルまで落ち込む」、「米国国債市場にはすでに深刻なバブル崩壊が始まっている」、「失業率は2010年には9%に上昇する」、「不動産ビルの価格は15%下落する」などの衝撃予想が相次いだ。鳳凰財経が外電を引用し、12日付で伝えた。

      インタビューに応じたのは、ヌリエル・ルビニ氏(ニューヨーク大学経済学部教授)、ロバート・シラー氏(エール大学経済学部教授)、「債券王」ビル・グロス氏、「商品王」ジム・ロジャーズ氏、メレディス・ホイットニー氏(オッペンハイマー アナリスト)、シーラ・ベアー氏(米国連邦預金保険会社(FDIC)総裁)、ジョン・トレイン氏(Montrose Advisors総裁)、ウィルバー・ロス氏(W.L.Ross総裁)の8人。

      「米国のGDPは2009年もマイナス成長で、2010、2011年の成長率はわずか1-1.5%の見込みとなる。失業率のピークは2010年で9%に達する。米国の不動産ビルの価格も現時点で25%ダウン、しかし2010年にはさらに15%ダウンする見込み」(ルビニ教授)

      「商品市場は唯一健全な資産。次いで、中国や台湾の株式。特に台湾企業は、中国本土の長期的な成長の恩恵を受けやすい」「米国債のバブルはすでに崩壊していて、30年期の長期国債の利子は0.04%と低く、買い入れる理由がない。大量の国債は市場から淘汰され、インフレーションが深刻化する」、「人々は通常、6%のリターン率で初めて買い入れをはじめる。しかし現在の米国株のリターン率はわずか3%で、元のレベルに戻るには、ダウ平均が4000ドルに落ち込まなければならない」(ロジャーズ氏)

      「経済全体は人々の想像以上にひどく、今後も消費市場の動向に注目し続けるべき。銀行のシステムには2009年以降、規模の縮小、銀行の倒産、新銀行の誕生などを伴う大規模な“メス”が入る」(ホイットニー氏)

    Jim Rogers calls most big U.S. banks "bankrupt"

    Jim Rogers, one of the world's most prominent international investors, on Thursday called most of the largest U.S. banks "totally bankrupt," and said government efforts to fix the sector are wrongheaded.

    • 大部分の最大手の米銀行は「完全に破滅した」
    • 金融セクター回復への政府の努力は、判断を誤りだ!!

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    2008年12月11日 (木)

    危機を予測した人しなかった人

    こんばんは。為替は、ドル高、円高がまだまだ強しって印象。欧州、新興国には厳しい展開。さて注目のBIG3から

    米下院が自動車会社救済法案を可決、上院での可決は不透明

    Cars made by Chevrolet are seen at a dealership in Dallas December 3, 2008.  REUTERS/Jessica Rinaldi

    All eyes on Senate

    A proposal to bailout the big three automakers passed the House of Representatives but its prospects looked grim in the Senate where supporters faced an uphill struggle. 

    危機に気づかなかった予測家たち

    先見の明とは、ビジョンとは一体 危機を予測した人しなかった人

    経済予測をする人たちにとって、今年は実に悪い年だった。あまりにもひどくて、王室さえもがなんでこんなことになったのか知りたがるほどだ。「なぜみんな気づかなかったのですか」とエリザベス英女王が、訪問先のロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)でこう質問したほどなのだから。

    ・・・

    英中央銀行イングランド銀行(BOE)のビーン副総裁による地味で現実的な総括の方が、より真実に近い。ビーン氏は、かねてから多くのエコノミストや政策決定者が世界経済の様々な要因について心配していたと指摘し、「(世界経済がこのままでは)持続不可能だと承知しており、結び目が解けるときは混乱が伴うかもしれないと心配していたけれども、実際には何がどう展開するか予測できていた人はいないと思う」と認めたのだ。

    どうしてエコノミストたちは総じて、今のこの混乱状態をきちんと警告できなかったのか

    1. 金融システムの体系的な破綻を前にしたとき世界経済は予想外にもろかった。ゴールドマン・サックスのチーフ・エコノミスト、ジム・オニール氏は、リーマン・ブラザーズの破綻こそが「試合の流れを変えた節目(ゲームチェンジャー)」だったと言う。リーマンが破綻するまでは「私の予測はかなり上手くあたっていた」のだが、リーマン破綻以降は「みんな事態の急変についていくだけで精一杯」
    2. 「ほとんど全ての経済モデルは、金融システムが『うまく機能する』ことを前提にしている」
    3. やはりほとんど誰も予測していなかった2008年全般の商品相場上昇が、いかに家計や企業収入に大打撃を与えたかという点
    4. ほとんどの経済モデルは安定的な資金需要を前提にしているのだが、今や銀行も家庭も、現金をためこむようになってしまった。となると景気回復の道具として、金融政策は効果がなくなってしまうおそれがあるのだが、この危険性をあらかじめ折り込んである予測モデルはめったにない。
    5. 景気予測は産出ギャップ(現実の産出と、持続可能な水準の予測との差)に依存し過ぎた。
    6. 何かが起きたら誰でもそれを合理的に説明しようとする、そういう人間の習性のようなものが挙げられる

    一方で、暗い破局を予言していた悲観の声もあったことも、指摘しておかなくてはならない。

    1. コンサルタント会社RGEモニターのトップとなったルービニ教授:2004年8月の段階で、エコノミストのブラッド・セッツァー氏と共著の論文で、世界の貿易不均衡はこのままでは持続不可能で、そのために「今から3~4年の間に経済システムはひび割れるだろう」
    2. スイス・バーゼルにある「中央銀行の銀行」と言われる国際決済銀行(BIS)で、かつてチーフ・エコノミストだったウィリアム・ホワイト氏:緩すぎる金融緩和政策に常に批判的で、信用膨張を抑制しようとしない当局の姿勢を問題視していた
    3. ハーバードのロゴフ教授:2004年にモーリス・オブストフェルド氏と共著した論文で、拡張し続ける国際経済を懸念し、このままでは持続できないと警鐘を鳴らしていた
    4. ケンブリッジ大学のウィン・ゴッドリー教授:「金融市場が動かなくなれば、米国の非金融部門に対する貸付が大々的に破綻するかもしれない。そうすれば数十年来なかったほど深くしつこい景気後退が発生しかねない。現時点で誰が予想しているよりも、影響の深い不況になるかもしれない」

    「後知恵は何の役にも立たない。その時その時に入手できた情報をみて、その当時にどういう議論がされていたのかを見なくてはならない」

    株式投信、3年ぶり低水準=4カ月連続で減少

    原油100ドル超え「10年はない」

    今年7月に1バレル=147ドルと空前の水準に値上がりした原油相場は、5カ月余りで100ドル以上の幅で値下がりした。最近では40ドル台前半で推移。 30ドル台半ばから本格的な価格上昇に転じた2004年春当時の水準に近づき、4年余りにわたる原油高騰局面は終息しつつあるようにみえる。この間、値上がりは原油需給の基礎的条件を反映していないことを一貫して主張した石井彰氏にインタビューした。

    同氏は旧石油公団の業務を承継した石油天然ガス・金属鉱物資源機構の主席エコノミストで、140ドルを超えた原油上昇は「基本的にはバブルだった」と指摘する。100ドル超の高騰が再燃する可能性は「少なくとも10年くらいはないのではないか」と語った。

    トヨタ販売下落「底が見えない」

    来年のトヨタ販売計画さらに落ち込み、800万台前半に

    トヨタ自動車グループの2009年の世界販売計画が、8月時点の970万台から800万台前半に落ち込むことが11日、分かった。 世界的な景気悪化で新車販売が急速に冷え込んでいるためだ。8月の計画値からの下落幅は100万台を超えており、工場の休止や雇用の削減などが国内外で深刻化する可能性が高い。

    下げ止まらぬ株価と物価狂乱  五輪後の中国は不満の爆発を抑えられるか

    米自動車大手破たんなら「クレジット危機パート2」到来も

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    2008年12月10日 (水)

    来年の世界経済、V字回復はない

    こんばんは。来年、世界経済はV字回復はない、、、かもしれません。長期化するとの見通しが強い。ですが株価は???

    来年の世界経済、V字回復はない=モルガン・アジア会長R07

    • 世界経済の見通しとして2009年の成長率は1─1.5%に落ち込み、2010年も3%程度までの弱い回復にとどまるとの見通し
    • 07年年央までの5年近くは年率平均5%の高成長を維持したが、足元は急激に減速しており「高速道路を最高速度で走っていたところ、いきなり急ブレーキがかかり、シートベルトをしていなかいで放り出されるような状況」
    • 世界はバブル後の時代に突入しており、各国がどんなに資金を注入して流動性の向上に努めても状況の悪化を抑えるのみで、経済をV字回復させることはない

    中国輸出状況は今後さらに悪化する可能性、業者から悲鳴の声R08

    中国税関当局が10日発表した11月の貿易統計によると、輸出は金額ベースで前年同月比2.2%減少した。単月の減少幅として1999年4月以来最大となる。世界金融危機のあおりを受け、欧米への輸出が打撃を受けたためだ。

     中国の輸出業者は過去1年以上にわたり、金利の上昇や原材料価格の高騰に加え、競争激化に苦しんできた。そうしたなかでの世界経済の悪化は最後の一撃になり得ると業者から悲鳴の声が上がっている。

    • 中国では既に9月には毎日のように業者が店をたたんでいた。今はもうほとんど残っていない状態だ
    • これは、これから始まる低迷のほんの序章に過ぎない。本格的な影響は来年初めに出始めるだろう
    • 来年にならないと本格的な影響は実感できないだろう。そうなると消費者マインドはかなり冷え込むだろう

    米住宅ローン延滞率、6・99%で過去最悪

    米抵当銀行協会は5日、9月末時点の住宅ローンの延滞率(季節調整済み)が6・99%に上昇し、過去最悪になったと発表した。6月末に比べ0・58ポイント上昇した。差し押さえ手続きに入った住宅ローン比率も6月より0・22ポイント高い2・97%と過去最悪を記録した。失業者数の増加など雇用情勢の悪化を背景に所得が減ったのが主な理由だ。

     低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」の延滞率は、6月末より1・36ポイント高い20・03%だった。比較的所得水準が高く信用力の高い人向けの住宅融資「プライムローン」の延滞率も0・41ポイント高い4・34%で、「1%以下」(金融関係者)とされる日本と比べ、米国では信用力の高い融資まで、高い割合で焦げ付きが発生していることを示している。

    人減らせば景気後退加速 ビッグスリー案は国の活力奪う

    • 全体を救うために、一部を犠牲にしなければならない時もある。融資の有無にかかわらず、主要工場の閉鎖、主要ブランドの削減、人員削減はどのみち避けられなかった
    • 自動車産業の従業員は米国で相当な高給取りであり、購買力の縮小を考えれば、自動車産業従事者1人の削減は1・7人分の失業に値する
    • ブランドの整理は、テレビ局と広告代理店にとっても懸念すべき事態。全米のほぼすべての地域の市場で最大の広告主である自動車販売拠点がなくなったとき、その穴を埋めてくれる有力な企業などない

    業種問わず「明日は我が身」 3M、UBS、リオ…リストラ表明相次ぐ

    Rio Tinto slashes 14,000 jobs

    • 3Mが1800人の人員削減
    • UBSが最大4500人の追加的な人員削減を実施する可能性
    • 世界3位の鉱山会社、英豪系リオ・ティント数千人14,000人削減するとともに、ギニアでのシマンドゥ鉄鉱石鉱山開発事業など数十億ポンド規模の「大型プロジェクト」を延期する可能性

    ロスジェネと中高年が甦る日

    米国サブプライムに端を発した世界同時不況の影響で、企業の採用意欲が著しく減退している。来春の求人数は4割程度は減少するだろう。すでに一部金融業のように、来春の入社予定者に対する内定を取り消す企業も出始めている。このまま不況が深刻化すれば、第2の就職氷河期が到来し、新たなロストジェネレーションが生まれるかもしれない。

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    砂上の楼閣のドバイ、今こそ、アメリカ買い!

