2009年9月13日 (日)

リーマン・ショックから一年

(米国)

米経済は景気回復期待が高まり、企業・個人のマインドは改善傾向にある。ただ以下の理由で実体経済は悪化が持続しそうだ。

  • 雇用・所得環境の悪化、
  • 途半ばの在庫調整
  • 住宅差し押さえの増加

自動車支援策も持続的な効果は期待できない。

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日本総合研究所 から

海外経済展望 2009年9月号

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大和総研 からのレポートです。

米経済見通し 2009年9月 今年の残りをどう乗り切るか、リーマン・ショックから一年が経ち、人生いろいろ

◆2008年初めから始まった今回の景気後退は戦後最大という形容が多い。実際、非農業雇用者数はピークから5%減少し、最悪のペースで労働市場が縮小してきた。一方、足もとの経済指標では景気の底打ち・回復入りを示唆するものが増えている。住宅関連はマイナスからプラスに、企業景況感も水面下に、雇用環境さえ最悪の上限が見え始めた。金融当局も、経済活動の悪化が終わりつつあり、年後半からプラス成長になるという見方を示している。ポイントは、その回復力がどの程度になるかという点である。項目によって回復スピードに大きな差異が生じてしまえば、間延びした回復、つまり実感の乏しいものになる恐れが出てこよう。財政・金融政策によるサポートは今後も欠かせないとみられる。

・・・

ユーロ圏経済見通し 2009年9月 7−9月期はプラス成長へ、回復はでこぼこ道で「出口戦略」始動は時期尚早

◆ユーロ圏の4-6月期のGDP成長率は前期比-0.1%と1-3 月期の前期比-2.5%からマイナス幅が顕著に縮小した。輸入の大幅減による純輸出の押し上げ効果が大きいが、景気対策で個人消費、政府消費が拡大したことも貢献した。在庫調整のピークアウトが見込まれる7-9月期には、ユーロ圏経済も前期比プラス成長を回復しよう。

◆ただ、景気対策という官製需要から民需へうまくバトンタッチしつつ、スムーズな景気拡大が実現するかというと、むしろ回復と失速が入り混じるでこぼこ道となる可能性が高いだろう。需要喚起に成功した新車買い替え策は、年末から年始にかけて消費反動減の要因となり、公共投資拡大だけでは相殺しきれないと予想される。民需では企業部門の調整は途上で、ドイツを中心に雇用調整圧力が残っていると考えられる。また、銀行部門の資金仲介力が回復するかどうかの見極めもまだつかない。ここ数ヶ月の景気指標好転を背景にECB(欧州中央銀行)の「出口戦略」への関心が高まってきているが、まずは景気回復の持続力を確認し、銀行の資金仲介力の回復を確認する必要があろう。

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第一生命経済研究所 からは

米国 2009、2010年経済見通し ~2009年後半の成長ペース加速も、2010年は緩やかな成長に

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2009年9月 7日 (月)

NO, WE CAN’T

堀古英司氏のレポートから

NO, WE CAN’T

2007年に始まったアメリカの一連の不良債権問題に関し、明確にしておかなければならない事があります。それは第一に、2008年9月「リーマン・ショック」をきっかけに始まった大手金融機関が連鎖倒産し、金融システムが麻痺してしまうような状況は今年春をもって既に遠のいた事、第二に、一方で不良債権問題は解決していないという事です。大まかに言えば、アメリカ財務・金融当局は、前者に対しては問題先送り措置を取り、後者に対しては多くの負担を国家に転嫁する措置を取りました。ですので今後不良債権問題に伴って発生する損失は、一部が金融機関、残る多くの部分が政府の負担になります。この結果、来年以降アメリカが経験するであろう危機は、リーマン・ショックとは性質が異なるものになると考えられます。

アメリカ財務・金融当局が一番初めに取った問題先送り措置はリーマン破綻3日後の空売り規制でした(第228回 米財務・金融当局が「麻薬」に手を出した理由(2008年9月22日))。もちろんリーマン・ブラザーズが破綻したのは空売りが原因ではありません。リーマンが不良債権を抱えていたのが原因であり、それに耐えられる資本を蓄えていなかったのが原因です。しかし当局は不良債権や資本不足の問題に着手する代わりに、金融機関の空売りを規制するという愚策に出てしまったのです。

時価会計ルールの緩和も問題の先送りに過ぎません。銀行がお金を貸して、金利は毎月受け取り、将来見込まれる貸倒損失は計上しなくて良いのであれば、「今は」儲かるに決まっています。保険会社が保険料だけ受け取り、将来見込まれる保険金支払に備えていないようなものですから、問題が先送りされているだけなのは明らかです。

ストレス・テストは市場心理を大幅に改善させる効果はありましたが、今回の不良債権問題が大手行750億ドルの資本増強で済むと信じている人は殆どいないと思います。 実際我々の分析では、同じ債権でも額面100に対して市場価値に近い50近くまで落としている銀行と、まだ80-90のままバランスシートに載せている銀行と様々です。そもそも個別債権の評価が30-40%違う銀行業界で、有形普通株自己資本が4%で健全と判断するストレステストを、不良債権問題の解決のきっかけとするには無理があるのです。

これら先送りされた問題は銀行に残ってしまっています。しかし、政府が大手19行は潰さないという強い意志を示しているので、リーマン・ショックのように、それによって金融システムが脅かされる状況になる可能性は低いでしょう。一方で毎週FDIC(連邦預金保険公社)が発表している中小銀行の破綻は今後も増加していく事になると思います。

リーマン・ショックに代わって今後大きな問題になると考えられるのは、現在政府が実施している様々な「保証」です。昨年10月に議会承認された70兆円のTARP(不良資産買取プログラム)資金は今年3月時点で残り5兆円と、ほぼ枯渇するに至りました(株式相場が安値を付けたのも、TARP枯渇に対する懸念が一つの要因でした)。困り果てた当局が積極的に利用し始めたのが、すぐに負担が発生しない様々な「保証」です。今年6月時点で、様々なプログラム名の下、連銀で約620兆円、FDIC関連で約170兆円、政府系住宅金融関連で約75兆円の保証が実施されています(連銀であろうと、FDICであろうと、政府系住宅金融であろうと、最終的に国民負担である事に変わりはありません)。

これらはいずれも、すぐに負担は発生しないものの、住宅市場や雇用情勢が回復しなければ同時に損失が発生し始め、しかもその負担は巨額なものに上るというリスクを内包しています。果たしてアメリカ政府の財務体質はこのようなリスクに耐えられるのでしょうか。答えはもちろんNO, WE CAN’Tです。

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2009年9月 6日 (日)

11月に米ドル87円割れか

米ドル、軟調ですね。

果たして今のドル相場、「リスク選好の米ドル安」なのか?それともW.バフェットの言うように、「財政赤字に象徴される米国の経済政策の結果が米ドル安をもたらしているのであって、リスク選好もリスク回避も基本的には無関係」のなのか?

バフェットの「予言」は3ヵ月以内に当たる! 11月に米ドル87円割れの大相場シナリオ

9月相場が始まりました。昨年は9~10月の2ヵ月間で、米ドルが17%も暴落しました。

 同じことが起こるならば、米ドルは10月末に、対円の史上最安値80円を更新している計算になるわけですが、果たしてどうでしょうか?

 ただし、昨年は「特別な大相場」だったと思う人が少なくないでしょう。そのとおり、2008年は「リーマン・ショック」が9月中旬に起こり、それがきっかけで「100年に1度の危機」が一気に広がっていったのです。

 2008年の米ドル/円は、9月がスタートした時には109円をつけていたのに、わずか2ヵ月で90円まで暴落しました。

2年連続で、9月から
大相場が繰り返された

 これに対して、足元の株式市場では、3~8月に6ヵ月連続で日経平均株価が上昇するなど、「危機」が再燃する兆候がないどころか、かなり楽観的なムードになってきました。この状況下では、米ドルの暴落相場が2年連続で起こるとは、考えにくいところでしょう。

 しかし「暴落」は起こらないのかもしれませんが、米ドルが一方向へ大きく動く「大相場」になる可能性があり、この時期、やはり注意が必要ではないでしょうか?

 一昨年、2007年の9月スタート時点の米ドル/円は116円でしたが、11月に入る頃には107円をつけていて、米ドル一段安となりました。最大下落率は7%でした。

 今年も、一昨年並みの下落となったならば、11月には87円を割り込むことになります。つまり、米ドルが、この間の対円安値を更新している計算になるわけです。

 なぜ、昨年も一昨年も、9月から11月にかけて米ドル安/円高の大相場が展開されたのでしょうか?

 それは、米ドル安という方向性はともかくとして、夏休みが終わった後の9月から、為替が一方向に動きやすい傾向があるためでしょう。

2ヶ月のドル方向性

 米ドル/円について、2ヵ月連続で同じ方向に動いた実績が、過去10年間で何回あったかを調べたところ、9~10月は7回、10~11月では9回もありました。

 これは、3~4月がたった1回、7~8月が4回しかなかったことと比べると、多いと言えるでしょう。つまり、春相場、夏相場に比べて、9月からの秋相場は一方向に動き、大相場になりやすい傾向が顕著なのです。

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いい加減な運用でも案外大丈夫?

こんばんは。ひさびさの更新です。

さて、本邦では衆院選、ちょっとした政権交代が起ったが、経済へはどのように影響するだろうか?

恐らく 新しい政治への期待より、「どこまでできるのか?」の不安、不透明感が大きく、下げ相場になるだろう。

世界経済全体への影響は小さい。

ダイヤモンドオンラインから

いい加減な運用でも案外大丈夫な理由

公的部門の支援で回復の景気 株式市場に再度動揺のリスク

再任のバーナンキFRB議長
ウォール街賞賛も議会には不満

「銀行業界はFRBにとって最も重要な選挙区である」。FRBの内幕を描いた『神殿の秘密』(1987年刊)で、著者のW・グレイダーはそう述べている。ウォール街から支持を得られなければ、事実上、FRBは仕事を進められないことを彼は指摘していた。

 8月25日にオバマ大統領は来年1月に任期が終わるベン・バーナンキFRB議長の再任を発表した。ウォール街からの彼に対する非常に高い信任は、オバマの判断に大きな影響を与えた様子である。

 リーマン・ブラザーズの破綻で崩壊に瀕した金融市場に対し、バーナンキ率いるFRBは次々と新しい資金供給策を創出して、パニックの拡大を阻止した。それらの市場救済策は、場合によってはFRBに損失を生じさせ、納税者負担につながるリスクもあった。

 FRBが捨て身の救済策を発動したことは、当然ながらウォール街からは賞賛されている。

 上院はバーナンキの議長再任を賛成多数で承認する見通しだ。だが、影響力を持つ民主党のドッド議員は、「たぶん正しい選択なのだろう」と微妙な発言を行なっている。

 多くの議員は、バーナンキの果敢な対応のおかげで米国経済が大恐慌を回避できたと評価しつつ、議会のコントロールを超えて、FRBが納税者負担を生みかねない巨額の資金供給を実施したことに不満も感じている。

・・・

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2009年7月19日 (日)

こんばんは。

こんばんは。

今、「NHKスペシャル “マネー資本主義”」 放映されてますね。

面白そうだよ。

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2009年7月12日 (日)

金融危機「震源は欧州」だった?! 

金融危機「震源は欧州」だった?! 

世界の資金の流れに焦点を当てると、金融危機の「震源」は欧州の銀行だった、とするリポートを日本銀行がまとめた。サブプライム問題を生み出したのは米国だが、資金が欧州の銀行を経由し過ぎていたため危機が一気に世界に拡大した、と分析する。

 金融市場局が国際決済銀行の統計を用い、世界の金融ネットワークを分析した。英国、スイス、ユーロ圏内の欧州3地域の銀行部門は02年以降、産油国や新興国との取引を拡大。米国や日本の銀行部門を押しのけ、世界の資金が集まる最大級の「ハブ」(中継地)に成長した。

 ハブでショックが起きた場合、資金のネットワーク全体に瞬時に広がるおそれがあるという。サブプライム問題を契機に途上国が資金を引き揚げ始めると、欧州の銀行間でドル資金の取引が凍りつき、金利は急上昇した。ユーロ圏と英国の銀行が緊密に資金をやりとりしていたため、「ショックが両地域間でピンポンラリーのように増幅し、影響は世界各地に広がった」という。

 日米欧の中央銀行が昨年秋から金融機関にドルを無制限に供給する異例の措置を取ったことで、世界の金融市場は落ち着きを取り戻しつつある。リポートは「(日米欧の)ハブに集中的に資金を供給する体制であり、効果的だった」と評価している。

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欧米の新聞は、既に死んでいる 元新聞記者が愛惜を込めて直視した業界の終焉

激動の渦中にある産業にとって何よりも恐ろしいのは、時代の変化の速さだ。このビジネスは安定していて、これからも多くの利益を上げ続けると思っているうちに、ほんの数年後には、そのビジネスモデルは崩壊してしまっていたということはあり得るのだ。

 新技術の分野においては、変化のスピードはさらに速い。消費者の行動の変化はこれまでになく速くなり、かつて力を持っていた産業が、今や息も絶え絶えとなっている。その最たるものが新聞業界である。

「ほとんどの新聞社は投資に値しない」と言ったバフェット氏

 新聞業界が厳しい状況であることは、米国と欧州では10年以上も前から明らかだった。そしてついに2008年、この業界は変化の波に押し流されてしまった。米国ではデンバーからサンフランシスコ、そしてシアトルなど、かつては各地で読まれていた地方新聞が廃刊となった。米「ニューヨーク・タイムズ」紙は日々の支払いに必要な金策のために、法外な利子でカネを借り、マンハッタンにある本社を抵当に入れなくてはならなくなった。

 欧州では英「イブニング・スタンダード」が負債引き受けを条件として、ロシアの億万長者にたったの1ポンドで売られた。フランスの「ルモンド」紙と「リベラシオン」紙の状況もひどく、欧州大陸内はどこも同じような状況だ。

 米国と欧州、大西洋どちらの側の記者に聞いても、出てくるのは終わりなき予算カット、リストラ、収益の減少といった暗い話ばかりである。強い酒でも飲まなきゃやっていられない、というのが本音だろう。

 世界第2位の富豪で米国人投資家であるウォーレン・バフェット氏は今春、新聞業界への投資を断念すると発言した。「いかなる価値であっても、ほとんどの新聞社は投資に値しない」と年次株主総会で彼は語った。「新聞各社は今後も損失を出し続ける可能性がある」とも言っている。

 ビジネスでも新聞業界にかかわり、業界への思い入れの強いバフェット氏だけに、この発言は非常に大きな意味を持つ。子供の頃、彼が最初に携わった仕事は新聞配達だった。そして、長い間「ワシントン・ポスト」紙や「バッファロー・ ニュース」紙の株主でもあった。「問題は、読者にとっても広告主にとっても、もはや新聞は必要不可欠なものではなくなっていることだ」と彼は言う。ニュースは今やインターネット上など至る所で、いくらでも手に入れることができる。要するに「新聞」というビジネスモデルは既に崩壊してしまったということだ。

 ホテルチェーンのマリオットは今年4月、米国内のマリオットホテルにおいて、宿泊客への新聞無料配布を原則、やめると発表した。これだけで全米の新聞の売り上げは5万部減少した。マリオットは新聞配布の中止によって、森林伐採を防ぎ、環境保護に貢献できると主張している。気候変動さえも新聞“消滅”の一翼を担っているのだ。

既に「収穫期」ビジネスとなっている

 海外で生じているこういった問題を聞いても、日本では対岸の火事と思われるだけかもしれない。日本の新聞はまだまだ元気で、世界でも最高の購読数を誇り、高齢化してはいるけれども、安定した読者を抱えている。過去10年間、米国での新聞購読数が15%も落ちているのに対し、日本での下落率は3.2%にとどまっている。

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2009年6月 9日 (火)

「世界危機」は本当に去ったのか

こんばんは。

更新がままならず、すいません。少しずつペースを戻して行きたい。

コメントについてですが、公開しないことになっていますので、安心して気軽にコメントして下さい。

メールアドレスを記載していただければ、そちらにお返事します。

さてマーケットは復調基調に乗ってきたのだろうか?

