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2008年7月 5日 (土)

世界経済見通しのコンセンサス

BIZ+PLUSからコラム出ています。

世界経済見通しのコンセンサス

現在の「経済学通念」の視点に立ち、世界経済の現状を診断すれば、最大公約数は次の5点に集約できるのではないか。

(1) 08年に1バレル100ドルの大台に乗ってなお、150ドルさらには200ドルへの上昇も予想されるという「原油価格3ケタ時代」は明らかに、「投機マネー」によって演出された異常な高値水準であり、いずれ100ドル以下に戻る。中期的には1バレル100ドルを超える状態ではオイルサンド(油砂)、オイルシェール(油分を含む岩石)、メタンハイドレード、石炭、太陽光、燃料電池、原子力など代替エネルギー開発が促され、原油価格の天井知らずの高騰には必ずキャップがかかるからだ。
(2) 07年夏に始まったサブプライム問題の鎮静化にはなお、時間がかかるが、遅くとも08年末から09年春には金融混乱は小康状態に入る。ただ、サブプライム問題に端を発する米国経済の落ち込みが深まるリスクは警戒せねばならず、米国が景気後退を脱するのは09年央以降か。
(3) BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)など新興国の成長減速も避けられず、世界経済の実質成長率は07年の4.9%から、08年には3~4%前後に落ち込む。だが、BRICsは自律的成長力を組み込んでいるため、デカップリング論は基本的に成り立ち、再び09年以降の世界成長のエンジンとなる
(4) 世界的な株価調整はなお続く。しかし、米国のNYダウの1万ドル台割れはなく、サブプライム問題が最悪期を脱する08年秋以降に調整はおおむね終わり、09年春にかけて底値を固めよう。
(5) ただし、原油価格がこのまま高値更新を続けることはないとしても、100ドル前後の高値圏にとどまる可能性はある。また、食料、金属など資材の世界的な需給逼迫(ひっぱく)は基調として続き、世界的にインフレが進行する。インフレは実体経済に下押し圧力を加えるから、スタグフレーションが広がるリスクは警戒しなければならない

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