    ダイヤモンドオンラインから

    株価の「底」はどこにあるのか 

    山崎 元

    内外の株価が急落し、実体経済の悪化が追いついてきた。株価の底値について、なんとか見当をつける方法はないものだろうか。確実な方法は「あるわけない」のだが、大ざっぱに考えてみたい。

    株価で6300円、時期で来年の秋。この辺を最悪と見るのではどうだろうか

     経済の大きさと不動産価格のバブル度合いを考慮すると、日本のバブル崩壊後の最悪期くらいまでを覚悟しておけばいいのではないか。今決める必要はないが、チャンスにも敏感でありたい。

    異常な変動が続く世界の株価Stock_market4801

    市場が平時に戻るシグナルの1つとしてPER(株価収益率)が機能しているかどうかが参考になる。図3にあるとおり、過去に相場がボトムを付ける前後には、異常に高いPERとなる。

     これは、株価の下落に伴ってPERが下がっているうちは、株価に対して企業の業績見通しがついていっていないことを示している。

     今回の下落相場ではまだ、PERが異常値になってはおらず、業績見通しに見合った、いわば冷静な下落となっている。今後、業績低下のなかにあって株価上昇となるか、さらなる業績悪化があっても株価は踏みとどまって高PERとなるかだ。

     相場が落ち着かないことには本格反騰などありえないのは間違いない

    「今こそ、アメリカ買い!」を合言葉に色めき立つ中国

    中国に行くと、大学の教授や社会科学院の研究員など経済の専門家たちがそろって口にする言葉がある。「今こそ、アメリカを買うべきだ!」である。その勢いは、これまでの恨みを晴らすかのようである。

    やっぱり「砂上の楼閣」だった ドバイ不動産開発バブルの崩壊

    「ドバイがエミレーツ航空をアブダビに譲渡する」――。アラブ首長国連邦(UAE)の新聞では連日、こんな仰天情報が飛び交っている。後日、ドバイ政府が否定コメントを出したが、未曾有のバブル崩壊で窮地に陥っているのは間違いない。

     世界最高の800㍍ビル「ブルジュ・ドバイ」が完成する前に、さらに海辺に1000㍍のビルを計画するなど、「世界一」をキーワードに驚くような開発を進めてきたドバイ政府。大規模ホテル、テーマパーク、コンドミニアムなど、政府系デベロッパーが旗を振り、「世界中の建設クレーンの3割がドバイに集まっている」と言われるほどの開発をしてきた。

     こうした開発にお金を出してきたのは、欧米の有力銀行や投資ファンド。サブプライム問題と原油価格急落の影響で一斉に投資資金を引き上げ、あっけなくバブルが崩壊した。

     ドバイ開発資金の貸し手上位には、ロイヤルバンク・オブ・スコットランドやシティバンクといった欧米系金融機関の名前が並ぶ。これらの銀行には公的資金による資本注入が実施されており、これからも融資を継続するとは考えにくい。しかも「ドバイへの融資契約は、3年くらいの比較的短いタームで返済期限がくるものが多い」(金融関係者)という。

     11月下旬のドバイ政府の発表によれば、ドバイ政府と政府の傘下企業が抱える負債は合計およそ7.4兆円。普通に考えれば、借り換えがうまくいくことはまずありえない。

     そこで注目されるのが、お隣のアブダビだ。豊富な石油資源を持つアブダビは、UAE予算の約8割を負担している。7つの首長国が集まってできているUAE連邦政府は必ずしも一枚岩ではないが、ドバイはすでにUAEのGDPの3割を稼いでおり、アブダビもそう簡単に見捨てるわけにはいかないというわけだ。

     しかし、世界同時金融危機は原油をはじめとする資源価格急落に波及している。アブダビの支援余力も決して十分とはいえず、ドバイの開発バブルは文字通り「砂上の楼閣」で終わる可能性が小さくはない。

    金融危機による損失は21兆ドル 甘過ぎるIMF予測の“15倍強”

    21兆ドル、日本円にして約2000兆円。これが金融危機が世界にもたらした本当の損失額だ。

     IMF(国際通貨基金)が10月に1兆4050億ドルという損失予測額を発表したが、実態はその約15倍ということになる。

     なぜ、かくも開きが生じるのか。それは、IMFの予測対象には米国のローンと証券しか含まれていないうえに、その損失予測自体の基準が甘いからだ。

     IMFは、損失予測とともに各種金融商品の残高推計を公表している。また、米国に並ぶ損失発生源である英国やユーロ圏についてはイングランド銀行(BOE)が同時期に金融商品別の残高推計と損失予測を公表している。

     これに対して、みずほ証券の石原哲夫・シニアクレジットアナリストがより蓋然性の高い損失基準を当てはめたところ、その総額は5兆7670億ドルに上った。

     破綻直前のリーマン・ブラザーズ、それにJPモルガン・チェースが第3四半期決算において自ら保有するサブプライムローン、証券化商品などに適用していた時価評価水準や、住宅価格の下落率を基準としたのである。

     2つの損失予測を比べると、IMFの甘さが浮き彫りになり、数字に疑問符が付く。

     米国の住宅ローン・商業不動産ローンの損失額を比較すると、石原氏の損失予測額はIMF予測の4~7倍強となる。また、今後、景気後退の深化に伴い延滞率や償却率の上昇が見込まれるカードローン担保証券が含まれる消費者関連ABS(資産担保証券)に至っては、IMFは損失を見込んでいない。

     ローンや証券化商品の損失に加えて、忘れてならないのが株価下落による株式時価総額の減少だ。国際取引所連合によれば、金融危機発生前の8月末から10月末までの2ヵ月間で、世界の株式市場の時価総額は15兆3738億ドル失われた。

     これらを合計すると、21兆1408億ドルとなる。米国のGDP(13.8兆ドル)をはるかに超え、日米独のGDPの合計にほぼ匹敵する。金融危機で世界経済が被った傷を癒やすのは容易ではない

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    2008年12月 9日 (火)

    BRIC 金融危機救う星

    BRIC 金融危機救う星 世界最大の外貨準備高で景気刺激策

    著名投資家マーク・ファーバー氏は「現在、世界経済は深刻なリセッションにあり、最も不安定な状態にあり、新興国市場は最もひどい打撃を受けている」と言う。

     実際BRICの株式市場は大きく揺れている。上海の株式指数は最高値から70%下落し、ロシア株式市場ではピークから75%、ブラジルでは60%下落した。

     BRICはオニール氏の言うように、今回の金融危機に対して、10年前の経済の混乱の時よりも備えがある。金融機関は強化され、貿易は拡大した。最も注目すべき点は、BRICによる世界最大の外貨準備高だ。

     11月初めの段階で、BRICの外貨準備高は世界の41%を占めている。ロシアは中国、日本に次いで世界3位の準備高があるが、8月から11月にかけてその20%を通貨ルーブルの買い支えのために費やした。また中国はウェイさんのような国民の消費志向を見込んで、世界最大の外貨準備高を大型景気刺激策につぎ込む。

     ウェイさんは「家族ももうお金持ちになった気持ちでいます」と言う。世界の投資家はこの気持ちが長続きすることを願うことだろう。

    危機にはスーパーヒーローがいれば 「ディックマンと炎の銀行」――フィナンシャル・タイムズ

    「資本は貨幣だ、資本は商品だ」とかなんとか。カール・マルクスとかいう堅っ苦しい作家が、「資本論」とかいう本でこう書いてるんだって。「資本とは、自らの価値を高めるという神秘的な能力を獲得した。資本は生きた子供を産み落とす。子供でなくても、少なくとも金の卵を産み落として、自己増殖するのだ」とか。

    このマルクスとかいうおっさんのことはよく知らないんだけど(だって「Facebook」にアカウントが見つからないから)、おっさんもテレビはもっとちゃんと観た方がいいね。だって父さんのFTを読んでボクなりに理解したんだけど、それによると資本っていうのは、自分で自分の価値を「はい終了~!」にしちゃう神秘的な能力を獲得したみたいだから。資本ってのが何かをポットンって産み落としてるとしたらさ、それは「卵」なんかじゃないね。もっとピッタリなヤバイ言い方はいくらでもあると思うよ。

    とは言ってもボクは「資本論」そのものを読んだわけじゃないよ。こないだ父親と一緒に東京に行ったときに見つけたんだけど、もうすぐ発売されるっていうコミックを日本の子が見せてくれてさ(ちなみに日本ではコミックじゃなくて「マンガ」って言うんだ)。日本人ってさ、みんなマンガに夢中なんだよ。日本の総理大臣でさえ、電話帳みたいに分厚いマンガの本を何冊も読んでるっていうんだから。

    なんにしても、このマンガ「資本論」が出たら、東京では行列ができるだろうね。だってあの人たちは、セリフが「ふきだし」に入ってれば何でも読むんだから。おまけにあの人たちはそもそも最初から、資本主義がそんなに好きってわけでもなかったし。ボクの友だちに言わせると、日本人っていうのはモノづくりが大好きなんだって。車とかiPodとか漆塗りの食器とかそんなやつ。でも金から金を作るってのは、あんまり気にくわないんだって。でもそもそも資本主義っていうのは、金から金を作り出すための仕組みだと思うんだけど。っていうか少なくとも本当は、そのはずだったんだけどね。