ストレステスト、GMデフォルトをこなし、少なくとも最悪期は脱したように感じる。

改めて問う!GMのイベントリスク消滅で「世界危機」は本当に去ったのか

6月1日、77年間に亘って「世界最大の自動車メーカー」として君臨してきた米GM(ゼネラル・モーターズ)が、予測通り米国連邦破産法11条を申請し、ついに破綻した。

 すでに4月末、米国BIG3(ビッグ・スリー)の一角だったクライスラーが破綻して“予行演習”を済ませていたことに加え、米国政府が時間をかけて破綻の根回しを行なっていたことで、懸念された株式市場などへの悪影響はほとんど見られなかった。

 むしろ投資家の間には、GM破綻という不確定な“イベントリスク”が消えたことによる安心感が広まり、その後の株式市場は安定した展開を示している。

 確かに、オバマ政権の入念かつ細心の対応によって、GM破綻というイベントリスクは、実際にはかなり低減されていたと言える。しかし、それで実体経済に対する“下振れリスク”が全て払拭されたと考えるのは、適切ではない。

 中長期的にみると、この破綻によって、いくつもの“リスク・ファクター”が顕在化しているからだ。そのリスク・ファクターとは、主に3つに分けて考えるとわかり易い。

 まず1つ目は、今後の「GM再建プログラム」のなかで、従業員やディーラーの整理が進むことだ。それは、今後米国の家計を取り巻く雇用・所得環境の悪化につながる。

 2つ目は、本当にGMを再生することができるか否かだ。破産法11条を申請して再生を目指しているGMだが、仮に再生できない場合には、今度は「破産法7条=企業清算」という最終手段が待ち受けている。

 そして3つ目は、米国政府の信用力の問題だ。米国政府がGMの再生を積極的に支援するということは、事実上、政府がGMの信用を肩代わりすることに他ならない。

 果たして、米国政府の信用力はその重みに耐えられるだろうか。今後、米国政府の信用力に疑念が生じるようだと、直近では不安が薄れつつある「100年に一度の危機」が、改めて一段と現実味を帯びてくることにもなりかねない。

…中略…

もう1つ、忘れてはならないポイントがある。それは、米国自身の信用力の問題だ。つまり、米国の信用力に陰りが出ることが懸念されるのである。その兆候は、少しずつ見え始めている。

 格付け会社が英国の格付けについて言及すると、世界の金融市場では、「次は米国か」という声が上がった。それに伴って、米国債の金利水準は上昇傾向を辿りつつある。

 米国自身の信用力に揺らぎが出ると、長期金利上昇のパスを通して、米国経済にとっては致命的な影響が及ぶことが考えられる。それが現実味を帯びてくると、“100年に一度の金融危機”が本物になることさえ懸念される。

 サブプライム問題が顕在化して以降、米国政府は一貫して、民間の金融機関や大手企業を積極的に支援して来た。政府には、それ以外の選択肢がなかったのである。そのプロセスを通して、米国政府は民間部門の債務を肩代わりすることになった。

 しかし現実問題として、米国政府は無限の財力を持っているわけではない。ただでさえ、米国財政は大赤字に陥っている。にもかかわらず、政府が民間企業を支援すると、どうしても国債の発行に頼らざるを得ない。

 ところが米国内には、国債増発を消化するために十分と言えるほどの資金がない。そのため、海外投資家に国債を買ってもらう以外に方法はないのである。

 その海外投資家が、米国の信用力に疑念を持ち始めると、どうしても米国債に対する投資意欲は減殺される。そうなると、米国債の消化に支障が出て、金利が明確に上昇傾向を辿ることになる。

 ご存知の通り、金利が上昇すると、住宅ローン金利などが上昇して住宅に対する需要が減ったり、企業の利息支払い負担を増加させ、企業業績を悪化させることになる。

 また、投資資金、株式市場から高い金利を求めて債券市場へと流れ込み、株価が不安定な展開になることも懸念される。

 さらに金利の上昇は、財政の金利負担を増加させ、国内の財政状況が一段と悪化することも想定される。

 これらはいずれも、米国経済にとって、致命的な痛手になる可能性があるのだ。今回のGM破綻は、そうしたリスクを一段と顕在化させる不安要因である。市場関係者は、もう一度そのリスクを考え直してみたほうがよいだろう。

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2009年5月20日 (水)

なぜ査定結果に納得できないのか?「ストレステスト懐疑論」の理由と本質

ダイヤモンドオンラインから

なぜ査定結果に納得できないのか?「ストレステスト懐疑論」の理由と本質

5月8日、FRB(連邦準備理事会)は、ようやく米国主要金融機関19行のストレステスト(資産査定)の結果を公表した。

 ストレステストとは、金融機関を取り巻く経済環境が予想以上に「悪化=ストレスが発生」した場合、「金融機関が保有する資産からどれだけの損失が発生するか」を計測するテストだ。

 何故今、ストレステストを行なうかといえば、サブプライム問題に端を発した経済状況の悪化によって、「米国の大手金融機関がどれほど体力を低下させているか」を調べるためだ。

 実際には、150人に上る金融のプロが、約2ヵ月かけてそれぞれの銀行の資産内容をすべて克明に調査する。

 テストの結果、対象となった19行のうち9行が合格。つまり、「現在の財務内容ままでも、経済の一段の悪化にも耐えられる体力がある」と認められた。

 一方、残りの10行については、今のままで体力が十分ではない可能性があり、今後資本金を積み増して体力を強化することが求められた。

 この結果は、ほぼ事前の予想通りで、多くの関係者は「テストの結果を見て安心した」と胸を撫で下ろした。資本増強を求められた10行の金融機関についても、「実現可能性の高い資本増強さえ行なえば、今後の業務遂行に支障はない」という一種のお墨付きを、金融当局が与えたからだ。

 それは、結果発表に気をもんでいた多くの市場関係者を安堵させたことは間違いない。それをきっかけにして、株式市場で一時的に金融株が買い戻され、市場全体が堅調な展開を示したことを見ても、明らかだ。

 しかし一方で、その結果に懐疑的な見方が根強くあることも見逃せない。一部の金融専門家からは、「今回のテストの前提となるシナリオが甘すぎる」などの批判が出ている。

 また、「今回のテスト結果は、元々政策当局が市場を安心させるために、“結果ありき”の逆算方式で出したのではないか」などの見方も出ている。

 つまり、今回の結果だけを見て、「これで米国の銀行は大丈夫だ」と結論づけることは、時期尚早だろう。今後の展開を注意深く見守ることが、必要になる。今回は、結果公表時から噴出している「ストレステスト懐疑論」の理由と本質について、考えてみよう。

--- 中略 ---

“結果ありき”のテスト結果が
残した「割り切れない不安」

 今回、資本増強を要請された銀行は、「勘定上、すでに注入されている公的資金の優先株式を普通株式に転換することによって、資本増強が行なわれた」と判断されることになっている。

 これは単純に考えると、“不合格”になった銀行は、政府に頼んで優先株式を普通株式名義に変えるだけでことが済むことになる。むろん、それによって当該銀行は、政府の株式持ち分が増加するため、当局からの干渉をより多く受けるデメリットが生じる。

 しかしそれさえ我慢すれば、政府から“安心”のお墨付きを受けることができるわけだ。

 また、優先株式から普通株式に転換することによって、「優先株式の高い配当負担を軽減できる」というメリットも享受できる。それは、収益情況の苦しい銀行にとって、大きな“福音”になることは間違いない。

 こうして見てくると、厳正に行なわれるべきストレステストの実施について、FRBや政府の政策意図が感じられる部分は、やはりどうしても少なくない。それが、関係者から「“結果ありき”のストレステスト」と揶揄される一因になっている。

 問題は、政策当局の意図によって、本当にテスト結果に何らかの“化粧”が施されているとすれば、いずれかの時点でその化粧が剥げ落ちる可能性が高いことだ。それが現実味を帯びてくるようだと、米国、さらには世界の金融市場にマイナスの影響を及ぼすことだろう。

 われわれはそのリスクを、常に頭のどこかに入れて置いた方がよさそうだ。

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2009年5月12日 (火)

ストレステスト結果の受け止め方

こんばんは。仕事が非常に忙しくて、なかなかブログ更新できず、すみません。

さて、マーケット、ようやく雲の隙間から明るい兆しが見え始めた?

もっとも短期的には利益確定にはひとつの良いタイミングかな。

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堀古氏のレポートから

ストレステスト結果の受け止め方

昨日、待ちに待ったストレステストの結果が発表されました。ストレステストの行方を巡って市場が揺れに揺れたこの3ヶ月間でした。ストレステストの実施が明らかになったのが2月初、そもそもガイトナー米財務長官が「銀行救済策」を発表するはずだった記者会見で発表し、寧ろ金融危機に対する市場の懸念を増幅する結果となりました。その後AIG、シティグループが次々と実質国有化、ストレステストの結果によっては更なる国有化に繋がるとの懸念から3月初に米国株式は安値を付けるに至ったのでした。

そもそもこのストレステストが実施された理由を思い出してみましょう。不良債権問題解決に必要な、(1)不良債権の価額を把握、(2)それに伴って発生する金融機関の資本不足を補う、(3)金融機関の新規貸出し増加、というステップのうち、(1)に過ぎません。従ってストレステストの結果をもって、アメリカの不良債権問題が解決する、と期待するのはそもそも見当違いなのです。ただ、(1)に過ぎないとはいえ、これによって昨年9月のリーマン・ショック以降市場が抱いていた余計なリスク、カウンターパーティ(取引相手)リスクが大きく後退するという成果はあったと思います。

リーマンが破綻した当日にテレビ東京の番組に出演させていただいた私は、「今後発生すると見られる大手金融機関の連鎖倒産、またそれによって金融システムが麻痺する可能性は大きなリスクだ」とコメントしました。実際直後にAIGが実質破綻、メリルリンチ、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーが次々と破綻のリスクに直面する異常事態となりました。そしてそのリスクはこの3月まで後退する事はありませんでした。今回ストレステストによって、初めてこのカウンターパーティ・リスクが大きく後退したのは成果だと言えます。即ち、個別金融機関ベースでは今後資本増強や資産売却など課題は多いものの、だからといってそれが金融システム全体を揺るがす事態となる可能性は当面無くなったと見て良いでしょう。市場の不安心理を表す変動率指数は本日時点で31にまで低下していますが、これはリーマンが破綻した日と同じ水準です。このようにカウンターパーティ・リスクが大きく後退した事は数字のうえでも明らかに見てとれます。

一方で、アメリカの抱える不良債権問題の解決はこれからです。そもそも今回のストレステストには2つの大きな問題があります。第一に、「ストレスのかかった」の経済状況の見通しです。例えば2009年GDP-3.3%、失業率8.9%、住宅価格-22%という「ストレスのかかった」前提に対し、実際は2009年第1四半期GDP-6.1%、4月失業率8.9%、住宅価格下落率の20%超もほぼ確実な情勢です。現在の経済状況が既に「ストレスのかかった」前提に近くなってしまっており、経済に更なるストレスがかかった場合に負のスパイラルに陥ってしまう可能性は否定できません。

第二に、今回当局は「有形普通株自己資本比率」の4%をストレステストの基準としていた事が明らかになりました。4%というのは、殆どの金融機関がいざとなれば既存の優先株を普通株に転換すれば達成できる基準です。しかしそもそも、今後も不良債権の増加が確実視される中、4%で足りるのかという問題は残ります。またメガバンクの総資産が軒並み200兆円近くに上る中、この基準が1%上がるだけで兆円単位の資本不足が生じる事になります。別の見方をすれば、今回当局が基準を(5%ではなく)4%に設定してくれたのはラッキーだったとも言える訳です。

このように、今回のストレステストはカウンターパーティ・リスクという大きなリスクを軽減させる事に成功したものの、中長期的な不良債権問題を解決したものではない、という認識が大切だと思いますただ市場に目を転じてみると、リーマン破綻当日と今日を比べると、変動率指数が同じである一方、リーマン破綻当日のダウ終値が11,000ドルであったのに対して今日は8,400ドル台です。全て回復するのは困難にしても、当面カウンターパーティ・リスクの後退を楽しめる余地はかなり残っているのではないかと考えています。

(2009年5月8日記)

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少し日がたってますが、中原圭介氏のコラムから

今年と来年の大雑把な株価予想

日経平均株価は昨年10月安値と今年3月安値である7000円でダブルボトムを形成しました。そのことにより、世界的な景気後退の底打ちは確認できていないものの、日経平均株価の下降トレンドは当面の底を打った可能性が出てきたことを、3/30の記事では書きました。

一方で、昨年11月高値の9500円、今年1月高値の9300円が強力な上値抵抗ラインとして意識されています。たとえ好材料が重なり、9500円を一時オーバーシュートすることがあったとしても、高値は10000円が精一杯になるのではと見ています。

よって、日経平均株価は高値のレンジが9000円~10000円、安値のレンジが7000円~8000円のボックス圏相場に突入した可能性が高まっています。

世界的な景気対策の効果が切れる兆候が見られるまでに、アメリカの住宅価格の下落が止まるのか止まらないのか、金融機関が不良資産をバランスシートから切り離すことが進むのか進まないのか、これらの結果によって、来年以降の株価の予想は全く変わってきます。

短期的には株価と景気はぴったりと一致するわけではありませんが、長期的には一致する傾向があります。

悪いシナリオとしてアメリカの住宅価格の下落が続き、ストレステストの資産査定の結果を甘めにしてしまったとしたら、金融機関は不良資産をバランスシートから切り離すことをせずに、金融の正常化は程遠いものとなってしまいます。その場合は来年以降の株価は当面の安値7000円を下回ってくることも考えられます。

逆に良いシナリオとしてアメリカの住宅価格の下落が止まり、金融機関のバランスシートの健全化が進めば、ボックス圏相場を維持するか、本格的な上昇相場に転じる可能性が残されています。

4月上旬に、政府の関係機関が最大50兆円の株式等を市場から買う「危機対応措置」を設け、リーマンショック以来の株価急落のような異常時に限り買い出動することを示唆しました。ですので、7000円はかなり強い下値抵抗ラインとして考えることもできます。

しかし歴史上、政府の株価対策が効果を発揮したという記憶が、私にはありません。仮に悪いシナリオになった時に、この措置の規模は十分な額に思われますが、成功するか否かは未知数な政策です。

アメリカでは、金融機関の不良資産買取策の実効性がまだ判断できるほど運用面の具体的な方法が明確になっていませんし、GMの救済問題の結果がどうなるのかも見えていません。一寸先は闇の難しい相場が続きそうです。
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2009年4月25日 (土)

米金融「好決算」の真相

堀古氏のレポートです。

米金融「好決算」の真相

1-3月期の米金融機関の決算は、あたかも金融危機が終わったかのような好決算が相次いでいます。好決算なので早く発表したくて仕方ないのでしょう。通常、企業が株価を上げたい時に使う「繰上げ決算発表」のオンパレードとなっています。しかしニュースの一行目で報じられる「好決算」とは裏腹に、実は中身をよく見てみると悲しくなってしまうような内容が並んでいるのです。

好決算の火付け役となったのは大手銀行ウェルズファーゴでした。予定されている決算発表は4月22日だったのですが、待てなかったのでしょう。4月9日に速報値を発表してきました。
-収入は200億ドル、合併前のウェルズファーゴから2桁増収!貸倒償却は61億ドルから33億ドルに減少!
ご存知の通り、現在のウェルズファーゴは実質破綻となったワコビア銀行と合併した銀行です。一年前のウェルズファーゴの収入は137億ドル、ワコビアは130億ドル、合計265億ドルですので、実際は増収ではなく減収なのです。しかも現在の経済環境では貸倒償却の減少は一時的な色彩が極めて強いと言えます。

次はゴールドマンサックスでした。ニュースの一行目は以下の通りです。
-純利益18億ドル、一株利益3.39ドル、2008年2月29日期の3.23ドルを上回る!
ゴールドマンは銀行持ち株会社への移行に伴い、これまでの12-2月期から1-3月期に決算期を変更して初めての決算発表でした。1-3月期に18億ドルの利益が出た事は一行目で発表されましたが、今回の決算期から外れた去年の12月、1ヶ月間で10億ドルの損失を出していた事に関する記載は発表資料の下の方でした。決算を繰り上げて発表し、しかもその日に50億ドルの増資をしなければならないという重要な日だった訳ですから、12月の損失も一行目で開示するのが誠実な姿だったのではないかと思います。

そしてメガバンクです。今月初に発表された時価会計ルールの緩和の影響がどれだけ出てくるか、市場が戦々恐々と見守る中、JPモルガンもシティグループも、時価会計ルール緩和によるメリットは殆ど受けていない、との発表でした。それもそのはず、実は両行とも時価会計ルールが緩和される前のメリットを受けていたのです。これはFASB157と呼ばれ、従来の資産だけではなく、負債も時価で評価する、というルールです。3月初めまでは金融危機は深刻化する一方でしたから、メガバンクの負債の評価はかなり下がっていたのです。資産の評価が下がると損失が出るのと逆で、負債の評価は下がると利益が出るのです。直感的に変だと感じられると思いますが、メガバンクは今回、正にその変な利益をかなり計上しているのです。好決算はこの変な利益が寄与した結果とも言えます。

バンクオブアメリカの決算は中国建設銀行株の売却に伴う一時的な利益が大きく貢献していたにも拘わらず、ルイスCEOは「会社自体の強さだ」と強調しました。これが逆に不誠実な印象を与え、株価は一日で24%の急落となりました。これに加え、特に1-3月期は巨額の公的資金注入を受けたAIGが大規模なクレジット・デフォルト・スワップの手仕舞いを行いました。自ずから取引相手の言い値での手仕舞いになったため、取引相手の大手金融機関に大きな利益(公的資金)が転がり込んだ可能性が高いと見られます。

出来るだけ財務内容を良く見せ、資本増強を有利に進めなければならない状況である事は分かります。しかし今の米金融機関は勉強する事よりも、成績表を良く見せる事に力を入れすぎているように見えます。それが行き過ぎて市場に「誠実でない」という印象を与えてしまうと、逆効果になる事が忘れられているような気がします。

(2009年4月21日記)

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2009年4月 2日 (木)

今回の反騰相場は「いつか見た光景」となるのか?

中原圭介氏のコラムから

今回の反騰相場は「いつか見た光景」となるのか?

先週までのNYダウ平均株価は3週連続で上昇し、今月に付けた最安値から約19%上昇して終わっています。3週連続の上昇は2008年5月以来のことです。アメリカ政府の景気対策に加え、FRBの資産担保証券への資金供給策、財務省の不良資産買取策と、矢継ぎ早にできる限りの政策が総動員された結果、市場の期待が膨れ上がり、景気底入れを見込んだ株価反騰となっています。

しかし、私は景気が底入れしたと判断するには早計だと思っています。

FRBの資産担保証券への資金供給策は、本来ならばそれなりの効果が期待できますが、現在は商業用不動産価格の下落幅が拡大傾向にある途中です。せっかく住宅価格の下落幅は縮小してきているのに、商業用不動産のローン延滞率はリーマンショック以来、直近の2月まで上昇基調にあります。商業用不動産価格の下落とともに、金融機関が保有する関連証券化商品の損失額が急拡大していることは間違いありません。FRBの負担がどこまで増えるのか、非常に不透明な状況です。

金融機関の不良資産買取策にしても、最大の焦点である不良資産の価格がどのように評価されるのかは、まだ何も決まっていません。おまけに、金融機関は不良資産を処理することにより確実に損失が膨らむため、簡単にはこの買取策の活用に踏み切ることができないでしょう。追加損失が膨らめば、資本注入に必要な金額も増えますし、政府の公的関与の度合いが強まります。制度の欠陥を補う妙案が出て来ない限り、金融機関の立場からはとても安心できるスキームではありません。

その上、買取枠が96兆円で本当に足りるのかという疑問もあります。以前、バッドバンク構想が一回立ち消えになりましたが、その原因は不良資産の処理には約400兆円が必要であるという試算が出たためです。そんなお金はとても捻出できないと、バッドバンク構想は頓挫していたのです。それを、新たに96兆円でやると言われても、その資金枠ではとても足りないと思われます。住宅市場や商業用不動産市場が回復しない限りは、やはり少なくてもあと数百兆円は必要であると考えられます。

私がこのブログでリスク資産のオールキャッシュ化を唱えて以来、アメリカの株価に連動して日経平均株価が予想以上に反騰する局面は2回ありました。昨年の4月~6月と10月~11月の2回の反騰相場です。ただし、今回の反騰相場と昨年の2回の反騰相場との違いは、明確にしておく必要があります。日経平均株価で見ると、昨年10月~11月の反騰相場前の安値と今年3月の安値がダブルボトムを形成したことで、景気後退の底打ちは確認できていないものの、相場のトレンドは底を打った可能性が出てきたということです。

もちろん、拙書「サブプライム後の新資産運用」でも書いているとおり、景気後退が続いている途中でのトレンド転換は当てにはなりませんが、昨年4月~5月のトレンド転換時の株価水準から一時は半値近くまで落ちているので、以前のトレンド転換よりは信用性が増していると言えます。

しかしながら景気後退下では、「期待で買われ、現実で売られる相場」が何度となく繰り返される傾向があります。2008年6月7日の記事で述べたように、「いつか見た光景」が再現される可能性は捨て切れません。

このように判断が難しい局面では、どちらに転んでも大丈夫なように、ニュートラルな思考に切り替えることが求められます。

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2009年4月 1日 (水)

官民投資プログラムの効果は?(2)

堀古氏のコラムから

官民投資プログラムの効果は?(2)

最近、アメリカでは金融危機への対応策として様々な策が発表されます。それもスピードがかなり早いので、日本にいらっしゃる方はなかなかついていけないのではないかと思います。ですので今一度、現在どの位置にいるのかを確認しておきたいと思います。

不良債権問題の解決に必要なのは大きく、(1)不良債権の価額を把握する事、(2)それに伴って発生する金融機関の資本不足を補う事、(3)金融機関の新規貸出し増加、です。アメリカは昨年後半にかけて不良債権問題の解決を急ぐあまり、(1)が中途半端なままに(2)に進んでしまいました。2-3月の株式相場急落はその反動が出たと言ってよいでしょう。そして先月、大手金融機関に対して、再び(1)をしっかりやろうという事になりました。これがガイトナー財務長官の発表した「ストレステスト」です。4月末までに完了する事になっています。

これとは別に、(2)から(3)への動きを進めようとするのが、今回発表された官民投資プログラム(PPIP)です。即ち、PPIPによってある程度資本不足が緩和されると同時に不良債権が切り離されるので、金融機関は新規貸し出しを進める事ができる、という訳です。しかし前号最後で申し上げたように、PPIPは一つの問題を解決しようとするために、将来他の大きな問題を孕んでしまった可能性が高いと考えています。

まず最近、金融危機対策を実施する主体として財務省とか連銀とかFDICとか、政府系の様々な主体が出てきます。難しく考える必要はありません。本質を掴むには全て「政府」と考えるのが一番です。(例えば「連銀が長期国債を購入」というニュースが出たとします。国債を発行するのは財務省ですが、財務省も連銀も「政府」と考えると国債はプラスマイナスゼロですので、結局このニュースは「連銀が紙幣を印刷してばら撒いた」と同じである事が分かります。)この考え方で今一度、このプログラムをご覧になってみて下さい。

1. 銀行が額面100億円の不良債権をオークションにかける
2. 民間のファンドが入札、仮に84億円で落札したとする
3. a. 落札金額の14分の1(6億円)を民間のファンドが出資
  b. 14分の1(6億円)を財務省が金融安定化資金から出資
  c. 7分の6(72億円)をFDIC(預金保険公社)がノンリコース融資(※)

財務省もFDICも政府です。なので84億円のうち78億円は政府がお金を出している事になります。しかも72億円はノンリコース融資なので、不良債権が値下がりして民間のファンドが返済不能になった場合、その値下がりに伴う損失は政府の負担です。即ち「官民投資プログラム」とは名ばかりで、14分の13のお金とリスクの負担をしているのは政府なのです。ちなみに最大1兆ドル規模のPPIPに対し、数多くの銀行破たんの結果FDICにはもう190億ドルしかお金が残っていないというのはご存知でしょうか?

そう言えば昨年8月、証券会社メリルリンチが「CDO(債務担保証券)を7200億円でファンドに売却」というニュースが出ましたが、実はメリルリンチは同時に、ファンドに対して5400億円のノンリコース融資を実施していたのを思い出します。5ヵ月後の今年1月、メリルリンチが巨額損失計上を発表したのはご存知の通りです。

今回例えて言えば、政府は保険を売ってその保険料を金融機関にプレゼントし、残った保険金支払のリスクだけ背負う状態になります。もちろん今後、不良債権の価値が上昇してくれれば問題はありません。しかし将来、丁半博打に負けて不良債権が値下がりする事になれば、金融安定化資金は簡単に枯渇してしまいます。その時政府は市場に、まだピストルの弾が残っているように見せかける事はできるのでしょうか?

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2009年3月29日 (日)

来週の見通し  ~最悪期は脱した?~

来週の見通し ~最悪期は脱した?~

来週の注目イベントは

  • 3月31日には米ゼネラル・モーターズ(GM)、クライスラーに対する米政府の追加支援
  • 4月2日 G20

過熱気味の株式相場、落ち着きを戻す展開になるだろうが、

サポートを踏み固めながら右肩上がりトレンドに向かうには米マーケットがオバマ・ガイトナーのプランの欠点に気づかない事がポイント。

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===まず世界インデックスのチャートから===

=== 主要株価指数の底    その他主要国の動向===

=== 全般 ===

銀行家「攻撃」予告も…金融サミット間近、ロンドン厳戒

金融サミット前に数千人がデモ=ロンドン

=== 原油・コモディティ・リート ===

石油天然ガス・金属鉱物資源機構 中国:国をあげて石油資源調達へ -エネルギー安全保障と外貨準備の運用-

=== 米国 === ~   ~

ニッセイ基礎研究所 米国住宅ローン市場の現状と課題-持家政策と住宅金融政策:住宅価値の評価と活用を考える

第一生命経済研究所  米国 金融危機の行方(6) バッドバンクとしての官民投資プログラムの詳細公表- ~実効性への不透明感残存

金融安定化 ガイトナー・プランをみる眼 ~不良債権買取スキームは買い手優遇に力点

住友信託銀行 米国債買取り後の米国金利・経済の見通し:経済の動き

=== 欧州 ===    ~ ~

みずほ総合研究所 みずほ欧州経済情報(2009年3月号)~トピックス:内外に不安材料を抱える欧州景気動向と中東欧リスク

=== オセアニア ===  ~~

=== BRICs ===  ~~

三菱東京UFJ銀行 世界景気後退下のNIEs経済の行方

三菱UFJリサーチ&コンサルティング 2009年アジア主要国の経済見通し

大和の中国情報 4月号 内陸部の復権?

みずほ総合研究所  中国金融経済動向データ月報 A.マクロ経済編(「GDP伸び率長期推移」など18個のグラフとコメント)

大和総研  ロシアのジレンマ

国際貿易投資研究所 拡大が進んだブラジルの対中貿易

=== 日本 === ~ ~

年度末はしっかりか、4月入り後は需給の変化で警戒感=来週の東京株式市場

来週の東京株式市場は、しっかりの展開になりそうだ。海外勢の売りが減退するなか、年度末でショートカバーを中心とした買いが入りやすく、31日まで市場の過熱感を修正しながらも日経平均株価は9000円を目指す展開が予想される。4月に入ってからは年度替わりで需給の変化が予想されるなか、3月企業短期経済観測調査(短観)、20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)や北朝鮮のミサイル発射問題などを点検しながら神経質な展開が予想される。

 来週の日経平均株価の予想レンジは8300円─9000円。

今週の見通し・株式 上昇は一服、もみ合う

=== 参考書籍 ===

パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く

著者:榊原 英資
販売元:藤原書店
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覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界 覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界

著者:宇野 大介
販売元:時事通信出版局
Amazon.co.jpで詳細を確認する

サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践 Book サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践

著者:中原 圭介
販売元:フォレスト出版
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2009年3月28日 (土)

為替の見通し~狂乱するマーケット ~

為替の見通し(2009/3/30-) ~狂乱するマーケット ~

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中国が提案した超国家通貨の行方

来週の外為市場、相次ぐイベントと期初フロー注視

来週の外為市場は、2日の20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)など相次ぐイベントに関心が集中しそうだ。様々なイベントを消化した後も世界的な株高地合いが継続すれば、ドル安・円安地合いが続く可能性があるとの声が出ている。

 日本の新年度入り・海外勢の新四半期入りに伴ううフローが波乱材料と指摘されている。

 予想レンジはドル/円が95―100円、ユーロ/ドルが1.34―1.38ドル付近。

 世界的に株価が切り返しを見せる中、為替市場では投資家のリスク回避姿勢が緩和するとの見方から、金利の低いドルや円が売られる一方、ユーロや豪ドルなどの底堅い動きが目立ち、クロス円はここ数カ月続いたレンジ相場の上限に達している。大きなイベントが相次ぐ来週も株価の基調が変わらなければ、ドルや円が売られやすい展開が続きそうだという。

 ロンドンで開催される金融サミットは「為替問題について討議する」(ブラウン英首相)ものの、主題は当然、金融危機に向けて踏み込んだ協調姿勢を打ち出せるか。ただ、議論は財政出動の拡大を目指す米と規制強化を進めたい欧州、危機をきっかけに発言権の拡大を狙う新興国のつばぜり合いとなる見通しで「踏み込み不足の内容となる可能性が高い」(都銀)がメーンシナリオだ。

 米国では、月内にもゼネラル・モーターズ(GM.N: 株価, 企業情報, レポート)など大手自動車メーカーに対する米政府の対応策が発表される。政府の自動車作業部会は31日までに、GMとクライスラーが220億ドルの追加支援に値するかを判断する予定で、オバマ米大統領も26日、数日以内に結果を発表する方針を明らかにした。大統領は「自動車メーカーが事業再編に向けて、われわれと協調することを期待している。われわれは一定の援助を行う」とする一方、必要な事業再編を実施しなければ、公的資金による援助は困難との考えを示している。

 ただ、オバマ大統領は31日から5日まで欧州各国を歴訪する予定で、市場では、政府の対策発表は来週以降にずれ込む可能性があるとの見方も出ている。

 欧州では2日に欧州中央銀行(ECB)が理事会を開催する。ロイターが今週実施した聞き取り調査では、エコノミスト78人中63人が0.5%の利下げを予想するなど、利下げはほぼ織り込まれた状態にある。英米などで量的緩和政策が導入される中、インフレに対する警戒心が他中銀より強いとされるECBが今後、量的緩和策に踏み込むかの見極めがユーロ相場のカギとなりそうだ。

 ロイターの聞き取り調査では、向こう数カ月でECBが量的緩和政策を導入する可能性は50%と予想されている。

 経済指標では米国の3月雇用統計が最大の注目点。ロイターの集計では、非農業部門の雇用者数は現在のところ64万人程度の減少と、前月の65万1000人から小幅改善の見通しだが、失業率は8.4%と前月に記録した25年ぶり高水準の8.1%をさらに上回る見込み。さらに米国では、31日に1月S&Pケース・シラー米住宅価格指数、1日に3月米ISM製造業景気指数などの重要指標が発表される。

 日本では1日に日銀の3月企業短期経済観測調査(短観)が発表される。大企業・製造業の業況判断DIの予測中央値はマイナス55と1975年5月(マイナス57)以来の低水準となる見通し。前期比の下落幅マイナス31ポイントは過去最大。非製造業もマイナス25と99年6月(マイナス28)以来の水準に落ち込む見通し。円の売り地合いが強まっているだけに、予想からさらに悪化を示すようなら、投機筋が円を売り仕掛ける口実となる可能性もある。

 日本の新年度入り、海外勢の新年度入りに伴う「期明けのフロー」は波乱要因となりそうだ。日本では通常、新年度入り後は国内勢の新規海外投資に伴う円売りが先行しやすいとされるが、今年は世界的な景気減速を含む不透明感が強いため、4月以降の値動きの「予想は困難」(外銀)。交錯するフローに傾きが生じれば、特段の手掛かりがない中でも、大きな変動要因となりかねない。

三菱東京UFJ銀行  Forex Report Weekly

三井住友銀行 

ドル/円 動きづらい 

  • 動きづらい。

ユーロ/円: ECB前後に動き

             来週年の予想レンジ
  ドル/円     96.15-99.50  円
  ユーロ/円    130.00-135.00 

北辰物産 狂乱するマーケット、米国-経済指標が示す米国の先行き、欧州-駆け込み寺?、アジア-資産デフレの嵐...