    日本人はホントにマンガのキャラクターが好きなんだよ。アトムとか、カリスマ・マンとか(訳注・「カリスマ・マン」は、母国では冴えないオタク男が来日したとたんカッコ良く変身してしまう金髪男=カリスマ・マンを描いたマンガ。在日欧米人に人気を博した)。

    でもこのマルクス・マンガの出版社は、ちょっと外しちゃったと思うな。資本主義をネタにするなら、もっと面白いキャラが色々いるのに。それくらいボクでも知ってる。

    たとえば「タープマン」とか。「不良資産救済プログラム(TARP)」とかいうセーフティネットがタープマンの武器だ。タープマンは銀行マン出身の政府役人で、ウォール街のあちこちで摩天楼と摩天楼の間に巨大な「タープ=防水シート」をかけて回って大活躍。古くからの仲間が摩天楼の窓から飛び降りても、タープマンがいるから大丈夫ってわけ。ただ問題もあって、タープマンは肝心の「タープ」をしょっちゅう動かしちゃうんだ。だから結局、飛び降りた銀行マンたちは歩道に頭をぶつけちゃうんだよ。

    それから「バブルマン」ってのもいる。連邦準備制度理事会(FRB)のトップだった人で、みんな最初のころは「なんて頭のいい人だ!」って感心してたんだよ。だってこの「バブルマン」が金利をほとんどゼロにしてくれたおかげで、みんなガッポガッポもうけてたんだから。でも急に最悪な展開になって、バブルマンが「私は間違ってたかもしれない」って演説したとたん、みんな手のひら返して「バブルマンひどい!」って大嫌いになっちゃったんだよ。

    じゃなかったら、「ディックマン」っていうのもいるね。あだながディック。本名リチャード。彼はある意味で一種のアンチヒーローで、巨大なメガ銀行のトップだったんだよ。でもディック(=間抜け)だから、自分の銀行は絶対に売らないって突っぱねた。おかげで彼の銀行は火車になって炎上しちゃったってわけ。

    それからほかに「フラッシュ・ゴードン」もいるよ。またの名をブラウン。ふだんはパッとしない地味な男で、「規制は悪だ、ロンドンには規制がないから最高だ」っていつも言ってた。でも例の金の卵が爆発してドエライことになったら、普段着のキルトを脱ぎ捨ててスーパーヒーローに大変身だ。「だから私は前からいつも言ってたじゃないですか。必ず大変なことになるって」って言いだして、問題解決できるのは自分だけってさ。すごいクールだよね。

    でもボクの一番のお気に入りは「メイナードマン」なんだ。ジョン・メイナード・ケインズ。どのストーリーでも問題がおきると大事なところでサッと登場する(どのストーリーでも必ず問題がおきるのはお約束だし)。ヘリコプターとかそういうのに乗ってバババーッて登場して、空からみんなに金を降らせてくれるんだ。それがメイナードマン。だったらいいのにね。そうしたらみんな大喜びするのに。

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    2008年12月 8日 (月)

    オバマ氏、ビッグ3破綻「受け入れられず」

    米メディア大手、トリビューン破産申請

    オバマ氏、ビッグ3破綻「受け入れられず」 経営陣退陣も示唆

    ビッグ3法案、調整大詰め  監視機関設置、報酬を制限

    経営危機に陥った米ビッグスリー(自動車大手3社)を救済するための法案に、150億ドル(約1兆4000億円)規模の資金支援の見返りとして、閣僚で構成する監視機関の設置をはじめ、経営報酬や配当の制限、政府に対する新株引受権(ワラント)の付与などを盛り込む方向で検討されていることが7日分かった。

     米紙ワシントン・ポスト(電子版)など複数のメディアが伝えた。ブッシュ政権と議会民主党が大詰めの調整を続けており、9日にも採決する見通し。

     ただ議会共和党には、公的資金投入による民間企業救済に慎重論があり、法案通過まで曲折も予想される。

     販売の落ち込みが深刻な最大手ゼネラル・モーターズ(GM)やクライスラーは、政府の支援がなければ年内にも経営破たんする恐れが指摘されている。同紙によると、法律が成立すれば来週中にも融資が実行されるという。

     経営を監視する機関は財務、商務、労働など関係閣僚と、大統領が指名するトップの7人で構成。経営改善状況を厳しく見守るのが目的で、長期的な経営合理化計画を来年3月末までに提出させる方向としている。

    企業倒産、昨年を突破=1~11月、1万4200件-商工リサーチ

    東京商工リサーチが8日発表した11月の倒産件数(負債1000万円以上)は、前年同月比5.2%増の1277件と、6カ月連続で前年同月を上回った。世界的な景気悪化で、倒産件数は高水準が続いており、2008年は11月までの累計で1万4284件と、既に昨年1年間の合計(1万4091件)を突破。年間では03年(1万6255件)以来5年ぶりの高水準となりそうだ。

     11月の倒産企業の負債総額は、同16.9%増の5760億5200万円。11月までの累計は11兆6592億8500万円で、既に昨年1年間(5兆7279億4800万円)のほぼ2倍に達し、年間では02年(13兆7824億3100万円)以来6年ぶりの高水準となる見込みだ

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    2008年12月 6日 (土)

    リセッションで終わるか、それとも戦後初のデプレッションに陥るか

    経済危機、改善前に一段と悪化する可能性=雇用統計受けオバマ氏

    「長い時間をかけて進行してきた今回の危機に対しては、簡単かつ即効性のある処置はない。(危機は)改善する前に一段と悪化する可能性がある」

    11月米非農業部門雇用者数、1974年以来の大幅な落ち込み  R06

    米労働省が発表した11月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が53万3000人の減少となった。マイナス幅は市場予想を大きく上回り、1974年12月以来34年ぶりの大幅な落ち込みを記録。景気後退の影響が米経済全般に及んでいることが示された。

    米雇用統計:識者はこうみる

    • あらゆるセクターでレイオフ(一時解雇)が毎日のように報じられている。
    • (企業が)生産を減らせば従業員をレイオフすることになる。われわれは第4・四半期の景気悪化を予想している。米国内総生産(GDP)伸び率はマイナス4.5%となり、個人消費は5.0%減になるとみている。住宅価格と株価の下落する中で、(2009年)第1・四半期も同様のマイナス成長になると見込んでいる。
    • 景気は09年に回復するとは考えていない。失業率は09年末には9%に達するだろう。
    • 第4・四半期の国内総生産(GDP)は少なくとも前期比年率マイナス5%となる可能性が示された。
    • 間違いなくこれは極めて弱い雇用統計であり、1982年以来最悪の景気後退期にある

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    斎藤 精一郎氏のコラムです。

    オバマノミクスの政策総動員とデフレの罠――オバマ政権は米経済を危機から救えるか

    通常のリセッション(軽度の景気調整)で終わるか、それとも戦後初のデプレッション(重度の景気調整か重い不況)に陥るか、これは極めてクルーシャル(重大)なテーマだ。というのは前者の軽い景気後退であれば、通常の金融・財政政策かやや大胆な政策(低金利政策や大減税措置など)で景気回復が可能になるが、後者の重度の経済悪化であれば、既存の経済学的知見も過去の政策的経験も当てにできないからだ。換言すれば、経済悪化が前者であれば、近く誕生するオバマ政権は危機突破の道筋を比較的容易につかみうるが、後者であれば事態はかなり深刻になる。危機からの「出口」を探り出す手立てがなかなか見つけ出せないからだ。

    ---中略---

     最大の問題は前記の「2つの成長エンジン力の不在」と、オバマノミクスの帰結としての「米国の信認問題」である。米国経済はここしばらく基調的に上昇パワーを欠く。09年の世界経済にはかなりのGDPギャップが居座り、これが第2次大戦後初めて世界をデフレ圧力にさらす。EUも日本もそしてむろん米国も、その例外ではもはやありえない。物価が世界的に低迷し、デフレ色が濃くなる09年後半かあるいは10年初めにFRBは、ゼロ金利政策から量的緩和策という、歴史的決断に踏み切る可能性がある。おそらく、それはデジャヴの「いつか来た日本の道」だが、米経済の内部に成長力の不在を突き崩す突破口が見つからない限り、90年代後半以降の日本経済のように長期停滞状態を抜け出せないかもしれない。

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    2008年12月 5日 (金)

    世界中で収まらぬ解雇・レイオフの嵐

    政策金利を1.5ポイント引き下げ5.0%へ(ニュージーランド)

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    FINANCIAL TIMES

    FromUK8:21AM

    Honda quits F1 as financial crisis bites

    Carmaker blames tough business conditions

    FromWorld6:33PM

    Australia instructs workers to take a break

    Campaign aims to boost tourism as data show recession looms

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    BBC

    Western tourists are offered respect by Thai children in traditional dress
    Thailand's main airport officially restarts at full capacity, but thousands of people still face delays as the backlog is cleared.