~ USD/JPY : 攻防の分岐点~

~ AUD/JPY:  70円はあるか ~

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~FXを始められる方へ~

世界株式市場が下降バイアスを強める中、FXが俄かに注目を集めているようです。だが、急激過ぎる円高で損失拡大に直面してる人も多い。

また初心者の方で、ビギナーズラックで調子に乗ってしまって、失敗する人も実際多いと思うので、僭越ながら僕からのアドバイス。

欲を出さないこと。自分を律することができる意思の強い人が向いているでしょう。(もし自信の無い方は、レバレッジ1倍のロングになるが、外貨預金が良いかもしれません)

失敗例)

  • 最初に設定した目標利益に達した時、まだポジション保有しておけばもっと利益がでるかも。。。と思う
  • 逆に反対方向に動いた時、そのうち反転するだろうとstopを守らず、ポジションをキープしてしまう。
  • 何度か利益を出していくうちに、だんだんとレバレッジを上げたり、ポジションを増やしたりする。

人間ってほんと弱いです。勝ちが続くと、初心を忘れてしまい分かっていてもついつい調子に乗ってしましがち。

為替相場については

  • クロス円(特に高金利通貨)ロングの人が多い
  • 株式相場以上にボラタイルである
  • 株式相場に比べてファンダメンタル、要人発言に反応しやすい。
  • オーバーシュートしやすい
  • マーケットが小さいため大口投機筋に相場が荒らされやすい。
  • 今の相場は非常に不安定でマインドで左右されやすい。

特に現在の荒れた相場では『小さい利益を積み重ねる』方針が良いと思う。スワップ派の人も押し目を少しずつ拾っていきましょう。そのためにはチャートもある程度、読める必要があります。

===参考書籍===下記の書籍は僕が読んで良かったと思うものからピックアップしています。

一目均衡表の基本から実践まで (よくわかる!シリーズ) Book 一目均衡表の基本から実践まで (よくわかる!シリーズ)

著者:川口 一晃
販売元:パンローリング
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*** 初心者にも分かりやすい***

外国為替トレード 勝利の方程式 Book 外国為替トレード 勝利の方程式

著者:今井 雅人
販売元:日本実業出版社
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*** こちらも定評があります。***

高勝率トレード学のススメ (ウィザードブックシリーズ) Book 高勝率トレード学のススメ (ウィザードブックシリーズ)

著者:マーセル・リンク
販売元:パンローリング
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*** チャートの見方などはとっても参考になります。2000円の本を3冊買うよりこの本一冊の方が価値があると思う。***

このブログも少しは参考になるかもしれません。

どこの会社が良いのか?たくさんある業者の特徴をまとめましたので、参考に。FXについて

分からないことがあったりしたら、コメントしてもらったら、分かる範囲で返事しますので、気軽にコメントして下さい。

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2009年3月26日 (木)

官民投資プログラムの効果は?

堀古氏のコラムから

官民投資プログラムの効果は?(1)

本日、市場が待ちに待ったいわゆる「バッドバンク構想」である官民投資プログラム(PPIP: Public-Private Investment Program)の詳細が米財務省から発表されました。これが好感され、NYダウは500ドル近くの上昇となりました。2月初め、「バッドバンク構想の発表間近」と期待させられた挙句、結局何も具体化していなかったと判明して株価が急落する場面がありましたが、ちょうどその水準を回復するに至りました。

米財務省のウェブサイトにも掲載されていますが、PPIPは以下のような仕組みです。
1. 銀行が額面100億円の不良債権をオークションにかける
2. 民間のファンドが入札、仮に84億円で落札したとする
3. a. 落札金額の14分の1(6億円)を民間のファンドが出資
  b. 14分の1(6億円)を政府が不良資産救済プログラム (TARP) から出資
  c. 7分の6(72億円)をFDIC(預金保険公社)がノンリコース融資(※)
※ノンリコースとは、仮に不良債権の価値が下落し、民間のファンドが融資を返済できなくなった場合、民間のファンドは不良債権を放棄する事によって返済義務を免れられる

一見かなり複雑な仕組みのように見えるのは、昨年来、バッドバンク構想に伴う様々な問題をクリアしなければならなかったからです。第一に、不良債権をオークションにかける事によって、価格の不透明性の問題をクリアしています。第二に、不良債権価額の14分の1という小さな割合でも民間のファンドに出資させる事によって、当該民間ファンドにインセンティブを持って不良債権をマネージさせる事ができます。これによって「小さな政府」のアメリカが専用の人材を用意する必要がなくなっています。第三に、政府の出資は不良債権額の14分の1で済みますので、残り60兆円ほどしか残っていない金融安定化資金をそれほど費やす必要はありません。第四に、前号でもご説明したように米財務省が信頼を失いつつある中、政府が民間ファンドと同額を出資する事によって、PPIPへの信頼が補完されています。第五に、これが最も重要なポイントなのですが、FDICがノンリコース融資を行う事によって不良債権への入札価格が上昇する事から、銀行の資本不足緩和に寄与すると共に、不良債権の売却を促しやすくなっています。

民間のファンドが投資するのは、上記の例で言えば次のような金融商品です。オークションで落札した不良債権が15%以上値下がりすれば6億円失う代わりに、値上がり益は理論的には無限大です。損失は限定的で、利益は無限大、即ちコールオプション(原資産を一定価格で購入する権利)のような性質を持っています。自ずから本来、当該不良債権が持つ価値よりも高い価格が付くはずです。但しこの、本来当該不良債権が持つ価値と、落札される価格の差は民間ファンドが受けるメリットではありません。民間ファンドは既にこのような金融商品である事を分かったうえで、競争入札によって公正な価格で落札しているはずだからです。それではこのメリットを受けるのは誰なのでしょうか?それは不良資産を売却する銀行に他なりません。

即ち、政府は単純に資本注入するのではなく、FDICによるノンリコース融資によってリスク負担の銀行から政府への移転、という形で公的資金注入しているのです。従って、このPPIPはスキームが複雑に見えますが、実は政府による変則型の公的資金注入に他ならないのです!AIG幹部のボーナス問題等でもお分かりの通り、一般の米国市民によるウォール街への怒りは頂点に達しています。そのような中、何とか一般の米国市民には分かりにくい形で銀行に資本注入する方法はないか、そのような観点から考え出された妙案のように見えます。

今日発表されたPPIPは、様々な制約がある中、上手くそれらの制約をクリアし、実際市場にも好意を持って受け止められています。しかし、残念乍ら万能薬というのは存在しないのです。今はひとえに、市場がこのプログラムが内包する大きなリスクに気付かないまま(又は目をつぶって)、金融危機の峠を越してしまう事を望むばかりです。。。

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2009年3月23日 (月)

バッドバンク構想詳細を発表

米財務長官が不良資産買い取りの「バッドバンク」構想詳細を発表

U.S. lays out plan to attract buyers for toxic debtR32

不良債権処理 米政府、最大1兆ドル買い取り目指す

米財務省は23日、金融危機対策で銀行などから不良資産を大量に買い取る「官民投資計画」の具体策を発表した。最大1千億ドル(約9兆6千億円)の公的資金を投じるほか、債務保証や低利融資を活用して最大1兆ドル(約96兆円)の買い取りを目指す。公的負担を減らすため、民間金融機関も投資家として参加する計画だ。

 ガイトナー財務長官が2月に発表した金融安定計画の詳細で、不良債権問題の解消を狙う。昨年秋に成立した金融救済法で認められた公的資金のうち750億~1千億ドルを投入する。連邦預金保険公社(FDIC)による債務保証や、連邦準備制度理事会(FRB)の低利融資などを加え、買い取り規模は当初は5千億ドルを目標にし、最終的には1兆ドルをめざす計画だ。

 買い取るのは金融機関の不良資産。公的負担を軽減させるため、民間金融機関に買い取りへの積極参加を呼びかけ、買い取り資金の大部分を財務省やFDIC、FRBが融資や債務保証などで実質的に負担する。

 買い取りを競わせるため、民間の投資会社が参加する複数の「官民投資基金」を設立する計画だ。保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)で問題になった金融機関の高額ボーナスなどの規制はかけず、参加しやすいようにする見通し。

 ガイトナー長官は23日の記者会見で「こうした資産を処分する市場は機能していなかった」と、買い取り制度の必要性を強調。「政府がリスクの一部を負担をすることで、金融機関の財務内容と流動性が強化され、景気回復に必要な融資が維持されることを期待している」とした。

 不良資産を売却する金融機関は損失を被るが、危機の長期化に伴う損失の悪化を避けることが可能という。

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2009年3月22日 (日)

来週の見通し

来週の見通し ~~

09年度財政赤字は過去最大と予想=米議会予算局

米FRBの国債買い取り、景気回復とともに縮小へ=バーナンキ議長

中小金融機関、政府による大手機関の救済に憤慨=米FRB議長

米銀行破綻、今年20行に=新たに3行-FDIC

米国株式は続落、FRBのTALF初回の需要鈍く失望感

---AIG---

*** 賞与に90%の税金を課す。25万ドルを越える報酬を得ている幹部が対象-->当然であろう。50億ドル以上の公的支援(国民の税金)を受けているのだから。***

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===まず世界インデックスのチャートから===

=== 主要株価指数の底    その他主要国の動向===

=== 全般 ===

みずほ総合研究所 2008・09・10年度 内外経済見通し(2008年10~12月期2次QE後改訂)

=== 原油・コモディティ・リート ===

三菱東京UFJ銀行 経済マンスリー2009年3月(原油)~原油価格は底打ち感はあるも、当面は40ドル近辺の推移を予想

=== 米国 === ~   ~

ニッセイ基礎研究所 米国経済見通し~景気対策は即効性乏しく、2009年は大幅マイナス成長に

第一生命経済研究所 米国 改善の兆しがみられない生産活動(09年2月鉱工業生産) ~自動車生産は1月の急減の反動で増加したが過去2番目に低い水準

みずほ総合研究所 みずほ米国経済情報(2009年3月号)〜トピック:デフレリスクと財政政策

三菱東京UFJ銀行 経済マンスリー2009年3月(米国)〜金融危機との負の連鎖を強めながら、戦後最悪の景気後退が進行中

=== 欧州 ===    ~ ~

新光総合研究所 欧州経済概観(09/3)~高まる中東欧リスク、欧州における財政・金融政策の現状

三菱東京UFJ銀行 経済マンスリー2009年3月(西欧)〜ユーロ圏は金融不安の再燃により景気底割れリスクが高まる、英国政府が具体的な銀行の資産保護スキームを発表、BOEは量的緩和政策を導入 

ニッセイ基礎研究所 欧州経済見通し~懸命の政策対応も落ち込みは続く、ユーロ圏:09年マイナス3.1%、2010年0.2%、イギリス:09年マイナス3.5%、09年0.5%

< ユーロ圏 : 2009年マイナス3.1%、2010年0.2% >
  1. 1~3月期のユーロ圏経済は10~12月期の前期比マイナス1.5%を上回る落ち込みが予想される。ECBは4~6月期に追加で50bpの利下げを行う見通し。利下げ後のレポ金利1%、預金ファシリティー金利ゼロが当面の最低水準となろう。
  2. 2009年後半には政策やユーロ安・原油安効果が表れようが、年間の成長率はマイナス3.1%に落ち込む。適切な政策対応を欠けば2010年も年間のプラス転化は難しいだろう

=== オセアニア ===  ~~

三菱東京UFJ銀行  経済マンスリー2009年3月(オーストラリア)〜景気後退の瀬戸際に立つ豪州経済、非農業部門は既にリセッション入り

=== BRICs ===  ~~

モルガン・スタンレー Strategy Forum:2009年3月18日~中国経済-景気は一段と悪化した後に快方に向かう展開に、中国株式投資戦略-アウトパフォームする中国...

大和総研 今こそ本気で中国マーケットの研究を

現在、世界同時不況が進行中で、アメリカ、ヨーロッパ、そしてアジアでも深刻な経済状況となっている。近年、世界経済の中で目覚ましい発展を遂げてきた中国もその例外ではなく、雇用問題が連日大きく取り上げられるなど、世界の工場と言われるほどの輸出依存構造が災いし、輸出産業を中心に非常に厳しい状況にあると言われている。

ただ、上海の街を見ている限りそれほどの悲壮感は感じられず相変わらず活気に満ちている。これは来年に上海万博の開催を控えているのに加え、4兆元(60兆円弱)に上る政府の経済対策の影響もあり、街の至る所で地下鉄や道路等のインフラ整備工事が行われており再開発やビル建設も以前と変わることなく急ピッチで進んでいるためであろう。
そもそも中国の経済成長は減速しているとはいえ、中国政府は内需への転換を進めることで、2009年においても8%という高い成長率を堅持するとしており、世界同時不況とは言ってもマイナス成長を余儀なくされている日本とは全く違う次元と言えよう。このような状況をみると、今回の世界的不況はむしろ世界における中国の経済面での存在感を更に高める結果になるのではと考える。

グローバル企業においては欧米・日本といった先進国市場が低迷する中で相対的に活力のある中国を益々重要視せざるを得ない。特に今年、中国は内需拡大に向け大きく舵を切っており、これまで以上に中国国内の消費拡大が期待される。これは外国企業にとっても大きなビジネスチャンスであり、このような時流に乗り中国マーケットを如何に取り込こむことができるかが企業の成長力を大きく左右することになろう。
但し、中国マーケットを開拓するのは容易ではない。中国国内の地域性、商慣習、品質に対する考え方、公的部門の関与度合い、販売ルートの確保、知的財産権、雇用、中国パートナーとの連携の在り方など、いずれをとっても日本や先進国でのノウハウだけでは通じないのが実情である。企業はこの不況を中国ビジネス拡大の好機と捉え、今一度、本気で中国マーケットを研究すべき時期が到来しているのではないかと考える。

三菱東京UFJ銀行  経済マンスリー2009年3月(中国)~みえ始めた政策効果発現の兆し

第一生命経済研究所 中国経済マンスリー(2009年3月) ~投資堅調だが全体は依然として厳しい状況

第一生命経済研究所  ブラジル経済事情:堅調だった南米の雄も景気に急ブレーキ ~金融危機の余波で底堅く推移した消費や投資にブレーキ、2009年はマイナス成長の可能性も

=== 日本 === ~ ~

東レ経営研究所  2009・2010年度日本経済見通し(09年3月改訂)〜 グローバルな「需要消滅」で戦後最悪の景気後退に

三菱UFJリサーチ&コンサルティング  2009/2010年度経済見通し(2009年3月) (2次QE反映後) ~もはや『本当に』戦後ではない

=== 参考書籍 ===

パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く

著者:榊原 英資
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覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界 覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界

著者:宇野 大介
販売元:時事通信出版局
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2009年3月21日 (土)

為替の見通し ~保護主義と通貨の切り下げ~

為替の見通し(2009/3/23-) ~ 保護主義と通貨の切り下げ~

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経済産業研究所 続・国際金融危機とアジア通貨

三菱東京UFJ銀行  Forex Report Weekly

大和総研 為替MARKET VIEW 2009年3月16日~日米欧中銀:利下げから信用緩和/量的緩和へ、為替:日本売り一巡後も円安基調持続か

◆米連銀、英中銀、ECB,日銀、スイス中銀はほぼ同じような政策を追求することになった。伝統的政策分野では、ECBが今後さらに政策金利を引き下げる可能性が残っているが、その後の政策の方向性は決まっていると言っていいだろう。その方向はクレジット・イージングとゼロ金利を伴わない量的緩和だろう。

<為替>
◆円相場は、日本売りによる円安が収まる兆しがあり、株価との逆相関が回復しつつあるようにみえる。ただ、リスク回避の円安が収まったからといって円高に戻るとは限らない。

◆機関投資家に比べ個人投資家の対外投資は消極的で低水準にとどまっている。個人マネーの潜在的な拡大余地が大きいことも考え合わせると、金融市場の安定とともにリスク選好の円安が進む余地は十分にあるとみるべきだろう。

三井住友銀行 

ドル/円 レンジは不変 

  • 米国の政策対応に注目。

ユーロ/円: 方向感なし

             来週年の予想レンジ
  ドル/円     95.00-98.00  円
  ユーロ/ドル   1.3000-1.3500 ドル
  ユーロ/円    126.00-130.00 

北辰物産 保護主義的思想と通貨の切り下げ、アメリカ-「長期国債買い入れ」というFOMCの決断、欧州-英経済に混在する強気と弱気、特集-スイス:為替介入が世界に与える影響...