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    reuters

    ビッグスリーの崩壊、日本の自動車メーカーにも脅威

    日本の自動車メーカーにとって理想的なシナリオとはどのようなものだろうか。

     UBS証券のシニアアナリスト吉田達生氏は、ハードランディグよりは軟着陸や政府による救済が望ましいと指摘。「結局のところ、米国メーカーのシェアを日系や韓国、欧州メーカーが奪っていくことには変わりがない。それが3年かかろうが、5年かかろうが。そこに行き着くまでのプロセスが破綻か救済では、ソフトランディングの方が理想的」と述べた。

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    Bloomberg

    米デフォルト率 大恐慌上回る

    投資不適格(ジャンク)債の利回りが示唆する米国におけるデフォルト(債務不履行)率は21%と、1933年の大恐慌時に記録した水準を上回り、史上最高を更新している。過去の経緯を見ると、2001年1月が11%、91年6月が12.1%、33年は15.4%だった。

    収まらぬ解雇・レイオフの嵐 鉱山・鉄鋼・自動車・IT…

    • 世界最大の鉄鉱石生産会社、ブラジルのヴァーレ(旧リオドセ)は、金属・鉱山業界が「深刻な危機」に陥っていることを理由に従業員1300人を解雇した。5500人以上を有給休暇扱い
    • フランスの自動車メーカー2位、ルノーは3日、労働組合に対し、来年スペインの4工場の操業を最長で60日間停止し、従業員を最大9000人レイオフ(一時解雇)する可能性
    • デザインソフト最大手の米アドビ・システムズは600人の削減計画
    • ドイツの銀行2位、コメルツ銀行は1200人を削減する計画

    息の根絶つ ムンバイ不動産市場200812050093a1

    住宅価格の上昇が止まり、世界的な金融危機で開発業者の資金調達が困難になったことを受け、インドの不動産株式指数は88%も落ち込んだ。

     マクワイアのアナリスト、シャルマ氏は「もしインド政府によるテロへの対応が海外投資家の信用を回復できなければ、法人向け賃貸はさらに減る」と予測。ジョーンズ・ラング・ラサールのアプレティ氏は、「投資家はインド不動産市場のハイリスク投資に目を向け始めている」と指摘した。

    再建計画に伝家の宝刀 GM、クライスラー

    米自動車最大手GM(ゼネラル・モーターズ)と同3位クライスラーが、米政府との間でプリ・パッケージ(事前合意)の破産法申請を準備していることが明らかとなり、最悪の事態は避けられそうだ。

     ロープス・アンド・グレイ(ニューヨーク)の破産専門弁護士、マーク・ベイン氏によれば、通常の破産法は再建まで2年余りかかるが、事前合意の破産法適用申請なら2カ月で再建できるうえ、政府支援も少なくて済む可能性があるという。

    住宅追加策は美辞麗句 政府検討も識者ら切り捨て200812050022a1
    ポールソン米財務長官が、住宅ローン金利を押し下げる新たな措置を検討していることが分かった。政府当局者が3日、匿名を条件に明らかにした。米住宅市場再生に向けた取り組みの一環となる。

     米財務省はファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)が発行した住宅ローン担保証券(MBS)を買い取る措置をすでに導入している。同当局者によると、財務省は一部住宅ローン金利を4.5%まで引き下げるため、買い取りをさらに強化する可能性があるという。計画は初期段階で、内容は変わる可能性があると付け加えた。

    • ポールソン長官がどんな美辞麗句を並べようとも、住宅の差し押さえは今後も続く

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    経営の失敗を認めず、金の無心ばかりのビッグ3、米国株は底が形成

    S&P、GMの格付けを3段階引き下げ「CC」に
    • 長期的な投資家はみな、現在の株価は割安だとみているが、相場の回復にはクレジット市場が健全性を取り戻す必要があると指摘。米国株は「底が形成されたようだ」
    • 米連邦準備理事会(FRB)は金融危機の一段の深刻化を回避するため株式やジャンク債(投機的等級債)を買い取るべきだとし、それによって相場が回復し、納税者の大きな利益になる

    ◎利下げの嵐は吹き荒れる。

    ECB、0・75%利下げ  2.5%に  トリシェ総裁の発言

    Bank of England cuts rates to 2%

    Signs that the economic downturn is gathering pace prompted the Bank of England’s monetary policy committee to cut interest rates on Thursday by a full percentage point to 2 per cent, the lowest level for nearly four decades.

    The last time interest rates were at 2 per cent was in the final days of George VI’s reign in 1951 and the previous time lending costs were cut from 3 to 2 per cent was October 26 1939, after Britain entered the second world war.

    BOE、1・00%利下げ  1951年以来57年ぶりに過去最低水準の2.0%に

    ◎失業の嵐は吹き荒れる。

    The AT&T logo in an undated photo. REUTERS/HandoutAT&T 12,000人 リストラ!!

    AT&T cuts 12,000 jobs

    AT&T says it will eliminate 12,000 jobs, about 4 percent of its workforce, as it joins a raft of corporations trying to slash costs amid the economic downturn.

    3兆円の景気刺激策発表=自動車産業や貧困層支援-仏サルコジ

    Sarkozy unveils €26bn stimulus package

    Targeted measures for construction and car industries

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    ダイヤモンドオンラインから

    米国トヨタ販売首脳インタビュー 「トヨタは100年に一度の嵐に襲われている」

    トヨタの成長を牽引してきた北米事業が、金融危機の影響で、一転して赤字操業を余儀なくされている。米国トヨタ販売首脳は、100年に一度の嵐の真っただ中にあると危機感を顕わにする。

    *** けっして大げさではない。 ***

    気鋭の米経済学者が警告! 「ビッグスリー救済は天下の愚策」

    「米国政府によるビッグスリー救済案は、間違った施策であると声を大にして言いたい。米国の自動車メーカーは1970年代以来、投資家に対して価値を創造することを怠ってきた。そんな業界にこれ以上投資し続ける必要は、はっきり言って、ゼロだ。」
    ヤーマックNY大学教授は反対派の急先鋒。破産によって資源の再配分が進むほうが米国のためになると主張する。

    *** BIG3 救済--->効果は一時的。

           救済しない--->市場はパニック。セリクラが興るだろう。 ***

    飛ぶように売れるオバマグッズ 気になるあまりの期待の高さ

    米国では、オバマグッズが飛ぶように売れている。しかし、気になるのはそのあまりにも大きすぎるオバマへの期待だ。今後、景気対策などの政策に失敗して失望感が広がれば、その反動が一気にで出かねない。

    *** 今、オバマに期待するしかない状況にある、米国は。 ***

    今は本当に「絶好の買い場」なのか?

    日経平均が8000円前後という歴史的に見て低い水準にあるということで、今こそ日本株の買い場であるという意見を耳にする。確かにバブルが本格化する前の1980年代前半と同レベルであり、安値圏にあるように見える。Zai_hoda0101

    *** 5年以上のスパンでみれば買い時の一つかもしれない。ここ数ヶ月のスパンでは、まだまだ。 ***

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    2008年12月 4日 (木)

    金融危機の警鐘はなぜ無視されたか

    === 今はとにかく経済活動のコンフィデンスが戻るような施策を打ち出し続けるしかない。===

    金融危機の警鐘はなぜ無視されたか

    ロバート・シラー イェール大学教授インタビュー

    金融危機の予言者は多けれども、住宅バブル真っ盛りの2005年からサブプライムローン問題のリスクを体系的に分析し、金融システムや実態経済への影響について警鐘を鳴らしていた人物はイェール大学のロバート・シラー教授をおいて他にはいない。世界的に著名な経済学者であり、かつてはITバブル崩壊を言い当てていたにも関わらず、彼の警告ははぜ政権中枢に届かなかったのか。本人がその理由を考察し語ってくれた。Worldvoice3401

    ロバート・シラー イェール大学経済学部教授

    ―あなたは、住宅バブル崩壊に伴う金融危機や景気減速のリスクについて、2005年から警鐘を鳴らしていた。規制当局や政権関係者はなぜ耳を傾けなかったと思うか。

     耳は傾けていた。議会の公聴会にもよく呼ばれて話したし、規制当局や政権関係者と議論する機会も多々あった。ただ、彼らは、耳を貸しただけで、アクションを起こさなかった。聞こえのいい予測を出す、政権内外にいるエコノミストたちの意見を尊重したからだ。

    ―エコノミストたちはなぜリスクの大きさを見誤ったのか。

     同じ職業にある私が言うのもなんだが、エコノミストたちはこの間、二つの点で過ちを犯した。

     一つは予測の際に、過去10~30年あまりのデータに依存したこと。実際には、第二次世界大戦前の世界大恐慌時、さらにその以前にまでさかのぼる必要があった。

     第二に経済活動の心理的側面を軽視し過ぎた

     おおかたのエコノミストが考えている以上に、経済は心理で動いている。しかも、その心理の影響は年々強まっている。かつては自己を労働組合員や善良な市民として規定していた庶民が今では頭の切れる投資家や資本家でありたいと願っている。この傾向は、ソ連の崩壊や中国の資本主義化で、世界的に強まった。経済活動の変動性が高まるのは当然の帰結だ。

    ―しかし、そうした考え方は行動経済学の発展で認識され始めているはずだが。

    確かに、アカデミアの世界ではそうだ。しかし、政府の内側にまで届いているわけではない。さらに踏み込んで言えば、経済政策を担う政府中枢にいるエコノミストたちの発想とはなっていないということだ。そうした人々が従来の殻を破り、発想を解き放たなければ、今回の危機は簡単には収まりそうにない。

    ―そもそも今回の危機とは何であると捉えているのか。

     大元は当然、サブプライム問題そして住宅バブルの崩壊を経た金融危機にある。しかし、今となっては、金融危機である以前に、コンフィデンス(自信、信認)の危機であると考えている。

     1930年代の大恐慌時と同じく、マイナスの空気が人びとの心に巣くい、自己増殖している。危機になるぞと言いながら危機に向かう「自己達成的な予言」のようでもある。

    ―米国経済のマイナス成長の幅と期間はどれくらいになると予想しているか。

     経済活動がこのような心理に陥っているときに、明確な予測など立てられるものではない。

     ただ、これだけは言える。信用創造の大元となっていた住宅価格が下げ止まらなければ、消費の回復も期待できないうえ、金融機関の損失もさらに膨らみかねないということだ

    ―では、住宅価格はいつごろ底を打つと見ているか。

    住宅価格(主要都市圏)の下落傾向はすでに2年以上続いているので、来年にも底を打つと言いたいところだが、そうも断言できない状況だ。回復基調にあったボストン(マサチューセッツ州)やシャーロット(ノースカロライナ州)も秋口以降、金融危機の影響で暗転の兆しを見せているからだ。

     住宅価格指数(S&Pケース・シラー住宅価格指数)を開発した当事者としては具体的な予測はできない。ただ、シカゴ商業取引所のシラー指数先物価格が今後さらに10~20%の下落があると示していることは、参考になるのではないか。

    ―オバマ次期大統領は公共事業を柱とする大規模な景気刺激策を打ち出す見通しだが、効果は期待できないと見ているのか。

     こう答えよう。巷には今年春にブッシュ政権が実施した財政出動の効果に対する懐疑論が根強いようだが、第2四半期の成長率はプラスを維持した。財政出動がなかったらどうなっていたのか考えるだけで恐ろしい。

     同じことは、金融機関への公的資金注入の道を開いた金融安定化法にもいえる。問題の解決策ではないが、事態の悪化を防ぐためには必要な策だ。政府は、今はとにかく経済活動のコンフィデンスが戻るような施策を打ち出し続けるしかない。

    新しい金融秩序―来るべき巨大リスクに備える 新しい金融秩序―来るべき巨大リスクに備える

    著者:ロバート・シラー
    販売元:日本経済新聞社
    Amazon.co.jpで詳細を確認する


    Robert Shiller
    イェール大学経済学部教授 住宅価格関連指数としては最も注目度の高いS&Pケース・シラー住宅価格指数の開発者で、株価変動研究の第一人者。ITバブルと住宅バブルの発生と崩壊リスクについていち早く警鐘を鳴らしたことで知られる。主な著書に『投機バブル 根拠なき熱狂―アメリカ株式市場、暴落の必然』(ダイヤモンド社)『新しい金融秩序―来るべき巨大リスクに備える』(日本経済新聞社)などがある。

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    2008年12月 3日 (水)

    底割れ回避シナリオでも継続する「円高」の地合い

     BIG3救済は、あってもなくてもマーケットはネガティブな反応をするような気がしてきた。

    米ビッグスリー、再建計画で3.2兆円の支援要請

    • 米自動車大手3社(ビッグスリー)は2日、政府支援を受けるための再建計画を議会に提出、ゼネラル・モーターズとクライスラーは早急な支援がなければ近く破たんに陥る可能性があることを明らかにした
    • 民主党議員の多くは、ビッグスリーが燃費改善などの努力を怠ってきたことを非難しているが、幹部の間では、労働組合は党の地盤なだけに雇用維持のためにも救済は必要との見方に傾いている。
    • 共和党では、7000億ドルの金融安定化法に批判的な保守層を地盤としているため、自動車業界の救済には冷ややか。ブッシュ政権も新規の救済策には否定的だ。民主党主導で2週間前に提案した250億ドル規模の救済案には反対が多く実施に至らなかった。

    ゴールドマンの不動産投資ファンド、市況悪化で大幅損失発生も

    正社員削減「このままだと自殺者」 日本IBM労組

    「このままだと自殺者が出るかもしれない」。約1千人規模で正社員の人員削減を進めている日本IBMの労組側が3日、東京都内で記者会見し、「10月下旬から始まった退職勧奨が徐々に強まり、48時間以内に退職を選ばないと解雇すると迫られる社員もいる。法的手続きも検討したい」と訴えた。労組には10月下旬以降、退職勧奨を巡る相談が約80件寄せられている。

    底割れ回避シナリオでも継続する「円高」の地合い

    第一波では、危機時の典型として経常黒字国通貨が赤字国通貨より強かった。ただしドル代替の避難通貨とされたユーロ、商品高が続く豪ドルやNZドルは上伸した。

     第二波では、世界の経済見通しが悪化し、商品価格も急落するなか、これら割高通貨からドルへマネーの逃避的流出が顕著になった。

     下の図は新興国通貨。第一波の時点ではデカップリング論が根強く、目立って下落したのはアイスランド、南アフリカ共和国、トルコなど収支の悪い一部通貨に限られた。しかし第二波では、新興国全体で対外債務ポジションに沿った圧迫が為替レートに表れた。対外債権を積み上げたアジア通貨の多くは相対的に底堅い。Exchange_market1301

     2009年後半に世界が底割れを回避するケースを展望してみよう。一連の政策対応で金融破綻リスクが後退し、一部新興国が底堅さを見せ(特に中国の8%成長維持が鍵)、超緩和下のマネーが一部再始動すると、株価や商品に回復への先行的兆候が表れやすい。

     為替市場では、ドルへの資金還流一巡後、ユーロは1.3ドル前後に戻り、豪ドルは不安定ながらも売られ過ぎ領域から小反発。ドルは対円で折々に持ち直そうが、米国が低空飛行でも回復軌道に乗っても、円高地合いが翌年までも底流で続く。

     新興国通貨は、中国がアンカー役としての地位を高め、対外収支の良好な国から落ち着こうが、玉石混交状態だろう。

    ギフトカードにはご注意! ニューヨーク最新景気事情

    • ポールソン財務長官がテレビに映っているあいだは株価が下がる
    • ポールソンは、巨大投資銀行のヘッドという経歴から想像できないほどの介入の遺産を残して去ろうとしている

    ホンダ 福井威夫社長インタビュー 「悲観シナリオを想定しつつ時機に備える」

    バンカメか、GMか― 「シティの次」に怯える米金融市場の混迷

    自殺、夜逃げ、 ついに中国でも大型倒産の連鎖

    • 46歳、負債150億円で破たん、自殺した広東省の砂糖王
    • 中国最大の染色会社も突然の破たん、巨額の使途不明金を抱えたまま理事長夫妻が失踪
    • 割を食う中小企業と借金を嫌う庶民

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    「来年後半から回復」の根拠

    米ビッグ3、再建計画を2日提出

    ビッグ3がリストラ追加へ 救済と引き換え、雇用に打撃

    • 来年3月までの1年間で北米で計2万6千人を減らす見通し。
    • ビッグ3が本社を置くミシガン州では部品会社を含む自動車製造に携わる従業員数は99年の32万人から今年7月に17万6千人とほぼ半減。10月の失業率は9.3%と1年前に比べて1.8%増と跳ね上がり、全米で最も高い。

    揺らぐ金融王国・スイス 「資産の安全な避難先」昔話に200812020096a1

    スイスもアイスランドと同様、金融危機の代償を背負うのではないか。銀行システムは揺らぎ、かつて「最強」と呼ばれた通貨スイスフランも値を下げている。数百年間、続けてきた独立独歩のやり方が今後も通用するのか。孤高を誇った銀行家も不安に感じている。

    「来年後半から回復」の根拠

    業績予想の減額修正が相次いだ10~11月。夏場以降、広がった景気後退ムードを一気に増幅させたのが9月中旬のリーマン・ブラザーズの破たんだった。いつになったら、景気に晴れ間がのぞくようになるのか。とりわけ、注目されるのが、金融危機の震源地、米国の経済動向。輸出型の国内上場企業の間では「米国景気が立ち直るとしたら来年後半」との見方が増えている。なぜ、「来年後半」なのか――。

     米国経済は08年7-9月から景気後退局面に突入したとの見方が有力だ。「鉱工業生産指数が2四半期以上、連続してマイナス成長になった局面」を景気後退とみなす簡便な計測方法がある。ちなみに、08年第2四半期と第3四半期の鉱工業生産指数は連続して前年割れとなった。1980年以降を振り返ると、2四半期連続でマイナス成長を記録したケースは過去5回あるが、そのうち4回が景気後退への幕開けとなった。確率8割である。

     全米経済研究所(NBER)が公式に発表している景気循環日付によると、1975年春から2001年11月までに4つの大きな景気循環がある。(1)1975年3月~1980年7月 (2)1980年7月~1982年11月 (3)1982年11月~1991年3月 (4)1991年3月~2001年11月――の4つだ。

     景気循環は、景気の谷(つまり底)から山(=天井)を経て、再び谷にたどりついて、一件落着となる。そして最初の山から谷までの局面が「拡張期間」。次いで、山から再び谷に至る局面は「後退期間」という。今回の景気後退がいつ終止符を打つのか、という点で注目されるのは、過去4回の景気循環における景気後退局面での期間の長さだ。

     結論から言おう。後退局面の期間は、(1)が6カ月(拡張期間は58カ月)、(2)は16カ月(同12カ月)、(3)が8カ月(同92カ月)、(4)は8カ月(同120カ月)。この4回の後退局面の期間を平均すると10カ月。これでいくと、今年夏場から景気後退に入ったとして、来年夏までには「谷」に届いてもおかしくないことになる。最長の16カ月となった、1982年11月にボトムアウトした(2)のケースを今回に当てはめると、来年末までに米景気は底打ちの可能性がある、という結論になる。

     もちろん、これは経験則を当てはめたもの。この通りに必ずなるとは限らない。しかし、国内の有力上場企業が9月中間決算発表時点で、来期の業績展望を語るとき、ほぼ一様に「来年度後半」を景気回復の分岐点にしている有力な根拠の一つがここにあることは間違いない。

     ただし、NYダウでみると、(1)と(2)では景気が底を打つ3カ月に、また(3)のケースでは約5カ月程度前にそれぞれボトムアウトし、修復に動きはじめた。景気・企業収益の悪化で株式マーケットに不安心理が渦巻いているが、こうした過去のデータを踏まえれば、株価の回復は気が重くなるような遠い先の話しではなく、意外に「目と鼻の先」に訪れるかもしれないことを教えている。いわゆる「まだは、もうなり」である。

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    2008年12月 2日 (火)

    世界の割安株を狙え

    世界の割安株を狙え ファンド・マネージャー腕の見せどころ

    世界の株式にとって最悪の年となった今年でも、優れた運用成績をあげているファンド・マネジャーらは、スイスの製造会社、米テキサスの油田掘削会社、日本のロボットメーカーといった銘柄を割安とみて買いに走っている。

     ◆まさに宝の山

     国際的な株式指数であるMSCIワールド・インデックス(MSCI世界指数)は、昨年10月末の高値から47%下落、時価総額にして32兆ドル(約3050兆円)が消えた。平均11.4倍の株価収益率(PER、株価が1株当たり利益の何倍かを示し、数値が低いほど割安)は、少なく見積もっても1995年以来で最低の水準だ。

     世界全体の株価動向を示すMSCI世界指数はグローバルな株式運用のベンチマーク(評価基準)。採用されている68業種すべて、1697社の組み入れ銘柄のうち96%の株価が下げているが、マネジャーらは不当にたたかれている銘柄もあるとみて買いを入れ始めた。

     ミズーリ州で170億ドルのファンドを運用するフィリップ・デビッドソン氏は、MSCI世界指数を20%上回るパフォーマンスをあげている。世界最大級の発電・電力システム製造会社、スイスのABBの株価が今年、インフラ事業の先送り懸念から52%暴落したと見るや、すぐに買いを入れた。「10月の下げ局面では、一部の銘柄で見境のない売りが見られた」という。同氏のファンドは投資妙味のある株式への投資を行っており、運用成績は同業他社ファンドを上回る。

     英エディンバラで運用にあたるステファン・ドハーティー氏は5年連続でMSCI世界指数を上回る成績を達成した。同氏は日本の山梨県にある産業用ロボット生産会社、ファナックに期待を寄せる。同業他社が資金調達できない恐れがある中、ファナックには5770億円という潤沢な純現金収支(フリーキャッシュフロー)があることから、ファナック株を購入しているという。

     ドハーティー氏は電話取材に対して「本来なら高すぎて買えないのに、今は投資妙味があると思われる優れた企業が複数、世界中で見受けられる」と語った。

     オハイオ州で20億ドルの運用に携わるブライアン・シェパードソン氏は、世界最大のレストランチェーンを展開するマクドナルドと小売り最大手のウォルマートの株式を購入した。同氏は「あらゆる銘柄が値を下げた」として、来年前半に予想される株式市場の“さらなる困難に”備えると同時に、両社株を購入しているという。