~ USD/JPY : 94円の支持帯~

~ AUD/JPY:  68円はあるか ~

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~FXを始められる方へ~

世界株式市場が下降バイアスを強める中、FXが俄かに注目を集めているようです。だが、急激過ぎる円高で損失拡大に直面してる人も多い。

また初心者の方で、ビギナーズラックで調子に乗ってしまって、失敗する人も実際多いと思うので、僭越ながら僕からのアドバイス。

欲を出さないこと。自分を律することができる意思の強い人が向いているでしょう。(もし自信の無い方は、レバレッジ1倍のロングになるが、外貨預金が良いかもしれません)

失敗例)

  • 最初に設定した目標利益に達した時、まだポジション保有しておけばもっと利益がでるかも。。。と思う
  • 逆に反対方向に動いた時、そのうち反転するだろうとstopを守らず、ポジションをキープしてしまう。
  • 何度か利益を出していくうちに、だんだんとレバレッジを上げたり、ポジションを増やしたりする。

人間ってほんと弱いです。勝ちが続くと、初心を忘れてしまい分かっていてもついつい調子に乗ってしましがち。

為替相場については

  • クロス円(特に高金利通貨)ロングの人が多い
  • 株式相場以上にボラタイルである
  • 株式相場に比べてファンダメンタル、要人発言に反応しやすい。
  • オーバーシュートしやすい
  • マーケットが小さいため大口投機筋に相場が荒らされやすい。
  • 今の相場は非常に不安定でマインドで左右されやすい。

特に現在の荒れた相場では『小さい利益を積み重ねる』方針が良いと思う。スワップ派の人も押し目を少しずつ拾っていきましょう。そのためにはチャートもある程度、読める必要があります。

===参考書籍===下記の書籍は僕が読んで良かったと思うものからピックアップしています。

一目均衡表の基本から実践まで (よくわかる!シリーズ) Book 一目均衡表の基本から実践まで (よくわかる!シリーズ)

著者:川口 一晃
販売元:パンローリング
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*** 初心者にも分かりやすい***

外国為替トレード 勝利の方程式 Book 外国為替トレード 勝利の方程式

著者:今井 雅人
販売元:日本実業出版社
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*** こちらも定評があります。***

高勝率トレード学のススメ (ウィザードブックシリーズ) Book 高勝率トレード学のススメ (ウィザードブックシリーズ)

著者:マーセル・リンク
販売元:パンローリング
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*** チャートの見方などはとっても参考になります。2000円の本を3冊買うよりこの本一冊の方が価値があると思う。***

このブログも少しは参考になるかもしれません。

どこの会社が良いのか?たくさんある業者の特徴をまとめましたので、参考に。FXについて

分からないことがあったりしたら、コメントしてもらったら、分かる範囲で返事しますので、気軽にコメントして下さい。

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2009年3月17日 (火)

米国の “過剰消費体質”は変わる?

日経ビジネスオンラインから

米経済、今年後半に持ち直しへ

米経済は2008年第4四半期に急激に落ち込んだ。最近の経済指標からは、今年第1四半期に入っても景気は明らかに弱い状況のままであることが読み取れる。第1四半期の実質GDP(国内総生産)は年率換算で約5%のマイナス成長となり、この傾向は恐らく第2四半期に入っても変わらないだろう。

 現在は経済指標も悪く見通しも暗いが、今年後半にはわずかながら経済成長はプラスに転じ、2010年にはさらに回復が進むと筆者は予想する。それほど強い拡大基調にはならないと考えているが、経済は落ち込みから抜け出し、成長を開始するはずだ。

 景気後退から脱却するうえで、3つの要素が相乗効果を発揮すると考えている。すなわち、財政政策による経済活動の押し上げ、金融政策による資金供給拡大での需要の喚起、そして民間部門の低落傾向からの脱却である。

GDPの3%に相当する財政支出

 バラク・オバマ米政権と米議会は、経済を成長軌道に戻すために思い切った財政政策に乗り出している。2月に議会が承認した財政支出と減税による景気対策の規模は、GDPの約5.5%に相当する(対策の実施は2年間にわたるため年換算では約2.8%)。この景気対策の有効性についてエコノミストの評価は大きく分かれているが、大半の意見は好意的だ。

 オバマ大統領の経済政策顧問は、財政政策への伝統的な見方に基づき、米議会で可決された景気対策法案は、景気対策を行わない場合に比べ2010年末までに実質GDPを3.7%押し上げると予想されている。さらに、景気対策で370万人の雇用が創出、または維持され、対策を実施しなかった場合に比べて失業率は1.8%下がるとの予想を示した。

 大統領の経済政策顧問の見方なので評価が甘めかもしれないが、予測は米議会予算局(CBO)が、財政政策の効果に関する一般に受け入れられている調査研究に基づいて算出した推計の範囲内に収まっている。

 景気対策にはかなりの景気浮揚効果があるだろうが、米経済の最近の急激な落ち込みぶりからすると、恐らくこの景気対策だけでは経済活動の落ち込みによる悪影響を完全に打ち消すことは難しい。だが、政府は不良資産救済プログラム(TARP、最近「金融安定化計画(FSP)」に改称)による支援策も講じている。

FRBと米財務省が共闘

 TARPについては批判も多かったが、批判の内容はTARPによる明確な改善が金融市場に表れなかったことに対する失望感に過ぎない。筆者は、金融市況をこれ以上悪化させないためには有効な策だと考えている。

米国の “過剰消費体質”は変わる?

世界的な経済危機の引き金となったサブプライムローン問題。この問題の根底には「米国の過剰消費体質があった」という話をしばしば耳にします。今回は、米国の過剰消費体質とは具体的にどんなものか、その体質は是正されるのか、また、是正されることによって、世界経済はどのような影響を受けるのかについて考えてみます。

クレジットカード保有「1人8.6枚」、残高5000ドル

 まず、米国人の消費行動の特徴を改めて、見てみましょう。

 米国の消費者は、驚くほど借金に頼った消費をしています。その象徴がクレジットカードです。米国では、商品やサービスの購入に際して、クレジットカードが重要な役割を持っています。米国人はクレジットカードを使って借金をしながら消費していると言っても過言ではありません。

 クレジットカードと一言で言っても、米国と日本とでは違いがあります。米国のクレジットカードとは、クレジットカードで購入した金額のうち、(一括払いもできますが)ある一定の金額を払えばよいという仕組みのものを指します。これは、日本の「リボルビング払い」を想像してみれば分かりやすいでしょう。一方、翌月一括払いで支払うカードは、米国ではクレジットカードの特別版である「チャージカード」といい、クレジットカードとは別のものを指します。

 米商務省センサス局の2006年の統計によると、何らかのクレジットカードを持っているのは1億7000万人。また、米国内で保有されているカードの枚数は合計14億8800万枚です。1人当たり8.6枚、20歳以上人口で割った場合は、1人当たり6.9枚のカードを保有しているということになります。また、カード保有者1人当たりで見たクレジット残高は5123.5ドル(約50万円)です。

 一方、日本の場合は、日本クレジット産業協会調べによると、2008年3月末で発行済みクレジットカードは3億859万枚。これを20歳以上の人口で割ると、1人当たりの保有枚数は3枚程度です。また、日本のクレジットカード会社によるアンケート調査()によれば、カード保有者の9割を超える人が1回払いで支払っています。

 このように、米国人が保有するクレジットカードの枚数やクレジット残高は、日本と比べるとかなり多いと言えます。

 ※三菱UFJニコス(2006年5月)「第14回クレジットカードについての消費者調査」

稼いだ以上のお金を消費に回す米国家計

 次に米国の家計部門の消費と貯蓄の動きを貯蓄率から見てみましょう。

 貯蓄率とは、家計部門が受け取る可処分所得に占める貯蓄の割合を見たものです。図1を見れば分かるように、米国家計の貯蓄率は、1980年代以降一貫して下がり続け、今回の金融危機の直前である2005~06年にはほとんど「ゼロ」となっています。 Graph01

 貯蓄とは可処分所得から消費を引いたものです。貯蓄率がゼロであるということは、貯蓄がゼロということであり、可処分所得と消費がほぼ等しいことです。可処分所得と消費との割合を「消費性向」と呼びますが、貯蓄率がゼロとは、消費性向が100%ということ。簡単に言えば、稼いだ所得をすべて使ってしまうということです。

 しかも、この統計は全家計の平均です。家計の中には貯蓄率がプラスの世帯も多いはずです。かなりの家計は、貯蓄率がマイナス(消費性向が100%以上)、つまり、稼いだ金額よりも消費する金額の方が多い状態であることになります。

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2009年3月16日 (月)

戻り継続、過度の金融不安修正

【日本株週間展望】戻り継続、過度の金融不安修正-外国人売りは注意

3月13日(ブルームバーグ):3月第3週(16-19日)の日本株相場は、戻り基調が継続する見通し。米国金融機関の経営問題に対する過度の悲観論が後退しており、買い戻しの動きが相場全体を押し上げそうだ。政府・与党による株価対策への期待も支えになる。ただ、米金融機関へのストレステスト(健全性審査)の影響などで、外国人投資家の売りが継続しており、反発力が限られる可能性もある。

  農林中金全共連アセットマネジメント運用部の中村一也次長は、「一進一退の展開は続くが、月内は下げ過ぎた戻りが継続しそうだ。ただ、外国人の売りが続き、どこで止まるかがポイント」と指摘する。

  3月2週(9-13日)のTOPIXは、前の週に比べ0.4%高の 724.30ポイントで終了。一時は698.46ポイントまで下げ、1983年 12月以来の安値を更新する場面があったものの、米金融不安に対する悲観論が後退し、買い戻しが優勢となった。

            1-2月は黒字

  「1-2月は黒字だった」――。米銀大手バンク・オブ・アメリカ(BOA)のケネス・ルイス最高経営責任者(CEO)は12日、ボストンでの講演後に記者団に対しこう述べた。通期についても、黒字の自信を示し、追加の公的資金なしで金融危機を乗り越えることは可能と強調した。シティグループ、JPモルガン・チェースと、今週は米銀大手のCEOによる業績の強気発言が相次ぎ、相場の足を引っ張り続けてきた米金融機関の経営懸念が和らいだ。

  金融不安の後退から、12年半ぶりの安値に沈んでいた米S&P 500種株価指数が、12日までの4日間で前の週末に比べて9.9%高となるなど米株式相場は急伸。市場では、「過剰なリスクを考えていた投資家が見方を変えてきた」(いちよし投資顧問の秋野充成運用部長)との解説が聞かれ、ショートカバー(売り方の買い戻し)が先行、日経平均は2カ月ぶりに投資家の短中期的な平均売買コストである25日移動平均線(7488円)を上回って今週の取引を終えた。

  東海東京調査センターの中井裕幸常務は、「米金融機関の問題はすべて解決したわけではないが、状況は徐々に変わってきている。時価会計の凍結期待なども出ており、悲観論が強かっただけに、買い戻しはしばらく続きそうだ」と見る。

       時価会計見直し論議、国内株価対策

  投資家の間で期待が高まっているのが、米金融機関に適用している時価会計基準の見直しだ。「時価会計による数値は誤解を生んだり、あまり有益でなくなる恐れがある」――。10日にバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演で見直しに言及したことで、米金融界では議論が再燃している。見直しは財務不信につながる可能性があるが、証券化商品などは取引が成立しなくなっており、時価会計を続けると、金融不安を長引かせる要因になるためだ。

  米ニューヨーク大学スターン経営大学院のヌリエル・ルービニ教授が1月下旬に発表した試算によると、米金融機関の損失額は3兆6000 億ドル(約320兆円)。時価会計基準の適用を緩和し、損失額が減額されれば、新たに追加する公的資金の必要額も少なくて済む可能性が浮上する。来週17、18日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるため、時価会計の見直しを含む金融対策についての言及などに期待感が高まりそうだ。

  政府・与党が検討する株価対策への期待も相場を支えそう。銀行等保有株式取得機構は11日、銀行と企業の持ち合い株式を買い取る業務を再開すると発表した。取得枠を20兆円に拡大し、12日から取得する。東海東京調査の中井氏は、「与党の解散・総選挙の時期が5月になる可能性が高まる中、政府は節目である日経平均7000円を何としてでも維持するだろう」との見方を示す。

         銀行より外国人保有株取得機構を

  もっとも、外国人からの売りは続き、相場の戻りは限定的になりそう。東京証券取引所によると、3月第1週(2-6日)の外国人の売越額は東証、大証、名証の1・2部合計で5571億円と、昨年3月2週(9226億円)以来、1年ぶりの高水準となった。売り越しは8週連続。

  ビスタマックス・ファンド・アドバイザーズの藤原正邦CEOは、「膨張させてきた信用の破裂は実体経済にも影響を与えた。投資家は、市場に戻ってきてリスクを取れない状況が続いている」と話し、世界的な信用収縮、資産圧縮の動きは続くとしている。

  外国人は2003年以降、日本株を差し引き32兆円買い越した。市場では、足元は米政府による米金融機関へのストレステストの影響が出ているとの見方が多い。査定の結果、資本調達が必要と判断された銀行は6カ月以内に増資をしなくてはならず、バランスシート圧縮の動きが継続しているためだ。東海東京調査の中井氏も、「こうした外国人の動きは続こう。目先の相場は極端に弱気に傾いた国内勢の買い戻しで上昇する可能性はあるが、政府は銀行ではなく、『外国人保有株式取得機構』を作るべきだ」と提言する。

  来週の日本株に影響を与えそうな材料では、17、18両日に日本銀行が金融政策決定会合を開催、企業に対する支援策などが注目される。米国では17日に2月の生産者物価指数(PPI)、住宅着工・建設許可件数、18日に消費者物価指数(CPI)が発表される

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2009年3月15日 (日)

来週の見通し ~金融不安後退~

来週の見通し ~金融不安後退~

今週は大揺れ。NYは6,500ドルから7,200ドルへ反発。

金融システム不安の後退だが、4月のストレステストがポイントになろう。

急反発に日経8500円などの楽観論もでてきたが、短期ブル入りもあるかもしれない。しかし、ダウントレンドの一時的な反発、基調はベア相場だろう。

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===まず世界インデックスのチャートから===

=== 主要株価指数の底    その他主要国の動向===

=== 全般 ===

国際通貨研究所 世界同時不況を超えて

=== 原油・コモディティ・リート ===

原油価格底打ちの可能性を秘めるOPEC総会の行方

=== 米国 === ~   ~

大和総研 米経済見通し-2009年3月- とりあえず一連の対策は出揃った~但し、実施を待つものから構想段階のものまで玉石混淆の状態

オバマ政権の最初の課題であった7872億ドルの超大型の景気刺激策は、政権発足から1ヶ月以内で成立に至った。個人向けの所得減税は4月からスタートするなど実行段階へとシフトとしている。一方で、金融安定化策も同じタイミングで発表されたものの、市場の評価は芳しくない。既に政府の支援を受けている個別の金融機関に対して、追加策を余儀なくされているのが現実である。大手の金融機関に対する資産査定が4月まで続くことになるが、金融安定化の行方は依然と不透明である。オバマ政権は景気刺激策の効果をかなり大きめに見積もっているが、金融の安定が回復しなければ、その効果も十分に発揮されるとは考えにくい。一方、政権は貸し手である金融機関への対応と同時に、住宅ローンの借り手支援にも本格的に乗り出す。折角金利が低下していても、融資機能が麻痺している現状では、借り換え等の恩恵を享受できていない。政府が一段と関与していくしかないようだ

モルガン・スタンレー Strategy Forum:2009年3月11日~米国経済-先行き見通しを曇らせる政策の不確実性

=== 欧州 ===    ~ ~

大和総研 ユーロ圏経済見通し-2009年3月- 金融対策を急げ

◆ユーロ圏の10-12月期GDPは前期比-1.5%(年率換算-5.8%)と予想以上に落ち込んだ。輸出と投資の大幅減に加え、個人消費も前期比マイナスとなり、プラスに寄与したのは在庫増と輸入減のみ。その在庫は1月以降は調整に転じたと予想される。また、受注低迷が継続しているため、1-3月期の成長率も大幅減となる可能性が高いであろう。

◆唯一の明るい話題はドイツの自動車買い換え奨励策に応募が殺到していること。1月下旬に発表されて以来、3月上旬で20万件の申請があり、予定の3分の1に達している。需要の先食いには違いないが、公共投資が動き出すまでのつなぎの役割を果たすことが期待できる。フランス、イタリアなど他国からも追随する動きが出ている。

◆景気対策が進み始めた一方、金融安定化対策には目立った成果が出ていない。イギリスでは銀行の不良資産から発生する損失の一部を国が肩代わりする対策が発表されたが、ユーロ圏ではまだそういった道筋はつけられていない。ここ2ヶ月で急速に欧州の懸念材料となった東欧の金融と景気の不安にしても、西欧の景気と金融(銀行)が健全化することが、問題解決のために必要な条件となろう。

=== オセアニア ===  ~悪化する労働環境~

みずほ総合研究所 みずほアジア・オセアニア経済情報(2009年4月)〜アジア概況:輸出急減の影響で失速

=== BRICs ===  ~~

中央三井トラスト・ホールディングス 金融危機以降の中国経済見通し

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント  BRICsの中期的な成長力に変化なし 

大和総研 中国:「三つの確保」に向けた処方箋 -2009年3月-

◆2009年の温家宝総理の施政方針のキーワードは、経済成長の確保、民生の確保、安定の確保からなる「三つの確保」であるといえる。今回の全人代では、拡張的財政予算案の採択、金融緩和路線の再確認、とりわけ、地方政府の財政難への対策が打ち出された。また、気候条件も改善に向かっており、「全人代」の閉幕後、8%という成長目標に向けて、4 兆元景気対策が本格的に動き出す環境が整ったと考えられる。

◆4兆元景気対策は、短期的には成長率の更なる低下を食い止める効果が期待できるが、中長期的には、中国経済の投資への依存度を一層高めかねない副作用がある点にも留意すべきであろう。「全人代」では、インフラへの投資を減額し、医療や衛生、公共住宅などへの投資を増額するなど、4 兆元の資金配分が調整された。社会秩序の安定維持という政治的な判断が働いているかもしれないが、安全網の整備が個人消費の拡大に寄与し、投資-消費バランスの改善、及び経済成長の持続性を高めるという政府の期待が背景にある。

日興アセットマネジメント フォローアップ・メモ「ブラジルの政策金利引き下げについて」

=== 日本 === ~ ~

大和総研 2009年度の日本経済見通し:在庫調整はいつまで続くか? -2009年3月-

日経平均、戻り売りこなしつつ反発局面続く展開へ

来週の日経平均株価の予想レンジは7300円─8000円。

=== 参考書籍 ===

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2009年3月14日 (土)

為替の見通し

為替の見通し(2009/3/16-) ~ ~

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来週のドル/円、最近の取引レンジ内を上下か

来週の外為市場では、ドル/円は最近の取引レンジにあたる96―99円付近で売買が交錯するとの見方が多数上がっている。リパトリエーション(資金の本国還流)に絡むと見られるフローが引き続き市場を席巻しており、方向感は依然として乏しい。

17―18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、長期国債の買い入れに米連邦準備理事会(FRB)がどう言及してくるかに関心が集まっている。

予想レンジはドル/円が95―100円、ユーロ/ドルが1.27―1.31ドル付近。

三菱東京UFJ銀行  Forex Report Weekly

FX投資家にとっても悩ましいドル円の先行き

マスコミ報道などを見ていると、日本の個人投資家の多くは、高い金利収入を求め、外貨買い・円売りの投資を進めてきたといわれています。外貨預金や外貨MMFに資金を預けたり、外国の債券を購入するといった行動です。最近、普及が著しい外国為替証拠金取引(FX)において、投資家の多くが、外貨買い・円売りのポジションを作るのも、スワップポイントという擬似的な金利収入を得るためといわれています。

米国を初めとする世界各国は、景気後退を背景に利下げを進めています。たとえば、昨年の今頃には3%近くあった日米の政策金利の差は、米国の景気後退とともに徐々に縮小し、足元では、ほとんどゼロの状態です。一方、インフレ圧力が強いオーストラリアやニュージーランドでは、利下げが実施されたものの、日本との金利差は依然として大きく、今でも3%弱の差があります。

FXの一サービスである「くりっく365」の売買動向をみると、昨年の今頃から、全ポジションに対するドル円の比率が低下する一方で、比較的、高金利を維持してきた豪ドル円の比率が上昇し始め、サブプライムショックがあった昨年夏場には、ドル円と豪ドル円の割合は、ほとんど同じになっています。

仮に日本の個人投資家が、あくまで金利収入にこだわるのであれば、米ドルへの投資を取り崩し、豪ドルやNZドルへの投資を拡大させることになります。昨年夏場までの動きは、こうした考え方を証明するものといえなくもありません。

しかし、昨年夏場を過ぎると、全ポジションに対するドル円の割合は再び上昇し、豪ドル円の割合を上回っています。昨年夏以降も、米国の利下げは続いていましたので、仮に日本のFX投資家が金利差を狙う戦略を続けるのであれば、ドル円の割合は豪ドル円の割合を下回るはずです。

あくまで推測でしかありませんが、日本のFX投資家は、金利収入を狙った戦略から、為替レートの変動から利益を得る為替差益を狙う戦略に転換したのかもしれません。ドル円は、豪ドル円に比べ流動性が高いので、機動的に為替差益を狙うのであれば、最適な通貨ペアですので、FX投資家が為替差益を狙う傾向を強めたならば、ドル円の取引割合が高まることは自然と思われます。

仮にこの考え方が正しいのであれば、ドル円の取引に占めるドル買いの割合が、FX投資家が考える「ドル円の先行き」を示しているといえます。ドル円取引に占めるドル買いの割合を見ると、今年2月に入ってからドル買いの割合が50%を下回り、ドル売りの割合がドル買いの比率を上回る状態になっています。米国の景気悪化が続いていることから、FX投資家はドルが下落すると予想していたと判断できます。

興味深いのは、ここ数日、ドル買いの割合が上昇し、昨日(3月11日)時点で、ドル買いとドル売りの割合がほぼ一致していることです。ここ数日、ドル円の上昇が続いていた為替市場は、本日(3月12日)の東京外国為替市場では、一時的とはいえ95円台に突入しています。ドル円の先行きは、市場関係者だけでなく、FX投資家にとっても悩ましいものなのかもしれません。

三井住友銀行 

ドル/円 頭は重い 

  • 資金フローからは円安の余地小。

ユーロ/円: ドル円に沿う動き

             来週年の予想レンジ
  ドル/円     95.50-99.00  円
  ユーロ/ドル   1.2750-1.3050 ドル
  ユーロ/円    124.00-128.00 

北辰物産 溢れる失業者、アメリカ-労働力不完全活用率、欧州-ユーロ圏ソブリン債、アジア-市場を揺るがすレパトリの存在...

~ USD/JPY : 94円と100円~

~ AUD/JPY:  64円がきつい ~

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~FXを始められる方へ~

世界株式市場が下降バイアスを強める中、FXが俄かに注目を集めているようです。だが、急激過ぎる円高で損失拡大に直面してる人も多い。

また初心者の方で、ビギナーズラックで調子に乗ってしまって、失敗する人も実際多いと思うので、僭越ながら僕からのアドバイス。

欲を出さないこと。自分を律することができる意思の強い人が向いているでしょう。(もし自信の無い方は、レバレッジ1倍のロングになるが、外貨預金が良いかもしれません)

失敗例)

  • 最初に設定した目標利益に達した時、まだポジション保有しておけばもっと利益がでるかも。。。と思う
  • 逆に反対方向に動いた時、そのうち反転するだろうとstopを守らず、ポジションをキープしてしまう。
  • 何度か利益を出していくうちに、だんだんとレバレッジを上げたり、ポジションを増やしたりする。

人間ってほんと弱いです。勝ちが続くと、初心を忘れてしまい分かっていてもついつい調子に乗ってしましがち。

為替相場については

  • クロス円(特に高金利通貨)ロングの人が多い
  • 株式相場以上にボラタイルである
  • 株式相場に比べてファンダメンタル、要人発言に反応しやすい。
  • オーバーシュートしやすい
  • マーケットが小さいため大口投機筋に相場が荒らされやすい。
  • 今の相場は非常に不安定でマインドで左右されやすい。

特に現在の荒れた相場では『小さい利益を積み重ねる』方針が良いと思う。スワップ派の人も押し目を少しずつ拾っていきましょう。そのためにはチャートもある程度、読める必要があります。

===参考書籍===下記の書籍は僕が読んで良かったと思うものからピックアップしています。

一目均衡表の基本から実践まで (よくわかる!シリーズ) Book 一目均衡表の基本から実践まで (よくわかる!シリーズ)

著者:川口 一晃
販売元:パンローリング
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*** 初心者にも分かりやすい***

外国為替トレード 勝利の方程式 Book 外国為替トレード 勝利の方程式

著者:今井 雅人
販売元:日本実業出版社
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*** こちらも定評があります。***

高勝率トレード学のススメ (ウィザードブックシリーズ) Book 高勝率トレード学のススメ (ウィザードブックシリーズ)

著者:マーセル・リンク
販売元:パンローリング
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*** チャートの見方などはとっても参考になります。2000円の本を3冊買うよりこの本一冊の方が価値があると思う。***

このブログも少しは参考になるかもしれません。

どこの会社が良いのか?たくさんある業者の特徴をまとめましたので、参考に。FXについて

分からないことがあったりしたら、コメントしてもらったら、分かる範囲で返事しますので、気軽にコメントして下さい。

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2009年3月13日 (金)

なぜ日本経済の悪化度合いは大きいのか

大和総研のコラムから

なぜ日本経済の悪化度合いは大きいのか

世界金融危機の直接の影響は、日本が先進国の中で一番小さいはずなに、実体経済は日本が一番悪化している。2009年10-12月期の実質GDPの対前期比年率は、アメリカがマイナス3.8%、ドイツがマイナス8.2%、フランスがマイナス4.6%、イギリスがマイナス5.9%であるのに対して、日本はマイナス12.7%である。この理由は、もちろん、12月の本欄「なぜ日本のショックは大きいのか」でも書いたように、日本の外需への依存度が高いことにある。ヨーロッパの中でも、輸出に依存しているドイツの落ち込みは相対的に大きい。やはり輸出依存の高い韓国の実質成長率も、マイナス20.8%と大きい。しかし、日本の落ち込みが大きい理由は、それだけだろうか。

危機以後、円は急速に上昇した。金融危機が認識されていなかった2007年前半の120 円から、現在の90円まで3割以上も上昇した。最近は、おそらく、日本の政治が見捨てられたことによって、円はわずかに下落しているが、それでも3割の上昇である。

内閣府経済社会総合研究所の計量経済モデルによると、10%の円高で2年目に0.54%実質GDPが減少する。30%の円高なら1.62%減少することになる。日本の実質GDPは09年度でマイナス3%減少するというのがエコノミストの相場観になっているが、円高がなければマイナス1.5%程度ですむことになる。これなら、世界標準の落ち込みである。

では、なぜ円高になっているのだろうか。為替レートとは、通貨と通貨の交換比率である。他国の通貨が増えて、自国の通貨が増えなければ円高になるのは当然である。通貨供給の元をなすマネタリーベースの増加率を見ると、アメリカが2倍以上に増えているのに、日本はほとんど増えていない。円高になるのは当然だ。不十分なマネタリーベースの供給が、日本の不況を悪化させている。

欧米金融業界の高報酬は“スーパーバブル”だったのか?

欧米では、経営に行き詰まり、政府の支援を受けた金融機関の経営陣が桁外れの報酬を受け取っていたことが物議を醸している。欧米金融界の高報酬ぶりは経営陣に限ったことではなく、雇用者の平均報酬も際立って高かったことは周知の事実であろう。

しかし、これは1980年代以降の現象である(ちなみに、オリバー・ストーン監督の映画『ウォール街』の公開は1987年)。下のグラフはアメリカの金融業とその他の産業の一人当たり雇用者報酬の比率であるが、70年代までの金融業の雇用者報酬は他産業より10%強高い程度で、突出した高報酬ではなかった。それが、80年代に入ると突如として上昇を始め、2007年には約2倍に達している。この劇的なグラフは、80年代前半に金融業に生じた質的変化が高報酬の源泉であることを示唆している。その「源泉」だが、80年代前半という時期から、レーガン政権以降のアメリカで進められてきた規制緩和であろうと見当が付く。

090304

資産市場が活況を呈するほど、金融業界の収益は拡大する。そして、高レバレッジ(≒多額の借入)が可能になるほど、資産市場に流れ込むマネーは増大し、新たな参加者が引き寄せられる。そのため、金融業界には、「レバレッジを高めて資産取引を過熱させることで収益拡大」というインセンティブが働く。実際、80年代後半の日本のバブルの背景には銀行貸出の急増が、近年の世界的バブルの背景には金融工学を駆使したデリバティブ市場の急拡大があった。これで報酬が歩合給(成功報酬体系)なら、「本来なら住宅を購入できない低所得者にサブプライムローンを組ませれば、自分が大儲けできる」というような空気が金融業界に広がっても不思議ではない。規制がなければ、金融業界(人)がこのような誘惑に抗うことは難しいだろう。

最近、この仮説を裏付ける論文“Are bankers paid too much?” (by Thomas Philippon)が発表された(紹介記事がNYTThe Economistにある)。それによると、金融業の報酬は規制の強弱と関係しており、規制が緩い20年代と80年代以降は高く、厳しい30-70年代は低かった。近年の金融業の高報酬は、規制が過度に緩和されたことによる超過利潤だったという。(金融業の高報酬化が、その他の産業の経営陣に波及したことが、一般従業員との所得格差拡大の一因になったとも考えられる。)

金融業界が利益追求にのめり込んで投機ブームがおこると、最後はバブル崩壊に至り、金融システムだけでなく、経済活動そのものが機能不全に陥りかねない、というのが30年代の世界恐慌の教訓である。そのため、金融業界が投機的ビジネスにのめり込み過ぎないように、グラス=スティーガル法など様々な規制がかけられた。ところが、大恐慌の記憶が薄れてくると、恐慌防止のための規制が無意味で窮屈なものに見えてくる。そこで、金融業界が自由で創造的に活動できるようにと規制緩和が進められたのだが、その結果、80年前の繰り返しが懸念される事態となっている。

市場原理主義(market fundamentalism)に批判的な著名投資家のジョージ・ソロスは、現在の世界的金融危機を、「1980年代前半から続いたスーパーバブルの崩壊」と評しているが、市場原理主義とスーパーバブルの黄昏とともに、金融業界の「高報酬バブル」も崩壊する日が来たのだろうか。

中国の不動産不況のなかにみるリスクとチャンス

昨年12月に出版された「2008年の中国居民収入分配年度報告」では、金融資産の偏在に関する中国人民銀行の調査結果を掲載している。同調査によると、2007年3月末時点の都市住民一人当たり個人貯蓄残高の分布は、10万元(約153万円、当時のレートで換算)以下の家計が98.22%を占め、その個人貯蓄残高は全体の48.39%を占めていたという。逆算すれば、僅か1.78%の家計が個人貯蓄残高の51.61%を占める計算となり、金融資産の著しい偏在が、公式調査でも明らかにされた。

これは個人貯蓄に関する調査であるが、株式保有についても同様のことが言える可能性は高い。個人金融資産の内訳をみると、株価急騰を主因に証券資産のウエイトが2006年末の11.5%から2007年末には27.6%へと急拡大している。「資産効果」を背景に、2007年の高級住宅への需要はかつてないブームの様相を呈したのだが、その資金的裏付けのひとつとなっていた株価は、2007年10月をピークに急落。上海・深圳の流通株式時価総額は2008年の1年間で4兆7850億元(前年比51.4%減)の減少を記録し、これは同年の名目GDPの15.9%に相当する程であった。こうしたなか、2007年に前年比26.5%の急増を記録した全国住宅販売面積は、2008年には一転して20%縮小し、住宅価格指数(前年同月比)は、2008年1月の11.3%上昇をピークに伸びが減速、2008年12月、2009年1月には下落に転じた。資産の偏在を勘案すれば、昨年来の株価急落の逆資産効果は、富裕層を直撃しているとみられ、住宅でも、特に高級物件では調整が長期化する可能性は否定できない。

しかし、リスクの中にチャンスも見える。逆資産効果(資産効果も然り)が富裕層に集中して発現するのであれば、一般市民の資産の毀損は小さいはずであり、今回の不動産不況は、高嶺の花となった住宅を一般市民の手に取り戻す好機でもある。今回の景気対策では、住宅に関しては、勤め人が購入可能な住宅の供給や、頭金比率の引き下げ、住宅ローン金利の引き下げなど、一般住宅の需要を喚起する方策が相次いで実施されている。これまで蚊帳の外に置かれていた中間層以下の需要を掘り起こそうとの政策であり、民生改善のみならず、住宅需要の下支えとしても一定の合理性を持つと評価できよう。折りしも本コラムが掲載される3月5日は、今年1年の施政方針である温家宝首相の「政府活動報告」が示される全人代の開幕日である。不動産不況への対応策にも注目したい。

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2009年3月12日 (木)

欧州通貨危機の再燃は あるのだろうか?