     フロリダ州で約3億5000万ドルの小型株運用を担当するエリック・シナモンド氏は「株価が下げたところで拾っている。人々は評価を無視して売っている」と言明する。同氏のファンドは類似ファンドのほとんどを上回る運用成績で、今年は12%の下落にとどまった。小型株のベンチマーク、ラッセル2000種指数のパフォーマンスを25%上回っている。米小型株が暴落する前に、同氏は運用資産の約27%を換金。掘削会社パターソンUTIなどの株式へ全額振り向けている。

     パターソンUTIは、年初来の高値から66%暴落、先週末に12.49ドルまで下げた。シナモンド氏は、同社株は1株あたり20ドルの価値があるといい、「年始めはエネルギー株を持つべきだったし、人々はそうした銘柄に群がった。しかし、今はすべてが崩壊し、買いに入るものはいない」としたうえで、安値となった現在にエネルギー株を購入することについて「非難する向きには大いにやらせておけばよい」と語った。

     ◆来年“投げ売り”も

     ただ、昨年からこれまでにほぼ1兆ドルに達した金融機関の損失計上で信用市場は凍結状態。欧米や日本はリセッション(景気後退)に直面しており、成績優秀な運用マネジャーでも、来年の株式相場が上昇するとは見ていない。前述のデビッドソン氏は大半の株にとって来年は“投げ売りの年”になると予想している。

     ドハーティー氏も「来年は景気がかなり冷え込むだろうが、企業の収益見通しは恐らく、まだあまりにも高い水準にとどまっており、今後の評価は下がるだろう」と述べた

    英中銀、4日に100bpの追加利下げ実施へ

    海外勢の換金売りが再開、買い手乏しくインパクト増幅

    東京株式市場では、海外勢の換金売りが再開したとの見方が強まっている。12月に入り決算を控えた欧米の金融機関やヘッジファンドが現金化のための換金売りに再び動いているという。

    • 欧米金融機関は保有する資産価格の下落が止まらず、自己資本がき損している。公的資金の注入が追い付かない状況であり、BIS規制等に対応するため、流動性の高い日本株などが処分売りの対象になっている

    攻撃されたのはインドのビジネス心臓部――フィナンシャル・タイムズ

    • テロ攻撃は、インドのビジネスの心臓部を直撃した。しかしインド経済への打撃、そして金融中心地としてのムンバイへの打撃は、短期的なもので済むかもしれない——これが多くのエコノミストの見解だ。
    • 業幹部のムンバイ出張は今後しばらく、少なくとも中期的には、少なくなるだろう。スイスの製薬グループ、ノバルティスのインド支部を統括する、ランジット・シャハニ氏はムンバイを拠点にしている。そのシャハニ氏は「一連の攻撃は実にじっくりと計画されていた。そして明らかに、この国の金融の中心を、その心臓部を直撃するように企図されたものだ」
    • この攻撃はインドに大打撃を与えるだろう。観光シーズンはもう終わりだし、どこにいても安全ではないのだと示されてしまった

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    世界経済悪化への懸念高まる。中小企業が年越しピンチ

    米国株式市場=大幅反落、世界経済悪化への懸念高まる

    相次ぐ増資 メガバンクに続き住友信託、農林中金など

    500万?600万?飛び交う噂 外資「内定取り消し」慰謝料

    内定取り消し300人、失職の非正規3万人 緊急雇用対策本部設置

    • 、「雇い止め」などで仕事を失う非正規労働者数は3万67人に上る。雇用形態別では、派遣社員が1万9775人と65.8%を占め、期間工など契約社員が5787人で19.2%。産業別では、自動車や電機メーカーなどの製造業が全体の約94%を占めた。都道府県別では愛知県の4104人が最も多く、次いで岐阜県の1986人、栃木県の1680人だった。
    •  こうした企業の人員削減は正社員にも及んでいる。日本IBMが約1000人の早期退職を募るほか、大手アパレルのレナウンも300人の希望退職を募っている。金融危機の拡大から今後、企業業績が一段と悪化するとみられており、雇用を取り巻く環境はさらに厳しくなりそうだ。

    内定取り消しの学生「怒りより悲しみ」

    • 10月1日に内定式があり、同社幹部が「マンション業界は不況だが、うちの会社は大丈夫」とあいさつしたという。だが、今月17日に同社総務部長から電話で「経済状況が悪化して、入社させても苦しめてしまう。後日、役員が自宅に行って説明をしたい」と、内定取り消しを告知された。
    • 6社の内定を断ってこの会社に決めた。働くことを心待ちにしていた。正直なところ、怒りよりも悲しみが大きい

    【経済深層】中小企業が年越しピンチ…貸し渋りで疲弊

    中小企業の景況感最悪 輸出減直撃、雇用減14%が検討

    米シティ、日興シティ信託銀行を売却へ

    金融危機で経営が悪化している米銀大手シティグループが、日本傘下の日興シティ信託銀行を売却する方針を固めたことが、29日明らかになった。シティは米政府から450億ドル(約4兆3000億円の公的資金を受け入れ経営再建を急いでいるが、金融危機の余波が日本事業にも波及してきた格好だ。

     週明けにも譲渡先を決める入札が実施され、複数の国内大手信託銀行が参加するもようだ。金融危機に伴う経営不振のため、シティは世界で約35万人いる従業員を30万人程度に削減する目標を掲げ、リストラを急いでいる。今回の信託銀行の売却も経営再建策の一環となる。

     日興シティ信託銀行は資産管理業務などを手掛け、平成20年9月中間期の業績は、一般企業の売上高にあたる経常収益が前年同期比11・7%減の16億円、最終利益は同69・1%減の1億円だった。

     シティは低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)関連で、世界の金融機関としては最大となる約700億ドル(約6兆7000億円)の損失を計上。今年7~9月期まで4四半期連続の赤字となるなど、経営不安が強まっている。

     このため、米政府は450億ドルにのぼる公的資金を注入し、経営を圧迫する不良資産の拡大を防いで、金融システム不安の払拭(ふっしょく)を図っている。

     グループの大幅な人員削減計画に沿う形で、日本法人でも個人向け取引を手掛ける国内証券大手の日興コーディアル証券が、40歳以上の従業員を対象に早期退職の募集を始めた。さらに、取締役と執行役員の体制を現在の計34人から29人とし5人削減することを決め、組織のスリム化を進めるなどリストラ策が日本法人にも波及している。

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    2008年12月 1日 (月)

    GMの救済シナリオ描けず

    欧州、カナダ、ブラジル、米株、急落中!!

    指数 価格 前日比 前日比% 更新時間
    NYダウ 工業株30種 8,500.33 -328.71 -3.72% 23:51
    S&P 500種 856.66 -39.58 -4.42% 23:51

    S&P トロント総合指数 8,667.06 -603.56 -6.51% 23:51

    ブラジル ボベスパ指数 34,662.23 -1,933.64 -5.28% 23:51

    FT 100指数 4,152.62 -135.39 -3.16% 23:36
    フランス CAC40指数 3,156.55 -106.13 -3.25% 23:36
    ドイツ DAX指数 4,508.43 -161.01 -3.45% 23:37
    独バイエルン州立銀、州政府から30億ユーロの支援受け入れへ

    ドイツのバイエルン州政府は1日、バイエルン州立銀行に100億ユーロの資本注入と200億ユーロの債務保証を行うと発表した。

     同銀は従業員の25%以上に相当する5600人の人員削減やアジアからの撤退などを柱とするリストラ策を実施することを明らかにした

    欧州半導体メーカー大手、ドイツのキマンダ:来年に資金不足の可能性も

    欧州でも小売り“厳冬”200812010043a1

    欧州の小売売上高が少なくともここ5年で最も低迷するなかで、域内の小売企業の経営破綻(はたん)が増加する恐れがある。

     グラフは、英家電量販最大手のDSGインターナショナル、高級品メーカーのグッチ・グループを傘下に置くフランスのPPR、高級ブランド品大手の仏モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)、小売り世界4位、ドイツのメトロの4社のデフォルト(債務不履行)に対して社債を保証するコスト(手数料)。なかでも、DSGに対する保証コスト(5年物クレジット・デフォルト・スワップ=CDS)は大きく跳ね上がっている。

    年末商戦さえない出足 大幅値引き、苦しむ小売業界

    米個人消費の強弱を占う上で注目された「ブラックフライデー」(感謝祭翌日の年末商戦初日、今年は11月28日)が低調な出足となり、先行きに暗影を投げかけた。小売業界は景気悪化を考慮し、大幅値引きで臨んでいるため年末商戦全体の売り上げが目減りするのは避けられない。小売り不振の原因として割高な銀行のクレジットカード手数料をやり玉に挙げる動きも出てきた。

    • ◆銀行に怒りの矛先
      銀行は支払いが不可能な人にもクレジットカードを発行し、その手数料で相当額の利益を上げている
    • 支払い能力のない消費者にカードを発行している銀行業界の行為は「まさにサブプライム住宅ローン問題と同様」と厳しく非難。その上で「米政府はさらなる銀行の救済が必要となる前に、システムを改善すべきだ」

    金融機関やまぬリストラ JPモルガン、HSBC

    金融危機 “解雇や内定取り消しを控えよ”

    11月の新車販売、軽以外は39年ぶり低水準に

    現代自など韓国自動車メーカー、一斉に減産着手

    サーブとボルボ、スウェーデン政府に支援要請 英紙報道

    英フィナンシャル・タイムズ紙は1日、米ゼネラル・モーターズ(GM)傘下のサーブとフォード・モーター傘下のボルボがスウェーデン政府に対し、金融支援を要請したと報じた。いずれもスウェーデンが本拠。金融危機の影響などで販売不振に陥り、業績が悪化していた。

     スウェーデン政府は両社に対し、20億クローナ(約230億円)の低利融資などの直接支援か、融資保証の形での支援を検討しているという。深刻な販売不振に陥ったGM、フォードとも再建計画を策定中。資金的に余裕がないため、傘下の海外メーカーは独自に各国政府などに支援を求めている