ダイアモンドオンラインから

3月相場は「ゆうちょマネー」の動向がカギを握る

とうとう、米国のシティグループが実質的に国有化されます。

 米政府は現在保有するシティの優先株のうち、最大250億ドルを議決権のある普通株に転換し、シティ株の最大36%を保有します。また、シンガポールの政府系ファンド(SWF)であるGICや、サウジアラビアのアルワリード王子ら海外投資家も優先株の転換に応じる見通しです。

 米政府やSWFなど政府系の持ち分合計は54%と半数を超え、さらに08年前半に公募優先株を購入した株主の比率が21%ですから、転換後は金融危機後に増資に応じた株主が75%と、議決権の4分の3を握る株主構成となります。

 実質国有化を受け、2月27日のシティの株価は1.50ドルと、前日比0.96ドル(39.02%)安となりました。大幅な希薄化が嫌気された格好です。また、ムーディーズはシティの格付けを従来の「A2」から1段階引き下げ「A3」とし、S&Pは格付けを「A」に据え置いたものの、見通しをネガティブに変更しました。

 ですが、シティへの政府の関与が一段と増したことで、シティ破綻リスクは大幅に後退し、且つ、不良債権処理がスピーディーになる可能性が高まったと、今後、ポジティブに評価されることでしょう。

 なお、米金融株が反発に転じるのは、「ストレステスト」終了後でしょうね。米政府は4月までに大手銀のストレステストを実施し、公的資金も活用して、金融機関に対して十分な水準の資本を確保させることを目指しています。

 テスト終了後、一体いくらの公的資金を注入すれば、大手銀が十分な水準の資本になるかの「総額」が判明すれば、金融株は底入れする可能性が高いとみています。逆に「総額」がわからないうちは、希薄化懸念で、不安定な動きを続けるでしょう。

ゆうちょ銀行マネーが
金融危機対策に使われる?

 一方、日本ですが、ゆうちょ銀行が、第一生命保険に対して資本増強につながる劣後ローンを500億円供与する方向で最終調整に入ったと報じられています。

 ゆうちょ銀行では、民営化前は認められていなかった株式の直接売買が07年12月から可能になるなど、運用の自由度が高まりました。しかし、200兆円規模の郵貯マネーのうち、大半を国債が占めています。08年9月末の資産構成では76.1%が国債です。

 今後、政府・与党はこの郵貯マネーを活用した金融危機対応策を打ってくる可能性が高そうです。まずは、金融機関の資本増強となるようですが、今後は、個人・法人向け融資解禁、さらには、株価対策用資金にも活用されるかもしれません。

 民営化されたとはいえ、現時点では、政府が100%株式を保有する持ち株会社(日本郵政)の子会社ですからね。表向きはともかく、実際のところは、政府の意向に沿った資産運用をせざるを得ないでしょう。

欧州通貨危機の再燃は あるのだろうか?

今週は、欧州などで追加利下げが見込まれています。これを受けて、欧州通貨の一段安再燃となるのでしょうか。そしてクロス円(※)全体はふたたび急落に向かうのでしょうか。それを考える上で、私は対日金利差に注目したいと思っています。

(※編集部注:「クロス円」とはドル以外の通貨と円との通貨ペアのこと)

日独長期金利差でユーロ
反発はうまく説明できる

 前回のレポートでも書いたように、2月中旬にかけてユーロ/円は115円前後まで急落しましたが、このきっかけは中東欧通貨危機などとされていました。ところが、このユーロ急落は2月中旬で一巡、その後は一転して最大126円までユーロ急反発となりました(「2・17「中川ショック」などから、円の「安全神話」がついに崩壊!」参照)。

 急落のきっかけとされた中東欧通貨危機が終わったわけではないでしょう。それどころか、この問題は最近もくすぶり続けており、一部中東欧諸国の懸念は一段と深刻化しているようです。

 にもかかわらず、ユーロが反発に転じた動きをうまく説明できるのは金利差であることを、私は前回のレポートで紹介しました。日独長期金利差(※)の「ユーロ優位」は、2月中下旬に1.7%割れで縮小が一巡し、一時1.8%超へ拡大しました。金利差「ユーロ優位」縮小の中でユーロは売られ、「ユーロ優位」再拡大でユーロ反発となったわけです。

(※編集部注:「長期金利」の代表は10年物国債の利回り。「日独長期金利差」とは、「ドイツの10年物国債の利回り」から「日本の10年物国債の利回り」を引いた数字のこと)

Fx_yoshida2001

 このようにユーロ/円の動きをうまく説明できる日独長期金利差ですから、今後のユーロ/円の行方を考える上でも、日独長期金利差に注目してみたいと思うわけです。金利差「ユーロ優位」は、果たして再び1.7%を大きく下回って縮小に向かうのかどうか…。

 ところで、この日独長期金利差「ユーロ優位」1.7%という水準は、かなり長い間、日独金利差の下限になってきたようです。

 過去20年間について調べたところ、金利差「ユーロ優位」が1.7%を割り込んだのは一時期しかありませんでした。その意味では、基本的には日独長期金利差「ユーロ優位」は、かなり下限に近いところまで縮小したと言えそうです。

Fx_yoshida2002

 同じようなことが日英長期金利差についても言えそうです。

欧米の評価が変わってきた日本の「失われた10年」

日本のバブル崩壊後のマクロ経済のパフォーマンスに対する欧米のメディアの評価が変化している。

 英「エコノミスト」誌2月14・20日号は、米ワシントンDC駐在記者の「日本より悪い?」という記事を載せている。

 ポイントを紹介すると、IMFによれば、過去の金融危機における銀行の不良資産のGDP比はスウェーデン13%、日本35%だった。一方、ゴールドマン・サックスが推計した今回の米国銀行の不良資産はGDPの40%に達するという。

 スウェーデンの金融危機では、不良資産は少数の大銀行に集中していた。しかし、今回の米国の問題は、表の銀行システムだけでなく、投資銀行やヘッジファンドなど「陰の銀行システム」も深刻な困難を抱えている。

 日本ではバブル崩壊後に、企業がバランスシート調整のために債務を返済し、貯蓄を増やした。代わりに日本政府は需要を支えるため財政赤字を膨張させた。米国政府は、当時の日本以上に財政刺激策を長く行なう必要があるだろう。

 日本の経験をこれまで軽く見ていた米国の政策決定者の態度は、おそらく誤りとなる。この10年の日本の平均成長率は年率1%しかなく、政府債務がGDPの80%に達している状況は誇れるものではない。

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2009年3月11日 (水)

米株の未来、天国か地獄か

Bloombergから

米シティ株とスープ缶、1ドルで買うならどちらがお得?

AIGの誤った経営判断の犠牲者が充満

AIG破綻なら不況加速 FRB副議長、追加支援後押し

GM“存亡の危機”と認定 年次報告書で監査法人

GE株“はれ者扱い”の悲哀 会社の反論も投資家は無視

米株の未来、天国か地獄か

米国株の行方を占う目安として、これまでの値動きはあまり有効でなくなった。それでもアナリストは過去を振り返ることをやめていない。

 グラフは、ダウ工業株30種平均の1920年以降の推移。過去12年間以上の最安値に下落した例は、今回を含め3回しかない。多くのアナリストが同様のグラフを引用して、市場動向を分析。今後の反発を予想する声もあるが、過去2回の例をみても結論は出ない。1974年に12年ぶりの安値を記録した後は1年で48%上昇。一方17年ぶりの安値となった1932年は、その後3カ月間続落して1897年6月以来の安値まで下がった。

下には下がある? 欧州金利 ECB、さらなる引き下げ示唆

  • 春または初夏までに政策金利は1%となるだろう。ECBは成長率とインフレ率の予想を思い切って引き下げた。市場は今や追加利下げを確実視している

中国発景気回復のウソ 冷え込む輸出、内容薄い4兆元対策200903070028a1

世界が崩壊の危機に迫られようと、中国は力強い成長を遂げることができるとの考えは幻想だ。中国が世界経済を救うとの見方もまた然り。

 世界第3位の中国経済はすでに減速し、2008年10~12月(第4四半期)のGDP成長率は前期比6.8%増だった。他国から見てこれほど高い成長率は申し分なく見える。だが、07年には前年比13%と急拡大した中国の経済発展のレベルからすると、地に落ちた数字なのだ。

 温家宝首相は、5日開幕の全国人民代表大会(全人代)で政府活動報告を行ったが、その際に慎重になりすぎて過ちを犯した。温首相は今年の目標である8%の経済成長は達成可能と表明し、追加の景気刺激策は必要ないと示唆した。これは間違った判断であり、温首相は09年の状況が明らかになるにつれ、後悔の念にかられるだろう。

 世界経済の危機的状況は深刻度を増し、中国経済の原動力たる輸出需要はせいぜい10年に入るまでは回復しないだろう。

 09年に中国経済の回復は見込めそうにない理由として、以下の5項目があげられる。

 1.世界の経済成長はボロボロだ。誇張でなく、ありのままの事実である。IMF(国際通貨基金)は、国際経済見通しの引き下げに後れをとっている。相場急落で巨額の富が失われたことで、各国は財政を使い果たし、消費意欲は冷え込んでいる。国際的な需要回復を望める環境にはない。

                   ◇

 ■重要顧客は不在

 2.中国の重要顧客がいつまでもあらわれない。14兆ドル(約1373億円)規模の米経済の底入れが見えそうだと思った矢先に、FRB(米連邦準備制度理事会)は米景気が1、2月にほぼ全域で「一段と悪化した」と発表した。中国の輸出業者は、海外の売り上げが過去10年余りで最大の落ち込みとなったことに危機感を覚え、政府に人民元相場の引き下げを求めている。唯一確かなのは、米消費者が中国をこの窮地から救うにはまだ時期尚早ということだ。

 3.手だてなし。昨年11月に発表された4兆元(約57兆円)の景気対策が、実態以上に誇張されていたことを忘れてはならない。これまでの対策のまとめが大半を占める。2兆ドルの外貨準備を活用すれば相当大規模な対策を講じられるかもしれないが、金融取引制度が整っていない中国で、期待通りの効果が得られるかは疑問だ。

                   ◇

 ■体制移行に時間

 4.米国債がすべて。資金力のある中国であろうと、新規計画による財政負担は不安要素になりうる。6960億ドルも保有する米国債を売って資金を捻出(ねんしゅつ)すれば、大損を被りかねない上、米リセッション(景気後退)は長引くだろう。

 中国が日本のような不良債権問題、あるいはそれをはるかにしのぐ最悪の事態を回避したいならば、経済効果に疑問が残る大規模な公共工事計画には慎重を期する必要がある。

 5.平静を取り戻すには時間がかかる。米国に貯蓄を根付かせることが必要なように、中国は消費を増やす必要がある。国の安全網を創設し、教育・医療関連支出を増やす必要があり、その過渡期は不安定で10年の年月を要する。体制の移行はかなりの難題だ。G7各国がリセッションに陥り、アジア諸国の景気が鈍化している中で事を迅速に行うのは、非常な困難を伴う。

 温首相は5日、中国は過去30年来で「最も困難な」時期に直面していると発言したが、言い過ぎではない。だがかつてないほど景気が悪化した中で中国経済を上向かせられるというのは誇張にすぎない。温首相は中国が「可及的速やかに景気低迷を脱する」必要があるという。北京の気の毒な政治家は、大概の策は打ったと思っているが、断じてそのようなことはない。

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2009年3月10日 (火)

10年先を読む「経済予測力」の磨き方

中原圭介氏のコラムから

『サブプライム後の新世界経済』~10年先を読む「経済予測力」の磨き方

サブプライム後の新世界経済 サブプライム後の新世界経済

販売元:楽天ブックス
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前作『サブプライム後の新資産運用』が発売されてから8カ月あまりたちますが、おかげさまで大反響となり、数多くの方に読んでいただくことができました。

前作では、サブプライム後の経済環境の変化に伴い、資産運用の絶対的理論として信じられてきた「国際分散投資」、そして「長期資産運用」がもはや通用しないことを指摘しました。

また、「景気の拡大期」と「景気の後退期」を見極める分かりやすい手法や、サブプライム後の新資産運用法として、どんな相場にも左右されない、リスクの少ない資産運用法を提案しました。

金融機関やいい加減なエコノミストに薦められるままに、ぼったくり商品である「投資信託」に手を出してしまった人たちや、サブプライム問題によって大きな損失を出し、何をしていいかまったく分からないという人たちに、具体的に何をすればいいのかを示せたのではないかと思います。

また前作を発刊してからブログや雑誌、ラジオなどで、読者へのアフターフォローとして「株価が暴落し、円相場が急騰する前に、手持ちの資産をすべて現金にして、来るべき時に備えてください」と訴えてきました。

実は、これは私自身が実践している資産運用法でもあります。前作でも指摘した通り、金融市場が混迷している時は、リスク資産はすべて現金化してしまってもよいのです。

今回は「資産運用」という狭いジャンルに捉われず、「世界経済」という、もっと広いジャンルに枠を広げて書きました。
 
本書は、以下の二つを主なテーマにしています。
(1)私が考える2009年以降の世界経済
(2)正確な「経済予測力」を身につける方法

まず(1)ですが、俯瞰的な視点を持って、現在予測できる範囲内で、今後の世界経済についての分析と予測を試みました。
 
とはいっても、私は予言者ではありませんので、例えば「日経平均は3000円まで落ちる!」「1ドル50円の時代がやって来る!」というような無責任なことは書けません。

ですから、他の経済予測本と比べると、おとなしい印象を受けるかもしれません。ですが、私の経済予測に対する考え方は理解していただけると思います。

次に(2)ですが、私は読者であるあなたに「実践で使える経済予測力」を身につけてもらいたいと思っています。

詳しくは本書で述べていきますが、「経済を予測する力」は今後、資産運用をする方だけでなく、ビジネスパーソン、経営者、学生、主婦、高齢者の方々など、ありとあらゆる人にとって、絶対に必要になってくると思うからです。

あなたの生活は、もはや世界経済とは無縁でいられません。

ですから、世界経済を予測する力がなければ「資産運用で失敗した」「会社をリストラされた」「銀行に預けたお金が返ってこなかった」など、人生において、ありとあらゆるリスクを背負い込むことになります。

本書では、私が実践している「経済予測法」をできるだけ平易に、詳しく解説します。「いかにしたら正確な経済予測が可能となるのか」というテーマをもとに、情報の取捨選択能力の鍛え方や「歴史学」「心理学」「哲学」の必要性を説明し、それぞれの方法論を懇切丁寧に書きました。

できるだけ多くの方が、本書によって経済予測力を身につけ、経営や仕事、資産運用のスキルを高め、楽しい人生を送ることができれば、これ以上の幸せはありません。

また、経済に興味のない方でも、革新的な勉強法として読んでもらえれば、面白い実践書になると確信しています。

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2009年3月 9日 (月)

マーケットは嘘が嫌い

米国通の堀古英司氏のコラムから

マーケットは嘘が嫌い

株式市場というのは信用をもとに成り立っている金融市場の一つです。銀行が信用をもとに実行する貸出や、債券市場よりも、もっともっと「信用」に対して敏感です。何故なら、会社が損失を出したり破綻した場合に、一番先に負担がかかるのは株主だからです。しかし大抵の株主というのは予め、景気や会社の業績には山と谷があるのは覚悟しているものです。一方であまり覚悟できていないのは、嘘をつかれる事です。

そういえば2000年3月以降のハイテクバブル崩壊で株価は急落となりましたが、本当に株式相場が底を付けたのは不正会計問題がピークに達した2002年10月でした。投資家は景気の上げ下げによる株価の上下は仕方ないとしても、エンロン、ワールドコムをはじめとする不正会計によって嘘をつかれたのには耐えられなかったのでしょう。最近では、第233回 単なる一つの大きな嘘(2008年12月19日)でご紹介したような元ナスダック会長メイドフ氏による投資詐欺事件も投資家心理を大きく冷やす要因になっている事は間違いありません。そして今、米国株式市場が「嘘をつかれるのではないか」とビクビクしている相手がいます。それは米財務省です。

リーマンショック以降、皆さんは米財務省が、「アジア市場がオープンする前に」と開いた緊急記者会見を何度ご覧になった事でしょう。第229回 センス欠く米財務・金融当局の「対策」(2008年10月10日)で書かせていただいた去年9月29日の「金融安定化法案 大筋合意」は典型的な例です。詳細は当コラムをご覧頂ければ分かりますが、合意など全くの嘘だったのです。案の定、その日同法案は下院で否決され、NYダウは777ドルの急落となりました。

金融安定化法案にしても、当初不良資産の買取を目的に「市場が驚くほど大きな金額」(ポールソン前財務長官)として承認された7000億ドルも、結局は前半資金のほぼ全額が金融機関への資本注入に費やされてしまい、不良資産の買取には一銭も使われず、逆に不良資産買取には「驚くほど小さい金額」であった事になります。2月初にはガイトナー財務長官が銀行救済策を発表するというので市場が期待に胸を膨らませる中、発表を一日遅らせた挙句、実は何も具体化していません、という内容にダウは5%近くの下落となりました。もちろん財務省が意図的に嘘をついているとは考えられません。しかし意図的でなくても、期待させられた分だけ、結果的に市場は嘘をつかれたのと同じ反応になってしまいます。

市場の財務省に対する信用が今ほど必要な時はありません。それは普通株又は優先株の消滅を伴う大手金融機関の国有化を巡る思惑が株式市場の動向を大きく左右する材料となってきているからです。財務省も連銀も、一貫してそのような形の大手金融機関の国有化を否定しています。一方で市場は昨年9月の出来事がトラウマとなって信用できないでいるのです。それは去年9月7日、政府系住宅金融機関ファニーメイ、フレディーマックが国有化され、優先株と普通株が財務省の一存で一夜にしてほぼ消滅させられた事、そして同じく9月16日、AIGの普通株が実質的に消滅させられた事です。

国有化が、突然普通株が消滅させられる事を指すのであれば、私は大手金融機関についてはその可能性は極めて低いと考えています。第一に、AIGより後の救済、即ちワコビア銀行、ワシントンミューチュアル銀行、シティバンク、バンクオブアメリカ救済の際は一貫して、既存の株主にも再建のメリットが受けられる形になっています。第二に、政府系住宅金融機関国有化の際、ポールソン前財務長官は、「政府系住宅金融機関は特殊な機関であるので、この処理が他の金融機関に当てはまる訳ではない」事を強調しています。第三に、実際問題として、小さな政府のアメリカに大手金融機関をマネージできる人材が用意できるとは考えられません。何よりも既に民間に資本を出させてしまった今、「国有化否定」が嘘だと分かった時の市場のダメージを考えれば、当局がそのようなリスクを冒すとは現実的には考えられません。

市場が財務省の「国有化否定」を信用するようになるには今しばらく時間がかかりそうです。しかしそれは数日後ではない代わりに数ヵ月後でもなく、今後数週間の問題でしょう。それが株式相場反発の時になると見ています。

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2009年3月 8日 (日)

来週の見通し~カウントダウン入り

来週の見通し

米雇用、毎月65万人の失業者が増え続け、失業率が8.1%。25年ぶりの高水準。

シティ、ついに1ドル割れ 。GM、この1年で90%超の下落で、1ドル急接近、

国有化orデフォルトへカウントダウン入り?

またAIGもWho got AIG's bailout billions?

NYダウは6500ドルまで下落。セリクラが訪れると少し買いを入れやすいが、期末効果もあり、下げ渋るか。その場合は4月にどーんとしわ寄せ。

明るい兆しがまだ少しも見えて来ない。。。

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===まず世界インデックスのチャートから===

=== 主要株価指数の底    その他主要国の動向===

=== 全般 ===

モルガン・スタンレー  Strategy Forum

危機克服へ協調を再確認 13日から英でG20

=== 原油・コモディティ・リート ===

価格低迷の影で進む?中国の資源確保の動き

破産申請せずに事業再建目指す=米GM

=== 米国 === ~   ~

第一生命経済研究所  米国 2009、2010年経済見通し ~大幅なマイナス成長後、大型景気対策で景気は2009年後半から緩やかに持ち直し

三井住友銀行 2009年の米国のファンダメンタルズの行方

三菱UFJ信託銀行 米国の金融システム安定化政策:ストラテジストの眼

新光総合研究所 <米国>米景気対策法の概要と評価(3)

今週の見通し・NY株 下値不安残る展開に

=== 欧州 ===    ~ ~

三菱総合研究所 2009年のEU経済動向

日本総合研究所 「内憂外患」のユーロ圏景気~後退圧力の一巡は2011年以降に

英ロイズ、事実上国有化へ

新光総合研究所 09年3月BOE(イングランド銀行)金融政策会合の概要と評価

新光総合研究所 09年3月ECB(欧州中銀行)定例理事会の概要と評価

=== オセアニア ===  ~~

新光総合研究所 豪州経済概観(09/3)~マイナス成長に転じる豪州経済

=== BRICs ===  ~~

日本総合研究所  アジアマンスリー 2009年3月号~各国・地域の経済動向、景気後退に果敢に挑むタイ新政、金融危機のベトナムへの影響

経済産業研究所  中国経済―ソフトランディングに向かう09年も8%以上の成長は維持可能

新光総合研究所 ブラジル経済・金融政策見通し、主要セクター動向~景気後退局面入りの可能性も、生産調整緩和期待が下支え

第一生命経済研究所  ロシア経済事情:世界的な景気後退を経て際立つ「特殊性」 ~海外資金の回帰が難しい中、2009年は大幅マイナス成長が避けられない見通し

新光総合研究所 <インド>10-12月期GDP下振れで、追加利下げ実施

=== 日本 === ~ ~

来週の日経平均、バブル後最安値を意識へ

来週の東京株式市場は、軟調が続き、日経平均株価のバブル後最安値が意識される展開になりそうだ。年度末に入って膨らむ公的年金買い観測で下値はサポートされるとの見方もあるが、じりじり下げる展開が想定される。

 中国の追加景気対策への期待感がアジアや欧米、新興国の株価を押し上げたが、期待感は次第に後退しつつある。また、外為市場でドル高/円安に一服感が広がれば、輸出関連株に買いが集まりにくくなり、株価押し下げ要因になるとみられる。全般的には、先物・オプションSQ(特別清算指数)算出を控え、売り買いは交錯しそうだ。

 来週の日経平均株価の予想レンジは6800円─7600円

今週の見通し・株式 バブル後安値更新も

=== 参考書籍 ===

パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く パラダイム・シフト(大転換)―世界を読み解く

著者:榊原 英資
販売元:藤原書店
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覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界 覇権国アメリカの終焉―相場を通じて見える世界

著者:宇野 大介
販売元:時事通信出版局
Amazon.co.jpで詳細を確認する

サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践 Book サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践

著者:中原 圭介
販売元:フォレスト出版
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2009年3月 7日 (土)

為替の見通し~100円の壁

為替の見通し(2009/3/9-) ~ ~

ドル円相場、Monthlyで見ると

 3-6月 円安基調

 7-12月 ゆるやかな円高トレンドへ

って感じか。

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第一生命経済研究所  金融マーケット/残されたユーロ

三菱東京UFJ銀行 Forex Report Monthly 平成21年3月号

大和総研  MARKET VIEW 2009年3月2日~回復は来年以降で、緩やか、 為替:円安基調への転換

◆昨年末からの国内景気の落ち込みは想像を超えるものだった。しかし、生産調整が急激なだけに、在庫が減り始めており、回復も意外に早いとの見方もある。本当だろうか。近年の日本の景気は、輸出の変動が生産の変動をもたらし、それが企業収益の変動を通して設備投資や消費の変動をもたらしてきた。今回の回復も輸出の回復を待たなければならないという点についてほとんど異論はない。日本にとって重要な輸出相手国別に今後の景気動向を考えると、輸出環境についてはそう楽観できるものではないことが分かる。国内の景気回復は来年以降になるだろうし、その回復もかなり緩やかなものになりそうである。

<為替>
◆日本経済への不信による円安は1-3月の急速な景気悪化を織り込むことで終息するだろうし、日本企業のリパトリ抑制による円安効果はあっても3月までだろう。一時的な円高方向への戻りもありうる。しかし、4-6月は株価持ち直しで低金利の円が売られる可能性と、信用収縮でドルが売られにくい可能性がある。リスク回避の「日本売り」からリスク選好の「円売り」へと円安事由を変えつつ、年央にかけては、ドル円、クロス円ともに円安基調が続くだろう。

日本総合研究所 為替相場展望 2009年3月号

三井住友銀行 

ドル/円 上値トライも100円超えならず 

  • 下落してもじりじり100円超えを目指す展開。

ユーロ/円: レンジ

  • ユーロ売り圧力は当面、継続。

             来週年の予想レンジ
  ドル/円     96.80-99.80  円
  ユーロ/ドル   1.2450-1.2750 ドル
  ユーロ/円    122.00-125.50 

北辰物産 ~ゼロ金利と量的緩和の先に...、ドルの下落は必至?、欧州-追い詰められたユーロ、アジア-政権交代とマーケットの関係...

~ USD/JPY : 100円の壁~

~ AUD/JPY:  目先の調整 ~

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~FXを始められる方へ~

世界株式市場が下降バイアスを強める中、FXが俄かに注目を集めているようです。だが、急激過ぎる円高で損失拡大に直面してる人も多い。

また初心者の方で、ビギナーズラックで調子に乗ってしまって、失敗する人も実際多いと思うので、僭越ながら僕からのアドバイス。

欲を出さないこと。自分を律することができる意思の強い人が向いているでしょう。(もし自信の無い方は、レバレッジ1倍のロングになるが、外貨預金が良いかもしれません)

失敗例)

  • 最初に設定した目標利益に達した時、まだポジション保有しておけばもっと利益がでるかも。。。と思う
  • 逆に反対方向に動いた時、そのうち反転するだろうとstopを守らず、ポジションをキープしてしまう。
  • 何度か利益を出していくうちに、だんだんとレバレッジを上げたり、ポジションを増やしたりする。

人間ってほんと弱いです。勝ちが続くと、初心を忘れてしまい分かっていてもついつい調子に乗ってしましがち。

為替相場については

  • クロス円(特に高金利通貨)ロングの人が多い
  • 株式相場以上にボラタイルである
  • 株式相場に比べてファンダメンタル、要人発言に反応しやすい。
  • オーバーシュートしやすい
  • マーケットが小さいため大口投機筋に相場が荒らされやすい。
  • 今の相場は非常に不安定でマインドで左右されやすい。

特に現在の荒れた相場では『小さい利益を積み重ねる』方針が良いと思う。スワップ派の人も押し目を少しずつ拾っていきましょう。そのためにはチャートもある程度、読める必要があります。

===参考書籍===下記の書籍は僕が読んで良かったと思うものからピックアップしています。

一目均衡表の基本から実践まで (よくわかる!シリーズ) Book 一目均衡表の基本から実践まで (よくわかる!シリーズ)

著者:川口 一晃
販売元:パンローリング
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*** 初心者にも分かりやすい***

外国為替トレード 勝利の方程式 Book 外国為替トレード 勝利の方程式

著者:今井 雅人
販売元:日本実業出版社
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*** こちらも定評があります。***

高勝率トレード学のススメ (ウィザードブックシリーズ) Book 高勝率トレード学のススメ (ウィザードブックシリーズ)

著者:マーセル・リンク
販売元:パンローリング
Amazon.co.jpで詳細を確認する

*** チャートの見方などはとっても参考になります。2000円の本を3冊買うよりこの本一冊の方が価値があると思う。***

このブログも少しは参考になるかもしれません。

どこの会社が良いのか?たくさんある業者の特徴をまとめましたので、参考に。FXについて

分からないことがあったりしたら、コメントしてもらったら、分かる範囲で返事しますので、気軽にコメントして下さい。

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2009年3月 6日 (金)

株式市場が正念場を迎えた日欧

ケンミレ森田氏のレポートから

『株式市場が正念場を迎えた日欧』【森田レポート】

以下のチャートは1982年からの日経平均の週足チャートです。
1982年の日経平均の安値は10月1日の6849円で、今回のリーマンショックの時の安値は6994円です。つまり、日本の株式市場は27年前に戻ったことになります

したがって、7000円を大きく下回る可能性は少ないのではないかと思われます。

そして、日本にとって重要なことは『7000円台後半まで日経平均が戻らないと、3月末の銀行や生保、上場企業の決算に甚大な影響を与える』ということです。

したがって、日経平均が7000円台前半で推移しているとすれば、3月中旬から下旬に掛けて、PLO(株価引上策)が取られる可能性があります。

何時、株式組入比率をアップさせるか

問題はここにあります。7200円台という日経平均は『政府が容認出来ない水準』ですが、余り早く株価引上策を取りますと、上がったところで『売り浴びせ』にあって、もう一回PLOをしなければならなくなります。

また、PLOを行ったあとに、米国の株式市場が暴落して、世界同時株安になってしまえばPLOが無駄になります。

したがって、政府は『何時、PLOを行うか』で悩んでいるのではないかと思います。常識的には3月20日過ぎだと思いますが、グリーンスパン議長が昔、言いましたように『市場の裏をかく』ことが出来なければ、PLOが市場の絶好の売り浴びせのチャンスになってしまいます。

したがって、第一の買い場は3月15日後、最終的買い場は20日過ぎという心の準備をしながら『ここだ』というところで買うのが良いと思います。

そのためには、買いたい銘柄選びが重要になります。
前回、私が選んだ銘柄は、1銘柄は安値から46%上昇したところにあり、もう1銘柄は安値から12%上昇したところにいます。下がったら、もう一度買おうと思って見ているのですが、下がる気配がありません。

そこで、もう一回最初から『買いたい銘柄探し』をすることになります。今週末の土日を使って、銘柄探しの条件に基づいて銘柄を探して見ましょう。

世界の株式市場動向

世界の株式市場の動きを見ますと、日本が一番安い水準にいます。次は欧州で、日本ほど昔のデータはありませんが、それでも『データの底値近辺』にいます。

次は米国と中南米や新興国で、これらは2003年の安値近辺で推移しており、第二群となります。その次は中国で、第二群と違ってリバウンドが起こっています。
最後に予想外の上昇トレンドを維持しているのがカナダです。

つまり、米国とアジアや中南米の新興国は、もう一段の急落があっても不思議ではなく、欧州も日本に比べてれば『割高』となっていますので、更に下がる可能性があると思います。

つまり、世界同時株安はチャートから見れば『終っていない』ということになりますし、経済や金融から見ても終っていないということになります

結論

何もない時に買うのは難しいといえます。一番簡単な買いタイミングは『株式市場が急落した時』です。したがって、株式市場が急落した時に買える資金を確保することが勝ち組の第一条件となります。

次は持たないリスクを防ぐためには、急落がなくても、3月中旬以降は『持たないリスク』を回避するために、株式組入比率を上げた方が良いと思います。

そのために、今週末は『新しい買いたい銘柄探し』に時間を使っても、十分元は取れると思います。

バックナンバー

  • 『株式市場が正念場を迎えた日欧』【森田レポート】(3/4)
  • 『NY市場急落でも、日本はしっかり!?』【森田レポート】(3/3)
  • 『株式市場が上がると強気、下がると弱気になる専門家』【森田レポート】(3/2)
  • 『チャートをどう使えば、武器になるのか』【森田レポート】(2/27)
  • 『3月相場は“下落相場”なので、今年は3月までに2回のチャンス』【森田レポート】(2/26)
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