    GM、事業継続への再建計画策定を急ぐ

    GMの救済シナリオ描けず、金融市場に気迷い

    • 今晩にも明らかになる感謝祭後のクリスマス商戦の結果を見たいとの気分が強く、様子見ムードが支配している。時間外取引で米株式先物が軟調なことも上値を抑える要因になっているようだ
    • 感謝祭後の金曜日、ブラック・フライデーの米小売販売が予想外に好調だったと伝えられているが、今週発表される米ISM製造業景気指数や米雇用統計などマクロ指標は厳しい数字が予想されている。悪い数字が出れば素直に売られるとの予想が多い
    • 救済に向けた米議会での審議が進まず再建断念となれば、雇用に影響し、米個人消費にとって打撃だ。輸出依存度の高い日本企業への影響は大きい。直接的にはビッグ3向けの部品を供給している国内自動車部品メーカーの収益が悪化しそうだ
    • 12月に入った初日から日経平均が下落し、前週までの株価に対する楽観ムードが消えた。米国に続いて欧州でも、年末に向けて金融不安が一段と深刻化する兆しが見え始めている。年末に向けて日米欧とも流動性が枯渇し、破たんは金融機関だけではなく、一般企業にも波及する可能性がある。キャッシュや短期債を選好する流れが強まる

    米GM取締役会、再建策協議=破綻やむなしとの強硬論もPn2008112201000401

    経営危機に陥っている米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は11月30日、取締役会を開き、議会から金融支援の条件として提示を求められている再建策について協議した。提示期限は2日に迫っているが、議論は難航しているとみられ、再建策がまとまるかどうかは予断を許さない。米メディアによると、週明け1日も協議は継続される見通しだ

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    師走start!! floating Xmas

    本日から師走、いよいよ今年も残りわずか、

    ブラジル・リオデジャネイロの浮かぶクリスマスツリー、とてもきれいです。

    Largest floating Xmas tree lights up by BBC

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    クリスマス商戦のNYで「無買デー」のデモ

    米の年末商戦、今年は「最悪」か…S200811300632871n

    米国の年末商戦が「感謝祭」明けの28日、本格的にスタートした。

     米小売業界は年間売上高の約4割をこの商戦で稼いでいるが、金融危機の影響で消費者心理は一段と冷え込んでおり、厳しい商戦が予想される。

     ニューヨーク中心部にある大手百貨店メーシーズの店舗では、早朝午前5時の開店と同時に大勢の客が訪れ、40%引きの衣料品や均一価格のアクセサリーなどが人気を集めた。

     米国では、感謝祭翌日の金曜日は「ブラック・フライデー」と呼ばれる。年末商戦が本格化するこの日を境に、業績が「黒字」に転じる企業が多いためだ。今年は、27日にセールを始めた格安量販店のKマートのように、1日早く商戦に入る店も目立った。

    米クリスマス商戦、スタートで遅れるJapan351679reuters_thum

    米クリスマス商戦はスタートで遅れた。金融危機で家計が圧迫される中、消費者は注意深く買い物をしており、クリスマスが近づいて価格が下がるのを待つかもしれない。

     クリスマス商戦の開始とされる感謝祭翌日の「ブラックフライデー」からの週末の速報は、クリスマス商戦の総売り上げは1990年代の初めににデータを集計し始めて以来初めて縮小する可能性があるという一部のアナリストの見方を補強する内容となった。

     客足を計測するShopperTrakによると、28日のブラックフライデーの売上高は3%増の106億ドル(約1兆0070億円)で、伸び率は2007年の8.3%増を下回った。

     Telsey Advisory Groupのアナリスト、ジョゼフ・フェルドマン氏は「初期の反応はポジディブかもしれない」ものの、インフレを除いた売上高は前年比でおよそ横ばいで、Telsey Advisory Groupは、クリスマス商戦の総売上高は横ばいかやや減少するとみていると述べた。

     29日にインタビューした買い物客らは、この週末のセールにはがっかりしたと語り、この先数週間でさらに割引率が高くなるだろうとみており、利益率の低さに苦しむ売る側には心配な兆候を示した。

     ニュージャージー州のジャージーシティにある百貨店大手メイシーズで買い物をしていたローズ・フェルナンデスさんは「価格に満足していない。買う価値があると思えば手に取るけれど、もし待てるなら、様子を見る。クリスマスの翌日までだって待てる」と話した。

     ShopperTrakは、今年のクリスマス商戦は感謝祭からクリスマスまでが27日と、昨年の32日と比べて短い点を指摘。同社の共同創設者、ビル・マーティン氏は「(クリスマス商戦が短いことが)優柔不断な消費者を油断させ、さらなる売上高の低下につながるかもしれない」と述べた。

     <解雇の可能性が消費に歯止め

     小売業界は、クリスマス商戦の売り上げがここ20年で最も弱くなる可能性に直面している。消費者は下落する住宅価格や雇用市場の悪化、資金調達のハードルが上がるなどの問題を抱えている。 

     3日間の感謝祭の週末は、クリスマス商戦の総売上高の10%を占める。米国が世界大恐慌以来最悪の経済状態から脱する道を探る中で、今年はその重要性が増した。

     マーケティング・マネージャーのハイディ・ヒックマンさんはジャージーシティのJCペニーを29日ぶらぶらしていたが、プレゼントを買おうとは思っていなかった。ヒックマンさんは「私の所属する部署で人員削減があると通知された。今は買い物ができないし、どうなるかはっきりするまでは何もできない」と話した。

     11月と12月の売上高が減少した場合、全米小売連盟(NRF)がクリスマス商戦の売り上げ記録の計測を始めた1992年以来初めての減少となる。

     買い物客を呼び込もうとの競争が一段と高まる中で、ディスカウント店のKマートなどを含む一部の小売店は、感謝祭当日も営業。一方、日付が変わりブラックフライデー当日となった28日の真夜中からセールスを開始する小売店もあった。

     シカゴでは、米衣料ブランドのギャップが運営する小売チェーンのオールドネイビーが29日午前7時に営業を開始したが、買い物客が到着し始めた午前9時まではあまりすることがなかったとある従業員は語った。

    投資家心理示す各種データ、株価がまもなく底打ちする可能性を示唆

     株価がいつ底打ちするのかは、実際に底打ちしてからでないとわからない。ただ、過去数週間の各種データは、株価がまもなく底打ちする可能性を示唆している。

     まず、ボラティリティーが低下している。投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー(VIX)指数.VIXは今月になって約8%低下し、10月に付けた今年の最高水準から約38%低い水準にある。

     他の調査でも、市場には依然として強い先行き懸念が存在するものの、投資家心理の悪化が進んではいないことが裏付けられている。

     世界各国で業務を展開する主要投資会社45社を対象としたロイターのアセット・アロケーション調査によると、株式への投資比率は依然として低水準に抑えられてはいるものの、11月にさらに株式の売却が進められた形跡はなかった。

     27日に発表された同調査の結果によると、45社のバランス型ポートフォリオに組み入れられている株式の割合は、11月は長期的な平均である約60%を大幅に下回ったままだったが、前月比0.1%ポイントの微増となり、低下に歯止めがかかったことが確認された。

     市場には警戒感が依然として存在するものの、市場心理の悪化に歯止めがかかりつつあるとの兆候を示す調査結果は他にもある。

     米資産管理大手ステート・ストリートが算出する11月の投資家信頼感指数は、同社が10年以上前に統計を取り始めて以来最低の水準に落ち込んだ。ただ、前月比での下落率は、10月の下落率に比べるとわずかなものにとどまった。

     同指数は投資家の売買動向から算出されるが、同社は指数の下落率が11月はわずかにとどまったことについて、機関投資家が経済ファンダメンタルズの悪化に以前ほど強く反応しなくなったと指摘している。ステート・ストリートで同指数の開発にあたったケン・フルート氏は「11月の指数は、安心感を与えるものだった」と述べた。

    <回復に向けた第一歩>

     メリルリンチのファンドマネジャー調査も、株式市場に一条の光が差し込み始めていることを示唆している。

     今月19日に公表された世界各国のファンドマネジャー180人を対象としたこの調査では、多くの投資家が世界経済は既にリセッション(景気後退)入りし、しばらくリセッションからは抜け出せないと考えているものの、リスク許容度が増していることをうかがわせる資産配分の動きがあったことが判明した。

     例えば、株式をアンダーウエートとしていたファンドマネジャーの割合は、62%から54%に低下。新興国市場に関しても、アンダーウエートとしていたファンドマネジャーの割合は前月の36%から30%に低下し、新興国市場からの資金逃避に歯止めがかかったことが示された。

     これらは小さな兆候に過ぎない。しかし投資家の間で、過去1年半の間に株価が50%以上下落するという急落局面は格好の投資機会でもあるとの見方が強まっていることに呼応している。

     フォルティス・インベストメントは今週に入り、同社の戦略的ファンドのうち1つが株式と高利回り債券への投資を再開すると発表した。

     同社ファンドマネジャーのマティアス・シェイバー氏は「フォルティスのテクニカル指標は、株式が過剰に売られていることを示している」と述べた。

     またテンプルトン・アセット・マネジメントも、新興国市場の株価動向を示す代表的指数であるMSCI新興国株価指数.MSCIEFが年初から60%近く下落していることから、新興国市場の株価は来年初頭にも回復を始めるとみている

     新興国市場への投資戦略で知られるテンプルトンのマーク・モビウス会長は「新興国市場の株価は現在2003年の水準まで下落しているが、各国政府による景気刺激策が奏功し、来年の早い時期には回復するとみている」と述べた。 

     株価回復を示す兆候はこれまでも出ており、今回示された兆候により株価が底を打つとの確証はどこにもない。多くのアナリストが指摘するように、株価が急激に下落した後に底を打つことは特異的な現象ではなく、ただのプロセスに過ぎない。株価がいつ底を打ったかは後で振り返った時に初めてわかることで、実際に起きている時には誰にもわからない。

     前回の2002─03年にかけての株価下落局面を振り返ると、株価は下落局面が始まってから約5カ月で底を打っている。

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    2008年11月28日 (金)

    リセッション期の政情不安

    こんばんは。

    インドは核保有国パキスタンと隣接しており、過去にも年1回ペースでこのようなテロが起こっている。この数年は上昇トレンドで発生しており、マーケット再開後、株価はしっかりと戻っている。しかし世界景気後退に向かっている現在は状況が異なる。地政学的にリスクだけでなく、通貨ルビーも非常に弱く、金融環境は極めて不安定。

    日本にいると分からないが、米国も含め新興国は教育水準が低く識字率も低い為、情報も正確に掴みにくい環境にあり、現在の世界経済状況のひどさを感じるのは、「自分の身に何かか興ってから(例えば急に職を失い、生活に困るなど)」死活問題であるため、パニックに陥り、政治が悪いとなり、団体デモ、スト、テロなど、政情不安に落ち入り易い。

    今後、世界の実体経済はますます悪化するのは明白であるので、新興国の動向には注意が必要だろう。くれぐれも現在はリセッション期であり、いままでの過去5年ー10年の景気上昇期では無いことを忘れないようにしよう。

    「リセッション期の政情不安」はけっして軽視してはいけない。

    今回のインドのマーケット復活後、海外機関投資家のマネーがどこまで戻ることができるのかが当面のポイントとなろう。

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    ムンバイ同時襲撃事件、特殊部隊がトライデントホテルを制圧 外相はパキスタンを非難

    インド株式市場が上昇して引け、ショートカバー目立つ

    28日のインド株式市場は上昇して引けた。商都ムンバイでの同時多発攻撃を受けて前日は休場となり、きょう取引を再開した。振れやすい展開のなか、派生取引の月次取引最終日となったことからショートカバーが目立った。

     アナリストによると、7―9月期の国内総生産(GDP)成長率が予想を上回る7.6%となったことにも支援された。

    インド、長期的には投資対象の魅了維持か

    • 目先、何かしら不安定な市場で投資するリスクが際立つだろう
    • 今回の事件は中央銀行が自国通貨ルピー防衛や金融市場安定化に腐心していた時期に起きたので、これまでの過激派の事件よりも影響が大きくなる可能性がある。
    • 過去の例から判断して、ムンバイでの事件に対する反応は一時的になる可能性があるが、資本流出による影響は過去の事例よりも大きくなる
    • アジアの投資家として、時価総額が非常に小さいタイは無視できるが、インドは無視できない

    欧米ビジネスマン狙った? インド同時テロ、金融センター直撃

    インドルピーは取引再開後下落

     インド・ムンバイでの同時テロや、タイのバンコクの2空港が反政府市民団体の占拠で機能不全に陥っていることなどが手控え要因として意識された。「市場への影響は現時点では限定的だが、世界的な景気悪化を背景に今後同様の事態が起こるのではないかとの不安が広がった」(住友信託銀行 為替セールスチーム副主任・谷内英樹氏)とみられる。28日にRBI(インド中銀)が取引を再開したインドルピーは、取引開始後に対米ドルで2.6%超下落、1ドル=49ルピー台後半で推移している。

    「テロとの戦い」アフガンへ=給油継続に全力-政府・空自撤収

    【インド同時テロ】イスラム過激派が新たな手法 印パ組織が連携か

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    2008年11月27日 (木)

    感謝できない感謝祭

    上場倒産、戦後最多の30社に

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    ロイターから

    中国経済の悪化ピッチ加速

    タイ首相、占拠されているバンコクの空港に非常事態宣言

    アフガン米大使館付近の自爆攻撃

    ムンバイ同時攻撃、邦人含む100人以上が死亡R05

    インドの商業都市ムンバイで26日夜に起きた同時攻撃では、日本人1人を含む少なくとも101人が死亡し、287人が負傷した。

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    Bloombergのニュースです。

    米金融株 底値の可能性 KBW株指数

    経営不振 責任は前経営陣 シティCEO、テレビ番組で非難

    パンディットCEOは「シティは多くの事業を切り捨てており、長期的にさらに多くの事業を切ることとなる」と語った

    米紙、シティ取締役に辞任求める

    3000億ドル(約28兆5000億円)を超える規模の救済策について、米国の1人当たりに1000ドルのコストとなる

    GM、政府支援下で破産も 余剰ディーラーの削減必至

    感謝できない感謝祭 不況、懐直撃「空の旅」落ち込む

    ベアトリス・メナントーさんは、27日から始まる4日間の感謝祭(サンクスギビング)シーズンに合わせて、家族12人がミズーリ州カンザスシティーに集まることを計画していたが、それを取りやめた。今年、12人中1人が仕事を見つけられず、2人は失業を経験している。

     ミネソタ州ミネアポリスで弁護士をしているメナントーさんは「大家族が再会するのに、ふさわしい年ではないということです」と語った。

     米経済のリセッション(景気後退)は感謝祭シーズンの旅行にも暗い影を投げかけている。

     AAA(全米自動車協会)によれば、今年の感謝祭シーズンの旅行者数は、02年以来初めて、減少する見通しだ。

     旅行者は全体で前年比1.2%減少するとみられており、特に飛行機の利用客は7.2%減少する見通しだという。

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    2008年11月26日 (水)

    高すぎる代償7.7兆ドル、米国はルビコン川を渡った

    NYは明日の感謝祭から4連休。世界のマーケットはどのような動きをするのか。

    7.7兆ドルのレスキュープラン、ポールソンの自己満足で終わるのか?

    ローン金利引き下げで消費増大は期待薄。現状把握ができていない!!

    ヘッジファンド20兆円失う 9-10月、金融危機が直撃

    24兆円超の対策発表 EU、横断的に景気刺激

    金融危機が運用直撃-生保12社上期業績

    アリコジャパン、大幅赤字転落 AIG株下落響く

    AIG会長、年間報酬1ドルに…ボーナスもなし

    経営再建中の米保険最大手AIGは25日、エドワード・リディ会長兼最高経営責任者(CEO)の報酬を2008~09年の2年間にわたり年1ドルとし、ボーナスも支給しないと発表した。 高額報酬への国民の批判を避ける狙いがあるとみられる。

    米シティの日本事業、さらなるリストラも

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    ロイターから

    ドル急落は欧州勢のリパトリ主導か、米財政リスクに懸念も

    前日のドル急落の主因とされているのが、年末を控えた欧州金融機関によるリパトリだ。例年、年末前の為替市場では決算を控えた米系金融機関のリパトリがドル相場を押し上げるがR03

    • 「欧州の金融機関にも12月の月初にかけてそうした動きがある。実際ここ数日、リパトリ(本国への資金還流)と見られるユーロ買いかなり入っている」
    • 金融機関を救済する姿勢を示すのはシステミックリスクを避けるために意味があるが、傾きかけた一般企業まで財政出動で可能な限り救おうとしているのならば、いくらFRBにカネがあっても足りない
    • 米国は何をどこまで助け続けるのか。『焼け石に霧吹き』にならないといいが
    • 米国はルビコン川を渡った

    ***ルビコン川を渡る』…以後の運命を決め後戻りのできないような重大な決断と行動をすることの例え。共和政末期の古代ローマにおいては、本国である「イタリア」と属州ガリア・キサルピナの境界線の役割を果たしていた。軍団を連れてこの川を越え南下することは法により禁じられており、その南下行為はすなわち共和国に対する反逆とみなされた。一般にルビコン川の名前は、紀元前49年1月10日、ローマ内戦においてユリウス・カエサルがルビコン川を渡ったことで知られる。この際に「賽は投げられた」(Jacta Alea Est, ヤクタ・アーレア・エストゥ)と檄を発したことは余りにも有名。***

    米GMの破産法適用は100%ありえない

    中国が貸出金利と預金金利を108bp引き下げ、預金準備率も引き下げ R04

    中国人民銀行(中央銀行)は26日、世界的な金融危機の国内経済への影響緩和に向け、9月中旬以来4回目となる利下げを発表した。指標となる貸出金利と預金金利をそれぞれ1.08%ポイント引き下げ、27日付で実施する。

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    Bloombergのニュースです。

    NY州全域で22万5000人削減も

    緊急救済 シティの次は? 政府「損失保証」でも去らぬ不安

    政府保証債 相次ぐ発行計画 大手米銀で総額6000億ドル予想

    高すぎる代償7.7兆ドル 米金融対策にGDPの半分相当

    米政府は、1年3カ月前に信用市場が凍り付いて以来、金融システムを守るために7兆7000億ドル(約744兆円)規模の対策を公約している。この金額は、米国のGDP(国内総生産)の約半分に相当する。 200811260022a1

     7兆7000億ドルの内訳はこうなる。

     FRB(米連邦準備制度理事会)が4兆7000億ドル(60%)を供給。
    米連邦預金保険公社(FDIC)が銀行間融資を保証するなど1兆5490億ドル(20%)を担う。 米議会と財務省が、問題債権購入計画(TARP)の7000億ドルと、その他のプログラムを合わせた9470億ドル(12%)を負担。
    米連邦住宅局(FHA)が3000億ドル(4%)の住宅ローン保証を行う権限を得ている。
    残りはFDICが提案している、差し押さえ防止に向けた住宅ローン変更支援計画4440億ドル。TARPからも244億ドルが支出される見込み。しかし、この計画はまだ財務省からの承認を得ていない。
    ブルームバーグはFRBや財務省、FDICが発表したデータに加えて、当局者やエコノミスト、研究者とのインタビューを基に、米政府の金融システム安定化対策の規模を計算した。 当局はこれらの対策によって銀行が信用供与を続け、米経済を支えることを期待している。

     ◆救済に歯止めを

     一方、スコット・ギャレット下院議員(共和党)は、「融資でも支出でも税金であることに変わりはない」として、「FRBの融資に制限を設け、政権が指名した当局者ではなく選挙によって選ばれた当局者に権限が戻るようにしなければならない」と主張。FRBによる救済措置に歯止めをかけるよう求めている。

     7兆7000億ドルという金額は、現在までのイラクとアフガニスタンにおける戦費の約9倍に相当。また、これだけの資金があれば、国内の住宅ローンの半分以上を返済することも可能だ。

     米資産運用会社カンバーランド・アドバイザーズのチーフ金融エコノミストで、アトランタ連銀の調査局長を務めた経歴を持つボブ・アイゼンバイス氏は「揺り戻しはすでに始まっている。議員は有権者から非難を浴びている」と指摘した。「一見、頭が良さそうに見えるが、実際には無能な人々が数多くいて、すべての責任は納税者に降りかかることになる

     米大統領経済諮問委員会(CEA)の元メンバーで、現在はヘリテージ財団のシニアフェローを務めるJ・D・フォスター氏は「人々は、議会によって承認された『7000億ドル』という間違った部分にだけ、目を向けすぎている」とした上で、「そのほかの部分がきわめて大きい」と付け加えた。

     ◆歴史上の最大危機 200811260022a2

     1930年代の大恐慌時代には、ルーズベルト大統領によるニューディール政策が実行されたものの、金融機関を下支えするような資本の投入はなく、およそ1万の銀行が倒産した。
    1990年代にS&L(貯蓄貸付組合)が破綻(はたん)した際にかかった費用は、2095億ドル(インフレ調整済み)だ。
    また、1979年に政府が、自動車メーカー、クライスラーを救済するために行った政府保証の金額は42億ドル(インフレ調整済み)となる。
    英バークレイズ・キャピタルの米経済リサーチ共同責任者、イーサン・ハリス氏は、7兆7000億ドル規模の対策は適切だと評価する。
    ハリス氏は「これは、現代の資本主義市場における最大の危機だ。そうであれば、現代史上、最大の介入を行う必要がある」との見方を示した。(Mark Pittman、Bob Ivry)

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